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2013/09/18

FS 2013 September IM 12th round - A Reliable Fianchetto -


さてハンガリー生活に復帰して最初のFS も、いよいよ最終戦です。相手のドイツ人はレイティング2200台後半ですが、今大会は絶不調で、すでに最下位がほぼ確定しています。前日に負けた私としては、なんとしてもここを勝ちたいところ。白をもって最終戦に臨みます。

Kojima, S (FM, JPN, 2357) - Moeldner, J (GER, 2273)
First Saturday 2013 September IM (12)

1. Nf3 Nf6 2. c4 g6 3. d4 Bg7 4. g3 O-O 5. Bg2 d6 6. O-O Nbd7 7. Nc3 e5 8. e4 Re8 9. h3 exd4 10. Nxd4 Nc5 11. Re1 a5 12. Ndb5 Bd7 13. Qc2



ここまでは韓国のクラシカル個人戦、最終試合と同じ流れです。(今調べたところ、棋譜は公開していなかったようですね。) スリランカの2100台に劣勢になった前回の反省を生かすつもりで、慎重に試合を運ぶことにします。

13... Bxb5 14. cxb5 Nfd7 15. Be3 c6


この試合の序盤戦で気になったのは、黒からセンターポーンを取る手はないのかということです。人間の感覚では、黒マスビショップまで放棄するのはやりすぎですが、一応読んでおく必要はあります。15... Bxc3?! 16. Qxc3 Nxe4 17. Bxe4 Rxe4 18. Bh6 Re5 (18... Rxe1+ 19. Rxe1 Qf6 20. Qxc7+/-) 19. Rxe5 dxe5 20. Rd1+/=

16. Rad1 Qc7 17. Kh2!?



このラインでは、余裕があれば常にこの一手を挟んでおいて良いのではないかと思うぐらい、私の好きなアイディアです。すでに黒は白マスビショップを放棄していますが、将来的にf2-f4 を突くのであれば、a7-g1 のダイアゴナルからは予め避け、h3,g3 のポーンは守っておくほうが無難です。

17... Rad8


ここも少し難しいのはポーンを取りに行く変化でしょう。17... Bxc3 18. Qxc3 cxb5 19. a3!+/= 黒は一時的に1ポーンアップしていますが、b5,d6,d5, そしてキング周りが弱いので、やはり黒マスビショップまで放棄するのはやりすぎです。

18. a3 Nf6?! 19. f4



以前、Averukh の本を読んでいて結論付けたのは、ルークがd1,e1, 黒マスビショップがe3, クイーンがc2 にいる状態で、問題なくf2-f4 と突ければ、白には十分なアドバンテージがあるということです。ここでもその考えからポーンを伸ばしましたが、先に相手のポーンストラクチャーを乱しておいても良かったようです。19. bxc6 bxc6 20. Bxc5 dxc5 21. f4+/-

19... Ne6? 20. bxc6?!


ここは間違いなく、早めに仕掛けるべきところでした。20. f5! (当然頭にはありましたが、少し慎重になりすぎました。) 20... Nc5 21. b4! axb4 22. axb4 Ncd7 23. bxc6+- 黒はナイトをd7 に退かざるをえなければ、次のNc3-Nb5 からd6 のポーンを失うことになります。

20... bxc6 21. Qf2 Rb8 22. Re2!? Rb3 23. Red2 Reb8 24. f5!



上記の変化から遅れること数手、ようやくこの手を指す決断ができました。e5 のマスは確かに弱くなりますが、黒がそれを利用する前に白は決定的なチャンスを掴めるでしょう。

24... Nc5?


この手には目を疑いました。24... Nf8 25. Bf4 Ne8 26. Na4+/- でも白に大きなポジショナルアドバンテージがありますが、本譜ではすぐに駒損してしまいます。

25. e5! Rxc3 26. exd6!?



26. exf6 Rxe3 27. Qxe3 Bf8 28. Qf4+- このようにエクスチェンジアップしても間違いなく勝勢ですが、私はダブルビショップをキープし、センターに強力なパスポーンを作るほうが、簡単に勝てると判断しました。

26... Qd7 27. Bxc5 Rcb3 28. Re1! Rxb2?


