後半の試合は長くなりそうなので、一試合ずつ記事にします。
Game4
初めてSlav set up を外したところ、メインのCatalan ではなく、b3 と組んできました。この形はGrandmaster Chess Strategy のゲームでいくつか見た記憶があります。白にd4 を突かれるとわずかに白が指しやすいと判断した私は、早めに仕掛けることにしました。
この手は変だと試合中読んでいました。一直線の変化で黒が指しやすい局面になります。白は代わりに13. Nb5 と指すべきだったでしょう。
d3 に突き刺さった黒のポーンは、白のピースの動きを制限し、明らかに黒にチャンスを与えています。
ここは23... Kf7 として、ゆっくりキングの位置を改善して行く手もあったと思います。本譜では黒は大胆に、キングサイドにルークを振りにいきます。
白はどこかでカウンターを作らなければ黒に押しつぶされてしまいますが、c ファイルのパスポーンは強力な武器にはなりません。しっかりとブロックし、反撃を潰します。
c ファイルを閉ざし、パスポーンを作らせません。
これは悪い手だと分かっていながら、なぜか正しい応手を指せませんでした。
32... Nd4! (狙いは33...Ne2+ のナイトフォークと、メイト) 33. Nf4 Nf3+ 34. Kg2 Rh2+ 35. Kf1 Nxd2+!-+
35手目が読めずに先にa3 を取っておいたのですが、よく考えれば決めてのタクティクスを見つけられなくとも、7段目にルークは突入させておくべきでした。がっくり。
結局、このようなルークエンディングになりました。黒はa3 でポーンを取った分、1ポーンアップしていますが、白のルークはパスポーンを止めるベストの位置にいます。ここから黒に正確に勝つプランがあるか、現時点でもよく分かっていません。
黒はどこかでc ポーンを諦めなければいけないので、早めに白のb ポーンと交換し、新たにできたb ファイルのパスポーンで勝負すべきだ、と試合後に三阪さんに指摘されました。確かにそう考えると、f-h ポーンを前進させたのは、黒としては正確ではなかったと言えます。
f ポーンを伸ばしていったのは、45... f4+!? からパスポーンを作る筋があるかと思ったからですが、46. gxf4 Ke6 47. Ke4 で、あまりうまくいきません。
f-h ポーンを捨てて、b ポーンを前進させる手も当然考えましたが、ルーク vs 2コネクテッドにされた時におそらく勝てないと判断しました。 49... b5 50. Re2 b4 51. Re5+ Kc4 52. Rxf5 Rc3 53. Rxh5 b3 54. Rh1 b2 55. Rb1 Kb3 56. g4 Rc1 57. Rxb2+ Kxb2 58. Kf3 Kc3 59. Ke4=
結局f ポーンを守りきることはできないので、このようにh ポーンだけを守ってb ポーンを進めようとしましたが、白にもパスポーンができているこの形は、明らかにドローです。
優勢だったルークエンディングが途端に負けになる、すさまじいブランダーが飛び出しました。勝ちを求めて試行錯誤するのは当然ですが、このようなミスは絶対にしてはいけません。64... Rf1=
三阪さんにもミスが出ました。白は勝ちを逃しています。
66. f7 Rf1 67. f8=Q Rxf8 68. Rxf8 b1=Q 69. Rb8++-
ここで勝って四連勝を決めていれば、トーナメントもまた違った様相になっていたでしょう。反省です。
Game4
Misaka, S - Kojima, S
Hyakketsu (4)
1. Nf3 d5 2. c4 e6 3. g3 Nf6 4. Bg2 Be7 5. b3 O-O 6. Bb2 b6 7. O-O Bb7 8. e3 c5 9. Qe2 Nc6 10. Nc3 Rc8 11. Rfd1 d4!?
初めてSlav set up を外したところ、メインのCatalan ではなく、b3 と組んできました。この形はGrandmaster Chess Strategy のゲームでいくつか見た記憶があります。白にd4 を突かれるとわずかに白が指しやすいと判断した私は、早めに仕掛けることにしました。
12. exd4 cxd4 13. Ne4?!
