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2018/01/08

Simultaneous Games at Nagoya 2018 Event Report


この時期、サカエチカも新年仕様です

昨日は今年最初のイベントとして、名古屋で同時対局を行ってきました。これまで名古屋ではTuさん、南條くんが同時対局を行っておりますが、私は初めてでした。昨年は自身最多となる1年に3回の名古屋大会への参加があり、年々名古屋チェスクラブとの付き合いも増えているように思えます。


今回の参加者は8名で、11月の函館と比べれば少ないですが、その分レイティング2000オーバーも参加しており、全体的にレベルは高いです。そのような中でいくつか難しいポジションも現れてハラハラしましたが、大きく崩れることなく指し続けられたと思います。


Kojima, S - Suzuki, M
Nagoya Simul 2018
Position After 32... Qd8

鈴木さんとのゲームは細かなマヌーバリングを繰り返し、このようなポジションになりました。e4-e5 を警戒し、黒がクイーンをQf6-Qd8 と退いたところで勝負に出ます。

34. Ne6!? fxe6 35. Qxg6 h5 36. Bd4?!


ナイト交換をしたことで、もう少しで黒キングに迫れると考えましたが、少し見込みが甘かったです。ダイレクトなメイトスレットを作りますが、黒のディフェンスをきちんと計算していませんでした。代わりに36. e5! h4 37. g4 h3 38. Be4+/- ならば、白優勢でゲームは続いたでしょう。

36... Qe7??



これはディフェンスになっておらず、すぐに黒のピースが落ちます。36... e5! 37. fxe5 Nxe5 38. Rf7 Rh7 39. Bxe5 Rxe5 40. Ref2 Kh8 と進んだ場合、形勢判断は非常に難しいポジションになっていたでしょう。互いにfファイルが開けば、黒キングは危ないと思い込んでいました。

37. dxe6 Bxe6 38. f5+- Ne5 39. Bxe5 Bc4 40. Bxg7 Qxg7 41. Qxe8+ Kh7 42. Qg6+ Qxg6 43. fxg6+ 1-0


もう1つ難しかったのが藤沢さんとのゲームです。私がミドルゲームでのワンチャンスを逃し、エンドゲームに突入することになります。


Kojima, S - Fujisawa, H
Nagoya Simul 2018
Position After 33... Ke6

黒は1ポーンダウンですが、キングの位置の良さとダブルビショップ、e5 の分かりやすいターゲットにより、ポーンの代償はありそうです。

34. f3 g5! 35. Kf2 h5?!


g7-g5 はg7 のマスを空け、f4 のマスを抑える手として良いでしょう。しかし、h7-h5 は余計です。この時点で藤沢さんはg5-g4 を仕掛けるつもりなのかと思いましたが、キングサイドの4対2のポーンを捌き、白にコネクテッドパスポーンを与えることは、黒にとって得になりません。35... Bg7 から、すぐにe5 をアタックしておいたほうが良かったでしょう。

36. Ke3 g4?! 37. hxg4 hxg4 38. Bf4 gxf3 39. gxf3



白はBg7-Bh6 も恐れる必要はありません。黒に助けてもらってパスポーンとオープンファイルを作り、eポーンを進める方法をここから考えます。

39... Bg7 40. Rg1!


40. Bg5 Rd7 41. f4 と迷いましたが、せっかくオープンファイルができたのであれば、ルークを積極的に使うべきでしょう。

40... Rd7 41. Rg6+ Kd5 42. Ne4 Kc4



42... Bxe5 43. Bxe5 Kxe5 44. f4+ Kd5 (44... Kf5 45. Rf6+ Kg4 46. Rxc6! bxc6 47. Nf6++-) 45. Nf6++- e5 のポーンを取ってしまえば、ナイトフォークが避けられません。

43. e6 Bd4+ 44. Ke2 Re7 45. Nd6+ Kc3?


このゲーム最後のミスです。黒が粘るのであれば、キングはせめて下がらなければいけません。45... Kd5 46. Nf5 Re8 47. Nxd4 Kxd4 48. Bd6+/- このエンドゲームはまだ異色ビショップで難しいですが、私の経験上、白の2コネクテッドパスポーンに黒が対抗するのはかなり大変だと思います。

46. Bd2+!



この手がポイントで、黒キングをd4 のビショップから離しておくことで、Nd6-Nf5 での駒得を確定させます。

46... Kc2 47. Nf5! Bb5+ 48. Ke1 Bc5 49. Nxe7 Bxe7 50. Bg5 Bd6 51. Kf2 Bd3 52. Rg8 1-0


50手目で黒にBe7-Bh4+ の大逆転メイトを許すこともなく、なんとか勝ち切ることができました。最後まで残った藤沢さんとの試合も勝ったことで、今回の同時対局は私の8戦全勝という結果でした。私にとっても勉強になるゲームが多く、名古屋まで足を運んだ甲斐がありました。今回のイベントを企画してくださった名古屋チェスクラブの堀江さん、参加者の皆さん、同時対局のサポートをしてくれた妻に感謝したいと思います。ありがとうございました!

