昨晩の試合後は、ホテルのレストランで夕食にしました。こちらに2人分のドリンクをつけても、合計2000円を下回る安さです。タイ自体、日本に比べて物価はかなり安いですが、今回、会場となっているLanta Vila Resort が、さほど高級ホテルでないことも幸いしています。(バンコクの会場は全く違います!)
さらに夕飯後は、オーガナイザーのPetr がプレーヤーたちに声をかけ、ビーチでパーティーを催すとのこと。21時半頃に足を運んでみると、パーティーというよりもただの気楽な飲み会でした。私は唯一Facebook 友達になっていた、タイのPoompong と隣り合い、すでにブログで1R のゲームを更新したことや、次のラウンドの相手、そしてこのLanta Open 後の予定などについて話をしました。彼はハードスケジュールながら、Lanta Open 翌日にマレーシアに向かい、新たなFIDE トーナメントに挑戦するそうです。
ビーチの夜の目玉は、こちらのファイヤーダンス。私が見ていた限り4人のタイ人が、端が燃え盛る縄や棒を巧みに操り、時には空中に投げてキャッチするというようなパフォーマンスを見せて、観客を沸かせていました。(時々、キャッチに失敗して地面に落としていましたがw) 私の覚えている限り、こうしたショー見学の体験は初めてで、大変面白かったです。
一夜明けた今日は特に何をするでもなく、まったりと前日の検討や、日本の友人と電話、試合の準備などをしていました。この日の対戦相手のスイス人は、前夜に仕入れた情報によれば、このランタ島に移り住んで日の長いプレーヤーだそうです。
Hasler, U (SUI, 1987) - Kojima, S (FM, JPN, 2361)
Lanta Open (2)
1. e4 c6 2. d4 d5 3. e5 Bf5 4. Nc3 a6!?
Lanta Open (2)
セルビアでは4... e6 でキングサイドの攻撃を許すシャープなラインを指しましたが、今日は少し違った組み方をしようと思いました。先日調べたところ、この変化はBotvinnik の時代からあるようです。
5. g4 Bd7! 6. f4 e6 7. Nf3 c5 8. Be3 h5 9. gxh5
g4-f4 のフォーメーションは、h7-h5 から崩すのが基本です。このポーンを取ってくれれば、黒は将来的にf5 のマスを使うチャンスが復活します。
9... cxd4 10. Bxd4 Nc6 11. Bf2 Nge7 12. Be2 Rxh5 13. Nd4?!
ここでのピース交換は、白に何もプラスに働きません。13. Qd2 からキャスリングを急げば、まだまだ難しい形勢です。
13... Rh8 14. Qd2 Nxd4 15. Bxd4 Nf5 16. Bf2 Bb4?!
この手はさほど悪くはないですが、もはや黒の優位を完璧なものにするアイディアがここではありました。16... Bc6! 17. Bd3 d4! 18. Ne4 Qd5!-+ 最後の一手が見えなかったことと、本当にこの変化が黒にとってベストなのか確信が持てず、指すのをためらいました。冷静に考えれば、黒が完全にポジションを支配し、白が何もできないことは明らかです。e4 のナイトを過剰に恐れすぎてしまいました。
17. a3 Ba5 18. b4 Bb6 19. Bd3 Nd4 20. Be2 Nf5?!
20... Nxe2! 21. Bxb6 Qxb6 22. Nxe2 Rh3 23. c3 Rc8!-/+ ルークを2つのオープンファイルからアクティブに使えば、白のNe2-Nd4 は恐るるに足らず。 ここもしっかり形勢判断ができなかったのは反省点です。
21. Bg4?! Bxf2+?!
21... Be3! 22. Bxe3 Qh4+ 23. Bf2 Qxg4-+ 異色ビショップにしても、h2 やf4 を弱点にしていれば、黒が指しやすいことは明らかです。この変化も読みましたが、なぜか踏み込めませんでした。
22. Qxf2 Qc7 23. Qd2 Bc6?
さらに黒のアドバンテージを失う大きなミス。一旦e4 のマスを抑えてから、h1-a8 のダイアゴナルを開こうとしたのが大失敗でした。23... d4! 24. Ne4 Ne3 25. Bd1 Bc6 26. Nd6+ Kf8 27. Rg1 Qe7-/+ この変化も当然読みましたが、黒良しと確信が持てず...
24. Bxf5 exf5
24... d4 25. Ne4 exf5 26. Nd6+ Kf8 27. Rf1 Be4 は非常に形勢判断の難しいポジションで、私は好みではないので避けました。
25. Ne2?
目を疑った一手です。d5-d4 を許してくれるのであれば、これほど黒にとってありがたいことはありません。25. Qd4! Rh3!? と進んだ場合、長期的に白がd4 にナイトを組み替えられれば、白が少し指しやすくなるのではないかと呼んでいました。
25... d4! 26. O-O O-O-O 27. Nxd4 Qd7 28. Rad1?
この先は完全に読み切って勝負を決めました。白が粘るのであれば、ナイトはポーンで守らなければいけません。28. c3 Rh4 29. Qe3 Rdh8!? (29... Rg4+ 30. Kf2 Rg2+ 31. Ke1 Rxh2-/+) 30. Rf2 Qd5 31. Nxc6 Rg4+ 32. Kf1 Qh1+ 33. Ke2 Qxa1-+ やはりd4 のポーンよりも、h1-a8 のダイアゴナルのほうが価値が高いです!
28... Qd5 29. Rf3 Qe4 30. Qe3 Rxd4! 0-1
最後はちょっとしたタクティクスでピースアップとなり、勝負ありです。やはりd4 のポーンを取っても、h1-a8 のダイアゴナルのコントロールにはかないませんでしたね。途中かなり怪しいところもあったので、なんとか胸をなでおろして次の試合に備えようと思います。
Lanta Open Schedule and Results
03/27 17:00 R1 Kojima, S (FM, JPN, 2361) - Solaroli, R (ITA, 1907) 1-0
03/28 17:00 R2 Hasler, U (SUI, 1987) - Kojima, S (FM, JPN, 2361) 0-1
03/29 17:00 R3
03/30 17:00 R4
03/31 17:00 R5
04/01 17:00 R6
04/02 17:00 R7
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