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2015/05/09

Japan Chess Championship 2015 Day6


今年の全日本入賞者たち, Photo by Hasegawa

2015年もGW の全日本選手権が終了しました。6日間の長丁場を戦い抜き、最終的に8勝2敗1ドローという戦績でトップに立ったのは、私の麻布の先輩であり、14年以上の付き合いのあるチェス仲間でもある馬場さんです。昨年はゴールデンオープンでbye を挟みながらも出た試合で全勝して優勝。全日本でも、過去2回優勝しているチャンピオンですが、単独での優勝とアルゼンチンカップの今回が初めてです。私も後輩、ライバル、かつてのオリンピアードチームメイトとして、馬場さんの初単独優勝を祝福したいと思います。馬場さん、おめでとうございます!

私はと言えば、最終戦で塩見さんとの激闘を制し、7勝2敗2ドローで単独2位に終わりました。これで南條くん、惇多くんに競り負けた去年、一昨年に引き続き、3年連続での単独2位です。今年もタイトル奪還とはなりませんでしたが、最後まで優勝争いのもつれる非常に白熱した戦いができたので、その点は満足しています。そのうえで来年こそは、日本チャンピオンに返り咲きたいですね。それでは、長い長い塩見さんとの試合へ。

Shiomi, R (JPN, 2138) - Kojima, S (IM, JPN, 2403)
Japan Chess Championship 2015 (11)

1. e4 c6 2. c4 d5 3. exd5 cxd5 4. cxd5 Nf6 5. Nc3 Nxd5 6. Nf3 Nxc3 7. dxc3!?



最終戦、勝たなければいけないゲームで、こうしたチョイスをされるのは少し焦ります(笑) しかし、クイーンを早々に交換して白に大きなアドバンテージがあるわけでないので、これも一局だと考えて塩見さんの誘いになることにします。クイーン交換を避ける自然なアイディアもないですしね。

7... Qxd1+ 8. Kxd1 Nc6 9. Bb5 Bd7 10. Ke2 a6 11. Bc4 Rc8 12. Rd1 Bg4 13. Bd5!?


この守り方は少し意外でしたが、少し考えれば、白はc6 でナイトを取っても、h2-h3, g2-g4, Nf3-Ne5 からビショップを取り返すチャンスがあるため、納得です。ただし、すぐにその変化は黒がやや良くなることに気づき、あまり捻らずにゲームを進めてみることにします。

13... e6 14. Bxc6+ Rxc6 15. h3 Bh5 16. g4 Bg6 17. Ne5 Rc8



塩見さんとしては少し勘違いだったのか、g6 のビショップをすぐ取ると、h3 のポーンがターゲットとなり、それを守らなければいけない白は負担が大きくなります。

18. Rd7 Be4! 19. Rd4 Bd5 20. c4 Bc5 21. Rd1 Be4


ここは私も時間を相当使い、自分が勝つチャンスをなるべく残せるようなポジションを模索しました。そのためには、リスクのある選択もします。

22. f3 Bc2 23. Rd2 Ba4?! 24. b3 f6 25. Nd3?!



ここはラッキーでした。塩見さんとしては、自分のポーンストラクチャーを乱す変化はあまり指したくなかったようですが、25. bxa4! fxe5 26. Bb2 Bb4 27. Rc2 Bd6 28. Rd1+/= と進めていれば、白が優勢でしょう。しかし、白も孤立とダブルポーンができているため、下手をすれば劣勢に転じる可能性があります。

25... Bd4 26. Nb2 Bxb2 27. Bxb2 Bc6


ポーンストラクチャーは互いに綺麗なまま、異色ビショップになりました。勝ちを目指すならば、同色のほうが良いのではないかと思われるかもしれませんが、ルークが残っていれば、異色でも様々なチャンスを作り出すチャンスがあります。

28. f4 Kf7 29. Rg1 h6 30. h4 Rhd8 31. g5?!




