2024/04/05

麻布学園チェス部春合宿2024

今週の火曜から水曜にかけ、会津若松で行われていた麻布学園チェス部の春合宿に、指導者として顔を出してきました。コロナ禍で合宿を開催できなかった期間も長かったですが、昨年の春から私も再度合宿に呼ばれるようになっています。ちなみに、現役時代から現在にかけてチェス部の合宿には数えきれないほど参加してきましたが、福島県の会津若松は最も合宿地として遠い場所でした。
後輩たちは月曜日から会津若松に来ていたため、1日遅れで合流した私は早速初日のプログラムを始めます。今回考えてきたのは試合形式で15手目まで指し、それを観察して何かしらの意見、質問を出してもらうというものです。このプログラムの狙いは部員たちのレベルを把握すること、スムーズにコミュニケーションを取れるようになること、自分の知らないチェスのアイディアを学んでもらうことなどです。例えば1局目は私が白を持ち、以下のようなゲームの進行になりました。

1. e4 c5 2. Nf3 d6 3. d4 cxd4 4. Nxd4 Nf6 5. Nc3 a6 6. Be2 e5 7. Nf3 Be7 8. O-O O-O 9. Bg5 h6 10. Bxf6 Bxf6 11. Nd5 Be6 12. Bc4 Nc6 13. a4 Rc8 14. Qe2 Bxd5 15. Bxd5 Qb6

次に16.c3と指すつもりの局面で15手目を迎え、ここでストップです。これを初手から並べなおしながら、意見と質問を募集しました。部員たちからの質問は例えば以下のようなものです。

・13. a4と指したのはなぜか?
・14. Qe2と指したのはなぜか
・Bf1-Be2-Bc4と指し直すくらいなら、最初からBf1-Bc4と指せば良かったのではなかったか。

どれも良いですが中学1年生からでた最後の意見は、部員間での議論を盛り上げるという点で素晴らしかったですね。オープニングやチェスの理論をしっかり学ぶと、逆にこうした意見が出にくくなってしまいます。チェスを始めたばかりの後輩がこのような意見を持ち、それを素直に場に出せることはとても良いことです。こうした意見や質問には部員に先に考え、回答してもらいつつ、ポーンの特性やマスのコントロールについての説明をしました。さらにこの後、3人グループを3つ作り、2人で対局、残った1人が意見と質問をして、3人で考察という形式にしました。
初日の夕飯後は恒例の同時対局です。今回の合宿の現役部員参加数は9名だったため、以前よりも少なく比較的多面指しも楽でした。とは言え、簡単に土俵を割る部員もおらず、多少苦戦するゲームもありました。
翌朝は前日の同時対局の内容を踏まえ、ポイントになった局面や考え方を説明しました。単に最初にポーンを伸ばすだけではない、ピースも含めたセンターのコントロールの重要性というのものは、何人かの部員に欠けている意識だったので、そこを最も強調しました。最後に余った時間でブリッツを2局ほど指しましたが、前夜の同時対局よりも指し方、考え方の改善が見られる部員が多く、少し安心しました。後はもっとたくさん試合経験を積んで、学んだことを定着させるのが大切ですね。
今回の合宿では初日、2日目ともにいつもよりも指導に割ける時間が少なく、伝えられることも限られていました。それでも後輩たちにとって良い学び、良い刺激になったのであれば幸いです。宿泊先であるホテルを離れた後は、新選組所縁の地や鶴ヶ城(会津若松城) を見てから郡山に移動。そちらでもう1泊してから東京への帰路につきました。また次の合宿で指導できる機会を楽しみにしています。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

合宿所の場所はわかりませんが、鶴ヶ城周辺は神明通りと呼ばれるアーケード街くらいしか、なかったような。たしか城の更に奥行った所にアオキ屋というイタリアンのお店がオススメですよ。パフェもあって。車がないとキツイですけど。

Shinya_Kojima さんのコメント...

コメントお返しするのがすっかり遅くなり、申し訳ありません。

合宿後に観光で見たのは会津若松駅~鶴ヶ城にかけてで、お土産屋さんでは車を使う距離だと言われましたが、全部徒歩で回りました。今は街全体で抹茶を推しているようで、パフェ含め甘いもの食べ歩きマップも無料でゲットできました。また足を運んでみたいと思いますので、アオキ屋もチェックしておきますね。

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