この日は午前中、ホテルの目の前に広がる公園に少しだけ足を運んでいました。前回オリンピアードのバクー同様、黒海沿いに大きな公園が広がっており、これが中心街まで広がっています。(バクーの場合はカスピ海沿い) 今日はあいにくの雨模様ですが、バツミ到着後は晴れの日が多くなっています。
バクーにもあったモニュメントですが、英語ではないので完全に読めません(笑) 公園の名前なんでしょうかね。どなたかわかる人は、なんと書いてあるのか教えてください。
さて、アルメニアに敗れた翌日、日本のオープンチームは下のボードが集まる会場に移り、ガーナとの対戦です。アフリカのガーナは平均1900台のチームで、アルメニア同様に4年前にも対戦していますが、その際は私が外れたのでした。1Bの相手は前回、南條くんが勝っています。
Hasford, J (FM, GHA, 2042) - Kojima, S (IM, JPN, 2408)
Batumi Olympiad (2)
1. d4 d5 2. c4 c6 3. Nf3 Nf6 4. Nc3 a6 5. cxd5 cxd5 6. e3?!
Batumi Olympiad (2)
a6 からSlav Exchange になるのはありえると思っていましたが、黒マスビショップを閉じ込める意図はよくわかりません。黒は非常に楽な展開となります。
6... Nc6 7. Bd3 Bg4 8. Be2 e6 9. h3 Bh5 10. O-O Bd6 11. a3 Rc8 12. Bd2 O-O 13. Ng5 Bg6!?
ここは少し悩みました。白マスビショップを交換を交換して白マスを弱めたうえで、Nc6-Na5-Nc4 を狙うアイディアもあったでしょう。
14. f4 Na5 15. b3 Qe7!
白はa,b両方のポーンを伸ばしたことで、どちらも弱点になってしまっています。ルークを連携させつつ、それを狙うのはこの手がベストでしょう。
16. b4 Nc4 17. Bxc4 Rxc4 18. Qa4 Rfc8 19. Rfc1 Nd7!?
このナイトはe4が絶好のマスに見えますが、負担になりそうなc3 のナイトと交換をするだけでは少しもったいないと感じました。そこでSlav Exchange のオーソックスなマヌーバリングを使い、再びc4 のマスを目指します。
20. Nf3 Nb6 21. Qd1 h6!?
h7 のマスを空けておくのが将来的に働く可能性があるのは明らかですが、それよりもNf3-Ne5 にどう対応するかが重要です。e5 のマスを抑え、ダブルビショップを残す21... f6 も考えましたが、ここでは異色ビショップを残しても、互いのビショップの働きの差が明らかであるため、Nf3-Ne5 を気にしないことにしました。
22. Ne5 Bxe5 23. fxe5 R4c7
ここで落ち着いてc4 のマスを空けて、再びナイトの侵入を狙います。次の手はやりたくなりますが、黒が勝ちまでほぼ一直線になるでしょう。
24. Na4? Nxa4! 25. Qxa4 Rc2!
白は当然、異色ビショップ以外のピースを捌いてなんとかドローを望むでしょうが、そうは問屋が卸しません。異色ビショップであっても、7段目に侵入したルークは強力で、白のビショップではどうしてもカバーできないg2 を、ビショップと協力してターゲットにします。
26. Rxc2 Rxc2 27. Rd1 Be4! 28. g3 Qg5! 29. g4 Rxd2
ここは29... Qh4 でも黒勝ちです。
30. Rxd2 Qxe3+ 31. Kf1 Qxd2 0-1
レイティングから考えれば勝たなければいけない相手でしたが、実際に最後まで指して胸をなでおろしました。2戦目にして、このオリンピアード初勝利です!
Open R2 Ghana - Japan 0-4
Hasford, J (FM, GHA, 2042) - Kojima Shinya (IM, JPN, 2408) 0-1
Anquandah, F (IM, GHA, 1992) - Nanjo Ryosuke (IM, JPN, 2324) 0-1
Ajavon, A (GHA, 1902) - Yamada Kohei (FM, JPN, 2128) 0-1
Adu, J (CM, GHA, 1896) - Matsuo Tomohiko (CM, JPN, 2170) 0-1
Women R2 Netherlands Antilles - Japan 0.5-3.5
Mena, A (WFM, AHO, 1884) - Hoshino Karen (WFM, JPN, 1945) 1/2-1/2
Sanchez, M (AHO, 1505) - Sakai Azumi (JPN, 1713) 0-1
Marcos, T (AHO, 1583) - Kojima Natsumi (WCM, JPN, 1655) 0-1
Salim-Moussa, S (WCM, AHO, 1601) - Shibata Misaki (JPN, 1605) 0-1
Hasford, J (FM, GHA, 2042) - Kojima Shinya (IM, JPN, 2408) 0-1
Anquandah, F (IM, GHA, 1992) - Nanjo Ryosuke (IM, JPN, 2324) 0-1
Ajavon, A (GHA, 1902) - Yamada Kohei (FM, JPN, 2128) 0-1
Adu, J (CM, GHA, 1896) - Matsuo Tomohiko (CM, JPN, 2170) 0-1
Women R2 Netherlands Antilles - Japan 0.5-3.5
Mena, A (WFM, AHO, 1884) - Hoshino Karen (WFM, JPN, 1945) 1/2-1/2
Sanchez, M (AHO, 1505) - Sakai Azumi (JPN, 1713) 0-1
Marcos, T (AHO, 1583) - Kojima Natsumi (WCM, JPN, 1655) 0-1
Salim-Moussa, S (WCM, AHO, 1601) - Shibata Misaki (JPN, 1605) 0-1
オープンはこの日ストレート勝ち! 女子も1B こそドローでしたが、他は全て勝ってオランダ領アンティルに快勝です。これで次のラウンドはまた上にチャレンジすることになります。
今日はオープンが、視覚障害を持つプレーヤーのチームIBCA、女子がキルギスタンとの対戦です。IBCA と日本は、オリンピアードではそこそこ対戦しており、6年前は2-2 の引き分けでした。私が対戦するであろう1B のBabarykinは、94年生まれの若者で、ロシアの若手強豪として伸び盛りのプレーヤーです。オリンピアード序盤での大事なラウンドになりそうですので、気を引き締めて試合に臨んできます。
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