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2019/06/07

Asian Continental Chess Championships 2019 R1


今日から中国河北省のXingtai で、Asian Continental Chess Championships が始まりました。私は初戦、中国注目のジュニアGM Xu, Xiangyu との対戦になります。試合前夜(というより当日) 午前2時過ぎに会場に着いたので、休息や準備が万全とは言えませんが、楽しみにしていた相手との試合です。

Kojima, S (IM, JPN, 2400) - Xu, Xiangyu (GM, CHN, 2583)
Asian Continental 2019 (3)

1. Nf3 g6 2. d4 Bg7 3. c4 c5 4. e4 d6 5. Be2 cxd4 6. Nxd4 Nc6 7. Be3 Nf6 8. Nc3 Bd7 9. O-O O-O 10. h3 Nxd4 11. Bxd4 Bc6 12. Qc2 a5 13. Rad1 Nd7 14. Bxg7 Kxg7 15. Rd4!? a4 16. Rfd1 Qa5 17. Qc1 Nc5 18. e5!? Ne6! 19. Rd5!



一瞬、e5 がタダ落ちで勝負にならないのではと焦りましたが、白はエクスチェンジを捨てて勝負することができます。

19... Bxd5 20. Rxd5 Qd8 21. Ne4 Nc7


白の狙いはd6 へのプレッシャーと、チャンスがあればQc1-Qc3 からf6 のマスにナイトを跳びこむことです。

22. Rd4 Rc8?!



ここは22... Ne6 23. Rd5= でドローというのがコンピュータの評価ですが、Xu Xiangyu はルークを回してcファイルからの反撃を作りにきます。これに対しては、ここまでおとなしかったビショップの出番となり、白のチャンスです。

23. Bg4! Ne6 24. Bxe6 fxe6 25. Ng5!?


25. exd6 exd6 26. Rxd6 Qe7 27. c5+/- この局面の評価ができず、d6 よりもe6 やh7 を狙うことにします。

25... Qb6



25... Qd7 26. Nxh7! Rf5 27. Rh4 Rh5 28. Rxh5 gxh5 29. Ng5! (29. Nf8 Rxf8 30. Qg5+= これならばパペチュアルでドローです) 29... dxe5 30. Qc2 Rh8 31. Qe4 Rh6 32. Qxe5+ Kg8 33. Ne4+/= これで白良しの評価も難しいので、途中分岐のドローにしていた可能性は大いにあります。

26. Nxe6+ Kg8 27. Qh6?


残り2分まで考え、自身が無いながらもこの攻めにいったのが失敗でした。時間がもう少しあれば、正しい手も見えたと思います。27. exd6 exd6 28. c5! (28. Qd2?! Rf5!) 28... dxc5 (28... Rxc5 29. Nxc5 Qxc5 30. Qxc5 dxc5 31. Rxa4+/-) 29. Nxf8 Rxf8 30. Rxa4+/- cポーン突きから一時的にd4 のルークへのアタックを止めれば、白はエクスチェンジを取りかえし、逆転で有利なエンドゲームでした。

27... Rf7 28. exd6 exd6 29. Rf4?



ここは29. Qd2 と指して耐える一手でしたが、そうするならばそもそもh6 に跳び込んではいません。

29... Qxb2 30. Rxf7 Kxf7 31. Ng5+ Ke8 32. Nxh7 Kd7 33. Qxg6 Qc1+ 34. Kh2 Qf4+ 35. Kg1 Rxc4


こうしてクイーンにサポートをされたうえでc4 を取られてしまうと、ルーク取りのチェックもなく、万事休すです。

36. Nf6+ Kc6 37. Qe8+ Kc5 38. Nd7+ Kb4 39. Qe1+ Ka3 0-1



最後はチェックが切れるところまで逃げられて終わりです。エクスチェンジ捨てから面白い状況にできただけに、肝心のポジションで上手く指せなかったことが悔やまれます。

この日は妻のなつみも負けで、日本勢は揃って敗戦です。そして私は敗れても、さほど今日の相手とレイティングの変わらない中国GM が、次の相手と発表されています。黒番ですがなるべく早めにポイントを取って立て直しを図りたいですね。2日目も頑張ります!

