2018/07/09

Indian Wedding Vol.1


デリー空港にて

突然ですが、土曜から妻と2人でインドに来ています。今回の旅は珍しくトーナメント目的ではなく、インドの結婚式に出席するためです。妻が仲良くなったインド人の子から、家族の結婚式があるのでインドに来ないかと誘われたのが、今回の旅のきっかけでした。インドの結婚式に出席するチャンスなんて、人生で今後あるかどうか分かりません。夫婦でスケジュールを調整し、思い切ってインドに旅立ったのでした。


私のインド訪問は、2006年のAsia Junior に参加して以来2回目です。その時はあまり印象にありませんでしたが、首都デリーの空港のお土産屋さんには、どこでもチェスセットが置いてありました。手頃なサイズのマグネットチェスセットが、2700ルピー(4200円くらい)でした。サイズは3種類くらいを揃えているようです。


20時頃の便でデリーを発ち、初日の目的地であるアーメダバード空港へ。そこで別便で日本からインドに向かった友人を待ち、合流してからホテルへ向かいます。しかし、彼女のムンバイからの便が遅れ、合流は0時過ぎ、ホテルに着いたのも2時過ぎでした。へとへとになりながらも、翌日行われる結婚式前日祭に胸が高まります。


次の日は少しゆっくり起きて朝食を取り、その後でベントの主役である花嫁さんとその家族が受ける浄化の儀式を見せてもらいました。祭司の祝詞にあわせ、穀物や溶かしたバターなどを火にくべ、式に向けて体を清めるというものです。どんどん花嫁サイドの親族が集まる中で聞いた話によれば、新郎自身や新郎の親族はこの日は来ることなく、翌日別の場所で開催される式本番で初めて会えるとのこと。インドの結婚式はとても長く、数か所を移動しながら1週間ほどかけて開催されるのです。私たちはこの日の前日祭と、翌日翌々日の結婚式に出席を予定してインドに来たのでした。

昼食の席では、私はチェスに興味がある人たちにつかまり、何ゲームも指すことになりました。(もちろん指す気があるので、携帯用のチェスセットを持参しているのですが) それにしてもインドの人たちのチェス好きはすごい! 指したいと言ってくれた全員は相手にできないほどで、インドでのチェス人気を実感しました。


午後はヘナ(日本でも髪を染めるのに使う植物)のタトゥーを入れる時間が始まり、主役は完全に女性陣になります。ヘナタトゥーを入れる職人さん(と呼ぶのかな?)たちは手際良く、希望する女性たちの腕に様々な模様を入れていくのでした。ヘナタトゥーは1週間~2週間ほどで落ちるために手軽に試すことができるとのこと。妻も簡単な模様を入れてもらっていました。


ヘナタトゥーの凝ったものはこんな感じです。乾いたヘナを落とすと、描かれた模様が少し薄めに手に残ります。主役の新婦は複数の職人に囲まれ、手足にびっしりとこのヘナタトゥーを描かれることになります。私は撮影しませんでしたが、新婦の片手には新婦、別の手には新郎が描かれていました。


ヘナの時間が終わり、夕飯までは歌あり、踊りあり、楽器ありの時間となり、ホテルの広間は盛り上がってきます。私は体に響く音楽が苦手なため(オリンピアードのバミューダパーティーも逃げています)、少し部屋で休んでいましたが、うっかり踊りの時間に広間に戻ってしまい、さぁ大変。外から撮影していたはずがいつの間にか取り込まれ、チェスを指したお兄さんに「インドの! ダンスは! こう! 1,2,3!」 と指導され、短い時間でへとへとになりました。インド映画などで突然踊り出すというシーンがありますが、まさにあれを自分で体験するのです!


朝からそうでしたのでなんとなく察していましたが、今回のイベントは肉無しの完全ベジタリアンメニューです。ポテトのカレーも豆のカレーもとても美味しい! でも辛くて食べ進めるのが大変なのもあります。インド人の彼らが肉無し、酒無しでこのテンション、エネルギッシュさをキープできるのは、スパイスのおかげかもしれませんね。


夕飯後は、私が来ることを聞いて楽しみにしていたという、チェスプレーヤーのKiranbhai おじいちゃんとの対局です。ホテルのロビーで指すつもりが、空いていなかったために突如自宅に招かれました。年季の入ったチェスセットや資料を見せてもらい、かなりのチェス好きなのだと納得しました。夕方に指した小学生お孫さんも、学校とこの地区のチャンピオンだそうです。私にとってこの日の対局は全て楽しかったですが、相手をしてくださった皆さんも同じように感じてくれていると嬉しいです。皆さん、ありがとうございました!


最後はおまけのコウモリくん。対局の用意をしていたら外から飛び込んできました。ぐったりしているように見えますが、ちゃんと外に放ったら元気に飛んでいきました。それにしても、野生のコウモリを(ついでに素手で捕獲するのも)、こんな間近で見るのは初めてです。インドに来てから貴重な体験ばかりで、飽きることはありません。

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