先週末の金曜から日曜日の3日間、日光で行われた麻布学園チェス部の合宿に、コーチとして参加してきました。私の出身クラブでもあるACC には、昨年の夏合宿からお邪魔させてもらっています。春合宿への参加は、卒業直後の2007年以来、実に9年ぶりのことです。
金曜夜、都内での仕事を終え、東武日光駅に到着したのは午後7時過ぎでした。この時期の日光は実に寒い! そして7時を過ぎれば辺りは真っ暗。店も閉まり、出歩く人もほとんど見当たりません(笑) 駅の近くで夕飯を済ませた私は宿へと向かい、終わったばかりの試合の検討戦に軽く参加して、この日を終えました。
私の仕事メインは土曜日です。この日は試合をなしにし、丸一日私のために時間を空けてくれた後輩たちのために、少し張り切りました。午前はエンドゲームから考えられる各ピースの使い方や、タクティクスをメインにレクチャーを行い、午後はこちらから与えたテーマで、各々に簡単なプレゼンテーションを行ってもらいました。
夕飯後は8名の部員+1名の顧問の先生を相手に9面指しを行います。3時間半指して、結果は7勝1敗1ドローでした。顧問強し(笑) 中2の矢野くんも、非常に手堅く指してよくドローをゲットしたと思います。昨年は何か所かで同時対局を行いましたが、今年はこれが初で、ポイントを落とすのも久々です。こうして自分でもやってみると、先月、1敗もしないで30面を指し切ったGM Naiditch の偉大さがよく分かります。
10時間以上、チェスを教えた土曜日を終え、翌日曜日は午前の試合を簡単に見てから、宿を後にしました。中1の松山くんは、最終戦をおそらく勝ったでしょう。ジュニアチャンピオンの小柴くんに並び、5/6 でのフィニッシュは、中1にしては上出来な内容だと思います。私も14年前の春合宿で先輩相手に貴重な白星を挙げ、とても嬉しかったことを思い出しました。普段は小学生の指導することが多い私ですが、こうして中高生の後輩たちが成長する姿を間近で見るのも、とても楽しいですね。
こちらは麻布チェス部の部員であったメンバーには懐かしいチェスセットでしょう。ボードは変わっても、このピースは20年以上、ACC に受け継がれています。合宿のラウンドが、私が現役時のスタンダードだった9R から減ったり、私がコーチとして参加するようになったりと、世代によって部活動のスタイルが変わっていくこともありますが、中高生がチェスに傾ける情熱や、チェス部に在籍しながら過ごす青春など、変わらないものもあると思っています。