2013/01/22

CAISSA IM January 2nd round - Floating Up -

CAISSA の2R は、初対戦となるスロバキアのジュニアとの対戦です。ケチケメートに何回か足を運んで試合をしているプレーヤーのようですが、1R の負けを取り戻すためにも、ここはポイントを落とすわけにはいきません。

Molnar, E (SVK, 1940) - Kojima, S (FM, JPN, 2349)
CAISSA IM January(2)

1. e4 c6 2. d4 d5 3. Nc3 dxe4 4. Nxe4 Bf5 5. Ng3 Bg6 6. h4 h6 7. Nf3 Nd7 8. h5 Bh7 9. Bd3 Bxd3 10. Qxd3 e6 11. Bf4



11. Bd2 と人気を二分するラインですが、ここしばらくは指されたことがありませんでした。とは言え大得意のClassical で、準備は万端です。

11... Qa5+ 12. Bd2 Bb4 13. c3 Be7 14. c4 Qc7 15. O-O-O Ngf6 16. Kb1 O-O 17. Qc2!?


この手のアイディアはシンプルで、cファイルでクイーンをぶつけることにより、黒にb7-b5 を突かせないようにすることです。2009年頃に人気が出て、白の勝率の高いラインと注目されましたが、それから5年経ち、黒の対策も進化しています。

17... b5!?



突けないはずのポーンを突く!2010年に、ロシアのGM Lintchevski によって実戦で指された手で、データベースではこれが2試合目となります。数ヶ月前にたまたま発見し、候補の一つに入れておきました。

18. cxb5 c5! 19. dxc5 Qxc5 20. Be3!?


20. Qxc5 Bxc5 21. Be1 Rfb8 と進んでも、黒には十分指すことができ、一時的に捨てたポーンは取り戻すことができそうです。

20... Qxb5 21. Nd4 Qb7 22. Nc6 Rfe8



黒はd4,c4 のポーンの壁を破壊したことで、b,c ファイルのオープンファイルと、d5 のアウトポストを得ています。このポジションでは黒マスビショップはさほど重要ではなく、将来的なクイーンサイドアタックのチャンスでバランスを取ろうとします。

23. Rc1 Bf8 24. Ne4 Rec8 25. Rh3? Nxe4?!


ここは判断が難しいですが、ナイトの交換を避けることで、すぐに黒勝勢でした。25... Nd5! (狙いは26... Nb4)26. Qb3 Nb4! 27. Nxb4 Qxe4+(ここで別のナイトが取れるのを失念しており、シンプルな本譜を選んでしまいました。) 28. Nc2 Rab8 29. f3 Qh7 30. Qa4 Ne5-+ 白のh3 のルークは完全にプレーの外側にいて、豊富なスレットを持つ黒勝勢であることは明らかです。

26. Qxe4 Rab8 27. b3?


試合中、白のどんな受け手でも黒が勝つと勘違いしていましたが、一つだけディフェンスがありました。27. Rc2! Nc5 28. Bxc5 Qxc6 (28... Bxc5? 29. Rb3!(これが私の見落としていた手で、逆白勝ちとなります。) 29... Bb6 30. a4+-) 29. Qxc6 Rxc6 30. Rhc3=

27... Nc5!-/+



これで勝負あり!c6 の厄介なナイトを取り除いたうえで、数手後に決定的なポーンが落ちます。

28. Bxc5 Rxc6 29. Qd4 Bxc5 30. Rxc5 Rxc5 31. Qxc5 Rc8!


b8 ではすでに仕事がないため、g2 のポーンを取る前に、この一手を挟んでルークをアクティブにしておくことが重要です。

32. Qe3 Qxg2 33. Rg3 Qh1+ 34. Kb2 Qxh5 35. Qxa7 Qe5+ 36. Ka3 Qd6+ 37. b4 Qd5!



a2 とa8 に利きを作ることで、最終的な白キングへの攻めを通します。

38. Qe7 Ra8+ 39. Kb2 Qxa2+ 0-1


試合直後は完璧な勝利だと思いましたが、25手目で読み抜けがあったのは反省点です。今日はKerestzes とのリベンジマッチなので、ここを勝ってIM ノームのチャンスをつなげたいところです。