一瞬しまったと思いましたが、冷静になってみると勝利を掴むのに、クイーンはもはや必要ありませんでした。

29. Rxb2 Rxb2 30. Qxb2! Ng4+ 31. hxg4 Bxb2 32. Re7 1-0



少し珍しいですが、きれいなフィニッシュです。これで5勝4敗3ドロー、1つ勝ち越しで全試合を終了しました。

9/07 14:30 FM Kojima Shinya 2357 - IM Szalanczy Emil 2261 1-0
9/08 16:00 Verstraeten Rein 2298 - FM Kojima Shinya 2357 1-0
9/09 16:00 IM Szeberenyi Adam 2320 - FM Kojima Shinya 2357 1-0
9/10 16:00 FM Kojima Shinya 2357 - FM Sean Winshand Cuhendi 2338 1/2-1/2
9/11 10:00 FM Lyell Mark 2220 - FM Kojima Shinya 2357 1/2-1/2
9/11 16:00 FM Kojima Shinya 2357 - FM Blazeka Matej 2312 0-1
9/12 16:00 IM Pribyl Josef 2314 - FM Kojima Shinya 2357 0-1
9/13 Bye
9/14 16:00 FM Kojima Shinya 2357 - FM Fayard Alain 2259 1-0
9/15 16:00 Rudakov Aleksandr 2209 - FM Kojima Shinya 2357 1/2-1/2
9/16 10:00 FM Kojima Shinya 2357 - Dokuchaev Andrey 2239 1-0
9/16 16:00 IM Farago Sandor 2254 - FM Kojima Shinya 2357 1-0
9/17 16:00 FM Kojima Shinya 2357 - Moeldner Juergen 2273 1-0

First Saturday 2013 September IM

今回のFS は、2300台が5人参加し、他の月と比べてもなかなかレベルの高い大会だったと思います。それでもリスト1位でようやく1つ勝ち越しというのは、不満の残る戦績です。この借りは、21日から始まるケチケメートのCAISSA で返すことにしましょう。私にとっての最後のノームチャレンジは、まだようやく1つの大会が終わったばかりです!


にく!

2013/09/17

FS 2013 September IM 10th and 11th rounds - Up Dawn -


最終日前日の16日は、再び1日2試合です。外に出る時間はなく、試合しかしていないので、すぐに解説に入ります。

Kojima, S (FM, JPN, 2357) - Dokuchaev, A (RUS, 2239)
First Saturday 2013 September IM (10)

1. Nf3 e6 2. c4 c5 3. Nc3 Nf6 4. g3 Be7 5. Bg2 d6!?



私はQGD Tarrasch を予想していたので、このようなHedgehog 型でくるとは意外でした。実を言えばさほど白で経験はありませんが、自然に進めれば白にわずかなアドバンテージがあるでしょう。

6. d4 cxd4 7. Nxd4 a6 8. b3 Qc7 9. Bb2 Nc6 10. O-O Bd7 11. Rc1!


私の好きなアイディアです。黒が気付かなければ、白の意図する手が決まりますが...

11... Nxd4 12. Qxd4 Bc6?! 13. Nd5!



これで大きな優勢に転じました。このようにビショップナイトを交換する or ポジションを開く手は典型的で、昔から私の好きなアイディアです。

13... Qa5 14. Bc3! Qd8 15. Nxe7 Kxe7 16. Bb4!


ここは白マスビショップを交換しても、d6 のポーンさえ狙えば勝ちに十分なアドバンテージがあると考えました。黒マスビショップを失った黒は、d6 のディフェンスに苦労します。

16... Bxg2 17. Kxg2 Qc7 18. Rfd1 Ne8 19. e4



ここはすぐに19. c5! でも良かったのですが、c6-g2 のダイアゴナルを閉じ、d5 のマスを先に抑えておくことにします。

19... b6 20. e5 Qc6+ 21. f3 Rd8 22. exd6+?!


