更新が遅くなりましたが、チーム選手権の2日目の様子をお届けします。2日目の松本チェスクラブは2勝1敗で、計3勝2敗1ドローでのフィニッシュとなりました。個人では4Rで勝勢のエンドゲームで、時間を落としたのが悔やまれます。幸いチームの勝敗には影響しませんでしたが、残り時間を忘れてしまうのは良くないですね...一方、5、6Rは持ち直して勝てたのは良かったです。5Rの試合を今日はご紹介します。
この手は以前も指されたことのある一番人気の手ですが、黒のビショップはe6が好位置であるため、わざわざ退く手助けをする必要があるのかは疑問です。代わりに10. Re1!? h6 11. Nbd2から、すぐNd2-Nc4を狙うアイディアもありそうです。
15. b5? Na5 16. Nxe5 Nxe4!ならば黒はポーンを取り返すことができ、弱いc3をさらに狙えます。
ここは18... Bf8とすぐにビショップを交換し、c5を確保するアイディアと迷いました。いずれにせよ、c5のマスの奪い合いが焦点となります。
しかし、ここは不正確で、当初の予定通りビショップをぶつけてc5にナイトを残すべきでした。22... Bc5! 23. Nd3 (23. Nc2 Bxe3 24. Nxe3 Nc5-+) (23. Bxc5 Nxc5-+) 23... Bxe3 24. fxe3 h5-+ いくつかビショップのぶつけに白の対応があり、全てを考えるのが面倒でナイトからc5に送り込んでしまったのは少し悔やまれます。
試合後に話しましたが、ここは28. Kg2からキングでe3を抑えにいくほうが良かったでしょう。
30. Rxd5 Rxd5 31. exd5 h4 32. g4 f5 33. Be2 e4-+ 私はルークを1枚交換しておいたほうが、f2へのプレッシャーなど白の負担が少ないと思いましたが、いずれにせよ黒の優位は揺るがないというのがコンピュータの評価です。
Sicilian NajdorfやSveshnikovで登場するポーンストラクチャーと似ており、黒にはキングサイドのポーンマジョリティという武器があります。さらにはクイーンサイドで白はc4-c5を実現できず、クイーンサイドでのマジョリティを活用できない状況です。これが異色ビショップ+ポーンの数が互角でも、黒が大きなチャンスを持つ要因になっています。さらにルークが2つ残っている状況であれば、黒は様々な揺さぶりをかけることができます。
本譜を見る限り、黒からのh5-h4は止めておくべきという考えもありますが、31. h4 g5! 32. hxg5 Rdg8-+ でもh5-h4.f5-f4で黒は勝てそうです。
これならば黒はfファイルが開いたことによるf2へのアタックと、hファイルのパスポーンで勝勢です。
優勝はTiger Kings Osakaでした。今年の大阪チームは、Tu,南條を始め、日本チャンピオン経験者を揃えて圧巻の勝利でしたね。今年は上位争いに絡むことはありませんでしたが、それはそれで思いがけぬプレーヤーとの対戦があったりして楽しめるのが、チーム選手権の良いところだと思います。
Yamamichi, A - Kojima, S
Japan Team Chess Championship 2026 (5)
1. Nf3 d5 2. g3 g6 3. Bg2 Bg7 4. O-O e5 5. d3 Nc6 6. e4 dxe4 7. dxe4 Qxd1 8. Rxd1 Bg4 9. c3 Nf6 10. h3
この手は以前も指されたことのある一番人気の手ですが、黒のビショップはe6が好位置であるため、わざわざ退く手助けをする必要があるのかは疑問です。代わりに10. Re1!? h6 11. Nbd2から、すぐNd2-Nc4を狙うアイディアもありそうです。 Japan Team Chess Championship 2026 (5)
10... Be6 11. Ng5 Bd7 12. Nd2 h6 13. Ngf3 O-O-O 14. b4 Be6! 15. Bb2
15. b5? Na5 16. Nxe5 Nxe4!ならば黒はポーンを取り返すことができ、弱いc3をさらに狙えます。
15... Nd7 16. a4 a5!