昨日はチェスをしている時間より、料理をしている時間のほうが長かったような(笑)

2013/01/21

CAISSA IM January 1st round - Stumbling -


駅から街へと続く雪の小道

今年最初のトーナメント、Bela Perenyi Memorial を終え、5月から数えて7回目となるケチケメートへとやって参りました。今月後半はこちらでは10日間連続で試合をし、その後、またブダペストへ戻ります。それでは早速、昨日行われた初戦の棋譜解説へ。

Kojima, S (FM, JPN, 2349) - Keresztes, R (FM, HUN, 2242) -
CAISSA IM January(1)

1. Nf3 Nf6 2. c4 e6 3. g3 b6 4. Bg2 Bb7 5. O-O Be7 6. d4 d6 7. d5!



Bela Perenyi Memorial の際に調べていた、Queen's Indian を久々に指してみることにします。白はここで早めに、センターを好ましい形で固めることにします。

7... e5


ここで7... exd5 8. Nh4! と1ポーンを捨てる変化は、白に取って良いと考えています。

8. Nc3 a5 9. Nxe5!?



7. d5 と指した際から見えていたこのビショップナイトの交換は、白がやや良いと考え、このタイミングで実行してみることにしました。9. Ne1 Nbd7 10. Nd3 O-O 11. e4+/= とオーソドックスに進めるのも、もちろんアリです。

9... dxe5 10. d6 Bxg2 11. dxe7 Qxe7 12. Kxg2 h6 13. Nd5! Nxd5 14. Qxd5 c6


ここでcポーンを突かせておけば、将来的にb6 が弱まるので、そこでチャンスを掴もうと考えました。

15. Qf3 O-O 16. Be3



16. Rd1 f5 17. Qb3!+/= というクイーンの振りが見えず、ルークよりも先にビショップを展開しましたが、この先の流れを見れば、本譜よりこちらがベターだったでしょう。

16... e4 17. Qf5 c5 18. Rfd1 Nc6 19. Rd5 Rfe8


展開のリードからセンターファイルを支配しましたが、そこから具体的にどういったアドバンテージを得られるかが分からず、事前に予想していたよりも難しいポジションであることに気が付きます。

20. Rad1 Qe6 21. Qh5 Qf6 22. R1d2?!



22. Rd6! Re6 23. Qd5! Rxd6 24. Qxd6 Qxd6 25. Rxd6 Rc8 26. b3 Kf8 27. Bf4 Ke7 28. g4!+/= ならば、白にややチャンスのあるエンドゲームへと突入するでしょう。クイーンを始めとるするメジャーピースをを盤上に残すことにこだわり、ここからおかしな方針へと進み始めます。

22... Ne5 23. b3 a4!=


黒はaファイルを開いてルークを使えるようにし、ほぼイコアライズに成功です。ここでされたドローオファーを蹴って勝負に行くのはおかしくないですが、完全にノープランでした。

24. Bf4!? Ng6 25. Rf5 Nxf4+ 26. Rxf4 Qe6 27. e3??



一瞬で黒勝勢になる、この一年でもトップクラスのブランダー。今年のゲームは、相手の手がまださほど見えていません。27. Rd5=

27... g5!-+


これにより白のルークは完全にアウトオブプレーとなり、どうしようもありません。

28. Rg4 axb3 29. axb3 Qf6 30. Kh3 Kg7 31. Rd5 Re5 32. Rd7 Ra2!



32... Qxf2?? 33. Rf4! gxf4 34. Qxf7+ Kh8 35. Qh7# だけを期待していましたが、引っかかるはずがありません。

33. f4 exf3 34. Rd1 Rxe3 35. Rf1 Rxh2+ 0-1


最後のIM ノームを真面目に狙うつもりで臨んでいる今大会ですが、まさかの初戦を白で負け。過ぎたことは仕方ないので、今日からまた気を取り直して試合に向かいます。2戦目はスロバキアのジュニアと対戦!ここはポイントを落とすわけにはいきません。


今月は普段検討室となっている、5階のスペースでの試合となります。


ショッピングモールではブライダルフェアですかね。ドレスの展示がありました。

2013/01/19

Bela Perenyi Memorial 2013 8th and 9th rounds - Satisfactory Finish -


今大会の入賞カップと賞品です!

