全日本2日目の今日は、上位陣の直接対決が多くなってきます。私は3R、麻布の後輩である篠田くんと対戦して勝ち。IVL での対戦はあれど、公式戦で当たるのは高校生以来でした。午後は塩見さんとの対戦が決まり、IVL メンバーとのゲームが続きます。
このラインは、GM Zoltan Valga と対戦した3年前は、4. e3 のメインラインを試してあまりアドバンテージが取れなかったため、今回はCatalan のセットアップにしてみることにします。
これでSemi-Slav のフィアンケットに手順前後しました。先週たまたま、6. Ne5!? のラインも調べていましたが、Semi-Slav のフィアンケットも以前羽生さんと指しており、その際に学んだ知識が生かせると考えました。
9. Nd2?! e5! 10. Nxc4 exd4 11. Qxd4 Nc5! は白黒両方で指したことがありますが、b3 のマスが弱い白にはアドバンテージがすでにないでしょう。代わりに9. a5 と指す手が面白く、Qd1-Qa4 からポーンを取りかえすアイディアに、黒はどう対応するか考える必要があります。
この流れは黒がポーンを返しつつも、白マスビショップを活用できるようになって不満がないように見えます。しかし、私はRf1-Rd1 からのdファイルコントロールと、Nf3-Ng5 からのキングサイド、そしてb7 へのプレッシャーで白がアドバンテージを掴むチャンスはあると思っていました。
この小さな手が好手で、b4 をサポートしつつルークを連携します。15. Rd1?! Nb4! 16. Qa4 Qe8! ならば、黒が有利でしょう。
白は狙い通りにルークをセンターに回し、h7 へのメイトスレットを作りました。これでダブルビショップを得て白の優勢です。
私はすぐにb7 を取りましたが、黒マスビショップを早めに活用していても良かったでしょう。20. Bf4! Qh5 21. Bxb7 Rce8 22. Bd6 Rd8 23. Qc3+/- 黒マス、白マスの両方をコントロールし、ポーンアップにもなっていれば白のアドバンテージはかなり大きいと判断できそうです。
私はルークとクイーンだけを残し、エンドゲームで勝負することを決めます。検討ではビショップナイト交換が必要だったのかという話も出ましたが、黒がポーンストラクチャーを乱せば、その分気を付けなければいけないことも多いため、私はマイナーピースを消してOK だと思っています。
私は一度、e2 とb2 を受けておきましたが、ここはすぐにパスポーンを作っても良かったようです。25. Qxa7! Qxb2 26. a6 Re8 27. Qxc5 Qxe2 28. Ra1+-
27... Rxb2 28. Qg4+ Kh6 29. Rxb2 Qxb2 30. Qxc4+/- がジリ貧であることが明らかな黒は、なんとかルーク交換からのクイーンエンディングを避け、クイーン交換でルークエンディングに持ち込みたいと考えます。
先述のルークを交換するエンドゲームでも白は勝てそうですが、b2 を取られるより先にc4 を取れれば、ルークでf7 を狙う余裕ができます。これで反撃が遅く、キングの危ない黒はほとんど負けが確定します。
ルークを取り合い、純粋に2ポーンダウンのクイーンエンディングも、当然黒は絶望的です。
最後は何を指しても、40. Rf4# となります。これで大事な2日目の2試合で連勝となりました! 明日の5R はトップボードに戻り、4連勝の野口さんとの対戦です。
今日、山田くんと東野さんを破った野口さんが単独トップで、私と中村くんがそれを追いかける展開です。他のペアリングや結果などは、以下のリンクらからチェックしてみてください。それでは皆さん、3日目もよろしくお願い致します。
Japan Chess Championship 2017
Kojima, S (IM, JPN, 2401) - Shiomi, R (JPN, 2105)
Japan Chess Championship 2017 (4)
1. Nf3 d5 2. d4 c6 3. c4 dxc4 4. g3!?
Japan Chess Championship 2017 (4)
このラインは、GM Zoltan Valga と対戦した3年前は、4. e3 のメインラインを試してあまりアドバンテージが取れなかったため、今回はCatalan のセットアップにしてみることにします。
4... e6 5. Bg2 Nf6 6. O-O Nbd7 7. Nc3
これでSemi-Slav のフィアンケットに手順前後しました。先週たまたま、6. Ne5!? のラインも調べていましたが、Semi-Slav のフィアンケットも以前羽生さんと指しており、その際に学んだ知識が生かせると考えました。
7... Be7 8. a4 O-O 9. a5!