22. c5!+- ここは完全に勝負の決まるこの一手を読み落としていていました。本譜でもポーンを取って白勝勢ですが、決定打を見つけるのにはまだ時間がかかります。

22... Kd7 23. a4 Rb8 24. Qh4 f6 25. Re1!?



e6 のポーンが弱まったので、そちらを揺さぶりにいきます。

26... g6 26. Re2 h5 27. Rce1 g5 28. Qd4 e5 29. Qd3


29. Rxe5! fxe5 30. Qxe5 Rh6 31. Qe7+ Kc8 32. Qxe8+ Qxe8 33. Rxe8+ Kb7 34. d7+- このようにルークを切って即勝ちになるのを読み切れないのは、自分の実力もまだまだということですね。

29... Rb7 30. Qf5+ Kd8 31. c5 a5 32. Bd2 Qxc5? 33. Rc1 Qxd6 34. Qc8+ 1-0



それでも盤全体でしっかりゆさぶりをかけ、勝利をもぎ取りました。これで1つ勝ち越し状態となり、肝心の午後の試合を迎えます。私にとっては、こちらが問題でした。


Farago, S (IM, HUN, 2254) - Kojima, S (FM, JPN, 2357)
First Saturday 2013 September IM (11)

1. Nf3 d5 2. c4 c6 3. e3 Nf6 4. Nc3 a6!?



完全に予想外の1. Nf3 でしたが、こちらもドローになりやすいラインは避け、完全に臨戦態勢で勝負します。しかし、ここからの彼の駒組みはかなりトリッキーで、黒が簡単にアドバンテージをつかむことになりました。

5. Qb3 g6 6. cxd5 cxd5 7. Ne5?! Bg7 8. Qa4+?! Nbd7 9. f4 O-O 10. d4 Nb6!


白が無駄にテンポロスしてくれたおかげで、黒は完全に展開のリードを得ました。よくよく見れば、ポジションは典型的な Stonewall Pawn Structure なので、どのようにここから白マスをコントロールするかを考えます。

11. Qb3 Be6 12. a4 Qc7 13. Bd3 Rac8 14. O-O Nc4=/+



序盤が終わった段階で黒はかなり満足です。クイーンサイドは完全に抑え込んでおり、白の黒マスビショップは動くことができません。しかし、キングサイドでのアタック (f4-f5) を恐れすぎたことと、e4 のマスを抑えることにこだわったため、ここからベストの手を指すことができませんでした。

15. Qd1!? Qb6?!


ここはシンプルに15... Rfd8 と指すべきでした。

16. Qe2 Nd6 17. a5 Qc7 18. Bd2 Nfe4 19. Rfc1 Nxc3 20. Rxc3



a5 まで伸ばさせたポーンはターゲットになるかとも思いましたが、白はキングサイドからルークを運ぶことで、それを全く気にせずにプレーできます。ルークを捌いてもまだ黒にわずかなチャンスがあると思いましたが、それは自分のポジションの過大評価だったかもしれません。

20... Qb8 21. Rb3!? f6 22. Nf3 Qc7 23. h3 Qd7 24. Kh2 Bf5!


このようなポーンストラクチャーでは、白マスビショップを交換することは黒にとって好ましいはずです。これでe4, c4 のマスを弱め、自身のナイトの力を強めます。

25. Bb4! Bxd3 26. Qxd3 Rc7?



これは大きなポジショナルミステイクでした。冷静になって考えてみれば、相手のバッドビショップと、こちらのグッドナイトを交換させるべきではないのですが、なぜか残った黒マスビショップが将来的に強いだろうと考え、この交換を許してしまいました。26... Ne4 27. Nd2 Nxd2 28. Bxd2 f5= このポジションは、おそらくドローになるでしょう。ここまでピースを交換していたら、これで満足すべきでした。

27. Bxd6 Qxd6 28. Rb6 Qd7 29. Qb3 e6 30. Re1 f5


これで次にe5 でピースを交換すれば、7段目にピースを重ねることでb7 を守り、ドローを確保できると最初は考えました。しかし、白は勝ちを得るためにキングサイドから更なるゆさぶりをかけることが可能です。