イベント後は手羽先で有名な世界の山ちゃんで、参加者たちとの打ち上げです。ここでもチェスボードを出していくつかポジションを考えたり、チェスの勉強について話し合ったり、ジャパンチェスマガジンについて説明をしたりと、楽しい時間を過ごすことができました。次回、名古屋に足を運ぶのは夏の大会でしょうかね。また名古屋にいける機会を今から楽しみにしています。


今回は到着後すぐに、名古屋駅地下のマグロ専門店、鮪小屋でから揚げ定食を堪能。たまには名古屋名物以外も良いですね。

2016/11/26

Hakodate Chess Tournament Arrival Day


羽田の夜明け

今日から3日間、函館チェス大会に参加するため、北海道の函館に来ています。到着日の今日は朝の8時過ぎに函館に降り立ち、夕方までは観光、夜は函館チェスサークルのメンバーとの同時対局を楽しんできました。試合前日のこの日を写真で振り返ろうと思います。


函館到着後、すぐに迎えに来てくれていた山田さんと交流します。山田さんは函館チェスサークルの代表で、10年以上お世話になっている人です。空港から向かった彼の自宅で少し休憩した後は、中心地から少し離れた湯の川温泉へ。本格的な温泉に入るわけではなく、市電の湯の川温泉駅前にある足湯を楽しんできました。函館は全日に降った雪が積もっており、空気も冷たい! 足は温まっても、上半身は寒く、全身跳び込みたくなります(笑)


足湯を後にし、少し早い昼食に向かいます。駅前の朝市は翌日に回し、温かいものをを求めて五稜郭近くへ。選んだのは函館の名物、塩ラーメンです。五稜郭近くに本店を構える函館麺厨房あじさいは、函館でも人気のラーメン店。羅臼に負けていないという函館の昆布でだしを取った塩ラーメンは、なかなか東京では食べられないレベルの逸品です。


続いて五稜郭の全貌を眺めるため、五稜郭タワーへと上ります。実際に上ってみると、五稜郭が本当に五角形であることが分かるのですが、どうしても一枚の写真に収めることは難しかったですね。この時期は雪ですが、春には桜を楽しむことができ、季節によって違った趣があるのが、五稜郭の見どころです。タワーから降りた後も、五稜郭公園の中を散策し、箱館奉行所の内部で箱館戦争の歴史や、箱館奉行所について学ばせてもらいました。


五稜郭観光の後は山田さんと一時別れてホテルにチェックインし、しばし休憩。16時過ぎからは、夜景を目当てに函館山へと向かいます。函館山は混雑を避けるために乗用車での登頂を禁止しており、観光客は主にロープウェイを利用します。函館の名物である函館山からの夜景は、噂以上の美しさでした。両側を海に挟まれた、函館独特の地形がはっきりわかるのも面白いですね。


下山後、早めの夕飯は寿司を選びました。山田さんがおススメだという回転寿司は、新鮮な北の海の幸を手頃な手段で楽しむことができます。定番のネタから、具が大量に入ったあら汁、高級魚のキンメダイまで、函館の海鮮を満喫させてもらいました。



そして今日のメインイベントでもある、函館チェスサークルのメンバーとの同時対局を迎えます。集まったとして10人ほどではないかという予想を裏切り、16名といっせいに対局をさせていただきました。結果は私の全勝ですが、面白いポジションがいくつもありました。


Kojima, S - S.K
Hakodate Simul

18. e5! Bxf3


素直にポーンを取る手には、少し気づきづらいタクティクスが隠されています。18... dxe5 19. fxe5 Nxe5 20. Nxe5 Rxe5 21. Rxf6!+- これで次にBd3-Bh7+ がディスカバードチェックのスレットとなり、白は駒得で勝勢です。

