ブダペストの滞在も、残るところあと三日となりました。27日にはオリンピアードに向け、イスタンブールへと飛びます。今日も時間があまりないため、解説は少なめに。
Kojima, S (FM, JPN, 2282) - Szekeres, R (HUN, 2337)
Ⅲ. Sarkany - Aranytiz International Master Tournament IM (6)
1. Nf3 Nf6 2. c4 e6 3. Nc3 c5 4. g3 b6 5. Bg2 Bb7 6. O-O Be7 7. d4 cxd4 8. Qxd4 Nc6 9. Qf4 O-O 10. Rd1 d6 11. b3 Ne8 12. Ba3 g5?!
Ⅲ. Sarkany - Aranytiz International Master Tournament IM (6)
それはないだろう!と目を疑った一手です。キングの前を弱めることは黒として自殺行為です。
13. Qd2 g4 14. Nd4 Qd7 15. Nxc6
15. Qf4! h5 (15... e5? 16. Qf5+-) 16. Bxc6 Bxc6 17. Nxc6 Qxc6 18. Qh6 Ng7 19. Nb5 Rfd8 20. Bb2+/-
15... Bxc6 16. Bxc6 Qxc6 17. e4
f5 を突きづらくすることで、g4 のポーンを狙いやすくするつもりでしたが、黒にはe4 のポーンを狙うという目標ができます。
17... Bf6 18. Rac1 Bxc3 19. Qxc3 Qxe4 20. Rd4 Qf3?!
20... Qf5 21. Bxd6 Nxd6 22. Rxd6 Rfd8 23. Qd4 Rxd6 24. Qxd6+/= がメインの読みでした。dファイルのコントロールで、白はやや優勢でしょう。
21. Qd2?!
この手をどうだ!という感じで指しましたが、素直にクイーンを交換したほうが良かったようです。
21. Qxf3 gxf3 22. Rcd1+/-
21... e5! 22. Rd3 Qf5 23. Bxd6 Rd8 24. Rd1 Nxd6 25. Rxd6 Rxd6 26. Qxd6 Re8
dファイルを抑えたうえでd6 のポーンを取れば満足だと考えていましたが、ここから相手はうまくルークをアクティブにし、カウンターを作ってきます。
27. b4?!
27. Qd7! Qxd7 28. Rxd7 a5 29. Rd6 Rb8 30. Rd5! (このようなルークの細かい振りが見えず、クイーン交換の筋は切り捨ててしまいました。) 30... Re8 31. Rb5 Re6 32. c5 bxc5 33. Rxc5+/-
27... Re6!
a7 が落ちるのでこの手はダメだと考えていました。実際にはRe6-Rf6 や、Qf5-Qc2 があり、黒のカウンターは十分です。
28. Qd5 Rf6 29. Qd2 Qh5 30. Qe2?!
次の黒のRf6-Rh6 に対して、ベストのディフェンスが分かりませんでした。30. Qe3 Rh6 31. Kf1!+/=
30... Rh6 31. h4 gxh3 32. Qxh5 Rxh5 33. Kh2=
当初の予定では、Rd1-Rd8-Ra8 からa7 を狙って勝負するつもりでしたが、黒のルークもすぐにRh5-Rf5 で戦場に戻ってきます。eファイルにパスポーンを作られてはたまらないので、泣く泣くルークの侵入は諦めました。
33... Rf5 34. Rd2 Rf3 35. Rc2 Kf8 36. Kxh3 Ke7 37. Kg4 e4 38. Re2 f5+ 39. g5 Ke6 40. Rc2 a5 41. bxa5 bxa5 42. c5 Kd7 43. Kh6 e3 44. fxe3 Rxg3 45. c6+!
少し間違えたかと焦りましたが、5段目のダブルアタックにより、白は無事にドローに落ち着くことができます。
45... Kc7 46. Rc5 a4 47. Ra5 Rxe3
47... Kxc6 48. Rxa4 Kd6 49. Ra5 Ke6 50. Ra8 Ke5 51. Re8+ Kf6 52. Rf8+ Ke5 53. Re8+= のほうが、白としては少し難しいでしょう。
48. Rxa4 Kxc6 1/2-1/2
ゲーム序盤はこれで2337 なのか、と思うような指し回しでしたが、結局、アドバンテージを生かし切ることができませんでした。ノームのチャンスはまだ残っていますが、今日はあまり気負いすぎず、楽しんで指そうと思います。
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