31. Ng5 Re8 32. Re2 Bf6 33. Nf3 Rec8 34. g4!



手を作るならば、当然ここからです。時間のない中、ベストのディフェンスを探します。

34... Re8 35. Rg2 Kf7


35... Kh8 36. g5! (私が恐れていたのは、gファイルを開くのではなく閉じる手です!) 36... Bg7 37. h4! Rec8 38. Kg3+/= これで白はh4-h5 からhファイルを開き、チャンスを得られそうです。

36. gxf5 gxf5 37. Qd1!



クイーンサイドからキングサイドへ! 非常に力強いピースのマヌーバリングです。2200台のレイティングを落としているIM とはいえ、やはりテクニックはあるのだと実感しました。

37... Rg8 38. Ng5+ Bxg5 39. Qh5+ Kf8 40. fxg5 Rg6


これでなんとか40手に到達しましたが、持ち時間が30分増えても、ここからじわじわとくる白のプレッシャーを捌くのは容易ではありません。

41. h4 Kg8 42. Qf3 e5? 43. Rf6!+-



30分のうち、半分以上を使って42手目のようなディフェンスを考えましたが、すぐに破られてしまうダメなアイディアでした。他のアイディアでも白のh4-h5 を止めたり、Qh5-Qf3-Qf4 からのクイーンサイドの飛び込みに対処するのは、かなり難しそうです。

43... exd4 44. exd4 Rc4 45. Rxf5 Rxd4 46. Rf2 Rxh4+ 47. Kg3 1-0


これまで無敗だったIM Farago に負けたのはショックではありますが、ベテランの判断力とテクニックは勉強させてもらいました。この経験は、次の試合、そして次の大会に生かしたいと思います。


9/07 14:30 FM Kojima Shinya 2357 - IM Szalanczy Emil 2261 1-0
9/08 16:00 Verstraeten Rein 2298 - FM Kojima Shinya 2357 1-0
9/09 16:00 IM Szeberenyi Adam 2320 - FM Kojima Shinya 2357 1-0
9/10 16:00 FM Kojima Shinya 2357 - FM Sean Winshand Cuhendi 2338 1/2-1/2
9/11 10:00 FM Lyell Mark 2220 - FM Kojima Shinya 2357 1/2-1/2
9/11 16:00 FM Kojima Shinya 2357 - FM Blazeka Matej 2312 0-1
9/12 16:00 IM Pribyl Josef 2314 - FM Kojima Shinya 2357 0-1
9/13 Bye
9/14 16:00 FM Kojima Shinya 2357 - FM Fayard Alain 2259 1-0
9/15 16:00 Rudakov Aleksandr 2209 - FM Kojima Shinya 2357 1/2-1/2
9/16 10:00 FM Kojima Shinya 2357 - Dokuchaev Andrey 2239 1-0
9/16 16:00 IM Farago Sandor 2254 - FM Kojima Shinya 2357 1-0
9/17 16:00 FM Kojima Shinya 2357 - Moeldner Juergen 2273

First Saturday 2013 September IM

さて、いよいよ今日が最終戦です。レイティングは残念ながらマイナスが確定してしまいましたが、最下位に沈んでいるドイツ人には何とか勝って、今大会を締めくくりたいところです。


久々のアンダンテ通常ごはん。お客さんにはフォアグラも少し分けてもらいました。


こちらは管理人さんの手作りデザート。洋ナシを使っていて、とてもおいしいです。

2013/09/16

FS 2013 September IM 9th round - Initiative -


9月のFirst Saturday もそろそろ終わりが見えてきました。この日を入れてあと3日、4R で全日程が終了します。そんな9R 目が行われた昨日は、試合前に日本人学校の運動会に参加してきました。運動会はブダ側にある学校の施設ではなく、ペスト側のはずれにある公園の一部を使って開催されました。