6R,7R の連勝で、ようやくスタート順位辺りまでは戻ってきました。逆転入賞の可能性をかけて、最後の2試合に挑みます。

Kojima, S (FM, JPN, 2349) - Haszon, D (HUN, 2287)
Bela Perenyi Memorial 2013 (8)

1. Nf3 Nf6 2. c4 g6 3. Nc3 Bg7 4. e4 d6 5. d4 O-O 6. Be2 Nc6 7. O-O e5 8. d5 Ne7 9. b4 a5!?



Anti-Grunfeld を散々研究していましたが、相手のチョイスはまさかのKing's Indian でした。ハンガリーでFianchetto Variation を指し始めたから、King's Indian への勝率は飛躍的に上がりましたが、この日はBayonet Variation で勝負です!日本では9... Nh5 が圧倒的に人気があるようですが、本譜も忘れてはいけないもう一つのメインラインでしょう。

10. Ba3 axb4 11. Bxb4 Nh5!?


このタイミングでナイトを端に飛ばす手は初めて見ました。通常は、白のc4-c5 を警戒して何かしらの対策を取るでしょう。11... b6 12. a4 Ne8 13. Nb5 f5 1/2-1/2 / Kojima - Mas / Bangkok Chess Club Open 2009

12. g3 f5 13. Ng5?



ここで通常のBayonet 9... Nh5 と同じようにナイトをg5 に向かわせたのがひどい手で、黒にチャンスを与えてしまうことになりました。ありがたく13. c5 を突いておけば、白は優位に試合を進められたでしょう。

13... h6!?


この手を見て愕然としました。c7-c5 がビショップ取りのスレットになるため、白はナイトをe6 に置くことができません。完全にNf3-Ng5 は手損でした。

しかし、黒にはさらに良い手があり、簡単に駒得できました。13... c5! 14. dxc6 Nxc6 (ここでc1 にビショップがいないため、g5 のナイトがアタックされているのがポイント!)15. Qd5+ Kh8 16. Nf7+ Rxf7 17. Qxf7 Nxb4=/+

14. Nf3 b6 15. a4 fxe4 16. Nd2 Nf6?!



これは少し白にってありがたいと感じました。16... Bh3 17. Re1 Nf6 18. Ndxe4 Nf5 と進めば、2R のゲームと似た形になり、黒にイニシアチブがあるでしょう。

17. Ndxe4 Bf5 18. Bf3 Nxe4 19. Nxe4 Qd7 20. Re1!?


この手のアイディアはe4 を補強するだけでなく、黒がaファイルにルークを重ねてきた際に、白もRe1-Re3-Rea3 とルークを寄せ、a4-a5 の狙いを作ることにあります。代わりにキングの前を少し弱めても、20. g4!? Bxe4 21. Bxe4 とダブルビショップを取りにいくアイディアもあったようです。

20... Rf7 21. a5! bxa5 22. Rxa5 Rxa5 23. Bxa5 Kh7 24. Qb3 Bxe4?



