今年最初のトーナメント、Bela Perenyi Memorial を終え、5月から数えて7回目となるケチケメートへとやって参りました。今月後半はこちらでは10日間連続で試合をし、その後、またブダペストへ戻ります。それでは早速、昨日行われた初戦の棋譜解説へ。
Kojima, S (FM, JPN, 2349) - Keresztes, R (FM, HUN, 2242) -
CAISSA IM January(1)
1. Nf3 Nf6 2. c4 e6 3. g3 b6 4. Bg2 Bb7 5. O-O Be7 6. d4 d6 7. d5!
CAISSA IM January(1)
Bela Perenyi Memorial の際に調べていた、Queen's Indian を久々に指してみることにします。白はここで早めに、センターを好ましい形で固めることにします。
7... e5
ここで7... exd5 8. Nh4! と1ポーンを捨てる変化は、白に取って良いと考えています。
8. Nc3 a5 9. Nxe5!?
7. d5 と指した際から見えていたこのビショップナイトの交換は、白がやや良いと考え、このタイミングで実行してみることにしました。9. Ne1 Nbd7 10. Nd3 O-O 11. e4+/= とオーソドックスに進めるのも、もちろんアリです。
9... dxe5 10. d6 Bxg2 11. dxe7 Qxe7 12. Kxg2 h6 13. Nd5! Nxd5 14. Qxd5 c6
ここでcポーンを突かせておけば、将来的にb6 が弱まるので、そこでチャンスを掴もうと考えました。
15. Qf3 O-O 16. Be3
16. Rd1 f5 17. Qb3!+/= というクイーンの振りが見えず、ルークよりも先にビショップを展開しましたが、この先の流れを見れば、本譜よりこちらがベターだったでしょう。
16... e4 17. Qf5 c5 18. Rfd1 Nc6 19. Rd5 Rfe8
展開のリードからセンターファイルを支配しましたが、そこから具体的にどういったアドバンテージを得られるかが分からず、事前に予想していたよりも難しいポジションであることに気が付きます。
20. Rad1 Qe6 21. Qh5 Qf6 22. R1d2?!
22. Rd6! Re6 23. Qd5! Rxd6 24. Qxd6 Qxd6 25. Rxd6 Rc8 26. b3 Kf8 27. Bf4 Ke7 28. g4!+/= ならば、白にややチャンスのあるエンドゲームへと突入するでしょう。クイーンを始めとるするメジャーピースをを盤上に残すことにこだわり、ここからおかしな方針へと進み始めます。
22... Ne5 23. b3 a4!=
黒はaファイルを開いてルークを使えるようにし、ほぼイコアライズに成功です。ここでされたドローオファーを蹴って勝負に行くのはおかしくないですが、完全にノープランでした。
24. Bf4!? Ng6 25. Rf5 Nxf4+ 26. Rxf4 Qe6 27. e3??
一瞬で黒勝勢になる、この一年でもトップクラスのブランダー。今年のゲームは、相手の手がまださほど見えていません。27. Rd5=
27... g5!-+
これにより白のルークは完全にアウトオブプレーとなり、どうしようもありません。
28. Rg4 axb3 29. axb3 Qf6 30. Kh3 Kg7 31. Rd5 Re5 32. Rd7 Ra2!
32... Qxf2?? 33. Rf4! gxf4 34. Qxf7+ Kh8 35. Qh7# だけを期待していましたが、引っかかるはずがありません。
33. f4 exf3 34. Rd1 Rxe3 35. Rf1 Rxh2+ 0-1
最後のIM ノームを真面目に狙うつもりで臨んでいる今大会ですが、まさかの初戦を白で負け。過ぎたことは仕方ないので、今日からまた気を取り直して試合に向かいます。2戦目はスロバキアのジュニアと対戦!ここはポイントを落とすわけにはいきません。
2 件のコメント:
最初はちょっと失敗でしたが、すぐに挽回できましたね‼ 前回の大会よりはレベルも上ですね。頑張ってください‼ 教えるのも楽しいですね。羨ましい〜‼
IM トーナメントとしては一番低いぐらいのレベルなので、これから挽回です!今日の試合も頑張ります。
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