運動会は朝の9時からスタートです。校長先生の挨拶や開会の宣誓が終わり、最初のプログラムはラジオ体操。メインの小学生、中学生、そして保護者だけでなく、私たちのような一般の参加者も体操の列に加わります。


こちらは小学生たちによる玉入れの様子。私は白組に割り振られたのでそちらを応援していましたが、高学年の部は1つ差という悔しい僅差での負け。一般に勝負を託します。


一般の玉入れは当然のことながら、カゴの位置を高くします。しかし、それにしても高い! 私はセンスがないので、2個ぐらいしか入らなかったような気がします(笑) それでも本気を出した一部保護者のおかげで、一般は白組の大差での勝利となりました。


パン食い競争はなかなかに難しく、みんな口でパンの袋を取るのに苦労していました。ちなみに中身はジャムパンです。


Photo by Imazeki

一般の部には私も参加してきました。2回走ってブービー1回、トップ1回(笑) 早く口で袋を取るコツはなんとなくわかりましたが、ひもを持っている子供たちが時々揺らすので、運も重要です。


パン食い競争の後は、私が試合の準備のために早く抜けなければならないため、早めのお昼にしてもらいました。これらは3名の友人たちが自作してくれたもので、私だけ手ぶらで申し訳なかったです... 途中、1,2 月にお世話になった、ブダペスト在住の日本人の方からも差し入れをいただき、満腹状態でアンダンテへ戻りました。

試合前に数時間、チェスから離れても良いものかと少しは悩みましたが、こうして気晴らしをしてからのほうが勝率は良いですし、この9R に関しては完全に準備が終わっていたので、こちらに参加することを決めました。今年の頭にお世話になった人たちに挨拶もできましたし、なにより私のことを覚えていてくれた子供たちに、小島先生! と声をかけてもらったことが、とても嬉しかったです。(私がブダペストの日本人学校で行ったチェス教室については、過去の記事をご覧ください。)それではそろそろ、9R のゲームへ。



Rudakov, A (RUS, 2209) - Kojima, S (FM, JPN, 2357)
First Saturday 2013 September IM (9)

1. e4 c6 2. d4 d5 3. Nc3 dxe4 4. Nxe4 Bf5 5. Ng3 Bg6 6. h4 h6 7. Nf3 Nd7 8. h5 Bh7 9. Bd3 Bxd3 10. Qxd3 e6 11. Bd2 Ngf6 12. O-O-O Be7 13. Qe2 Qb6!?



こちらのブログで私のCaro-Kann のゲームを追っている人には、すでにお馴染みのアイディアでしょう。b2 とd4 に素早くプッシャーをかけつつ、d8 のマスをルークのために空けておきます。次回、このポジションでは13... Rc8!? も試してみようかと考えています。

14. Ne5 Rd8 15. Rhe1 O-O 16. Ng6 Rfe8 17. Nxe7+ Rxe7 18. Nf5 Ree8 19. Nd6 Rf8


ここまでは私の研究手順で、2011年のJapan League のベストゲーム、佐野さんとの試合がこのラインでした。古いチェス通信にはこちらの解説が載っていますので、興味のある方は調べてみてください。

20. Kb1!? c5!



このラインでは黒は黒マスビショップを失いますが、2ピースを交換することで白のアタックチャンスを抑え、dファイルからの素早いカウンタープレーを狙います。

21. dxc5?!


これは黒のプレーを助ける結果にしかなりません。21. Nc4! Qb5 22. Na5 Qxe2 23. Rxe2 cxd4 24. Nxb7 Rb8 25. Na5= がベストです。黒は不満のない展開ですが、特に良いわけでもありません。もちろん勝負はここからでしょう。

21... Nxc5 22. Nc4 Qb5! 23. g4 Rd4?!



