今日から4日間ジャパンチェスクラシックスに参加しています。今年は海外からの参加者も50名以上と多く、140名以上のプレーヤーが4日間のオープンクラスに集まっています。私は初戦でオランダから参加している大北くんに勝ち。2試合目で3か月連続となる阿部くんとの対戦が組まれました。
前回の松本オープンでの対局ではオーソドックスなQGD Bf4にしたので、今回はExchangeにしてみます。Exchange でBf4と組み合わせるフォーメーションは最近調べていて、白はクイーンサイドにキャスリングするオプションも持って面白いと考えています。
今回はキングサイドにキャスリングし、クイーンサイドでのマイノリティアタックを狙うことにします。
16. b5 c5 17. dxc5 Qxc5 18. Qb2+/-もありえる手で、白はd4のアウトポストで勝負です。しかし、前回はこうした展開だったので今回は少し違う形を模索してみます。
21... Bc8 22. Bf5!は重要なディフェンスのビショップを消し、b7に長期的なプレッシャーを持てそうです。
ここは黒は大きなチャンスを逃しました。少し不自然にも見えますが、d7にクイーンを避けておけば将来的にキングサイドのアタックに期待できました。30... Qd7! 31. Rec1 g5! これで黒のキングサイドのアタックを受け止めるのは難しく、黒が大きく優勢とコンピュータは示します。確かに白はクイーンサイドの駒を集めすぎています。
私は先にe3でのポーン交換を挟んでおくほうが分かりやすいと考えていました。32... fxe3 33. Rxe3 Rxe3 34. fxe3 bxa6 35. b7 Bxb7 36. Rxb7 Rxe3 37. Nxc6 Ra3=
6段目にルークが入り、aポーンを落として2つ目のパスポーンを作り、勝ちが具体的に見えてきたと思いました。しかし、このポーンを取るのは実は不正確な手で、ルークの往復に手をかけている間に黒にもナイトの組み直しを許してしまいます。39. Nb3! Nc7 40. Nc5 Be8 41. Kh2+- aポーンは無視し、ナイトを早く組み直せば黒はできることがありませんでした。
a6を押し込みから1ポーンアップのルークエンディングにするのはいつでもできるので、キングサイドでのアクションを見せておきました。
Kojima, S (IM, JPN, 2296) - Abe, Y (JPN, 1830)
Japan Chess Classic 2024 (2)
1. d4 Nf6 2. Nf3 d5 3. c4 e6 4. Nc3 Be7 5. cxd5!? exd5 6. Qc2!?
前回の松本オープンでの対局ではオーソドックスなQGD Bf4にしたので、今回はExchangeにしてみます。Exchange でBf4と組み合わせるフォーメーションは最近調べていて、白はクイーンサイドにキャスリングするオプションも持って面白いと考えています。Japan Chess Classic 2024 (2)
6... c6 7. Bf4 O-O 8. e3 Re8 9. Bd3 Nbd7 10. h3 Nf8 11. O-O
今回はキングサイドにキャスリングし、クイーンサイドでのマイノリティアタックを狙うことにします。
11... Ne6 12. Bh2 Bd6 13. Bxd6 Qxd6 14. Rab1 Nf8?!
このナイトを退くのであれば、11手目でNf8-Ne6と出た理由が無くなってしまいます。e6にナイトを出した際のよくあるアイディアは、g7-g6, Ne6-Ng7, Bc8-Bf5でしょう。15. b4 Be6 16. Rfc1
16. b5 c5 17. dxc5 Qxc5 18. Qb2+/-もありえる手で、白はd4のアウトポストで勝負です。しかし、前回はこうした展開だったので今回は少し違う形を模索してみます。
16... N6d7 17. Na4 Rac8 18. Nc5 Nxc5 19. bxc5
白はbファイルを開き、b7へのプレッシャーでチャンスを作ります。黒は守るだけならばディフェンスのピースをb7に集中させれば良いですが、それでピースが消極的すぎればそこに白のチャンスは生まれるでしょう。19... Qe7 20. Rb3 Rc7 21. Rcb1 g6
21... Bc8 22. Bf5!は重要なディフェンスのビショップを消し、b7に長期的なプレッシャーを持てそうです。
22. Rb4 Bc8 23. Re1 Qd8 24. Rbb1 Rce7 25. Qa4 a6 26. Qb4 Nd7 27. Nd2 f5 28. Nb3?!
ナイトはa5に組み替え、b7への攻めに参加するのが最も分かりやすいと考えていました。しかし、実際にはキングサイドを手薄にしてしまうために良くなかったようです。黒がf7-f5とポーンを進め、e5のマスを弱くしたことを利用し、28. Nf3!?と戻るくらいで良かったでしょう。28... Nf6! 29. Na5 Qc7! 30. Qb6 Qxb6?
ここは黒は大きなチャンスを逃しました。少し不自然にも見えますが、d7にクイーンを避けておけば将来的にキングサイドのアタックに期待できました。30... Qd7! 31. Rec1 g5! これで黒のキングサイドのアタックを受け止めるのは難しく、黒が大きく優勢とコンピュータは示します。確かに白はクイーンサイドの駒を集めすぎています。
31. cxb6 f4 32. Bxa6!
f5-f4に対抗するのはこの手しかありません。32... bxa6
私は先にe3でのポーン交換を挟んでおくほうが分かりやすいと考えていました。32... fxe3 33. Rxe3 Rxe3 34. fxe3 bxa6 35. b7 Bxb7 36. Rxb7 Rxe3 37. Nxc6 Ra3=
33. Nxc6 Re6 34. Na5 fxe3 35. Rxe3 Rxe3 36. fxe3 Bd7?!
黒はビショップを逃がすのが良いアイディアですが、マスが違います。36... Bf5! 37. Rc1 Nd7 38. b7 Nb8 39. Rc7と進んだ場合、白は十分なピースの代償を持ちますが、b8を抑えられている以上勝つのは簡単ではありません。ここから膠着状態でドローになるのは十分ありえそうです。37. b7 Rb8 38. Rb6! Ne8 39. Rxa6?!
6段目にルークが入り、aポーンを落として2つ目のパスポーンを作り、勝ちが具体的に見えてきたと思いました。しかし、このポーンを取るのは実は不正確な手で、ルークの往復に手をかけている間に黒にもナイトの組み直しを許してしまいます。39. Nb3! Nc7 40. Nc5 Be8 41. Kh2+- aポーンは無視し、ナイトを早く組み直せば黒はできることがありませんでした。
39... Nc7 40. Rb6 Kf7 41. Nb3 Ke7?
試合中、私も黒のベストが分かっていませんでした。41... Ne6! 42. Nc5 Nxc5 43. dxc5 Ba4 44. c6 Bxc6 45. Rxc6 Rxb7 46. Ra6 Rb2 このように進めることで、黒は1ポーンダウンながら十分にドローチャンスのあるルークエンディングでした。42. Nc5 Bb5 43. a4 Bc4 44. a5 Bb5 45. h4!?
a6を押し込みから1ポーンアップのルークエンディングにするのはいつでもできるので、キングサイドでのアクションを見せておきました。
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