2014/07/07

GM Lafuente Lecture and Simul Events Report


レクチャーの最初に、ルールを説明するLafuente

この週末、上智大学と松戸チェスクラブの協力で、アルゼンチンから来日中のGM Lafuente のイベントが開催されました。私は土曜日に上智イベントの前半、そして日曜日に松戸イベントの後半に顔を出してきましたので、今日はそのレポートをお届けします。

両日とも、前半はグループに分かれたレクチャー、後半が同時対局です。上智のレクチャーは参加者を学生中心で募集しており、ポーンエンディングの基礎からスタートでした。4人のグループ3つ(おまけで私と生徒の弟コンビ) に分かれ、それぞれのグループを世界チャンピオンたちの名前、Capablanca、Karpov、Carlsen、(おまけのTal) と名付けます。そのようにして分けたグループで意見をまとめ、正解を目指すスタイルのレクチャーは、私の目にはユニークなアイディアに映りました。


皆さん、メモを広げて真剣に聞いています。

Lafuente が使う英語のレベルは、さほど難しすぎないと感じましたが、帰国子女の逢阪くんが流暢な英語でばしばし答えるので、大学生はタジタジだったでしょうか(笑) 頑張れ、大学生たち!

こちらのグループレクチャーは、内田さん率いるチームが優勝し、チームメンバーには同時対局前にLafuente とブリッツできるご褒美が与えられました。こうしたちょっとしたゲストとの交流は、参加者にとっては嬉しいものですね。


各参加者との握手と、Lafuente の初手を皮切りに、同時対局のスタートです。

続く土曜午後の同時対局は、レクチャーとメンバーが多少入れ替わり、日本のプレーヤー12人 vs Lafuente となりました。私は開始30分ほどで抜けてしまい、肝心なところは見逃してしまいましたが、久々のチェスイベント参加となった、現KUCC 創設メンバーの大塚さんと、同じくKUCC 現役の小林くんがドローを獲得し、Lafuente の10勝2ドローだったと、後で結果報告を受けました。参加した皆さん、お疲れ様でした!


上野公園では、この時期涼しげな氷の彫刻展示が行われていました!

一夜明けた今日は、松戸でのイベントです。私は上野公園での仕事を済ませてから松戸に向かうことに。上野公園内に設けたスペースで、初対面のオーストラリア人と畳の上でチェスをやるというのは、私がこれまで依頼を受けた中でも、なかなか珍しい仕事です(笑)


松戸の会場はゆったりスペースを取ってあり、参加者が増えても余裕があるようでした。

私が松戸に到着したのは15時半過ぎで、同時対局はすでにスタートしていました。同時対局の参加者は前日に比べて少し増え、15人になっています。ノルウェーの代表である三ツ矢さんや、女子チャンピオンの内田さんが参加したことで、前日よりもLafuente が苦戦するかと予想していましたが、5時間を超える大熱戦の末、ポイントを落としたのは三ツ矢さんのドローだけ。14勝1ドローという結果でした!

先週のIVL ではバタバタでしたので、ようやくLafuente のチェスをゆっくり見ることができましたが、彼は特に難しいことをやっているわけではないようでした。ピースを展開して攻撃の準備を整え、タイミングを見計らって仕掛ける。そうした当たり前のプレーを、スタイルの違う15人を相手にきちんとこなせることが、彼が実力の高いマスターであることの証明なのだと感じました。Nigel や、Almira のような、怪しいギャンビット系のオープニングがないのも印象的でしたかね。

それでも、黒で満足に試合を進めたプレーヤーもいます。国府さん、赤堀さん、石井さん、三ツ矢さんの4人は、黒が十分指せそう(中には黒良し) なポジションでしたが、ちょっとしたすきを突いたLafuente は逆転に成功していました。特に気になったのは、最後まで残った赤堀さんとのゲームです。


Lafuente - Akahori
Black to Move

赤堀さんはちょっとした隙を突いて、Lafuente のポーンを掠め取ったようでした。そして、このポジションで黒番です。すでに試合は赤堀さんと、隣の弘平くんしか残っておらず、強敵Lafuente は目の前に鎮座した状態でした。ここから

1... Be6 2. Nxa6 Rxa5 3. Nb4!?


と進んだ末、Lafuente はうまくルークでh6 を取りに行き、難解なゲームを逆転して最終戦を締めました。私は試合後に、赤堀さんに対して、1... Rxa5 2. Rxc8 (2. Nb3? Rb5!) 2... Rxc5 3. Rxc7+ Kd6 とピースを交換して、ルークエンディングに持ち込むほうが良いのではないかと指摘しました。コンピュータの評価は本譜でも問題ないようですが、c5 やb4 といった黒マスをナイトに抑えられたままで、cファイルにダブルポーンが残る展開は、人間としては指しづらいように感じます。なかなかこの辺りの判断は難しいですが、レイティング上位者が敗れる中で最後まで残り、クロックを使って決着をつけるところまでいった赤堀さんのファイトには、拍手を送りたいと思います。

この2週間で日本のプレーヤーを相手に、29勝3ドローのLafuente は、今月後半まで日本に滞在します。オリンピアード前のトレーニングとして、南條くんがこれから挑みにいくという噂を小耳に挟んでいますので、私も来週時間を取って、彼とのトレーニングを考えてみます。それではこの週末、イベントに参加した皆さん、お疲れ様でした~。

4 件のコメント:

Wada.H さんのコメント...

記事更新&イベント運営お疲れ様でした(*^_^*)

これからもこういったイベントに積極的にかかわっていけたらと思います。本業に支障が出ない程度に、ですが(^^;)

氷の展示、見たかったです。。。(´・ω・`)

ピカチュウ さんのコメント...

いちご味とメロン味の氷でピースを作り チェスをして 取ったピースはかき氷にして食う・・ そんなんどうですか・・▼o・~・o▼ 汗 かき氷が食えなくなるので stonewall dutch 禁止

Shinya_Kojima さんのコメント...

二週に渡り、イベントの手伝いありがとう! これからもよろしくね〜。

上野公園は色々と催し物があって面白いね。これから夏本番だし、楽しい企画がまだまだあると良いね!

Shinya_Kojima さんのコメント...

チョコレートやお酒のグラスは聞いたことありますが、かき氷とは(笑) 手間がかかってしょうがないです!

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