試合中、ナイトをセンターに運ぶ手と迷い、こちらをチョイスしました。c4, g4 をアタックしながらルークを重ねる準備をすれば、黒のイニシアチブは継続するだろうと読んだためです。しかし、23... Nfe4! 24. Ne3 Qb6 25. Nc4! (25. Ka1?! Nxd2 26. Rxd2 Rxd2 27. Qxd2 Rd8=/+) 25... Rxd2! (ここではクイーンを逃がすテンポを得るために、重要な一手です。) 26. Rxd2 Qb4 27. Kc1 Nxd2 28. Nxd2 Rd8=/+ 私としてはあまり駒を捌きたくなかったのですが、こうしてdファイルをを抑えれば、ほんの僅かであっても黒が指しやすいことは明らかです。

24. Ne5!


これでg4 もしっかり受かっていることを、完全に見落としていました。クイーンを交換しても、dファイルのコントロールで多少はイニチアチブが残るかと思いましたが、白にはキングを寄せるシンプルな解決策があり、大きな問題はありません。

24... Qxe2 25. Rxe2 Rfd8 26. f3 Nh7!?


26... Nfd7 27. Kc1 Nxe5 28. Rxe5 b6= このように指しても、ほぼイコールでしょう。

27. Kc1 Ng5= 1/2-1/2



完全に黒の押す流れが消えたので、ここでドローオファーしました。一手、相手のベストディフェンスを見落としたのが悔やまれるゲームです。

9/07 14:30 FM Kojima Shinya 2357 - IM Szalanczy Emil 2261 1-0
9/08 16:00 Verstraeten Rein 2298 - FM Kojima Shinya 2357 1-0
9/09 16:00 IM Szeberenyi Adam 2320 - FM Kojima Shinya 2357 1-0
9/10 16:00 FM Kojima Shinya 2357 - FM Sean Winshand Cuhendi 2338 1/2-1/2
9/11 10:00 FM Lyell Mark 2220 - FM Kojima Shinya 2357 1/2-1/2
9/11 16:00 FM Kojima Shinya 2357 - FM Blazeka Matej 2312 0-1
9/12 16:00 IM Pribyl Josef 2314 - FM Kojima Shinya 2357 0-1
9/13 Bye
9/14 16:00 FM Kojima Shinya 2357 - FM Fayard Alain 2259 1-0
9/15 16:00 Rudakov Aleksandr 2209 - FM Kojima Shinya 2357 1/2-1/2
9/16 10:00 FM Kojima Shinya 2357 - Dokuchaev Andrey 2239 1-0
9/16 16:00 IM Farago Sandor 2254 - FM Kojima Shinya 2357
9/17 16:00 FM Kojima Shinya 2357 - Moeldner Juergen 2273

First Saturday 2013 September IM

そして今日は、再び1日2試合のハードスケジュールです。結果を先に伝えてしまいますと(もう上に書いてありますがw)、午前中は下位に沈むDokuchaev になんとか勝ち! 午後のFarago 戦を待ちます。ここで勝てば、なんとかレイティングプラスで終わるチャンスも見えてきます。 

ところで日本ではチーム選手権が行われていますね。レポートを送ってくれる後輩がいるため、少しは現地の様子がわかるようになっています。この記事が公開される時間には、全試合を消化して打ち上げをしている頃でしょうか。私もハンガリーのライバルたちとチームを組んで、参加したかったです(笑)


懐かしいオクトゴンのソフトクリーム。でも値上げしていました(泣)


2013/09/15

FS 2013 September IM 8th round - Trapped Piece -


2日前の試合で、対局前にがつがつ準備をするよりも、多少は外に出てリラックスしたほうが良いとわかったので、この日も外へ出かけます。目的地はやはり半年ぶりの中央市場。友人がチェコビールを買いたいというので、私は付き添いです。


日曜は中央市場が休みなので、土曜日は一番混む日かもしれませんね。地元の買い物客も観光客も多く、すごい人出でした。


現在はチェコフェスティバル中ということで、様々なチェコ商品が市場の中央通りを占めています。こいつはチェコから来た、モグラのキャラクターだそうです。


無事に目的のビール(左)を購入。ここには写っていない種類のビールもありました。


2階はお土産と料理のコーナーです。相変わらずすごい種類のチェスセットが!


