2018/12/02

First Saturday GM December 2018 R1


前日の記事でも書いた通り、今朝、アンダンテを出て試合会場のHotel Berlin へと移りました。途中、Urania というバス停の近くのカフェに寄って朝ご飯を済ませます。このカフェは11月中頃に見つけ、11月の最終日になってようやく足を運ぶことができました。電源とwifi完備で、土曜の朝からほぼ満員状態の人気カフェです。(写真は前日の閉店後に撮ったものなので、人が写っていませんが)

さて、再びブダペストのFirst Saturday が始まるわけですが、初戦は他のラウンドと違う点が1つあります。それは前夜にリスト決めをするThird Saturday と違い、First Saturday は試合の当日、しかも試合直前にリスト決めをするため、初戦だけは十分な準備ができないのです。事前に送られた参加者リストを見て、誰にどちらの色で当たっても大丈夫なようにざっとは準備をしていますが、それでもじっくり時間をかけて対戦相手の研究はしたいものです。私はこの日、黒の多いリスト6を引き、10月のモンテネグロ以来の対戦となる、ドイツのGungl と初戦でぶつかることになりました。

Gungl, T (FM, GER, 2358) - Kojima, S (IM, JPN, 2409)
First Saturday GM December 2018 (1)

1. e4 c6 2. d4 d5 3. Nc3 dxe4 4. Nxe4 Bf5 5. Ng3 Bg6 6. h4 h6 7. Nf3 Nd7 8. h5 Bh7 9. Bd3 Bxd3 10. Qxd3 e6 11. Bf4 Qa5+ 12. Bd2 Bb4 13. c3 Be7 14. c4 Qc7 15. O-O-O Ngf6 16. Qc2!?



以前、スロバキアの少年と対戦した際は、16. Kb1 0-0 17. Qc2 b5!? 18. cxb5 c5 というラインを指して勝ちました。基本的にQd3-Qc2 とcファイルに退く手は、黒のb7-b5 を止める目的がありますが、ポーンを一時的に捨てるつもりであれば、黒はポーンを突くことができます。本譜ではKc1-Kb1 を白が保留してきたため、黒はポーンサクリファイスに頼らずに作戦を考えます。

16... O-O 17. Ne2 Ng4!


少し時間を使ってこのアイディアを思い出しました。白は次にポーンを取らせても、g2-g4 からキングサイドで仕掛けることが1つのアイディアですので、黒は先にg4 にナイトを跳んでそれをストップしてしまいます。浮いているようにも見えるこのg4 のナイトは、意外と白から攻撃しづらく、f2 も守らなければいけないため、厄介な存在となります。

18. Rhf1 Rad8 19. Kb1 Rfe8 20. Bf4 Bd6



これまであまり試したことはありませんでしたが、c6-c5 を急がずに、まずは2つのルークを両方センターに回して準備しておきます。場合によって、e6-e5 もありえるでしょう。本譜でも白のやることが難しく、ビショップを交換しにきましたが、ピースが捌け、キングサイドのダイレクトアタックのチャンスが減るのは、黒にとっていつでもありがたいです。

21. g3 c5 22. Bxd6 Qxd6 23. Nc3 Ndf6!


ポーン交換を急がず、e4 のマスにナイトを利かせてルークの前も開けておきます。すでに黒はピースの働きに不満が無く、h5, f2, c4 のポーンの守りに気を遣わなければいけない白のほうが指しづらい状況です。

24. Ne4 Qc6! 25. Nxf6+ Nxf6 26. Ne5 Qc7!



26... Qe4!? と跳びこみ、クイーン交換からわずかに有利なエンドゲームを戦う手も考えましたが、ここは素直に下がってd4 を崩しにいきます。

27. f4 cxd4 28. g4


Gungl が白の唯一のチャンスと検討戦で話したのは、キングサイドでのアタックです。以前、馬場さんとのゲームでもこうした展開になったことがありましたが、ピースがある程度捌けており、d4 が落ちている状況では白はf-hファイルで十分な攻撃を作るのは難しいでしょう。

28... Nd7! 29. Nd3 e5!



ポーン交換になればそれで良し。g4-g5 から仕掛けてきても、センターの2コネクテッドパスポーンの対処に手間がかかるため、キングサイドは問題ないと考えました。

30. g5 hxg5 31. fxg5 e4 32. Nf4 d3 33. Qf2 Nb6 34. g6 f6


これでf,gファイルからの攻撃は消えたので、残りはhファイルからの攻撃を警戒するのみです。

35. Qh4 Nxc4! 36. h6 Qe5! 37. Rf2 d2! 0-1



最後は時間ぎりぎりになりましたが、きっちり読み切って勝負を終えました。前回の彼との対戦では、勝勢の局面からひどい勘違いでドローにしてしまったので、最後まで気を抜かずに指すことを心がけました。そのおかげで先月のモンテネグロに続き、初戦白星で好スタートを切れました!

12/01 14:30 Gungl, T (FM, GER, 2358) - Kojima, S (IM, JPN, 2409) 0-1
12/02 14:00 Akshat, K (IM, IND, 2403) - Kojima, S (IM, JPN, 2409)
12/03 14:00 Kojima, S (IM, JPN, 2409) - Pacher, M (GM, SVK, 2446)
12/04 14:00 Balint, V (FM, HUN, 2333) - Kojima, S (IM, JPN, 2409)
12/05 14:00 Kojima, S (IM, JPN, 2409) - Anisimov, P (IM, RUS, 2533)
12/06 Rest Day
12/07 14:00 Ilincic, Z (GM, SRB, 2405) - Kojima, S (IM, JPN, 2409)
12/08 14:00 Kojima, S (IM, JPN, 2409) - Farago, I (GM, HUN, 2360)
12/09 Rest Day
12/10 14:00 Shahaliyev, I (AZE, 2396) - Kojima, S (IM, JPN, 2409)
12/11 14:00 Kojima, S (IM, JPN, 2409) - Kontor, G (IM, HUN, 2512)

First Saturday GM December 2018

+1 Kojima, Bilmos
+-0 Anisimov, Kantor, Pacher, Ilincic, Akshat, Farago
-1 Shahaliyev, Gungl


10月にブダペストでIMノームを獲得したShahaliyev は、Balint 相手に白で手痛い逆転負け。他のペアリングは別大会があるためにスタートが遅れ、初日は2つのボードのみ消化しています。今日は連続で黒を持ち、Akshat との対戦です。今大会はこれまでに当たったメンバーが多いですが、色がかなり変わっているのが良いですね。2日目も頑張ります。

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