Asian Continental Chess Championships 2019 R2 Parings



このドームが試合会場で、奥にもう1つ同じ建物があり、そちらはレストランとなっています。


オープニングセレモニーでは、中国武術の演武が披露されました。ベトナム軍団の後ろから観戦します。

今回、レンタルしてきたwifi の容量の関係で十分に情報をお届けできないかもしれませんが、残り8日間、なるべくレポートできればと思います。

2014/11/22

Japan Open 2014 Day1


Photo by Yumiko Hiebert

今日からの3連休、私はジャパンオープンに参加します。東京での公式戦は、7月のサマーオープン以来4か月ぶりとなります。事前のエントリーに加え、南條くんや小林くんも参加することとなり、上位の厚さは相当なものになっています。

私は初戦で蒔田くん、2戦目で東芝さんに勝ち。3試合目では初めて松尾さんに白を持っての対戦です。

Kojima, S (FM, JPN, 2441) - Matsuo, T (CM, JPN, 2247)
Japan Open 2014 (3)

1. Nf3 Nf6 2. c4 c5 3. Nc3 g6 4. d4 Bg7 5. e4 cxd4 6. Nxd4 Nc6 7. Nc2 d6 8. Be2 O-O 9. O-O Nd7 10. Bd2 a5!?



今日は気分を変えてNd4-Nc2 と退く変化を指してみます。かつてアメリカで、FM Shahade(先日来日したGreg Shahade の父親)に、10... Nc5 と指さされたことがありますが、松尾さんはb2-b4 を止める本譜の手を選びました。c5 のマスを抑える代わりに、b5 が弱くなるので、白はそれを利用します。

11. Na3 Nc5 12. Nab5 Be6


私がかつて勉強したBologan の試合は、12... Nd4 13. Nxd4 Bxd4 14. Bh6 Bg7 15. Bxg7 Kxg7 16. Bg4!? と進むものでした。本譜ではd4 にナイトが跳びこんでこなかったため、ビショップでそのマスを抑えてしまい、b5 に強いナイトを残すことにします。

13. Be3! Ne5 14. b3 f5 15. exf5 Bxf5 16. f4 Nc6 17. Rc1 Nb4 18. g4!



f7-f5 から手を作るアイディアは、野口さんや岸川くんと指したときに学びました。白はd3 へのピースの侵入をうまく捌けば、b6, d5, e6 といった重要なマスのコントロールと、e7 へのプレッシャーで、優位に試合を進めることができます。

18... Bd3 19. a3! Bxe2 20. Qxe2 Nc6 21. Rb1+/=


私の持っている最新ではにエンジンは曖昧な評価を続けていましたが、ここではっきりと白の優勢を示しました。次にNc3-Nd5 と跳びこむプランは白にとって明確で、黒が困るものでしょう。

21... Rf7 22. Nd5 e6 23. Bxc5!



少し悩みましたが、ここはマテリアルを取りにいって問題ないと判断しました。d5 のナイトは厄介な存在ですが、e7-e6 とポーンを進めれば、d6 のポーンが弱くなってしまいます。

23... exd5 24. Nxd6 Re7 25. Qf3! dxc4 26. Qd5+ Kh8 27. bxc4+-


1ポーンアップでナイトが理想的な位置に居座り、b7 にもプレッシャーをかけているので、これでゲームオーバーです。

27... Qd7 28. h3 Rd8 29. Rxb7 Qxb7 30. Nxb7 Rxd5 31. cxd5 Bd4+ 32. Kh1 Bxc5 33. Nxc5 Nd4 34. Rd1 1-0