買い物を終え、2人でブランチです。氷塊を切り出したような厚いラザニアに、お互い満腹となりました。午後1時前にはアンダンテに戻り、軽く試合の準備を行います。この日はフランスのFM Fayard, A に白を持ち、後半戦がスタートです。


Kojima, S (FM, JPN, 2357) - Fayard, A (FM, FRA, 2259)
First Saturday 2013 September IM (8)

1. Nf3 d5 2. d4 Bg4!?



私がFM タイトルを獲得する直前、2009年のカペルで、ラトビアのGM Sveshnikov に指されて敗れたのがこの変化でした。それ以来、みっちり研究したわけではないですが、白が安全なアドバンテージを得て戦えるプランは考えていました。

3. Ne5 Bf5 4. c4 f6 5. Nf3 c6 6. Nc3 e6 7. e3 Bd6 8. Nh4!


ダブルビショップを得るのが、白にとって正解であると確信しています。似た形のSlav Defence の変化、1. d4 d5 2. c4 c6 3. Nf3 Nf6 4. e3 Bf5 5. Nc3 e6 6. Nh4! と比較し、f6 にポーンがある形が黒にとって良いとは、とても思えません。

8... Bg6 9. Nxg6 hxg6 10. Qb3!



h2 もg6 も無視して、まずはb7 をアタックします。こういった形では、スタンダードなプランです。

10... Na6??


指された直後、何事かと思いました。白には二択ありますが、どちらでも楽勝です。なぜ彼がb7 を捨てても問題ないと判断したのか、私には全く理解できません。

10... Qb6? 11. Qc2! これはc4-c5Qc2-Qxg6+ がダブルスレットになるため、白の勝勢です。
10... Qc7 11. c5! Be7 (11... Bxh2? 12. e4! Nd7 13. exd5 exd5 14. g3+- h2 に飛び込んだビショップは、戻るマスがありません。) 12. e4!+/- このようにセンターで手を作りながら、黒マスビショップをアクティブに使うチャンスを作ることで、白には大きなポジショナルアドバンテージがあると判断できます。

11. c5


11. Qxb7!? Nb4 12. Qxg7 Nc2+ 13. Kd1 Nxa1 14. Qxh8+- このように2ポーンを取ったうえで、ルークを取り合っても勝勢です。

11... Rxh2 12. Rxh2 Bxh2 13. Qxb7 Nc7 14. Qxc6+ Kf7 15. g3!+-



これでh2 に飛び込んだビショップは完全に死んだピースとなり、勝負ありです。あとは具体的にこれをどう取りに行くかを考えますが、意外と簡単でした。

15... Ne7 16. Qd6 Qc8 17. Bd3 Ne8 18. Qf4 e5 19. Qh4 Qe6 20. dxe5 Qxe5 21. Qxh2 d4 22. Bc4+ 1-0


わずか1時間半での決着で、星をタイに戻しました。前半戦、あれだけ白星に恵まれませんでしたが、勝てるときはこんなものなのかもしれません。この勢いを止めないよう、今日のRudakov 少年とのゲームも、きっちり取ってこられればと思います。

9/07 14:30 FM Kojima Shinya 2357 - IM Szalanczy Emil 2261 1-0
9/08 16:00 Verstraeten Rein 2298 - FM Kojima Shinya 2357 1-0
9/09 16:00 IM Szeberenyi Adam 2320 - FM Kojima Shinya 2357 1-0
9/10 16:00 FM Kojima Shinya 2357 - FM Sean Winshand Cuhendi 2338 1/2-1/2
9/11 10:00 FM Lyell Mark 2220 - FM Kojima Shinya 2357 1/2-1/2
9/11 16:00 FM Kojima Shinya 2357 - FM Blazeka Matej 2312 0-1
9/12 16:00 IM Pribyl Josef 2314 - FM Kojima Shinya 2357 0-1
9/13 Bye
9/14 16:00 FM Kojima Shinya 2357 - FM Fayard Alain 2259 1-0
9/15 16:00 Rudakov Aleksandr 2209 - FM Kojima Shinya 2357
9/16 10:00 FM Kojima Shinya 2357 - Dokuchaev Andrey 2239
9/16 16:00 IM Farago Sandor 2254 - FM Kojima Shinya 2357
9/17 16:00 FM Kojima Shinya 2357 - Moeldner Juergen 2273

