昨日は世界中のチェスファン驚いたことでしょう。Carlsen -Karjakin の世界チャンピオンマッチで、8戦目にしてようやく勝敗がついたためです。先に白星を挙げたのは、大半の予想を覆し、挑戦者のKarjakin でした!
今回も非常におとなしい序盤でしたが、Carlsen は黒のb6 を狙うことでチャンスを作ります。c,d ファイルに密集している駒を黒がどう捌くかがポイントです。
私はこのゲームを見ていて、気になったのはこの局面です。a4 のポーンを孤立にしてしまうのは少し危険に見えるため、私であれば24. Rxc4 と指し、ゆっくりとビショップナイトの差を出すことを目指したいところです。
これで黒はポーンアップとなり、aポーンをパスポーンにできます。
しかし、Carlsen も負けじと黒のミスを突き、タクティクスでポーン1つを取りかえします。これで黒はキングが危なくなり、白が盛り返してゲームを面白くします。
ところが、盛り返していたCarlsen に大きなミスが出て、再び黒が流れを引き寄せます。ここはポーンを交換するとしても、47. Qb5! Nxe6 48. Qb4 Qf8 49. Qxb6 と進めておくほうが安全だったでしょう。e6 のナイトが浮いているため、黒はすぐにaポーンを活かすことができません。
Carlsen らしからぬミスで、ゲームは決まってしまいます。g4 を穴にしてしまうと、黒にはメイティんぐアタックが生まれます。
52... a2 53. Qxa2 Ng4+ 54. Kh3 Qg1 55. Qb2+ Kg6-+ このように進んで、白にはチェックがなく、メイトを防ぐためにクイーンを捨てなくてはいけません。この貴重な黒番での勝利で、Karjakin がこのマッチ、初めてリードを奪いました! 残りの4試合、ビハインドとなったCarlsen がどのようなプレーを見せるか、楽しみにしようと思います。
Carlsen, M (GM, NOR, 2853) - Karjakin, S (GM, RUS, 2772)
Carlsen - Karjakin World Championship (8)
1. d4 Nf6 2. Nf3 d5 3. e3 e6 4. Bd3 c5 5. b3 Be7 6. O-O O-O 7. Bb2 b6 8. dxc5 Bxc5 9. Nbd2 Bb7 10. Qe2 Nbd7 11. c4 dxc4 12. Nxc4 Qe7 13. a3 a5 14. Nd4 Rfd8 15. Rfd1 Rac8 16. Rac1 Nf8 17. Qe1 Ng6 18. Bf1 Ng4 19. Nb5 Bc6 20. a4 Bd5 21. Bd4!
Carlsen - Karjakin World Championship (8)
今回も非常におとなしい序盤でしたが、Carlsen は黒のb6 を狙うことでチャンスを作ります。c,d ファイルに密集している駒を黒がどう捌くかがポイントです。
21... Bxc4 22. Rxc4 Bxd4 23. Rdxd4 Rxc4 24. bxc4
私はこのゲームを見ていて、気になったのはこの局面です。a4 のポーンを孤立にしてしまうのは少し危険に見えるため、私であれば24. Rxc4 と指し、ゆっくりとビショップナイトの差を出すことを目指したいところです。
24... Nf6 25. Qd2 Rb8 26. g3 Ne5 27. Bg2 h6 28. f4 Ned7 29. Na7 Qa3 30. Nc6 Rf8 31. h3 Nc5 32. Kh2 Nxa4
これで黒はポーンアップとなり、aポーンをパスポーンにできます。
33. Rd8 g6 34. Qd4 Kg7 35. c5 Rxd8 36. Nxd8 Nxc5 37. Qd6 Qd3? 38. Nxe6+!
しかし、Carlsen も負けじと黒のミスを突き、タクティクスでポーン1つを取りかえします。これで黒はキングが危なくなり、白が盛り返してゲームを面白くします。
38... fxe6 39. Qe7+ Kg8 40. Qxf6 a4 41. e4! Qd7 42. Qxg6+ Qg7 43. Qe8+ Qf8 44. Qc6 Qd8 45. f5 a3 46. fxe6 Kg7 47. e7?
ところが、盛り返していたCarlsen に大きなミスが出て、再び黒が流れを引き寄せます。ここはポーンを交換するとしても、47. Qb5! Nxe6 48. Qb4 Qf8 49. Qxb6 と進めておくほうが安全だったでしょう。e6 のナイトが浮いているため、黒はすぐにaポーンを活かすことができません。
47... Qxe7 48. Qxb6 Nd3 49. Qa5 Qc5 50. Qa6 Ne5 51. Qe6 h5 52. h4??
Carlsen らしからぬミスで、ゲームは決まってしまいます。g4 を穴にしてしまうと、黒にはメイティんぐアタックが生まれます。
52... a2! 0-1
52... a2 53. Qxa2 Ng4+ 54. Kh3 Qg1 55. Qb2+ Kg6-+ このように進んで、白にはチェックがなく、メイトを防ぐためにクイーンを捨てなくてはいけません。この貴重な黒番での勝利で、Karjakin がこのマッチ、初めてリードを奪いました! 残りの4試合、ビハインドとなったCarlsen がどのようなプレーを見せるか、楽しみにしようと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