これは明らかにリスクの大きい仕掛けでしょう。私のルークがhファイルから離れたことをチャンスと判断したかもしれませんが、それは私の誘いです。

31... hxg5 32. hxg5 Rxd2+ 33. Kxd2 Rh8!


もちろん、私のルークはhファイルに戻ります! これでルークの働きに差が生まれた黒は、白のポーンにプレッシャーをかけていきます。

34. Re1 Rh4 35. gxf6 gxf6 36. Ke3 Kg6?!



しかし、ここでキングの位置の改善を優先したのはミスでした。残り7秒ほどまで考えて指したのですが、シンプルにf ポーンを取りにいったほうが、白としては嫌なポジションになるでしょう。36... Rh3+ 37. Kd4 Rh2 38. Kc3 Rf2=/+

37. Rf1 Kf5 38. Rf2 Rh1 39. Bd4 Be4 40. Bb2 Rh3+


ここで30分を増やし、いよいよ勝負を仕掛けます。黒はf4 の孤立ポーンだけでなく、a2-c4 に並ぶ白マスのポーンも攻撃するチャンスがあります。

41. Kd4 b6 42. c5 b5 43. c6 Bxc6 44. Kc5



私は4段目に上がった白キングに対して、メイトスレットを作ることで1ポーンを奪いました。しかし、メイトの危機を逃れた白キングは、黒のクイーンサイドのポーンを攻撃しにいきます。

44... Bf3 45. Bc1 Bd5 46. Kb6 Rc3 47. Bb2 Rc6+ 48. Ka5 Be4


ルークを退きたくはありませんでしたが、一時的にa6 を守るためには仕方ありません。(Bb7, Rh7 のような形は嫌でした。)そこからチャンスを作るために、色々とピースを切り替え、アイディアを捻ります。

49. Bd4 Bd3 50. b4 Rc4



ルークでビショップと、ターゲットになりうるf4 のポーンを攻撃するのは、黒としては自然な発想です。難しいのは、黒のf6 のポーンも狙われているため、ルークを交換した後の純粋な異色ビショップエンディングが、黒勝ちになるかどうかの判断でしょう。50... Rc2?! 51. Rxc2 Bxc2 52. Kxa6 Ba4 53. Kb6 Kxf4 54. Bxf6 e5 55. Kc5 e4 56. Kd4 ならば、白は難なくドローに持ち込むことができます。

51. Bb2 Rc6


51... Rxf4?! 52. Rxf4+ Kxf4 53. Bxf6 e5 54. Bxe5+! Kxe5 55. Kxa6 Kd4 56. Ka5 Kc3 57. a4 ここでも、白はこのように黒のポーンをすべて消して、ドローに持ち込むことができるでしょう。

52. a3 Bc2 53. Bd4 Rc4 54. Be3



54. Bb2 Ba4 55. Kxa6 (55. Kb6!) 55... Rxf4 56. Rxf4+ Kxf4 57. Bxf6 e5 58. Kb6 e4 59. Kc5 Ke3!-+ これはa4 にビショップが跳びこみ、a3-a4 を早く止めることで、勝てる異色ビショップエンディングになるのではないかと読んでいましたが、a6 のポーンを無視してキングが寄る(考えてみれば、a6 のポーンを取るるメリットはありません。)55. Kb6! ならば、黒はどのように勝てばよいのか難しくなります。

54... Rc3 55. Kxa6!?


この手はかなり驚きました。白が1ポーンダウンで粘るためには、異色をキープし続けるだろうと思っていたためです。このビショップ交換は、黒に2コネクテッドパスポーンができるために順当に勝てるだろうと思っていましたが、ルークエンディングはそれほど簡単ではありませんでした。

55... Rxe3?!



