2日目に痛すぎる白での負けを喫した私ですが、しっかり休んで取り組んだ3日目は完全復活です。自分でも満足の指しまわしができたと思います。午前のラウンドはScottさんに白と、全日本選手権最終戦と同じペアリングと色になりました。
Kojima, S (IM, JPN, 2408) - Scott, T (JPN, 2065)
Japan League 2018 (5)
1. d4 f5 2. Nf3 Nf6 3. g3 g6 4. Bg2 Bg7 5. O-O O-O 6. b3 d6 7. Bb2 Na6 8. c4 c5 9. d5 Bd7 10. Nbd2!?
Japan League 2018 (5)
全日本選手権ではサイドラインにしましたが、この日はメインに近いラインで勝負です。9手目までのポジションを先程調べ直したところ、データベースで1試合見つかり、それは私が5年前にハンガリーで指したゲームでした(笑) そのときは10. Nc3 と指して勝ちましたが、今回はナイトを低く組むことにします。狙いは将来的にe2-e4 を突き、e7 をアタックすることです。
10... Rb8 11. Re1 b5 12. Bc3!?
黒からのbファイルオープンのアイディアにはビショップをかわして対抗します。
12... bxc4?!
ゲームの流れを見ると、ここで早めにbファイルを開いたことは、黒よりも白にとってプラスになっているように思えます。d5 のポーンを弱めたくない白はb5 を自分から取ることはしないので、ポーンのぶつかりは保ったままなんらかのアクションを考えたほうが良かったでしょう。
13. bxc4 Qe8 14. Rb1! Nb4 15. Rb2!
開いたbファイルで早速ルークをぶつけ、オープンファイルを取りかえしにいきます。黒は自分からルーク交換をして完全にbファイルを明け渡すのも、相手にとられたクイーンなりナイトなりがb8 に戻るのも少し嫌でしょう。
15... h6 16. a3 Na6 17. Rxb8 Qxb8 18. Qc2!
Leningrad Dutch は試合経験が乏しく、苦手意識もありましたが、この日はKarpov のプレーをイメージして丁寧に指せたと思います。g5 へのナイトの侵入を嫌ったh7-h6 でしたが、それによって弱くなったg6 を狙うとともに、ルークをbファイルに回すアイディアも見せておきます。
18... Qc7? 19. Nh4!+-
このタイミングでg6 を狙う絶好の手が入り、白が勝勢になったことを確信しました。e2-e4 の切り札もある以上、黒がe7, e6, g6 のすべての弱点を支え切ることは不可能です。
19... Be8 20. e4 f4 21. e5 Ng4 22. Nxg6 fxg3 23. fxg3 Nxe5 24. Nxf8 Bxf8
これではっきりと駒得になり、後は無理なく決め手を探すだけです。
25. Bh3 Bg7 26. Be6+ Kh8 27. Rf1 Nb8 28. Nf3 Nbd7 29. Nxe5 Nxe5 30. Bxe5 dxe5 31. Qf5 Qa5 32. Qg4!
g8 でのメイトがあるため、次にRf1-Rf8 と跳び込むことができます。このメイティングアタックを避けるにはほぼ一本道ですが、ピースの交換が進めば白の勝ちのエンドゲームとなります。
32... Kh7 33. Bf7! Bxf7 34. Rxf7 Qe1+ 35. Kg2 Qd2+ 36. Kh3 Qg5 37. Qxg5 hxg5 38. Rxe7 1-0
続くSamuelくんとのゲームも上手く指して勝ち。この日は2連勝と調子を取り戻しました。トップを走っていたAlexはTuさんに負け。TuさんとSimon が連勝で、5/6 が4人並ぶデッドヒートになっています。明日の最終戦は私を含めたこの4人が当たり、優勝の行方が決まります。スペインのDavidさんと青嶋くんも4.5/6 で追ってきており、最大で5人同時優勝があり得ますね。
Kojima, S (5) - Tran, T T (5)
Averbukh, A (5) - Simon, B (5)
Aoshima, M (4.5) - Rivas Vila, D (4.5)
Japan League 2018 R7 Pairings
Averbukh, A (5) - Simon, B (5)
Aoshima, M (4.5) - Rivas Vila, D (4.5)
Japan League 2018 R7 Pairings
5勝1敗で4人が並ぶ珍しい展開がどういった結末を迎えるか。明日の最終戦も、皆さんよろしくお願い致します。
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