このポーン突きからb4を崩すアイディアは以前の試合で学びました。黒は手数をかけてもナイトを組み替え、c5のマスを目指します。17. b5 Ncb8! 18. Ba3 Nb6!?
ここは18... Bf8とすぐにビショップを交換し、c5を確保するアイディアと迷いました。いずれにせよ、c5のマスの奪い合いが焦点となります。
19. Bc5 N8d7 20. Be3 Bf8!
逃げたビショップを追い、c5のマスの奪い合いに加担にします。21. Bf1 f6 22. Ne1 Nc5?!
しかし、ここは不正確で、当初の予定通りビショップをぶつけてc5にナイトを残すべきでした。22... Bc5! 23. Nd3 (23. Nc2 Bxe3 24. Nxe3 Nc5-+) (23. Bxc5 Nxc5-+) 23... Bxe3 24. fxe3 h5-+ いくつかビショップのぶつけに白の対応があり、全てを考えるのが面倒でナイトからc5に送り込んでしまったのは少し悔やまれます。
23. Bxc5! Bxc5 24. Nd3 Be7 25. Nb2!
d3のナイトは行き場と働きがないと思っていましたが、今度は白がc4のマスを確保しにいきます。25... h5!? 26. Nbc4 Nxc4 27. Nxc4 b6 28. Ne3?!
試合後に話しましたが、ここは28. Kg2からキングでe3を抑えにいくほうが良かったでしょう。
28... Bc5 29. Nd5 Bxd5!
異色ビショップにしても、黒には大きなアドバンテージがあると判断できることがこの局面の難しさ、面白さだと思います。30. exd5
30. Rxd5 Rxd5 31. exd5 h4 32. g4 f5 33. Be2 e4-+ 私はルークを1枚交換しておいたほうが、f2へのプレッシャーなど白の負担が少ないと思いましたが、いずれにせよ黒の優位は揺るがないというのがコンピュータの評価です。
30... f5
Sicilian NajdorfやSveshnikovで登場するポーンストラクチャーと似ており、黒にはキングサイドのポーンマジョリティという武器があります。さらにはクイーンサイドで白はc4-c5を実現できず、クイーンサイドでのマジョリティを活用できない状況です。これが異色ビショップ+ポーンの数が互角でも、黒が大きなチャンスを持つ要因になっています。さらにルークが2つ残っている状況であれば、黒は様々な揺さぶりをかけることができます。
31. Kg2
本譜を見る限り、黒からのh5-h4は止めておくべきという考えもありますが、31. h4 g5! 32. hxg5 Rdg8-+ でもh5-h4.f5-f4で黒は勝てそうです。
31... h4!
オリンピアードでの4vs.3のルークエンディングでも登場したこのポーンブレイクで、白のポーンストラクチャーをさらに乱せば、黒はこの後の進め方が分かりやすくなります。g3でのポーン交換の際、キングで取ればf,hポーンがバラバラになって残り、fポーンで取れば黒のeポーンがパスポーンになります。32. g4 fxg4 33. hxg4 Rdf8
これならば黒はfファイルが開いたことによるf2へのアタックと、hファイルのパスポーンで勝勢です。
34. f3 h3+ 35. Kg3 e4 36. Be2 Bd6+ 37. Kf2 Rf4 38. Rf1 Rhf8 39. Ke3 Bc5+ 0-1
最後はfファイルから突破し、白のポーンを崩壊させて勝ちました。この白星はチームの勝ちに繋がりませんでしたが、それでも良い試合をできたことで自信を取り戻すことができました。松本チェスクラブの皆さん、チームに迎えてくださり、ありがとうございました! また2日間、300名を超える参加者と、それを支えた運営の皆さん、お疲れ様でした。また次の大会もよろしくお願いいたします。Japan Team Chess Championship 2026 Final Standings
優勝はTiger Kings Osakaでした。今年の大阪チームは、Tu,南條を始め、日本チャンピオン経験者を揃えて圧巻の勝利でしたね。今年は上位争いに絡むことはありませんでしたが、それはそれで思いがけぬプレーヤーとの対戦があったりして楽しめるのが、チーム選手権の良いところだと思います。







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