4R も勝負にいきましたが、敗れてしまいました。国内、海外合わせて人生で初めての四連敗です。ただ、ゲームの内容はさほど悪くなく、検討でもポイントとなるポジションと考え方を教えてもらえたので、一昨日ほどは落ち込んでいません。今日の5R が終わったら1日休みなので、温泉にでも浸かってリラックスしようと思います。
Kojima, S (FM, JPN,2264) - Galyas, M (IM, HUN, 2403)
Nbd7 King's Indian は研究はしていましたが、実戦で指すのはほぼ初めてです。
e5 のマスを抑えておかなければ、黒はRe8-Re5, Nd7-Ne5 などのピースの組み変えが容易にでき、イニシアチブを掴めます。
ここは可能であれば、センターポーンを伸ばしたいところでしたが、20.e5? Ng4! 21.Bxe7 Qxe7 22.e6 Qh4! となれば、白マスビショップが抑え込まれていても、黒はキングへのダイレクトアタックで勝てそうです。
この手は検討戦でも良い手だと指摘されました。黒マスビショップをキープしておくことで、クイーンがh4 に侵入してくることを防ぎます。
これもポイントとなる手です。黒のNg3 を準備しておくことで、黒マスビショップがh4 に来ても、交換を拒否できます。
検討に参加したもう一人のマスターは、24.Rc1 からc4-c5 を推奨してきました。私も本譜のプランとどちらが良いか迷いましたが、結局、d4 をサポートして、Nd4 と指しやすくするほうをチョイスしました。
白は念願だったf5のナイトを実現させました。このナイトは黒のピースに脅かされることがなく、d6 を狙える好位置にいます。ここまではうまく指してきたはずでしたが、この後のプランが変でした。
本譜の手自体もさほど悪くないのですが、最もシンプルに白が良くなる手として、31. Bh4!+/= をGalyas 本人と、もう一人のマスターに指摘されました。私は試合中全く考えていなかったため、検討で即時に指摘されて少しショックでした。彼らの説明する31.Bh4! のポイントは以下のようなものです。
黒はhファイルにダブルポーンがあり、ポーンストラクチャーだけを見れば白が良い。ならば、基本的にピースを交換することは、白にとって好ましい。そのうえ、黒のf6 のビショップはアタック、ディフェンスの両方において、キーピースとなっている。そのため、これを取り除くことで、白は安定したダブルナイトで優勢に試合を進めることができる。
説明もロジカルで、まさにその通りだと思いました。私が31.Bh4 を露ほども考えなかった理由は、本譜のアイディアに引きずられ過ぎたこともありますが、一度ビショップ交換を避けるために退いたビショップを、今度は交換するために同じマスに戻す、というアイディアが出にくかったことが一番です。局面と状況の変化に敏感になることは、私にとって大きな課題になりそうです。
私はf5 にナイトを入れたことで、d6 へのアタックに固執し過ぎていました。この手はa4 のビショップとd6 のポーンを同時にアタックしているように見えますが、黒からのカウンタープレーを軽視しています。33. Rdg2 としてルークの侵入を防いでおけば、まだ白はやや優勢で試合を続けられます。
36. Kg3 Rxd2 37. Bxd2 Rxg1+ 38. Kf3 h4-+ ならば即メイトにはなりませんが、黒の勝ちは揺るぎないでしょう。
四連敗はきついですが、日本にいてはなかなか学べないことも多いので、こちらまで来た甲斐があります。初ポイントが待ち遠しいですね。
Kojima, S (FM, JPN,2264) - Galyas, M (IM, HUN, 2403)
First Saturday 2012 June IM (4)
1. Nf3 Nf6 2. c4 g6 3. Nc3 Bg7 4. e4 d6 5. d4 O-O 6. Be2 Nbd7
Nbd7 King's Indian は研究はしていましたが、実戦で指すのはほぼ初めてです。
7. O-O e5 8. Be3 Re8 9. d5 Nh5 10. g3 Bf8 11. Nd2 Ng7 12. b4 f5 13. f3 f4 14. Bf2 fxg3 15. hxg3 Nh5 16. f4 exf4 17. Bxh5 gxh5 18. gxf4!