19. exf6 Qxh3+ 20. Kg1! Bxg2 21. Qxg2 Qxg2+ 22. Kxg2+-



20. Kg1 の時点で、黒はf3 とh3 のピースはダブルアタックされており、ピースダウンを受け入れなければいけません。21... Rxe3?? 22. Qxg7# となってしまい、黒のタクティクスは不発に終わるのがポイントです。

函館チェスサークルのメンバーとのゲームはタフなものが多く、2時間はあっというまに過ぎてしまいました。明日からの函館チェス大会でも、皆さんがどのようなプレーをするか、楽しみにしています。明日からの2日間も、よろしくお願い致します。

2016/02/15

GM Arkadij Naiditsch Simultaneous Event Report


Photo by Hasegawa

建国記念の日である2/11、アゼルバイジャンのGM Arkadij Naiditsch をゲストに招き、東京大学の駒場キャンパスで同時対局イベントを開催してきました。Naiditsch の来日が突如決まり、告知からイベント当日までが2週間しかないという急なスケジュールでしたが、30名の同時対局の枠はすべて埋まりました。参加してくださった皆さん、ありがとうございました。


スタート時には、挨拶だけでなく同時対局のルール説明を行います。

当日は大きなトラブルもなく、予定通りの13時半からスタートすることができました。30面を快調に回っていたように見えたNaiditsch ですが、15手ほど進むと怪しげな形勢のボードも出てきます。私がこれは... と真っ先に思ったのは、田尻くんのゲームです。


Naiditsch, A - Tajiri, M
GM Arkadij Naiditsch Simultaneous Event
Position After 15. g4

白がg2-g4 と仕掛けたポジションですが、a1 のルークを使う準備ができていない段階では、少し時期尚早にも思えます。白はb6-b5 が気になるものの、15. 0-0-0 から、キングサイドで仕掛けるタイミングを計るのが良かったでしょう。

15... Ne5! 16. Qg2 hxg4 17. Bxe5 dxe5 18. h5 gxh5 19. Nd5 Rxd5!?


これはベストではないかもしれませんが、実戦的には白にとって嫌なエクスチェンジサクリファイスです。黒はc2 をクイーンで取るテンポを得て、センターに残った白キングを問題とします。

20. Bxd5 gxf3 21. Qxf3 Nxd5 22. exd5 Qxc2 23. Rg1 Qxb2 24. Rd1 Rc8 25. Rg3 Qb4+ 26. Kf1 Rc4 27. Qxh5 Qxa4 28. Kg1 Rh4 29. Qe2 Re4 30. Qh5 Rh4 31. Qe2 Re4 32. Qh5 Rh4 1/2-1/2



最後は3回同一局面ではゲームを終わらせましたが、32... Kf8 などと指してゲームを続ければ、黒には十分に勝つチャンスがあるでしょう。田尻くんとしては、GM からの貴重な白星を挙げる機会だったかもしれませんが、それはまた次回のお楽しみですね。

他にも得意のAlekhine Defence で安定した指しまわしを見せ、ルークとナイトとエンドゲームまで持っていった阿部くんと、2ポーンアップまで行ったものの、クイーンエンディングで惜しくも勝ちを逃した大塚さんの3人が、Naiditsch から1/2 ポイントを挙げました。他にも参加者側が優勢なボードがちらほらありましたが、残念ながら逆転を許し、最終的には黒星となりました。最終結果はNaiditsch の、27勝3ドローというスコアです。Nigel Short の同時対局でもそうでしたが、休憩なしで5時間かけて30面を指し、1つも負けを喫しないのが、2700 クラスのGM の実力です!


今回の会場は、駒場キャンパスのKomcee West 地下ホールを使わせていただきました。1階からはこのように、対局している様子を見下ろすことができます。


運営の羽生さんと私、そして会場に足を運んでくださった強豪たちは、終わった参加者の検討戦を手伝うこともあります。自分の試合でなくとも、羽生さんが検討に臨む姿勢とまなざしは真剣そのものですね。


静かで厳かだった同時対局会場とはうってかわり、打ち上げは和やかな雰囲気に包まれました。駒場の居酒屋には、Naiditsch 夫妻、参加者、見学者、運営のメンバーが集まり、25名を超える大所帯となりました。Naiditsch 夫妻には、日本の飲み会を楽しんでいただけたと思っています。今回の来日をきっかけに、彼らと日本のチェスメンバーの交流が今後も続いていくと良いですね。

今回のイベントで協力してくださった皆さん、急な頼みにもかかわらず快く引き受けてくださり、ありがとうございました。Naiditsch 来日のきっかけ作りから、イベント運営までを行ってくださったは羽生さんにも、深く感謝致します。また次回のイベントでも、よろしくお願い致します。