9. Nd2?! e5! 10. Nxc4 exd4 11. Qxd4 Nc5! は白黒両方で指したことがありますが、b3 のマスが弱い白にはアドバンテージがすでにないでしょう。代わりに9. a5 と指す手が面白く、Qd1-Qa4 からポーンを取りかえすアイディアに、黒はどう対応するか考える必要があります。
9... c5 10. d5 exd5 11. Nxd5 Nxd5 12. Qxd5 Nf6 13. Qxc4 Be6
この流れは黒がポーンを返しつつも、白マスビショップを活用できるようになって不満がないように見えます。しかし、私はRf1-Rd1 からのdファイルコントロールと、Nf3-Ng5 からのキングサイド、そしてb7 へのプレッシャーで白がアドバンテージを掴むチャンスはあると思っていました。
14. Qc2 Nd5 15. Bd2!
この小さな手が好手で、b4 をサポートしつつルークを連携します。15. Rd1?! Nb4! 16. Qa4 Qe8! ならば、黒が有利でしょう。
15... Rc8 16. Rfd1 Qc7 17. Ng5!+/=
白は狙い通りにルークをセンターに回し、h7 へのメイトスレットを作りました。これでダブルビショップを得て白の優勢です。
17... Bxg5 18. Bxg5 Qe5 19. Qd2! Nf6 20. Bxb7
私はすぐにb7 を取りましたが、黒マスビショップを早めに活用していても良かったでしょう。20. Bf4! Qh5 21. Bxb7 Rce8 22. Bd6 Rd8 23. Qc3+/- 黒マス、白マスの両方をコントロールし、ポーンアップにもなっていれば白のアドバンテージはかなり大きいと判断できそうです。
20... Bb3 21. Bxc8 Bxd1 22. Rxd1 Rxc8 23. Bxf6 gxf6
私はルークとクイーンだけを残し、エンドゲームで勝負することを決めます。検討ではビショップナイト交換が必要だったのかという話も出ましたが、黒がポーンストラクチャーを乱せば、その分気を付けなければいけないことも多いため、私はマイナーピースを消してOK だと思っています。
24. Qd7 Rb8 25. Rd2
私は一度、e2 とb2 を受けておきましたが、ここはすぐにパスポーンを作っても良かったようです。25. Qxa7! Qxb2 26. a6 Re8 27. Qxc5 Qxe2 28. Ra1+-
25... c4 26. a6 Kg7 27. h4 h5
27... Rxb2 28. Qg4+ Kh6 29. Rxb2 Qxb2 30. Qxc4+/- がジリ貧であることが明らかな黒は、なんとかルーク交換からのクイーンエンディングを避け、クイーン交換でルークエンディングに持ち込みたいと考えます。
28. Qc6! Qb5 29. Qc7! Qe5 30. Qxc4 Rxb2 31. Rd7+-
先述のルークを交換するエンドゲームでも白は勝てそうですが、b2 を取られるより先にc4 を取れれば、ルークでf7 を狙う余裕ができます。これで反撃が遅く、キングの危ない黒はほとんど負けが確定します。
31... Qe8 32. Rxa7 Rxe2 33. Rxf7+ Kg6
ルークを取り合い、純粋に2ポーンダウンのクイーンエンディングも、当然黒は絶望的です。
34. Rb7 Re1+ 35. Kh2 Qe6 36. Qc7 Kf5 37. Qh7+ Kg4 38. Rb4+ Kf3 39. Qd3+ 1-0
最後は何を指しても、40. Rf4# となります。これで大事な2日目の2試合で連勝となりました! 明日の5R はトップボードに戻り、4連勝の野口さんとの対戦です。
Noguchi(4) - Kojima(3.5)
Bibby(3) - Nakamura(3.5)
Sano(3) - Yamada (3)
Nodon - Higashino (3)
Bibby(3) - Nakamura(3.5)
Sano(3) - Yamada (3)
Nodon - Higashino (3)
今日、山田くんと東野さんを破った野口さんが単独トップで、私と中村くんがそれを追いかける展開です。他のペアリングや結果などは、以下のリンクらからチェックしてみてください。それでは皆さん、3日目もよろしくお願い致します。
Japan Chess Championship 2017
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