e5 のマスを抑えておかなければ、黒はRe8-Re5, Nd7-Ne5 などのピースの組み変えが容易にでき、イニシアチブを掴めます。
18... Nf6 19. Bh4 Be7 20. Qf3
ここは可能であれば、センターポーンを伸ばしたいところでしたが、20.e5? Ng4! 21.Bxe7 Qxe7 22.e6 Qh4! となれば、白マスビショップが抑え込まれていても、黒はキングへのダイレクトアタックで勝てそうです。
20... Ng4 21. Be1!
この手は検討戦でも良い手だと指摘されました。黒マスビショップをキープしておくことで、クイーンがh4 に侵入してくることを防ぎます。
21... Kh8 22. Ne2!?
これもポイントとなる手です。黒のNg3 を準備しておくことで、黒マスビショップがh4 に来ても、交換を拒否できます。
22... Rg8 23. Kh1 Bf6 24. Rd1
検討に参加したもう一人のマスターは、24.Rc1 からc4-c5 を推奨してきました。私も本譜のプランとどちらが良いか迷いましたが、結局、d4 をサポートして、Nd4 と指しやすくするほうをチョイスしました。
24... Bd7 25. Nb3 Qe8 26. Nbd4 c6 27. Ng3 cxd5 28. cxd5 Rc8 29. Ngf5
白は念願だったf5のナイトを実現させました。このナイトは黒のピースに脅かされることがなく、d6 を狙える好位置にいます。ここまではうまく指してきたはずでしたが、この後のプランが変でした。
29... Ba4 30. Rd2 Qd7 31. Rg1!?
本譜の手自体もさほど悪くないのですが、最もシンプルに白が良くなる手として、31. Bh4!+/= をGalyas 本人と、もう一人のマスターに指摘されました。私は試合中全く考えていなかったため、検討で即時に指摘されて少しショックでした。彼らの説明する31.Bh4! のポイントは以下のようなものです。
黒はhファイルにダブルポーンがあり、ポーンストラクチャーだけを見れば白が良い。ならば、基本的にピースを交換することは、白にとって好ましい。そのうえ、黒のf6 のビショップはアタック、ディフェンスの両方において、キーピースとなっている。そのため、これを取り除くことで、白は安定したダブルナイトで優勢に試合を進めることができる。
説明もロジカルで、まさにその通りだと思いました。私が31.Bh4 を露ほども考えなかった理由は、本譜のアイディアに引きずられ過ぎたこともありますが、一度ビショップ交換を避けるために退いたビショップを、今度は交換するために同じマスに戻す、というアイディアが出にくかったことが一番です。局面と状況の変化に敏感になることは、私にとって大きな課題になりそうです。
31... Rc1 32. Qa3 Rgc8 33. b5?
私はf5 にナイトを入れたことで、d6 へのアタックに固執し過ぎていました。この手はa4 のビショップとd6 のポーンを同時にアタックしているように見えますが、黒からのカウンタープレーを軽視しています。33. Rdg2 としてルークの侵入を防いでおけば、まだ白はやや優勢で試合を続けられます。
33... R8c3! 34. Qxa4 Rh3+ 35. Kg2 Rh2+ 36. Kf3
36. Kg3 Rxd2 37. Bxd2 Rxg1+ 38. Kf3 h4-+ ならば即メイトにはなりませんが、黒の勝ちは揺るぎないでしょう。
36... Rc3+ 0-1
四連敗はきついですが、日本にいてはなかなか学べないことも多いので、こちらまで来た甲斐があります。初ポイントが待ち遠しいですね。
2 件のコメント:
プラス思考で行けてますね!
ようやく5R で、IM 相手に勝てました。休みを一日挟んで、また後半戦の巻き返しを図りたいと思います。
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