痛い初戦黒星の後も、厳しい当たりが続きます。2Rは2400台のIM Kislik に黒番となりました。今月のFirst Saturday では、自分でも予想外の勝ちが転がり込んできたましたが、もちろん黒で簡単に連勝できる相手ではありません。いくつかラインを用意したうえで勝負の時間を迎えます。
Kislik, E (IM, USA, 2413) - Kojima, S (FM, JPN, 2339)
CAISSA IM November (2)
1. d4 d5 2. c4 c6 3. Nc3 Nf6 4. cxd5 cxd5 5. Bf4 Nc6 6. e3 Bf5 7. Qb3 Na5 8. Qa4+ Bd7 9. Qc2 Rc8 10. Nf3 b5!?
CAISSA IM November (2)
Kislik は、前回と同じSlav Exchange で勝負にきました。先に前回のゲームから外したのは私で、このbポーンを早く進めるアイディアを試合前に見つけて、早速試してみることにしました。
11. a3 e6 12. Bd3 Be7 13. h3 Nc4 14. O-O O-O
キャスリングするのは新手のようです。チェックしていたのは、14... a5 15. Qe2 Nxa3 16. Nxb5 Nxb5 17. Bxb5 Qb6 18. Bd3 O-O= Sokolov,I (2645)-Giri,A (2687)/Boxtel NED 2011/1/2-1/2 というゲームでしたが、忘れていました。
15. Rfc1 h6
ここで私からドローオファー。勝手な言い分ですが、ここで受けられなくて良かったと思います(笑)
16. Qe2 a5 17. Ne5
試合中、気にしていたのは17. a4!+/= で、a1 のルークを活用し、白やや良しという変化。もちろん多少の劣勢は黒としては受け入れるべきです。
17... a4!
これがaポーンを進めたアイディアです。b2 のポーンを固定し、c4 のナイトを追い返されないようにします。しかし、白もセンターから対抗し、黒の強いナイトを消しにかかります。
18. e4 Be8! 19. exd5 Nxd5 20. Nxd5 Qxd5!
18手目の時点で23手目のポジションを考え、白にはイニシアチブがあるものの、黒も十分に指せると判断しました。20... exd5 は、f5 のマスの利きがなくなることを気にしました。
21. Nxc4 bxc4 22. Bxc4 Qxd4 23. Be5 Qh4
白はやや展開の利がありますが、黒の陣形は堅く、白マスビショップを組み直せれば問題のない形です。
24. Rc3!?
Kislik は試合後に、やや単調なプランだと言っていましたが、攻められる側とすれば正確なディフェンスが求められるので、嫌な手であることは間違いありません。
24... Bf6! 25. Rg3 Bxe5
本譜の手でも問題ありませんが、25... Rc5! 26. Bxf6 (c4 のビショップをアタックしているのを忘れ、26. Bd6?? が可能だと勘違いしていました。) 26... Qxf6= がベターでした。
26. Qxe5 g6 27. Bd3 Kh7 28. Rd1 Qe7!
クイーンをディフェンスのために退き、今度こそルークを5段目に振れるようc5 への利きを作ります。
29. Rg4 Rc5 30. Qe3 Bc6 31. Rd4
試合中、ルークをぶつけらる手を心配していましたが、31. Rc1 Rxc1+ 32. Qxc1 Bd7= ぐらいで黒は十分そうです。
31... Rg5!? 32. Be4 Bxe4 33. Qxe4 Rb8=
ようやく最後のピースが仕事を始め、黒は満足なポジションです。f7 のディフェンスを少し間違えそうになりましたが、そこさえ気をつければ、問題なくイコールのポジションです。
34. Rd7 Qf6 35. Qxa4
白がポーンを取った手を見て、もしかすると35... Qf3 で勝てるのではないかと思いました。ところが、これには36. Rxf7+! があることに気が付き、慌ててポーンを取り返す正しい方針に考えを戻します。
35... Rxb2 36. Qa7
36. Rxf7+ Qxf7 37. Rd7 Rxf2 38. Rxf7+ Rxf7= このツールーククイーンは、問題なくドローです。
36... Kg7!
36... Rf5?! 37. Rxf7+ Qxf7 38. Rd7 Kg8 39. Rxf7 Rxf7 40. Qd4 Ra2 41. a4+/= と進めば、おそらくはドローになると思いますが、わざわざ1ポーンを捨てる理由は黒にはありません。
37. Rxf7+ 1/2-1/2
最後はルークを切ってドローオファー。この先は3つのドロー変化があります。37. Rxf7+ Qxf7 38. Qd4+ (38. Rd7 Rxf2 (38... Rxg2+!? 39. Kxg2 Rxf2+ 40. Kg3 Rf3+ 41. Kg2 Rf2+ 42. Kg3 Rf3+= これで黒からパペチュアルチェックでドロー。) 39. Rxf7+ Rxf7 40. Qb6= これならば、ツールーククイーンでドロー。) 38... Qf6 39. Qa7+ Qf7 40. Qd4+= これがKislik の読み筋で、白からパペチュアルチェックでドローです。白からも黒からもパペチュアルチェックになりうるポジションというのは、少し珍しいかもしれませんね。
試合後に調べてみたところ、先月から2400台には6戦負けなしのようです。それより下の2300台、2200台に負けているので、それだけで満足していてはダメなのですが(笑)、それでも2400を目指す身としては、モチベーションが上がる要因となります。今日は午後4時から、中国のLiu Guanchu に白で対戦です。Kislik が倒せない相手ではないと証明してくれたので、私もここでポイントを取れるよう頑張ります!
オーガナイザーにマッチを持ってきてもらったので、これで料理ができるようになりました。昨晩はリンゴ、チーズ、野菜スープというメニュー。なんだか朝ごはんみたいですね(笑)先月はバナナが主食でしたが、今月はリンゴがマイブームです。
1 件のコメント:
15手目から37手目は経験値をあげた部分ですね! お疲れ様でした。
倒したい相手でありつつも、一緒に検討し、次に進む、というのはチェスの素晴らしさの一つですね。今日もりんごパワーで頑張ってきてください‼
その食事にちょっとパンでもついたら立派な食事ですよ! りんごの美味しい季節です。皮ごとバッチリ食べて健康維持ですね!
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