3日目と4日目は、黒が連続して続く前半の正念場です。3Rの私の相手はハンガリーのBalint Vilmos、どこかで聞いたことのある名前だと思っていましたが、先月のBela Perenyi Memorial で5位入賞を果たしたプレーヤーでした。IM ノームのためには、黒でも勝ちたい重要な一戦です。
Balint, V (HUN, 2254) - Kojima, S (FM, JPN, 2368)
First Saturday IM February(3)
1. e4 c6 2. b3!?
First Saturday IM February(3)
早速、直前までの準備を全て無駄にしてくれます ┐( ̄ヘ ̄)┌ ヤレヤレ・・・
2... d5 3. e5 Bf5 4. Ba3!?
これもまた面白い手。白は明確に黒マスビショップの交換を狙っているので、黒は適切なタイミングを計ります。
4... Nd7 5. f4 h5 6. Nf3 e6 7. Bxf8 Nxf8
一般的にポーンは、残ったビショップと逆の色に置くべきとされていますが、ここでは白がe5、f4 にポーンを固めているため、g4、f5 といった白マスが弱点となっており、黒はそこを突くことでキングサイドのチャンスを得ようと考えます。
8. Nd4 Bg4 9. Be2 Nh6 10. c3 Ng6?!
ここは一気に10... g5!-/+ からキングサイドとセンターを崩しにいくべきでした。どうもこういった、ポーンによる崩しが見えません。
11. O-O Qb6 12. Na3 c5 13. Ndb5 Nf5 14. Bxg4!?
これは勇敢な決断です。私がメインで考えていたのは、g1-a7 のダイアゴナルを閉じて安全に戦うプランですが、それでも黒のほうがわずかに指しやすいと読んでいました。14. c4 d4 (14... a6!? 15. Nc3 d4 16. Ne4 d3 17. Bxg4 hxg4 18. Qxg4 Qd8=/+) 15. Bxg4 hxg4 16. Qxg4 a6 17. Nd6+ Nxd6 18. exd6 Qxd6 19. g3 O-O-O=/+
14... hxg4 15. Qxg4 c4+ 16. Kh1 O-O-O
ポーンはいずれ取り返せるので、先にa8 のルークを使えるようにし、白キングへのダイレクトアタックを作れるようにと考えました。しかし、黒によりさらに良い手があります。16... a6! 17. Nd6+ Nxd6 18. exd6 Qxd6 19. Nc2 Rh4!(これでf4 が単純に落ちるのを読み落としていました!) 20. Qe2 Rxf4-/+
17. g3 Nge7!?
最初はシンプルに17... a6 からポーンを取り返すつもりでしたが、d6 でナイトを交換した後に、Na3-Nc2-Nd4 というマヌーバリングが厄介です。そこでナイトを先に退くことで、再びナイトをf5 に組み変えられるようにし、d4 のマスを先に抑えてしまおうと考えました。
ところが、ここでも黒にはベターな手があります。17... Qa5!(狙いはa7-a6 からのピース取り) 18. b4 Qa4-+ 端に固まった白のナイトはお互いに何もできず、片方が落ちて勝負ありでした。
18. Nd6+ Nxd6 19. exd6 Nf5! 20. bxc4?
dファイルを開くことは、d2 にバックワードポーンを持つ白にとって、大きな負担となります。
20... Qc5!? 21. Nc2 dxc4 22. Qf3 Rxd6-+
これで一時的に捨てた2ポーンを取り返し、さらにはRd6-Rd3 をスレットにすることで、さらなる駒得を確定させます。
23. Rf2 Rd3 24. Ne3 Nxe3 25. dxe3 Rxe3 26. Qg2 Rxc3
ここは少し迷いましたが、白がbファイルにルークを重ねようとしても、Qc5-Qd5 からクイーンを交換してしまえば怖くないので、ありがたく2ポーン目をいただくことにします。
27. f5 Qd5 28. fxe6 fxe6 29. Qxd5 exd5 30. Rd1 Rd8 31. Rfd2 Kc7 32. Rxd5 Rxd5 33. Rxd5 Kc6-+
1ポーンを返してしまっても、ルークを1枚交換してキングが前進すれば、キングの位置の差とパスポーンの存在によって、問題なく勝つことができます。
34. Rd8 Rd3 35. Rc8+ Kb5 36. Kg2
36. Rc7 b6 37. Rxa7 Rd2 38. Rxg7 c3-+ 白はポーンを取りに行っても、キングが1段目に縛られているようでは勝負になりません。
36... Rd2+ 37. Kf3 Rxa2 38. Rc7 b6 39. Rxg7 Rxh2 40. Rxa7 Kb4
黒はポーンを交換して、シンプルなポジションに導きます。キングにサポートされた2コネクテッドパスポーンと、孤立のパスポーンでは勝敗は明らかです。
41. g4 b5 42. g5 Rh1 43. g6 Rg1 44. g7 Kb3 45. Kf2 Rg6 46. Ke3 c3 47. Rc7 b4 48. Kd3 Rg3+ 49. Ke2 Kb2 50. Kf2 Rxg7 51. Rxg7 c2 52. Rb7 b3 0-1
これで2、3R 連勝となり、早速IM セクションでの単独トップに立ちました。明日は2敗1ドローと沈んでいる、Farkas Lajos との対戦なので、黒でもポイントをもぎ取って、良い形で前半戦を終わりにしたいと思います。
02/02 Szeberenyi,A (IM, HUN, 2328) - Kojima,S (FM, JPN, 2368) 1/2-1/2
02/03 Kojima,S (FM, JPN, 2368) - Lyell,M (FM, ENG, 2200) 1-0
02/04 Balint,V (HUN, 2254) - Kojima,S (FM, JPN, 2368) 0-1
02/05 Farkas,L (HUN, 2228) - Kojima,S (FM, JPN, 2368)
02/06 Kojima (FM, JPN, 2368) - Kislik,E (IM, USA, 2359)
02/07 Rest Day
02/08 Zhao,G (CHN, 2178) - Kojima,S (FM, JPN, 2368)
02/09 Kojima,S (FM, JPN, 2368) - Keschiz,G (FM, HUN 2214)
02/10 Szalanczy (IM, HUN, 2234) - Kojima,S (FM, JPN, 2368)
02/11 Kojima,S (FM, JPN, 2368) - Koszo,K (HUN, 2236)
3 件のコメント:
すごいですね‼ 気合入ってますね‼ rest dayまでプラスのまま行き、ひと呼吸おいたら、またガンガンいってnormに一気に向かいましょう‼ 頑張ってくださいね\(^o^)/
前半戦で3つ勝ち越しになったら、その後どう戦うかを真面目に考え始めます!
そのためにも、今日が重要な一戦ですね!
真面目に考えるとこまできちゃいましたね‼ 頑張ってくださいね\(^o^)/
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