白がクイーンサイドを開き、c7 へのプレッシャーで少しチャンスを作ったところで、黒は間違ったプランを選択します。私は直前のキングが避ける手を、Ne7-Ng8-Nf6 とマヌーバリングできるようにする準備だと考えましたが、彼はあくまで、Ne7-Nf5-Nd4 にこだわったようです。しかし、それはg6 の弱さと白のダブルビショップの力を、過小評価しているというものでしょう。

25. Bxe4 Nf5 26. Qd3!+/=


クイーンサイドから敵陣に飛び込むと見せかけたクイーンが、センターに戻ってきます。これでb1-h7 のダイアゴナルを抑え、g6 をアタックすることで黒のNf5-Nd4 を防いでおきます。

26... Rf6?! 27. Rb1! Rf7 28. Rb7!+/-



黒は完全にプランを見失い、迷走しています。その間に白は、シンプルにc7 へのプレッシャーを拡大していくことで、アドバンテージを大きなものにしていきます。

28... Qc8 29. Qb1! Bf8


白は次にc4-c5 からのd5-d6 がスレットになっているので、ビショップを退いてそれを止めます。ここですぐに勝ちに繋がる明確なプランを見えなかったため、キング周りのポジションを改善しておくことにします。

30. Kg2 Kg7 31. h3 h5 32. Bc3!?


一旦黒マスビショップがc7 を離れ、c4-c5 のスレットを作っておきます。狙いはc6 までポーンを進め、ルークを守るとともに、c7 の負担を増す(ポーンが6段目まで進んでいると、c7 が落ちた際に2手でプロモーションするため、黒としてはc7 を落とすわけにはいかなくなる)ことにあります。

32... Kg8 33. c5! Rg7 34. c6! Rf7 35. Ba5!+-



c3 で一仕事終えたビショップを再びc7 へのアタックに戻し、白勝勢です。黒にはカウンタープレーがないので、ゆっくりクイーンをc7 へのアタックに加えれば、黒はひとたまりもありません。

35... Qd8 36. Rxc7!


ここで思わぬタクティクスのチャンス!ピンを利用して最も重要なc7 のポーンを奪い、勝負を決定付けます。

36... Rxc7 37. Bxf5 gxf5 38. Qb6 Qg5 39. Qxc7 f4 40. Qd8 Qf5 41. c7 fxg3 42. Kxg3



プロモーションまであと一歩に迫った白は、パペチュアルチェックにだけ気を付けます。5R の失敗を繰り返すわけにはいきません!

42... Qf4+ 43. Kg2 Qe4+ 44. Kg1 Qb1+ 45. Kh2 Qf5 46. Qh4?!


ところがここで緩手。ビショップでf2 を守るシンプルな手が読み切れませんでした。46. Bb6! Qf4+ 47. Kg2 Qe4+ 48. Kg1 Qb1+ 49. Kh2 Qxb6 50. Qg5+ (なぜか試合中、ビショップを取らせてはダメだと勘違いしていました...) 50... Kh8 51. Qf6+ Kh7 52. c8=Q+-

46... Be7 47. Qg3+ Kh7 48. Kg2 e4 49. Bc3 Bg5 50. h4 Bh6 51. Qh3 Qxd5 52. c8=Q 1-0



序盤怪しいところもありましたが、なんとか力押しで三連勝!最終戦はようやく1番ボードに浮上し、トップを走るAczel とのゲームです。こちらは今日の午前中に行われました。

Aczel, G (HUN, 2448) - Kojima, S (FM, JPN, 2349)
Bela Perenyi Memorial 2013 (9)

1. d4 d5 2. c4 c6 3. Nc3 Nf6 4. e3 g6 5. Nf3 Bg7 6. Be2 O-O 7. O-O dxc4 8. Bxc4 Nbd7 9. e4 Nb6 10. Be2 Be6!?



これは、以前研究していた手で、メインの10... Bg4 とは異なり、ピースを捌かずにc4 のマスを狙います。

11. h3 Ne8!? 12. Bg5 f6 13. Bh4 Nd6 14. Re1 Kh8 15. Bf1 Bg8 16. Qc2 f5!


