2012/05/12

FS 2012 May 6th round - mysterious piece maneuvering -


レイティング上位者3名に三連敗で、このFS でのノームのチャンスは消えてしまいました。中盤での相手のピースの組み変えには、大変勉強させてもらいました。

Galyas, M (IM, HUN, 2403) - Kojima, S (FM, JPN, 2264)
First Saturday 2012 May IM (6)

1. Nf3 Nf6 2. g3 d5 3. Bg2 Bg4 4. b3 Nbd7 5. Bb2 c6 6. O-O e6 7. d3 Bd6 8. Nbd2 O-O 9. h3 Bh5 10. Qe1 e5 11. e4 Re8 12. Nh4 a5 13. a4?!



そこそこ実戦経験もある、KIA の形になりました。本譜の13.a4?! はb4 のマスを弱めるために悪く、13. a3 がベターであることは明らかです。

13... Qc7 14. Kh1 Bb4 15. f3 Rad8 16. Qe2 dxe4 17. dxe4 Nf8?!


試合中は全く気が付きませんでしたが、これが緩手でした。試合後にGalyas に指摘されたのは、17... Nc5 18. c3 Nd3 19. Nc4 Bc5=/+ という変化で、ピースをよりアクティブに使うよう教えられました。これ以降はほぼイコールに近く、それでも黒良しのままだと信じたことが、この後のミスに繋がったのかもしれません。

18. c3 Bc5 19. Nc4 Ne6 20. Bc1 Bf8 21. Nf5 Nd7 22. Be3 f6 23. Rfb1!?



私が白ならば思い付かない手です。b3 を守ってb3-b4 を見せつつ、f1 のマスをビショップのために空けておきます。

23...Bf7 24. Qf2 Nec5 25. Bf1 Ra8?!



b3-b4 を防ぎつつ、b7-b5 の準備にもなるこの手は、指した直後は好手だと疑いませんでした。それを破壊するのが次の手です。

26. Rd1!


ほぼノータイムでこの手を指され、度肝を抜きます。b3 のポーンを取ることはできず、d6 へのナイトの侵入を許してしまいます。

26...Red8?!


26...Nxb3 27. Rab1 Ndc5 28. Rxb3! Nxb3 29. Bb6 Qb8 30. Rb1 g6 31. Nh4+/=

27. Nfd6 Nxb3 28. Nxf7 Kxf7 29. Qa2!



ルークが逃げず、クイーンの利きを切り替えます。メイトスレットがあり、黒はルークを取ることができません。

29...Ndc5 30. Bxc5 Nxc5 31. Nb6+ Ke8 32. Nxa8 Rxa8 33. Qg8 g6 34. Bc4 Qg7 35. h4 Qxg8 36. Bxg8 h6 37. h5 g5 38. Kh2 Be7 39. Kh3 Rd8 40. Rxd8+ Bxd8 41. Bc4 Bc7 42. Kg4 Kf8 43. Kf5 Kg7 44. Rd1 1-0



なぜ、チェスにはパスがないのかを噛みしめがらリザイン。ツークツワンクです。

試合後の検討では、黒はスペースが狭いので、どこかで黒マスビショップを交換しておくべきだとも指摘されました。確かにそうしておけば、Be3-Bb6 の串刺しなどの危険もなく、黒はもっと安全に指せたはずです。序盤のチャンスを逃した点もですが、勝負所での考えの深さに差があったことを知りました。

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