上の写真は、私がよく通っているレストランです。試合会場から徒歩5分ほどに位置し、野菜がたくさん食べられ、値段もさほど高くないところが気に入っています。料理は1kg いくらの量り売りと、一盛りいくら(店員のお姉さんの裁量次第)の品が混じっており、いつも何を注文するか迷います。
夕飯はズッキーニ、パプリカ、タマネギのサラダと、鶏肉にトマト、オリーヴを詰めて揚げたもの。どちらもとても好きになりました。
そして試合は、IM Galyas との大一番です。前回のFS での対戦では、黒で優勢を築きながらも、相手の予想だにしないルークの動きに敗れました。彼に敗れて以来、9試合連続で負けておらず、なんとかしてこの流れを保ったまま、ブタペストに帰りたいと考えていました。
Galyas, M (IM, HUN, 2403) - Kojima, S (FM, JPN, 2264)
CAISSA 2012 May IM (5)
1. d4 d5 2. c4 c6 3. Nf3 Nf6 4. Nc3 dxc4 5. a4 e6!?
久々にSlav の得意ラインのお目見えです。負けが許されないこのラウンドでは、経験の少ないNimzo-Indian よりも、こちらをチョイスしました。試合後に調べてみたところ、私はまだ国内、海外を問わず、このラインで公式戦の負けがありません。いざという時、頼れるパートナーです。
6. e3 c5 7. Bxc4 Nc6 8. O-O cxd4 9. exd4 Be7 10. Re1
10.Qe2 0-0 11.Rd1 もIQP を支えつつ、d4-d5 を狙うもう一つの手段です。
10... O-O 11. Bg5 Bd7 12. Qe2 Rc8
12... Re8!? も面白い手で、黒はクイーンサイドで手を作る前に、センターで仕掛けます。12...Re8 13.Rad1 Nd5! (Rublevsky, S) また、国内でのこのラインのデビュー戦となった、2008年全日本の権田さんとの試合では、12...Nb4 13.Rad1 Bc6 14.Ne5 Nfd5! 15.Nxc6 bxc6! と進んで、黒が満足なポジションになりました。 ...bxc6 と取り返してd4 のIQP を抑え込むアイディアについては、各所で解説を書いています。
13. Rad1 Nb4 14. Ne5 Nfd5!
IQP を抱える側は、ピースの交換が進めば、アタックのチャンスが減ってIQP の負担が増えるというのが、一般的な考え方です。黒はそれにのっとり、ピースをぶつけて交換を催促します。
15. Nxd5
Galyas は20分以上考えて、この正解の手を指してきました。15. Nxd7?! Qxd7 と単純にビショップを取ってしまうと、黒はがっちりとd5 をホールドできます。IQP ポジションでは、どちらのサイドにとっても、IQP の一つ前のマスを抑えることが重要、というのも忘れてはならないことです。
15... Nxd5 16. Bxe7N
16. Bxd5 Bxg5 17. Bxb7 Bxa4 18. Ra1 Rc7 と進むのが、私の予想でした。もちろん黒には不満はありません。
16... Qxe7!
当然クイーンで取る一手です。16...Nxe7? 17.d5! では、黒は困ってしまいます。
17. Bxd5= 1/2-1/2
ここはビショップナイトの交換をし、IQP を解消するのが白としては最善です。そうしなければ、黒に17...Rfd8 と回られて、d4 にプレッシャーをかけられてしまいます。17. Bxd5 exd5 とポーンが対称になったポジションは、ほとんどイコールと判断できます。白のドローオファーを蹴る理由はありません。
ここ最近の10戦の戦績は、2400のIM 2人との対戦を含む、5勝5ドローの7.5ポイントなので、これが一つの大会であればIM ノーム達成ですね(笑)実際には、CAISSA は残り4戦で、3.5ポイント取ればIM ノーム獲得です。そして次は今大会最年少、12歳のKantor との対戦です!昨年急に実力を伸ばしてFM になったようなので、油断せずに(そもそも相手のレイティングが上なので!)試合に臨もうと思います。
6R のペアリングです。
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