これが10... Be6 とセットで交換を発揮するアイディアで、e4 のポーンがどうあっても崩れるので、黒はd5 のアウトポストを中心に満足なプレーを得ることができます。

17. e5 Ne8 18. Bg5 Nc7 1/2-1/2



最後はさくっとドローにし、他のボードの結果待ちです。8R が終わった時点で4位でしたので、悪くとも6位には入るでしょう。表彰式は1時間後にスタートなので、昼食後に会場に戻ろうと思います。


昨晩はチェリストによるミートソースパスタ。これがまたうまいんです!

2013/01/18

Bela Perenyi Memorial 2013 7th round - Direct Attack -


昨日は久々に勝ったお祝いということで、獣医学を学ぶお姉さんにブダペストで話題の和風カフェ、マルモト連れて行ってもらいました。昨年の夏にオープンしたということで、お店の噂は何度か聞いており、いつか行くのを楽しみにしていました。


メニューは日本の数種類のお茶に加え、抹茶の創作菓子などがありました。お茶とお菓子のセットがスタンダードなようなので、それぞれ一品ずつ頼み、オーダーが届くのを待ちます。


悩んだ末に頼んだのは、抹茶ラテに抹茶チーズケーキです。自分の姿と合わせ、完全に緑一色でした(笑)ここでの楽しいおやつのひと時を終え、いざ勝負の会場へと足を運びます。

Farkas, R (HUN, 2115) - Kojima, S (FM, JPN, 2349)
Bela Perenyi Memorial 2013 (7)

1. e4 c6 2. d4 d5 3. exd5 cxd5 4. Bd3 Nc6 5. c3 Qc7 6. Ne2 Bg4 7. h3 Bxe2 8. Qxe2?



相手は2200台を2人倒しているということで、かなり警戒して試合に臨みましたが、早速ポーンが落ちるCaro-Kann Exchange のトラップにハマりました。これも若さゆえでしょうか... 8. Bxe2 Nf6 9. Nd2 e6 10. O-O Be7= / Anasrullah - Kojima / Malaysian Open 2010

8... Nxd4! 9. Qd1 Nc6 10. O-O e5 11. Re1 Bd6 12. Qg4 g6


黒は1ポーンアップで、さらにセンターに厚いポーンを持ちます。キャスリングは両サイドでにできるチャンスを残し、白の出方を窺いながら残りのピースの配置も決めていきます。

13. a4 e4 14. Na3 a6 15. Qd1 Nge7 16. Bf1 f5!?



次にc3-c4 からセンターを崩され、e4 まで伸ばしたポーンが不安定になることを嫌いました。また、将来的にはf5-f4 とポーンをさらに進め、白キングにプレッシャーをかけることも可能です。

17. Nc2 O-O 18. Bg5 Rad8 19. Nd4 Nxd4 20. cxd4


ここはどちらで取るか判断の難しいところですが、20. Qxd4 Bc5! ならば、黒はf2 へプレッシャーをかけることで戦うでしょう。しかし本譜であれば、白にはd4 に孤立ポーンが残り、将来的なターゲットとなります。

20... Bh2+! 21. Kh1 Bf4!



私の好きな形の一つです。黒は一度チェックを入れて白キングを端に寄せたから、ビショップ交換を持ちかけ、白のダブルビショップを解消します。

22. Bxe7 Qxe7 23. Qb3 Rd7 24. a5 Bb8!


白は異色ビショップにする道を選びましたが、黒マスを弱めたために、白キングへのアタックが通りやすくなります。私はここで、h2-b8 のダイアゴナルを狙い、白キングにダイレクトアタックをしかけることにしました。

25. Re3 Kh8!?



ここは時間を使って考えた末、f5-f4 と進めた際にe4 にポーンが落ちないよう、先にキングを避けておくことにしました。代わりにすぐに仕掛けても、黒は2ポーンアップになるので、順当に行けば勝てそうです。25... Qd6 26. g3 f4 27. Rxe4 fxg3 28. fxg3 Rdf7 29. Rf4 Rxf4 30. gxf4 Rxf4 31. Qc2 Rxd4-+