First Saturday 2013 September IM

ちなみにここまでのノーム争いは

Sean, W : 8月のノーム獲得者だが、ここまで-3P で残り4戦全勝がノルマ。Szeberenyi 戦が残っているので、かなり厳しい。
Lyell, M : 残り5試合で4Pがノルマ。厳しそうだが、今大会のメンバーではまだチャンスのあるほう。
Verstraeten,R : 残り4戦全勝がノルマ。今大会好調だったが、昨日のSzeberenyi 戦で敗れたのが相当痛い。
Blazeka, M : 残り5戦で4.5Pがノルマだが、下位者と短手数ドローにするなど、やる気がなさそう。
Kojima, S : 今月後半にご期待ください。



会場には日によって違う食べ物が用意されています。この日はタマネギとパプリカの乗ったパンでした。

2013/09/14

FS 2013 September Rest Day

今日は2本更新の予定です。まずは1本目。今月は急遽、13名のラウンドロビンでのFirst Saturday となったため、毎ラウンド誰かしらが休みになります。私は昨日、13日の金曜日が休憩日に当たり、試合なしでゆっくりと過ごさせてもらいました。


ONE PIECE をダラダラ読んでいたり


ここまでのIM クラス、GM クラスの棋譜を並べてみたり


チェコに行く大学生を見送りに、東駅まで足を運んでみたり


やっぱり試合が気になって覗きに来てみたり


リスト音楽院に留学中の友人たちの演奏会に出席したり


オーナーたちとハンガリー料理を食べに来たり

こんな感じの1日でした。こちらで仲良くなって別れた人も、初めて知り合った人も、半年ぶりの再会を果たした人もおり、充実した1日でした。皆さん、昨日はありがとうございます!

今日からは4日間で5R をこなす後半戦が始まります。実力的には下位のプレーヤーたちが多く、前半よりも良い戦績で乗り切らなければいけません。まずはフランスのベテランFM, Fayard, A が相手です。まずは星をタイに戻さなければいけないので、そのためには負けられない重要な一戦ですね。

9/07 14:30 FM Kojima Shinya 2357 - IM Szalanczy Emil 2261 1-0
9/08 16:00 Verstraeten Rein 2298 - FM Kojima Shinya 2357 1-0
9/09 16:00 IM Szeberenyi Adam 2320 - FM Kojima Shinya 2357 1-0
9/10 16:00 FM Kojima Shinya 2357 - FM Sean Winshand Cuhendi 2338 1/2-1/2
9/11 10:00 FM Lyell Mark 2220 - FM Kojima Shinya 2357 1/2-1/2
9/11 16:00 FM Kojima Shinya 2357 - FM Blazeka Matej 2312 0-1
9/12 16:00 IM Pribyl Josef 2314 - FM Kojima Shinya 2357 0-1
9/13 Bye
9/14 16:00 FM Kojima Shinya 2357 - FM Fayard Alain 2259
9/15 16:00 Rudakov Aleksandr 2209 - FM Kojima Shinya 2357
9/16 10:00 FM Kojima Shinya 2357 - Dokuchaev Andrey 2239
9/16 16:00 IM Farago Sandor 2254 - FM Kojima Shinya 2357
9/17 16:00 FM Kojima Shinya 2357 - Moeldner Juergen 2273

First Saturday 2013 September IM

ちなみにここまでは、ハンガリーのIM Szeberenyi が好調で、5.5/7 という戦績で突っ走っています。他にはLyell, Verstraeten, Blazeka らにノームチャンスが残されています。かなり強いかなと思われたロシアの14歳、Rudakov はドローを挟んで3連敗とやや失速気味。ノームのチャンスは完全に消滅しています。私自身は、ノームのチャンスはなくなってもレイティングプラスでの終了はあきらめていません。今日からまた、気合を入れなおして頑張ってきます!
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