最後は34... Nf3 35. Kg2 ぐらいで終わりでしょう。35. d6?? ならば大逆転で黒勝ちですね(笑) Maroczy Bind は、長年指し続けていて好感触ですので、余裕ができ次第、何か連載を書くかもしれません。


ブラジルのIM James Mann さんは、3R で塩見さんとドロー。最近は将棋の活動がもっぱらで、チェスの公式戦は久々とのことです。

他の上位勢は、Simon と龍二さんが3連勝で、4R はSimon - 小島、塩見 - 中村(龍) というペアリングになっています。突如参加を決めた南條くんは、2R で酒井くんに負け。リガ以降、なかなかぱっとしないですね。


初日の夕飯は、ゆみさんとケンジくんの行きつけである蒲田のインドレストラン、エベレストへ。ゆみさんにはこの日、素敵な誕生日プレゼントもいただきました。ありがとうございます!

2013/05/03

全日本選手権 2013 Day3


3日目から参加の馬場さんは、1勝1ドローで上位ボードに来るのはもう少しかかりそうです。

今年の全日本選手権も、早くも折り返しの3日目です。トップ争いを続ける私と惇多くんは、この日も互いに連勝で他のプレーヤーを突き放しています。泣いても笑っても残り5試合の結果で、今年のチャンピオンが決定されます!

5R Noguchi, K - Kojima, S 0-1 King's Indian Attack
6R Kojima, S - Kobayashi, A 1-0 Maroczy Bind

Kojima,S (FM, JPN, 2384) - Kobayashi, A (JPN, 2011)
Japan Chess Championship 2013 (6)

1. Nf3 g6 2. e4 c5 3. d4 cxd4 4. Nxd4 Nc6 5. c4 Bg7 6. Nc2 Qa5+ 7. Bd2 Qb6 8. Nc3 Nf6 9. Be2 O-O 10. O-O d6 11. Rb1 Nd4 12. Nxd4 Qxd4 13. Qc2 Qb6 14. b4 Qc6 15. Rfc1 Be6 16. b5 Qd7 17. f3 Rfc8 18. Na4 Qd8 19. Be3 Nd7 20. Qd2 Nb6 21. Nxb6 axb6 22. Rc2 Ra3 23. Bf1 d5 24. Rd1 d4 25. Bxd4 Ra4? 26. Be3!+/-



黒がドローチャンスを求めるためには、黒マスビショップを交換したうえで、ビショップの働きの差でポーンの代償を得るしかありませんでした。白は黒マスビショップをキープできたことで、b6 の弱点を狙い続けることができます。

26... Qxd2 27. Rcxd2 Bc3 28. Rd3 Bf6 29. f4 Raa8 30. e5 Bg7 31. Bxb6 Bxc4 32. Rd8+ Rxd8 33. Rxd8+ Rxd8 34. Bxd8 Bxa2 35. Bxe7 Bf8 36. Bxf8 Kxf8 37. b6 Ke7 38. g4 Ke6 39. Bg2 Bd5 40. Kf2 g5 41. Bxd5+ Kxd5 42. Ke3 h6 43. h3 Kc5 44. f5 1-0



小林くんとのゲームは、これまでで一番怪しい内容でしたが、なんとか相手のミスにつけ込んでFIDE 公式戦初の6連勝を達成!レイティング2400 と3年ぶりのタイトル奪還に向け、ここまでは文句のつけようのない結果です。全日本での6連勝スタートダッシュというのは、私が知るここ数年の全日本では、誰も達成していないはずです。

しかし、明日は宿敵、惇多くんとの対戦が待っています。ここで決着がつけば、そのまま優勝が決まると考えてほぼ間違いないでしょう。互いにIM を目指す身として、悔いのないように戦いたいと思います。(余談ですが、今、私の自室で隣にいますw)

7R Pairings

1B Ikeda, J - Kojima, S
2B Sakai, S - Nakamura, N
3B Inoue, S - Shiomi, R


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