26. Rc3 Qd6 27. g3 f4!


ゆっくりやるならば、27... Ba7 ぐらいでもOK ですが、fファイルを開けば白キングのディフェンスは崩壊すると読み切り、一直線に攻めを続けます。

28. Rac1 fxg3 29. fxg3 Rdf7 30. Bg2 Rf3!!



勝負を決定付ける強力なエクスチェンジサクリファイス!黒はg3 のポーンを取ることで、h2 でのメイトスレットを作り出します。

31. Bxf3


31. Qa3 Qxg3 32. Qxf8+ Rxf8 33. Rxg3 Bxg3-+ としても、2ポーンアップになった黒が問題なく勝つでしょう。

31... Qxg3 32. Qc2 exf3 33. Rc8 Rxc8 34. Qxc8+ Kg7 0-1



最後はメイトの受けがなく、ゲームセットです。早い段階で駒得したとは言え、その後、丁寧に指せた結果の快勝譜でした。やはり、試合前の抹茶パワーのおかげですかね。これで順位をようやく6位まで戻し、いよいよ最終結果の決まる、大事な残り2戦を迎えます。

Bela Perenyi Memorial 2013 R8 Pairings



リスト1のAczel, Gergely がトップに返り咲きました。今日私が勝てば、最終戦は彼との試合かもしれません。

2013/01/17

Bela Perenyi Memorial 2013 6th round - Revival -


ウィーンから来た友人に貰ったクランプスのお菓子です

後半戦の6R にて、とうとう長いトンネルを抜けました。白番でハンガリーの2000台をアウトプレーし、1R 以来となる念願の白星です!なぜ、ここ4試合で全く勝てなかったのか、首をかしげたくなるような快勝でした。

Kojima, S (FM, JPN, 2349) - Bodrogi, M (HUN, 2058)
Bela Perenyi Memorial 2013 (6)

1. Nf3 Nf6 2. c4 c5 3. Nc3 Nc6 4. d4 cxd4 5. Nxd4 g6 6. e4 d6 7. Be2 Bg7 8. Be3 O-O 9. O-O Nxd4 10. Bxd4 Bd7 11. Qd2 Bc6 12. f3



10月以来に指す、Maroczy Bind ポジションです。オリンピアードでは12. Bd3!? という手も研究しましたが、Tiviakov のゲームを見て黒は十分にイコアライズできると考え、こちらのオーソドックスなラインを選びました。

12... Nd7 13. Be3 Re8?!


c3-Nd5 を警戒した一手なのだと思いますが、これは明らかにメインに比べて劣り、後の流れを見ても働かないことが一目瞭然です。黒はクイーンサイドでプレーすべきでした。 13... a5 14. b3 Nc5 15. Rab1 Qb6 16. Rfc1 Rfc8 17. Rc2+/= Kojima - Noguchi / Matsudo Club Championship 2012

14. b4! Nf8 15. Rac1+/=



白はクイーンサイドでスペースを確保し、c5 のマスを奪っておきます。タイミングを見て、b4-b5 を付き、ビショップを下がらせるのもありでしょう。

15... Bxc3?


黒にはメリットのない、間違った方針です。黒のキング周辺の守りが薄くなったことと、ルークが3段目に上がれることを見て、ここからはダイレクトなキングサイドアタックをしかけることを決めます。

16. Rxc3 Ne6 17. Bd3! Qc7 18. f4! Rf8 19. f5 Ng7 20. Kh1!?



ここは一旦守りの手を入れ、Qc7-Qb6 を事前にかわしておきます。コンピュータの提案はキングサイドではなく、クイーンサイドでプレーするというもの。20. b5 Bd7 21. c5!+/- こちらも開いたポジションのダブルビショップで、白に大きなアドバンテージがあります。

20... b6 21. Bh6 Qb7 22. Bc2!?


ここはセンターポーンの守りと、相手キングへのバランスをどう取るか悩みましたが、e4 取りがスレットになっていないことに気づき、ルークの道を空けることを優先します。次にRc3-Rh3 が入れば、白の攻めは決定的です。

22... Bxe4?