この手は変だと試合中読んでいました。一直線の変化で黒が指しやすい局面になります。白は代わりに13. Nb5 と指すべきだったでしょう。
13... d3! 14. Qe1 Nb4! 15. Nxf6+ Bxf6 16. Bxf6 Qxf6 17. Qe5 Qxe5 18. Nxe5 Bxg2 19. Kxg2 f6 20. Nf3 Rfd8=/+
d3 に突き刺さった黒のポーンは、白のピースの動きを制限し、明らかに黒にチャンスを与えています。
21. Ne1 e5 22. Rac1 e4 23. Kf1 Rc5!?
ここは23... Kf7 として、ゆっくりキングの位置を改善して行く手もあったと思います。本譜では黒は大胆に、キングサイドにルークを振りにいきます。
24. a3 Nc6 25. b4 Rh5 26. h4 Nd4 27. Ng2 g5! 28. c5
白はどこかでカウンターを作らなければ黒に押しつぶされてしまいますが、c ファイルのパスポーンは強力な武器にはなりません。しっかりとブロックし、反撃を潰します。
28...gxh4 29. Nxh4 Nc2!
c ファイルを閉ざし、パスポーンを作らせません。
30. cxb6 axb6 31. Kg1 Ra8 32. Ng2?
これは悪い手だと分かっていながら、なぜか正しい応手を指せませんでした。
32...Rxa3?
32... Nd4! (狙いは33...Ne2+ のナイトフォークと、メイト) 33. Nf4 Nf3+ 34. Kg2 Rh2+ 35. Kf1 Nxd2+!-+
35手目が読めずに先にa3 を取っておいたのですが、よく考えれば決めてのタクティクスを見つけられなくとも、7段目にルークは突入させておくべきでした。がっくり。
33. Ne3 Ra2 34. Nxc2 dxc2 35. Re1 Rd5 36. Rxe4 Rxd2 37. Kg2 Rd1 38. Re1 Rxe1 39. Rxe1 Rb2 40. Re8+ Kf7 41. Rc8 Ke6
結局、このようなルークエンディングになりました。黒はa3 でポーンを取った分、1ポーンアップしていますが、白のルークはパスポーンを止めるベストの位置にいます。ここから黒に正確に勝つプランがあるか、現時点でもよく分かっていません。
42. Kf3 Kd5 43. Ke3 f5
黒はどこかでc ポーンを諦めなければいけないので、早めに白のb ポーンと交換し、新たにできたb ファイルのパスポーンで勝負すべきだ、と試合後に三阪さんに指摘されました。確かにそう考えると、f-h ポーンを前進させたのは、黒としては正確ではなかったと言えます。
44. Rc7 h5 45. b5 Ke5
f ポーンを伸ばしていったのは、45... f4+!? からパスポーンを作る筋があるかと思ったからですが、46. gxf4 Ke6 47. Ke4 で、あまりうまくいきません。
46. f4+ Kd5 47. Rc6 Rxb5 48. Rxc2 Rb3+ 49. Kf2 Kd4!?
f-h ポーンを捨てて、b ポーンを前進させる手も当然考えましたが、ルーク vs 2コネクテッドにされた時におそらく勝てないと判断しました。 49... b5 50. Re2 b4 51. Re5+ Kc4 52. Rxf5 Rc3 53. Rxh5 b3 54. Rh1 b2 55. Rb1 Kb3 56. g4 Rc1 57. Rxb2+ Kxb2 58. Kf3 Kc3 59. Ke4=
50. Rc6 b5 51. Rf6 Ke4 52. Re6+ Kd3 53. Re5 Rb2+ 54. Kf3 b4 55. Rxf5 Rh2
結局f ポーンを守りきることはできないので、このようにh ポーンだけを守ってb ポーンを進めようとしましたが、白にもパスポーンができているこの形は、明らかにドローです。
56. Rb5 Kc4 57. Rb8 b3 58. f5 Rh1 59. Kf4 Kc3 60. Rc8+ Kd3 61. Rb8 Kc2 62. Rc8+ Kb1 63. f6 b2 64. Kg5 Ka2??
優勢だったルークエンディングが途端に負けになる、すさまじいブランダーが飛び出しました。勝ちを求めて試行錯誤するのは当然ですが、このようなミスは絶対にしてはいけません。64... Rf1=
65. Ra8+ Kb3 66. Rb8+?
三阪さんにもミスが出ました。白は勝ちを逃しています。
66. f7 Rf1 67. f8=Q Rxf8 68. Rxf8 b1=Q 69. Rb8++-
66... Kc2 67. Rc8+ Kd3 68. f7 Rf1 69. Rb8 Kc2 70. Rc8+ Kd3 71. Rb8 Kc2 1/2-1/2
ここで勝って四連勝を決めていれば、トーナメントもまた違った様相になっていたでしょう。反省です。
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