2026/07/14

My Memorable Games of 2024-2025 Vol.12


久々にブログでの未公開棋譜を振り返るシリーズです。大会での遠征で日本各地に毎年足を運びますが、昨年は例会に参加する目的で大阪を訪れました。その際に蛭川さんと指した試合をご紹介します。これまで扱ってきたゲームに比べると、どこが見どころかの判断は難しいですが、大きく動かず様子を見るプレーをご覧いただければと思います。

Hirukawa, Y - Kojima, S
Osaka

1. c4 c6 2. Nf3 d5 3. e3 Nf6 4. Nc3 a6 5. d4 Bf5!?

a7-a6とBc8-Bf5のミックスは以前から時々指していました。e7-e6を遅らせているため、ビショップナイトの交換を狙う典型的なアイディアであるNf3-Nh4が使えないので、白は優位を得るのに工夫が必要です。

6. Be2!?


私は白番では6. Qb3としてb7をすぐ攻撃する手を使っていましたが、最近は6. Ne5 Nbd7 7. Qb3 Qc7 8. cxd5 Nxe5 9. dxe5 Nxd5 10. e4!? という変化が面白いのではないかと思っています。

6... h6! 7. O-O e6 8. Qb3

白のセットアップはおとなしくも自然に見えますが、ここは8. Bd3!? と1手損でもビショップを交換するアイディアが面白いでしょう。白マスビショップを交換するなら、最初から6. Bd3 で良いように思えますが、黒には6... Bg6!? とビショップを退いて交換を待つ手があります。本譜ではNf3-Nh4を警戒するh7-h6が入っているため、黒はBf5-Bg6が使えず、白マスビショップの交換にはd3で応じるしかありません。

8... Qc7 9. Bd2 Nbd7 10. Rac1 Bd6 11. h3 O-O 12. Rfd1 Rfe8


黒はa7-a6、h7-h6と端ポーンに2手かけているため、全体のピースの展開では遅れています。しかし、局面は閉じていて白がピースの展開の早さを活かすプランがありません。黒はゆっくりとピースの展開の遅れを取り戻せば、満足な局面を迎えることになります。

13. a4 Rad8 14. Be1 Qb8 15. Nd2 Bh7 16. Qa2 Bb4!?

黒もどこで動くか悩むところですが、c3のナイトを当ててe4のマスのコントロールを奪い、白のe3-e4を警戒しておきます。

17. Bf3 a5 18. Nf1 dxc4! 19. Qxc4 e5!


ここでセンターで大きく動きます。d4のポーンは孤立ポーンとして残してくれれば弱点になるので黒としては不満がなく、e5ポーンと素直に交換してくれれば、e5のマスを奪えてこちらも満足です。

20. Be2 Nb6 21. Qa2 exd4 22. exd4 Re7!?

開いたeファイルでルークを重ねるのも、d4をターゲットにdファイルでルークを重ねるのも、どちらも黒にとって良く、その準備となるルークを上げる手は柔軟なアイディアです。

23. Ng3 Red7 24. Nh5 Nfd5 25. Bg4 Re7 26. Nxd5 Nxd5 27. Bxb4 Nxb4 28. Qc4 Rde8 29. Ng3 Qf4 30. Rc3?


すでに白は盤全体で揺さぶりをかけられ、その全てに対応するのが難しい状況ですが、バックランクを弱めてしまうとあっという間に決着になってしまいます。

30... Re1+ 31. Rxe1 Rxe1+ 32. Kh2 Qxf2 33. Ne2 Be4 34. Rg3 Qf1 0-1

昨年の主だった試合はほとんど紹介済みなので、このシリーズも残りは2試合の予定です。

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