2016/01/28

GM Arkadij Naiditsch Simultaneous Event


バーゼルでプレー中のNaiditsch photo from Chess News

突然ですが、同時対局イベントの告知です。来月頭、アゼルバイジャンのトップグランドマスター、Arkadij Naiditsch が来日します。Naiditsch と言えば、今月のスイス、バーゼルのトーナメントで、羽生さんと対局したことを覚えているチェスファン、将棋ファンも多いのではないかと思います。その縁で今回、急な来日が決まり、羽生さんと私の協力の元、同時対局イベントを開く流れとなりました。Naiditsch は、世界チャンピオンのCarlsen に公式戦で連勝中の、世界でも数少ないプレーヤーです。是非この機会に、世界トップクラスのGM との対局をお楽しみください。

【日時】 2016年2月11日(祝) 13時開場、13時半対局スタート
【会場】 東京大学駒場キャンパス 21 KOMCEE WEST 地下ホール(最寄駅:駒場東大前駅)
【形式】 30面同時対局
【申し込み】 前日までに、shinya.kojima.chessplayer(a)gmail.com((a)を@ に変えて)宛てにメールでお申し込みください。
【参加費】 一般5000円、学生3000円
【備考】 先着の30名を超えた場合、参加できない可能性があることをご了承ください。
盤駒はご持参ください。盤駒をお持ちでない方は、その旨、申し込みの際にメールでお知らせください。

【ゲスト経歴】 1985年、ラトビアの首都、リガ生まれ。
1995年、European under-10 championship で優勝。
2005年、世界トップクラスのプレーヤーが集まるDortmund Sparkassenで優勝。
ベストレイティングは2737。
2005年からドイツ、2015年からアゼルバイジャンのプレーヤーとして活躍している。

2015/08/17

Simultaneous Event at Google


Google の一室にて Photo by Mizutani

ジャパンリーグ明けの今日は、都内でのレッスンを一つこなした後で、六本木ヒルズにあるGoogle のオフィスへと向かいました。目的はGoogle でのチャリティーイベントとして、チェスの同時対局を行うことです。今年の春頃、Google に勤める、麻布チェス部の先輩である水谷さんから話を持ちかけられ、ようやく今日、実現となりました。

参加者は、Google の社員9人と聞いていましたが、当日の病欠やキャンセルがあり、5人との対局になりました。前日のNi Hua の同時対局に比べればずっと小規模だったものの、その分、2時間弱の枠内で、それぞれの人とゆっくり1局ずつを指し、終わった後は面白かったゲームのポジションをピックアップして、解説もできました。今回のイベントのためにルールを覚えられた人も、久々にチェスを指したという人も、皆さん楽しかったというメッセージをくれましたので、私としても大満足です。今年は福岡と松戸でそれぞれ一回ずつ、同時対局イベントを開催していますが、今回のイベントはまた趣が異なり、私自身もとても楽しかったです。普段、チェスにさほど馴染みがない人でも、こうして楽しんでいただけるようなイベントの企画、協力は、今後も行っていきたいですね。


イベント後は、水谷さんと2人でゆっくりと食事をしながら、日本のチェスの現状や、今後の展望について話をしてきました。10年前、すぐ近くの高校に通うチェス好きの高校生だった私たちが、道は違えど、こうして協力して一緒に何かができるというのは、不思議なことだと思います。今回の企画を担当してくださった水谷さん、そして今日の参加者の皆さん、ありがとうございました。また来年以降も機会があれば、よろしくお願い致します。

2015/02/03

IM 取得記念イベント at 松戸チェスクラブ


3月末の土曜日、松戸チェスクラブにご協力いただき、私のIM タイトル獲得記念イベントを開催することになりました。先程FIDE のリストで確認したところ、私にも正式にIM タイトルが授与されており、これで看板に偽りなくイベントを行うことができます(笑) ここ数年、日本ではIM Skripchenko, GM Nielsen, GM Cmilyte, GM Lafuente らが日本で同時対局を行っています。この流れの中、私も久々の同時対局イベントで緊張しますが、皆さんと一緒に楽しめればと思っていますので、よろしくお願い致します。

日程: 2015年3月28日(土) 14:00 スタート
会場: 北千住東京芸術センター(最寄り駅、北千住駅)
イベント内容: 同時対局 + レクチャー
参加費: 一般1000円、20歳未満500円
主催: 松戸チェスクラブ

その他、詳しいイベント情報は松戸チェスクラブのHP をご参照ください。また、イベントへのお申し込みは私ではなく、松戸チェスクラブにお願い致します。皆さんのお申し込みをお待ちしています。

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