黒はすでに厳しい状況ですが、ピースを捨てる手は白にとって楽な展開となります。22... f6 23. Bb3!(これもBd3-Bc2 のもう一つのアイディアです!)23... Bxe4 24. c5+ Kh8 25. fxg6 hxg6 26. cxd6+- 完全に黒のポジションは崩壊し、白勝勢です。

23. Bxg7 Bxc2


23... Kxg7 24. Qd4+ でピースアップです。

24. Bxf8 1-0


ルークを捨ててきたので、何かあるのかと目を凝らしましたが、そのまま相手はリザイン。待ち望んだ勝利でしたが、意外と最後はあっけないものでした。この勝利で2勝4ドローとなり、現在は12位につけています。

次はハンガリーの好調なジュニアが相手で、直前のラウンドではリスト6のプレーヤーを破っています。それでも、きちんと実力を出し切れば倒せる相手だと信じていますので、このまま良い流れを作って、大会を締めたい(あわよくば入賞を!)と思います。

Bela Perenyi Memorial 2013 R7 Parings



今朝は気が向いたので、8時からカレーを作ってみました~。


一人でカレーを作ったのは初めてかもしれません。おいしいお昼ごはんでした。

CAISSA IM January - Tournament Information -


今日は、今月2回目の1日2本更新とします。最初は今月後半にケチケメートで行われるCAISSA について。先月は初のGM クラスにエントリーしましたが、今月はそちらに人が集まらないため(この時期は仕方がありません)、再びIM クラスに戻ります。オーガナイザーから来た連絡では、メンバーは以下の通りです。

IM Kiss, Pal (HUN, 2349)
FM Kojima, Shinya (JPN, 2349)
IM Meszaros, Andras (HUN, 2277)
IM Farkas, Tibor (SRB, 2246)
FM Keresztes, Richard (HUN, 2242)
Molnar, Erno (SVK, 1940)


この6名でのダブルラウンドロビン10Rで、6つ勝ち越しの8P がIM ノームの条件だと思われます。ハンガリーでの残り生活も終わりが見え始めた今、最後のIM ノーム獲得に向け、ここが正念場のトーナメントとなります!試合は19日の午後からで、Bele Perenyi Memorial を終えて、その日のうちにケチケメートに向かうか、それとも翌日からにするかは、まだ迷い中です。

2013/01/16

Bela Perenyi Memorial 2013 5th round - Leaving A Victory -

今度こそはと思って臨んだ折り返しのラウンドは、準備が当たって順当にアドバンテージを得ましたが、まさかのブランダーでパペチュアルチェックを許し、ドローに逃げられる展開に... 勝勢と勝ちは非なる物と言いますが、何事もなく勝勢を勝ちに結び付けられる時と今と、何が違うのかはよく分かりません。

Mezei, C (HUN, 2117) - Kojima, S (FM, JPN, 2349)
Bela Perenyi Memorial 2013 (5)

1. d4 Nf6 2. Bf4 c5 3. d5 Qb6 4. Bc1 g6



なんとも不思議な手順で、ポジションはBenoni のような何かに。King's Indian 時代に勉強した知識をフルに使い、セットアップを考えます。

5. Nc3 Bg7 6. e4 d6 7. Bb5+ Nfd7!?


7... Bd7 8. Bxd7+ Nbxd7 9. Nf3= でも何ら黒に不満はないことは分かっていましたが、ダブルビショップを得られるチャンスかもしれないと思い、本譜のアイディアを実行しました。次にBxc3-Qxb5 がスレットになっているため、白はNg1-Nf3-Nd2-Nc4 のマヌーバリングができないのもポイントです。

8. Nge2 a6 9. Ba4 O-O 10. Bxd7


なんで一手遅らせた?( ̄へ ̄|||) ウーム

10... Nxd7 11. O-O Qc7!?



eポーンとcポーンの交換をしていない点が、純粋なBenoni との違いですが、黒のアイディアは基本的に同じでOK だと思っています。クイーンを退いてから、b7-b5-b4 とポーンを突いてナイトをどかし、b2 のポーンにプレッシャーをかけにいきます。

12. Ng3 b5 13. Nce2 b4 14. a3 Rb8 15. axb4 Rxb4


黒は孤立ポーンを作りますが、白マスビショップを貰っているため、さほど大きな問題にはならないと考えました。それよりも、bファイルを開いたメリットのほうが大きいはずです。

16. c3 Rb6 17. Ra2 c4!



