デノビッチに来てから、早いもので1週間が経とうとしています。2日前には海水浴を断念しましたが、足をつけるだけなら気持ち良いうえ、長時間海に入っていられると気付き、この2日間は昼食後に海でのまったりタイムを入れています。海以外何も観光名所らしきものはありませんが、それがデノビッチの良いところかもしれません。
この日はFirst Saturday で敗れたManush に同じ黒をもって試合に臨みます。色々と考えた末、まず負けないだろうというラインをチョイスしました。
Manush, S (IND, 2302) - Kojima, S (IM, JPN, 2408)
Third Saturday GM October 2018 (6)
1. d4 d5 2. c4 c6 3. Nf3 Nf6 4. e3 Bf5 5. cxd5 cxd5 6. Nc3 e6 7. Ne5 Nfd7 8. Qb3 Nxe5 9. dxe5 Nd7 10. Qxb7 Rb8 11. Qc6 Bb4 12. Bb5 Rb6 13. Qxd7+ Qxd7 14. Bxd7+ Kxd7
Third Saturday GM October 2018 (6)
前回の反省を活かし、この変化を徹底的に研究してきました。黒はポーンを捨てていますが、ピースの早い展開とダブルビショップで十分に代償があります。
15. O-O
ここで彼からドローオファー。Manush はFirst Saturday でもそうでしたが、負けなければそれで良いという考えでレイティングを稼ぎに来ているようで、短手数ドローも厭わないスタンスです。私が調べていたのは15. Ke2 で、本譜はすぐにポーンを返すつもりなのだと気付き、ゲームを続行します。
15... Rc8 16. a3 Bxc3 17. bxc3 Rxc3 18. Bd2 Rc2
深く潜り込むのが自然だと思いましたが、ビショップの利きを遮り、b1 が抑えられなくなるというデメリットもあります。18... Rc4 として、ルーク交換になってもパスポーンができればそれで良しというアイディアもありました。
19. Bb4 Rbc6 20. Rfd1 Ke8 21. h3 f6
私が事前に研究していた変化で、このアイディアがありました。その時は黒マスビショップをアクティブにする狙いでしたが、ここではセンタポーンの厚みを武器にする狙いです。
22. exf6 gxf6 23. Rd2 Rxd2 24. Bxd2 e5 25. Bb4 Bc2 26. Kf1 Bd3+ 27. Kg1 Bc2 28. Kf1 Kd7 29. Ke1 Ba4 30. Ra2 Rc1+ 31. Kd2 Rg1 32. g3
工夫して潜り込み、白陣を弱めたつもりでしたが、さほど痛手にはなっていないようです。それでも、d5-d4 の押し込みと、キングの侵入を目指してプレーを続けます。
32... Ke6 33. Rb2 a6 34. h4 Kf5
ここは相手の次の手が全く見えておらず、少しキングが上がるのは尚早だったかもしれません。34... Bb5 として、bファイルを先にブロックしておくほうが良かったでしょう。
35. Be7! Bb5 36. a4 Bxa4 37. Rb6
これで白もルークの潜り込みに成功し、f6 のポーンを取ることができます。
37... Rd1+ 38. Ke2 Ra1 39. Rxf6+ Kg4 40. Kd2 Bb5
ここで時間を増やしましたが、黒が勝ちに行くプランはありません。
41. Bd6 e4 42. f3+ 1/2-1/2
最後は相手がポーンを捌こうとしたところでドローオファー。ここまでくればどうしようもないと思い、受けることにしました。ところが、42... exf3 43. Rf4+ Kxg3! このポーンを取れることを完全に見落としていました。44. Ra4+ Kh3 45. Rxa1 f2 46. Be7 f1=Q 47. Rxf1 Bxf1 で異色ビショップによるドローが濃厚ですが、一応黒は1ポーンアップです。オファーを受ける前にもう少しきちんと読まなければいけないと反省しました。
10/20 Miroslav Miljković (GM, SRB, 2484) - Kojima, Shinya (IM, JPN, 2408) 1/2-1/2
10/21 Arseny Kargin (IM, RUS, 2420) - Kojima, Shinya (IM, JPN, 2408) 1/2-1/2
10/22 Kojima, Shinya (IM, JPN, 2408) - Kotronias Vasilios (GM, GRE, 2487) 1-0
10/23 Der Manuelian, Haik (USA, 2269) - Kojima, Shinya (IM, JPN, 2408) 0-1
10/24 Kojima, Shinya (IM, JPN, 2408) - Vladan Rabrenović (IM, SRB, 2343) 1-0
10/25 Manush Shah (IND, 2302) - Kojima, Shinya (IM, JPN, 2408) 1/2-1/2
10/26 Kojima, Shinya (IM, JPN, 2408) - Theo Gungl (FM, GER, 2347)
10/27 Atakisi Umut (IM, TUR, 2394) - Kojima, Shinya (IM, JPN, 2408)
10/28 Kojima, Shinya (IM, JPN, 2408) - Nebojša Nikčević (GM, MNE, 2424)
Third Saturday GM October 2018
+3 Kojima, Atakisi
+2 Miljković
+1 Nikčević, Manush,
+-0 Kargin
-1 Gungl
-2 Der Manuelian
-3 Kotronias
-4 Rabrenović
この日は初めて全ボードがドローとなり、勝ち星のプラスマイナスに変動はありません。私と同じ3つ勝ち越しでGMノームのチャンスがかかっているトルコのAtakisi も、苦しいゲームを粘ってNikcevic からドローを取りました。
この日の夕飯は初めてのサラダご飯。でも肉中心のモンテネグロらしく、しっかりチキンのグリルとカリカリベーコンが入っています。
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