FS 2012 July 2nd round - Dominant Knights -

2R の相手はIM Emil Szalanczy、ハンガリーで何十年と試合をしているベテランプレーヤーです。5月はIM クラスにいなかったため、2年4カ月ぶりの対戦です。

Szalanczy, E (IM, HUN, 2272) - Kojima, S (FM, JPN, 2290)
First Saturday 2012 July IM (2)

1. e4 e6!?

前回のCAISSA から試しているFrench Defence です。早速、The Modern French で勉強したラインに突入します。

2. d4 d5 3. Nc3 Nf6 4. e5 Nfd7 5. f4 c5 6. Nf3 Nc6 7. Be3 Be7 8. Be2 O-O 9. O-O f6 10. exf6 Nxf6

黒はfファイルを開き、まずは満足な序盤です。白はd4とf4 の守り、e4 へのナイトの侵入を警戒する必要があります。

11. Kh1 b6 12. Bg1 Bd6 13. g3?!

h1-a8 のダイアゴナルを弱めるため、あまり良い手だとは思えません。ここからはお互い、大人しい展開が続きます。

13... Bb7 14. Qe1 Qe7 15. Nb5 Bb8 16. Rd1 a6 17. Nc3 Ba7!?

f4 のポーンはがっちり守られているので、思い切ってビショップのダイアゴナルを切り替えます。もちろん、a8 のルークを使う準備にもなります。

18. Bd3 Rae8!?

ルークはcファイルで使うことも考えましたが、将来的なe6-e5 のブレイクを見越して、結局はeファイルに決めました。

19. a3 b5!?

ルークもセンターに回したので、いよいよ勝負を仕掛けます。19... c4 から固めるプランも考えましたが、やはりリスクを覚悟してもe6-e5 のチャンスを作りにいきます。

20. dxc5 Bxc5 21. b4

21. Bxc5 Qxc5=/+ となれば、白はh1-a8、g1-a7 の両方のダイアゴナル気にしなくてはなりません。

21... Bd6!

黒マスビショップをキープし、攻撃のチャンスを残しておきます。白はg1 のビショップをどう使い直すか、課題が残ります。

22. Ne2?!

d4 をコントロールしにいきますが、黒はその間にポジションを開き、優位に試合を進めることができます。

22... e5! 23. fxe5 Nxe5 24. Ned4 Ne4

黒のピースのアクティビティーは、d5 のポーンの弱さを十分に補っています。多少形を崩しても、アクティビティーで勝負するのが、私の得意スタイルの一つです！

25. Nh4?!

この手は全く働きませんでした。白はナイトを一組み換えておくべきでしょう。25. Nxe5 Bxe5=/+

25... g6 26. Be2?! Nc4-+

白の連続緩手の間に、黒は理想的なポジションを築きました。戦略的にはもう完全に勝勢だと言えます。

27. Bg4 Rxf1 28. Qxf1 Bxg3!

白の攻めが続かないことをきっちり読み切り、ポーンを取ります。a3 よりもg3 のポーンの価値が高いことは、言うまでもありません。

29. Be6+ Kh8 30. Nxg6+ hxg6 31. Qh3+ Kg7 32. hxg3

ここでビショップを取られて唖然としました。残り4分まで考え、何もないことを読み切ってクイーンを取ります。この後、なぜSzalanczy がゲームを続けたのかはよく分かりません。

32... Rh8-+ 33. Kg2 Rxh3 34. Bxh3 Qd6 35. Rd3 Ng5 36. Bg4 Qe7 37. Bf3 Qd7 38. g4 Ne5 39. Be2 Nxd3 40. cxd3 Ne6 41. Bf3 Nxd4 42. Bxd4+ Kg8 43. Kg3 Qc7+ 0-1

先月は開幕四連敗スタートだっただけに、まずは一つ勝ててほっとしています。今日はSzalanczy 同様、現地のベテランIM であるFarago が相手です。ここまで黒で2勝している相手に白が引けたので、なんとか連勝といきたいところです。

アンダンテの新管理人、護さんの料理です。本人は料理が得意ではないと謙遜していますが、とんでもありません！大変料理上手です。

そして彼は美容師でもあり、私も先月末に髪を切ってもらいました。現在、アンダンテのお客さんには、彼による格安の散髪サービスがあります。