昨日はIVLが開催され、13名のプレーヤーが集まりました。Tuさんは直前に参加できなくなってしまい残念でしたが、こうして久々の開催にも参加者が集まってくれることを嬉しく思います。大会の進行は、リスト1の私と青嶋くんが直接対決でドローとなり、ともに3.5/4で最終戦を迎えました。私は馬場さんに白を持ちます。
Kojima, S - Baba, M
28th IVL(5)
1. Nf3 Nf6 2. c4 g6 3. d4 Bg7 4. g3 O-O 5. Bg2 d6
28th IVL(5)
馬場さんとのこれまでの対局ではGrunfeld になることが多かったので、King's Indian のチョイスには少し驚きました。この日、私は白3試合で全てKing's Indian でした。
6. O-O Nc6 7. Nc3 Bf5
Panno Variation の中でも少し珍しい変化を指されました。これまで7... Bg4, 7... a6, 7... Bd7, 7... e5 は経験がありますが、この手は初めてです。少し考えて、最近好んで指しているポーンストラクチャーにできることに気付き、その変化を選ぶことにします。
8. d5 Na5 9. Nd4 Bd7 10. b3 c5 11. dxc6 Nxc6 12. Bb2 Rc8
私は白のdポーンと黒のcポーンを交換し、Symmetrical English からセンターポーンを交換するポーンストラクチャーにしました。昨年のNihal Sarin戦以降、互いにキングサイドフィアンケットを組んだうえで、このポーンストラクチャーで戦うことを好んでいます。本譜では、馬場さんは白にナイトを残す選択肢を与えましたが、それが嫌であれば12... Nxd4 13. Qxd4 Bc6 という流れもありえたでしょう。
13. Nc2 a6 14. Ne3 Qa5 15. Qd2 Qh5 16. Ncd5
d5のマスをナイトでコントロールすることは、このポーンストラクチャーにおいてとても大切です。いくつかマイナーピースを交換しても、白はd5のコントロールを持ち続ることで指しやすさがあると考えています。
16... Ng4 17. Nxg4 Bxg4 18. Bxg7 Kxg7 19. Rfe1 Qe5 20. Rac1 Rfe8 21. Rc3!?
このルークはcファイルに重ねることも、eファイルに振ることも状況を見てありえます。
21... Be6 22. Re3 Qd4 23. Rd3 Qc5 24. Rc1
d5のナイトは居座られたままでは嫌ですが、黒としてはビショップと交換するのも大きな決断です。白はナイトを取られた際、ルーク、ポーン、ビショップのどれで取るのもありえるでしょう。この状況であれば、ルークで取るつもりでした。
24... Ne5 25. Rdc3 Bxd5?!
最初はc8のルークが落ちるため、変な手だと思っていましたが、少し考えて黒のアイディアを理解することができました。しかしそれを踏まえても、この交換は白にとって良いものです。黒はd5のナイトが厄介で、b3-b4 などの手を警戒し続けないとしても、もう少しピース交換は我慢しなければいけなかったでしょう。
26. cxd5 Qb4??
これは正真正銘のブランダーでした。正しいクイーンの避け場所はもう一つのマスですが、それでも26... Qa5 27. f4! Rxc3 28. Qxc3 Qxc3 29. Rxc3 Ng4 30. Bf3 f5 31. Rc7+/- と進み、ルークが7段目に侵入して白が優勢です。
27. a3 1-0
a5-e1 のピンはキープし続けることができませんし、27... Qg4 28. f4! Rxc3 29. Qxc3 でもe5のナイトがピンで落ちてしまいます。馬場さんとの試合では珍しく、あっさりとした決着でした。
青嶋くんも最終戦で勝って、ともに4.5/5 で同時優勝です。以前は会場を借りる時間にも余裕があり、タイブレークのブリッツもきちんとして順位を決めていましたが、現在は時間の都合上それができません。タイブレークのブリッツはそれ自体がやっても見てても楽しいイベントですので、また時間に余裕のある際はやってみたいですね。それではIVL メンバーの皆さん、また次回の開催でもよろしくお願い致します。
0 件のコメント:
コメントを投稿