2019/06/18

Asian Continental Chess Championships 2019 Final Report


7/9 で単独優勝を決めたLe Quang Liem

9日間の試合日程を終え、オープンではベトナムのGM Le Quang Liem が、女子ではカザフスタンのIM Saduakassova が優勝を決めました。女子セクションはリスト1のプレーヤーが、ずっとトップから陥落することなく最後まで走り抜けましたが、オープンはインド勢を中心とした大混戦の中、最終戦での勝ちで逆転優勝が決まったため、劇的な幕切れだったと言えます。参加選手の皆さん、お疲れ様でした。

私は最後の連敗で3/9、少し物足りないフィニッシュとなりました。せめてどちらかのラウンドだけでも、ポイントが取れていればと思います。それでも昨年の12月のモンテネグロほどレイティングのマイナスが大きくないのは、GM4人、IM4人とういう過去最高に厳しい当たりのせいでしょう。一方で女子セクションに参加していたなつみは、全敗もありえるリスト最下位スタートながら、格上9人との対戦で1勝2ドローを上げ、レイティングを大きく伸ばしました。最終戦も中国の2000台とドローにし、誕生日に自ら花を添えました。揃って悪い戦績だと凹みますが、これは少し救われる結果でしたね。


最終戦の後、15時から駆け足で行われたブリッツ大会も、3.5/9 と満足できる数字ではなく、やや消化不良でした。それでもブリッツは楽しいですね。初戦では、オープンで準優勝したインドのGM Karthikeyan と指せたのも良い経験でした。GM からポイントを取ったラウンドもあったものの、1.5/7 で8R のbye が決まり、かなり意気消沈気味できたが、最後は中国の2400 に快勝し、この大会の全試合を終えました。私の最後の相手は途中で上からポイントを取るものの、最後は5連敗だったようです。ブリッツは怖いですね!


表彰式のスタートのムービーでは、私たちがパスした観光ツアーの中の1つ、地元Xingtai の小学校を選手が訪れる様子が映し出されていました。子供たちのレベルはまだまだだと思いますが、中国でもチェスの教育に力を入れているのでしょうね。学校だの活動の一部というより、養成所という雰囲気を感じさせます。


カザフスタンの女子チャンピオン、Saduakassova は、インド、中国勢がベストメンバーではなかったとはいえ、このAsian Continental を7.5/9 で優勝するのはさすがです。レイティングも2400台後半まで上がるので、男子でも並みのIM では太刀打ちできないでしょう。


Le Quang Liem はモンゴルのホープ、Bilguun Sumiya にドローのスロースタートでしたが、終わってみれば負けなしの5勝4ドローで、最後は連勝しています。10年前から見ていて強いのは分かっているプレーヤーですが、現在はアメリカに活動の本拠地を移し、プレースタイルも新しいものにチャレンジして、ますますパワーアップしているように感じました。中国勢がベストメンバーでも、Le Quang Liem ならばそれを抑えて優勝してもおかしくないと思います。名実ともに、アジア最強のプレーヤーの1人です。


北京空港での16日朝食

最後に少しだけ事件が起きます。表彰式も大詰めで、最終戦のブログ記事も書いてから現地を離れられるかとも思った矢先、あなたたちの帰りのバスは23時から21時半に変更になったと突如言わました(笑) すでに20時半を過ぎており、私はそれから荷造りをしなければいけません。北京での渋滞を見越しての早い時間のバスへの変更でしたが、それでも早すぎる気がしました。結局指示通りにフィリピン勢、インド勢らと21時半のバスに乗り込み、朝の8時前には北京空港に到着。午前2時から5時まで高速が使えないため、途中でサービスエリアのような場所に3時間停車したのは驚きでした。今大会、最後が最も慌ただしかったですね。


北京空港で羽田行きの便を待っていると、23時のバスで空港に向かっていた台湾のBaiくん親子と再会しました。行きの北京空港到着直後から話をするようになり、今大会では色々とお世話になりました。12歳のBaiくんはこれからも海外遠征をするようで、まだまだレイティングは上がっていくと思います。これから台湾を背負うプレーヤーの1人になっていくでしょう。また近いうちに再会できるような気がします。

最後になりましたが、今大会も応援をありがとうございました。戦績は期待していたほどでなかったのは悔しいですが、またそれをばねに勉強を続けていきたいと思います。また次の参加予定の大会についても、近いうちにお知らせしたいと思います。

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