東京・西東京チェス選手権2025は昨日2日目を迎えました。私は4RでJiangさんとドロー、5Rで小林くんに負けと星が伸びず、4勝1敗1ドローの6位に終わりました。トップ争いは5連勝したTuさんと南條くんが最終戦の直接対決でドローとなり、タイブレークでTuさんの優勝が決まりました。Aクラス含め、入賞者の皆さん、おめでとうございます!
私のゲームからは山口くんとの最終戦をご紹介します。前回のジャパンオープンとの対戦から、少しオープニングを変えてみることにしました。
Slavと並行して使ってみようよ考えていたQGDの新ラインです。これまで白番を持った際、3... a6は国内外で時々指されてきましたが、こちらはあまり見ませんでした。アイディアは白の黒マスビショップのマスを限定しておき、f4にきた際にはBf8-Bd6で交換してしまうことです。
前日のPatilくんとの試合同様、a7-a6を見せたところでdxc4,b7-b5を警戒して、ポーンを白から交換してきました。ここは代わりに6. b3からb2にフィアンケットを組むアイディアもあるでしょう。
早くピースの展開を終え、e4のアウトポストにナイトを入れることができれば、黒に全く不満はありません。
この手でも黒は駒得できますが、より交換を進めて優位を決定づけるには不正確な手順でした。20... Bxe5! 21. fxe5 Nxe5! 22. dxe5 Nxg3+ 23. Qxg3 d4+-+ e5から取れば、白は交換に応じざるをえないため、a8-h1のダイアゴナルを開きながらピースを取り返した黒が勝勢です。
この7段目への跳びこみが決定的です。白はこれを防ぐためには、28. Rf2と指すしかありませんでした。
この大会でも10名のプレーヤーに全日本選手権の参加資格が与えられました。これで全ての地方予選が終わり、全日本選手権の参加資格保持者が出そろいました。まだ誰が申し込むかは分かりませんが、今年の全日本選手権も盛り上がることを期待しています。全日本選手権直前にはbyeありですが、科学大のラピッド大会に参加予定です。また次の大会でもよろしくお願いいたします。
1st Place Tran Thanh Tu 5.5/6
2nd Place Nanjo Ryosuke 5.5/6
3rd Place Nagataki Kota 5/6
Tokyo & Western Tokyo Chess Championship 2025 Final Standings
2nd Place Nanjo Ryosuke 5.5/6
3rd Place Nagataki Kota 5/6
Tokyo & Western Tokyo Chess Championship 2025 Final Standings
私のゲームからは山口くんとの最終戦をご紹介します。前回のジャパンオープンとの対戦から、少しオープニングを変えてみることにしました。
Yamaguchi, T - Kojima, S
Tokyo & Western Tokyo Chess Championship 2025 (6)
1. d4 d5 2. c4 e6 3. Nf3 h6!?
Slavと並行して使ってみようよ考えていたQGDの新ラインです。これまで白番を持った際、3... a6は国内外で時々指されてきましたが、こちらはあまり見ませんでした。アイディアは白の黒マスビショップのマスを限定しておき、f4にきた際にはBf8-Bd6で交換してしまうことです。Tokyo & Western Tokyo Chess Championship 2025 (6)
4. Nc3 Nf6 5. e3 a6 6. cxd5
前日のPatilくんとの試合同様、a7-a6を見せたところでdxc4,b7-b5を警戒して、ポーンを白から交換してきました。ここは代わりに6. b3からb2にフィアンケットを組むアイディアもあるでしょう。
6... exd5 7. Bd3 Bd6 8. h3 Nbd7 9. O-O O-O 10. Nh4 Re8 11. f4 c5
Nf3-Nh4の時点では、f2-f4、Nh4-Nf5のどちらのプランかはっきりしませんでしたが、前者でした。白がe5のマスを抑えるのであれば、その軸となるd4ポーンに反撃するのが合理的な判断です。12. Nf3 b5 13. Ne5 Bb7 14. Kh1 cxd4 15. exd4 Ne4
早くピースの展開を終え、e4のアウトポストにナイトを入れることができれば、黒に全く不満はありません。
16. Qf3 Ndf6 17. Ne2 Rc8 18. Be3 Re7 19. g4 Nd7 20. Ng3?
b5-b4の恐れがあるc3のマスからナイトを退避したのは良かったのですが、e4のマスを取り返そうと早めにナイト同士をぶつけたのはミスでした。ここは黒のタクティクスのチャンスがあります。20... Nxg3+?!
この手でも黒は駒得できますが、より交換を進めて優位を決定づけるには不正確な手順でした。20... Bxe5! 21. fxe5 Nxe5! 22. dxe5 Nxg3+ 23. Qxg3 d4+-+ e5から取れば、白は交換に応じざるをえないため、a8-h1のダイアゴナルを開きながらピースを取り返した黒が勝勢です。
21. Qxg3 Nxe5! 22. fxe5 Bxe5! 23. Qf3
23. dxe5 d4+ は上記の変化に合流します。白はこれを避けてピースを残しますが、1ポーンアップで事前にf7を守っていた黒が大きく優勢です。23... Bb8 24. Bg1 Rc6 25. Qf5 g6 26. Qf2 Rce6 27. Qh4 Qd6 28. Rf3? Re2!
この7段目への跳びこみが決定的です。白はこれを防ぐためには、28. Rf2と指すしかありませんでした。
29. Bxe2 Rxe2 30. Rf2 g5-+
白クイーンには逃げ場がなく、黒が大きな駒得を決めます。31. Bh2 Qxh2+ 32. Rxh2 Rxh2+ 33. Kg1 gxh4 0-1
この大会でも10名のプレーヤーに全日本選手権の参加資格が与えられました。これで全ての地方予選が終わり、全日本選手権の参加資格保持者が出そろいました。まだ誰が申し込むかは分かりませんが、今年の全日本選手権も盛り上がることを期待しています。全日本選手権直前にはbyeありですが、科学大のラピッド大会に参加予定です。また次の大会でもよろしくお願いいたします。