更新が遅くなりましたが、京都祇園オープン3は12/1の日曜日に最終日を迎え、無事に全試合を終了しました。私は5Rで野口さんに勝ったのは良かったものの、最終戦で木下さんに必勝のエンドゲームを落とし、4勝1敗1ドローの3位に終わりました。優勝は5勝1ドローの松村くんで、私以外のIM戦も危なげない内容でドローにしています。入賞者の皆さん、おめでとうございます!
最終日のゲーム解説は5Rにします。野口さんとはトータルのスコアは良いものの、昨年はジャパンオープンという大舞台で負けており、悔しい思いをしました。それ以来ほぼ1年ぶりの対戦となります。
11手でクイーンが消え、シンプルな局面になりました。ポーンが無く、ルークを使いやすいセミオープンファイルの場所が違うのがポイントなりそうです。
この手は少し気にしていましたが、c4を狙う手はさほど脅威ではありません。白はナイトでc4をカバーしつつ、白マスビショップをクイーンサイドに利かせます。
c4への反撃がもう少しありそうなら、b2-b3とするつもりでしたが、逆にc5のマスを使われた反撃が鬱陶しいでしょう。白は早めにb2-b4の形を決めておき、タイミングを見てb4-b5、c4-c5のいずれかを狙います。
ポーンはセンターに向かって取るが原則ですが、ここはf4に残ったポーンがターゲットになることを嫌い、さらにfファイルを開くことで将来的にf7を狙えるチャンスがあると考えました。
この試合で最も気に入っている手です。d6へのプレッシャーは緩和してしまいますが、代わりにナイトを守りつつ、Ne3-Nd5+をスレットにしています。
ここでルークを交換しておかなければ、Rf5-Rf4+から2つ目のルークも跳びこまれ、白キングが先にメイトされてしまいます。どちらのルークを残すか少し悩みましたが、a7のルークは7段目を抑える役割があるうえ、後でも別ファイルに動くことでaポーンの進路を確保できます。
1st Place Matsumura Cocoro (CM, JPN, 2036) 5.5/6
2nd Place Song Julien (IM, FRA, 2307) 5/6
3rd Place Kojima Shinya (IM, JPN, 2320) 4.5/6
4th Place Noguchi Koji (JPN, 1999) 4.5/6
5th Place Nagai Toshiyuki (JPN, 1806) 4.5/6
Kyoto Gion Open 3 Final Standings
2nd Place Song Julien (IM, FRA, 2307) 5/6
3rd Place Kojima Shinya (IM, JPN, 2320) 4.5/6
4th Place Noguchi Koji (JPN, 1999) 4.5/6
5th Place Nagai Toshiyuki (JPN, 1806) 4.5/6
Kyoto Gion Open 3 Final Standings
最終日のゲーム解説は5Rにします。野口さんとはトータルのスコアは良いものの、昨年はジャパンオープンという大舞台で負けており、悔しい思いをしました。それ以来ほぼ1年ぶりの対戦となります。
Kojima, S (IM, JPN, 2320) - Noguchi, K (JPN, 1999)
Kyoto Gion Open 3 (5)
1. d4 g6 2. g3 Bg7 3. Bg2 c5 4. dxc5 Qa5+ 5. c3 Qxc5 6. Nf3 Nf6 7. O-O O-O 8. Na3 d6 9. Qa4 Nc6 10. Qh4 Qh5 11. Qxh5 Nxh5
11手でクイーンが消え、シンプルな局面になりました。ポーンが無く、ルークを使いやすいセミオープンファイルの場所が違うのがポイントなりそうです。 Kyoto Gion Open 3 (5)
12. Rd1 Rb8 13. Nb5 Bd7 14. a4 Rfc8 15. Be3 a6 16. Nbd4 Na5
この手は少し気にしていましたが、c4を狙う手はさほど脅威ではありません。白はナイトでc4をカバーしつつ、白マスビショップをクイーンサイドに利かせます。
17. Nd2 Nf6 18. Nc2! Bc6 19. Ba7 Ra8 20. Bb6 Bxg2 21. Kxg2 Nc4 22. Nxc4 Rxc4 23. Ne3 Rc6 24. a5 e6 25. c4
24... Nd7 25. Nd5!は白がd5のマスを早めに活用し、指しやすそうです。黒はそれを嫌ってe7-e6を突き、d5のマスを抑えますが、代わりにd6を弱めています。白はそこにつけこみ、c4まで伸ばしたポーンでd5のマスを抑えつつ、d4-c3にビショップを退けるようにします。25... Nd7 26. Bd4 Bxd4 27. Rxd4 Kf8 28. Rad1 Ke7 29. b4
c4への反撃がもう少しありそうなら、b2-b3とするつもりでしたが、逆にc5のマスを使われた反撃が鬱陶しいでしょう。白は早めにb2-b4の形を決めておき、タイミングを見てb4-b5、c4-c5のいずれかを狙います。
29... Nf6 30. g4! h6 31. h4 Rb8 32. f4
g5までポーンを突き進めてポーン交換が行った際に、hファイル、fファイルをどちらも開けるようにしておき、さらにg5に残ったポーンを守れるようにしておきます。32... b6 33. g5 hxg5 34. fxg5!?
ポーンはセンターに向かって取るが原則ですが、ここはf4に残ったポーンがターゲットになることを嫌い、さらにfファイルを開くことで将来的にf7を狙えるチャンスがあると考えました。
34... Nh5?!
f4にターゲットになるポーンが無くなった以上、端にナイトが跳ぶのは不自然です。34... Ne8! 35. axb6 Rbxb6! 36. c5 Rb7!=ならば7段目への白ルークの侵入を防ぎつつ、d6も守り駒の数がぴったり足りて形勢互角でした。35. b5 axb5 36. cxb5 Rc3 37. Re4!
この試合で最も気に入っている手です。d6へのプレッシャーは緩和してしまいますが、代わりにナイトを守りつつ、Ne3-Nd5+をスレットにしています。
37... Rb3 38. Nd5+ Kd8 39. Nxb6 Rxb5 40. Rxd6+
この試合、初めてマテリアルのリードを取りました。後は黒の反撃を抑えつつ、aポーンを武器に決め手を探します。40... Ke7 41. Rd7+ Ke8 42. Ra7 Rd8 43. Rc4 Rf5 44. a6! Nf4+ 45. Kh2 Nxe2 46. Rc8!
ここでルークを交換しておかなければ、Rf5-Rf4+から2つ目のルークも跳びこまれ、白キングが先にメイトされてしまいます。どちらのルークを残すか少し悩みましたが、a7のルークは7段目を抑える役割があるうえ、後でも別ファイルに動くことでaポーンの進路を確保できます。
0 件のコメント:
コメントを投稿