白にd4 のマスを渡しても、c5 にマスを作ることで、Nd7-Nc5 のマヌーバリングを可能にします。

18. Be3 Nc5 19. Kh1 Bd7 20. Bxc5 Qxc5 21. Qd2 Rfb8


白がなぜか黒マスビショップもくれたので、ダブルビショップ対ダブルナイトの構図になりました。ここから黒は、b2 へのプレッシャー以外に、手を作るポイントを模索します。

22. f4 Bh6!? 23. Nd4 e5! 24. dxe6 fxe6 25. Nge2 e5!



ここまで静かだったeポーンを2回突くことで、ダブルビショップをアクティブにするとともに、e4 を狙えるようにします。

26. Nf3 Bc6 27. Qc2 Qe3-/+


すでにe4 は守ることができず、白マスビショップ貫通が確定します。これで勝ちを確信したのが、少し早計だったかもしれません。

28. fxe5 Bxe4 29. Qd1 Bd3! 30. Re1 dxe5!? 31. Neg1 Qf2 32. Nxe5



試合中、確信の持てなかった32. Nh3 Qc2 33. Qxc2 Bxc2 34. Nxe5 Rxb2 35. Rxb2 Rxb2 36. Nxc4 Rb3 というラインでも、丁寧に指せばaファイルのパスポーンで勝つことができそうです。

32... Rxb2! 33. Rxb2 Rxb2 34. Qg4 Bf1?!



b2 を取る前は、違う手で黒が勝ちだろうと読んでいましたが、ここにきて欲が出てしまいました。実際にそちらが正確です。34... Qf5! 35. Qxf5 gxf5-+  もしクイーンが逃げれば、今度こそBd3-Bf1 です!

35. Rxf1?


白がメイトを防ぐにはこれがオンリームーブで、エクスチェンジアップの黒がおそらく勝てるだろうと考えていました。しかし、白にはベターなディフェンスがあります。35. Qe6+ Kh8 36. Qc8+ Bf8 37. Nxg6+!(全く気付いていなかった手筋!しかし、冷静に対処すればまだ黒にアドバンテージが残っています。) 37... hxg6 38. Qh3+ Kg7 39. Qd7+ Qf7 40. Qxf7+ Kxf7 41. Rxf1+ Kg7=/+

35... Qxf1 36. Nef3 Bg7??



残り時間3分まで考え、パペチュアルチェックを許す間違ったディフェンスをチョイスしてしまいました。今振り返れば、なぜシンプルな正解の手が指せなかったのか、理解ができません。36... Rb6! 37. Qd4 Rb5 38. Qd6 Rf5-+ No Perpetual Check!

37. Qe6+ Kf8 38. Qd6+ Ke8 39. Qe6+ Kf8 40. Qd6+ Ke8 41. Qe6+ 1/2-1/2


残り時間が少なかったとは言え、このパペチュアルチェックが見えないのは実力不足なのか、それとも勝てないときというのは、こういうものなのか( ̄へ ̄|||) ウーム とにかく、気持ちを切り替えて今日の次の試合に臨みます。

Bela Perenyi Memorial 2013 R6 Pairings


次も9番ボードでハンガリーのご老人との対戦です。ゲームを全て見ましたが、また怪しげな手ばかりの様子... 中盤で時間を使いすぎないことも、自分の課題にしておきます。


昨晩はハンガリーの伝統スープ、グヤーシュをいただきました。帰る前に作り方を教えてもらいましょうかね。

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