この3連休、東京の蒲田では全日本百傑戦が開催されています。この大会は5月に開催される全日本選手権の東京予選を兼ねており、まだ全日本への参加権利を得ていないプレーヤーにとっては、大きな意味を持つ試合となります。初日の今日、私は海外籍の2人に勝って連勝ですが、3日コース参加者は77名おり、連勝も14名と非常に多くなっており、まだまだ大会の行方は分かりません。
この試合最初に悩んだのはここです。e7-e5 を見せておくことで、白にセンターポーンをどこまで伸ばすか早々に決めさせます。
スタンダードな手ですが、この後の展開を踏まえれば、11. Rc1 と指して様子を見るのが良いかもしれません。ピースを早くさばきすぎると、白にとって面白くなくなってしまう恐れがあります。
4年前にチェコのピルゼンで指した最終戦、ドローで優勝にもかかわらずあっさりと負けた悔しい試合で、このアイディアを見た記憶がありました。白のf4-f5 は少し気にはなるものの、それもビショップをf7 に退けば大丈夫だと判断して仕掛けます。
この手をノータイムで指してきて目を疑いました。Lorenzana さんはe5 のアウトポストに残るナイトの力を評価したのだと思いますが、黒はそれを簡単にさばくことができます。代わりに17. Nxe5 Nxe5 18. Bxe5 Qb6+ 19. Kh1 Rad8= と進めておけば、形勢互角だったでしょう。
ここはベストの変化を逃しました。次にBe7-Bd6 を指してから、f4 を取る手を見ていたのですが、コンピュータはすぐにルークを捨てる手を示します! 18... Rxf4! 19. Rxf4 Qxe5 20. Qd4 (20. Rf1 Bc5+ 21. Kh1 Bd6!-+) 20... Bc5 21. Qxc5 Qxa1+-+ 確かに黒マスの弱すぎる白は、h2 でのメイトなどを狙われるとエクスチェンジを返すしかありません。このアイディアは少し見えずらいですが、きちんと時間も残っていたのでもう少ししっかり読むべきでした。
cファイルを抑えて有利になったところで、さらに相手の悪手が出てポーンが落ちます。21... Ba3 ももちろん良い手ですが、ここは素直に駒をもらっておくことにしました。
これも必要のない駒捨てです。エクスチェンジアップになった黒は、後は丁寧に指すだけです。
そして、明日の上位ボードのペアリングは以下のように発表されています。この大会の結果やペアリングは、Chessresults で確認できますので、こちらもチェックしてみてください。
この上位7B が連勝14名同士のペアリングです。私は久々に後輩の古谷くんとの対戦になりました。個人的には日本のユース勢がIVL メンバーに挑む、3,4,6B にも注目したいと思っています。それでは皆さん、2日目もよろしくお願い致します。
Lorenzana, A - Kojima, S
Hyakketsu 2017 (2)
1. Nf3 Nf6 2. b3 d5 3. Bb2 c6 4. g3 Bg4 5. Bg2 Nbd7 6. O-O Qc7!?
Hyakketsu 2017 (2)
この試合最初に悩んだのはここです。e7-e5 を見せておくことで、白にセンターポーンをどこまで伸ばすか早々に決めさせます。
7. d4 e6 8. Nbd2 Be7 9. h3 Bh5 10. c4 O-O 11. Ne5
スタンダードな手ですが、この後の展開を踏まえれば、11. Rc1 と指して様子を見るのが良いかもしれません。ピースを早くさばきすぎると、白にとって面白くなくなってしまう恐れがあります。
11... Nxe5 12. dxe5 Nd7 13. g4 Bg6 14. f4 f6!
4年前にチェコのピルゼンで指した最終戦、ドローで優勝にもかかわらずあっさりと負けた悔しい試合で、このアイディアを見た記憶がありました。白のf4-f5 は少し気にはなるものの、それもビショップをf7 に退けば大丈夫だと判断して仕掛けます。
15. cxd5 cxd5 16. Nf3 fxe5 17. Bxe5?
この手をノータイムで指してきて目を疑いました。Lorenzana さんはe5 のアウトポストに残るナイトの力を評価したのだと思いますが、黒はそれを簡単にさばくことができます。代わりに17. Nxe5 Nxe5 18. Bxe5 Qb6+ 19. Kh1 Rad8= と進めておけば、形勢互角だったでしょう。
17... Nxe5 18. Nxe5 Bc2!?
ここはベストの変化を逃しました。次にBe7-Bd6 を指してから、f4 を取る手を見ていたのですが、コンピュータはすぐにルークを捨てる手を示します! 18... Rxf4! 19. Rxf4 Qxe5 20. Qd4 (20. Rf1 Bc5+ 21. Kh1 Bd6!-+) 20... Bc5 21. Qxc5 Qxa1+-+ 確かに黒マスの弱すぎる白は、h2 でのメイトなどを狙われるとエクスチェンジを返すしかありません。このアイディアは少し見えずらいですが、きちんと時間も残っていたのでもう少ししっかり読むべきでした。
19. Qd2 Bd6 20. Rac1 Rac8 21. Kh1?
cファイルを抑えて有利になったところで、さらに相手の悪手が出てポーンが落ちます。21... Ba3 ももちろん良い手ですが、ここは素直に駒をもらっておくことにしました。
21... Bxe5 22. fxe5 Rxf1+ 23. Rxf1 Qxe5 24. Qb4 Qc7 25. g5 Bf5 26. Rxf5?
これも必要のない駒捨てです。エクスチェンジアップになった黒は、後は丁寧に指すだけです。
26... exf5 27. Bxd5+ Kh8 28. Kg2 b6 29. Bf3 Qc5 30. Qd2 Qc1 31. Qxc1 Rxc1 32. Kg3 g6 33. h4 Kg7 34. Kf4 Rc2 35. a4 Rb2 36. h5 Rxb3 37. h6+ Kf8 38. Bc6 a6 39. Bd5 Rb4+ 40. Ke5 Rxa4 41. Kf6 Rd4 0-1
そして、明日の上位ボードのペアリングは以下のように発表されています。この大会の結果やペアリングは、Chessresults で確認できますので、こちらもチェックしてみてください。
Kojima - Furuya
Higashino - Aoshima
Baba - Hiebert
Yamada - Osaka
Shinoda - Noguchi
Otawa - Shiomi
Irie - Kanyamarala
Higashino - Aoshima
Baba - Hiebert
Yamada - Osaka
Shinoda - Noguchi
Otawa - Shiomi
Irie - Kanyamarala
この上位7B が連勝14名同士のペアリングです。私は久々に後輩の古谷くんとの対戦になりました。個人的には日本のユース勢がIVL メンバーに挑む、3,4,6B にも注目したいと思っています。それでは皆さん、2日目もよろしくお願い致します。
0 件のコメント:
コメントを投稿