これは時間がなかったとしても、もう少し冷静にどちらから取るかを考えるべきでした。55... Rxa3+ 56. Kb6 (56. Kxb5?? 56... Ba4!-+) 56... Rxe3 57. Rxc2 Kxf4 58. Kxb5 これならば、白はb5 のポーンを取るのに手数をかけなければいけないため、黒は本譜より得をすることになります。

56. Rxc2 Rxa3+ 57. Kxb5 Kxf4


これで、黒が1ポーンアップのルークエンディングになります。

58. Rf2+ Ke5 59. Kc4 Ra1 60. Rb2 Rc1+ 61. Kd3 Rd1+



ひとまず時間を増やし、白のパスポーンに対抗する作戦を練りますが、ここは61... Kd5! 62. Ke3 (62. b5 Rc7-+) 62... Rc6-/+ このようにキングが寄り、完全にパスポーンをブロックしてしまうのが正解でした。

62. Kc4 Rc1+ 63. Kd3 Rc6?! 64. b5 Rb6 65. Kc4 f5 66. Kc5 Rb8 67. Re2+ Kf6 68. b6 f4 69. Kc6 e5 70. Kc7 Re8 71. b7 Kf5 72. Rd2!


ここは塩見さんは冷静です。一般的にここまで進み、キングにサポートされた2コネクテッドパスポーンを、ルークだけで止めることはできません。そこで白はルークを8段目でぶつけ、プロモーションを確実にする作戦を取ります。

72... f3 73. Rd8 Re7+ 74. Rd7 Re8 75. Rd8 Rxd8 76. Kxd8 f2 77. b8=Q f1=Q



こうしたゲーム展開になるとは、対局していた私たちも、観戦者たちも予想していなかったでしょう。ここからは、黒がもう一度プロモーションを成功させるか、それとも白がそれを止め、パペチュアルチェックに持ち込めるかという勝負です!

78. Ke7 Qa6 79. Qf8+ Ke4 80. Qf2 Qa3+ 81. Ke6 Qa6+ 82. Ke7 Qa3+ 83. Ke6 Qa6+ 84. Ke7


実はこの時点で3回目同一局面が成立しているのですが、塩見さんは指摘の仕方を間違え、ゲーム続行です。それにしても、私は実に同一局面のカウントが下手です! 9R の尚広くんとのゲームでも、するつもりのない3回同一局面を成立させてしまいました。

84... Qb7+ 85. Ke6 Qc8+ 86. Kd6 Qd8+ 87. Ke6 Qe8+ 88. Kd6 Qd8+ 89. Ke6 Qd5+ 90. Ke7 Qd4!



確信はありませんでしたが、勝つチャンスを作るために良い手を指せたと思います。ここからはチェックする側がチェンジとなり、黒がキングを動かして、チェックの切れるマスを求めます。

91. Qe2+ Kf4 92. Qh2+ Kg4 93. Qg2+ Kf4 94. Qh2+ Ke4 95. Qe2+ Kd5 96. Qa2+ Kc5 97. Qa7+ Kb4 98. Qb7+ Kc4 99. Ke6 e4


Qd4-Qc5+ というカウンターチェックからのクイーン強制交換を避けなければいけない白は、縦でのチェックができなくなります。そこでキングをeポーンに近づけて取るチャンスを作ろうとしますが、黒は当然、ポーンを前進させてプロモーションを目指します。

100. Qa6+ Kb4 101. Qb7+ Kc3 102. Kf5 e3 103. Qc6+ Kd2 104. Qh6 Qd5+ 105. Kg4 Qg2+ 106. Kf5 Qf3+ 107. Ke5 Kd1



いよいよ黒は仕上げの段階に入ります。ここは107... Ke1! がより早い手でしたが、いずれにせよ黒は好位置に置いたクイーンで、白クイーンでのチェックの可能性を減らしておき、キングをさらに理想的なポジションへと運びにいきます。

108. Qd6+ Ke1 109. Qb4+ Kf2 110. Qd4 Kg2!


これでようやく長いゲームに決着がついたことを確信しました。白からチェックを続けたり、ポーンの前進を止める方法はすでにありません。

111. Qb2+ e2 112. Qd2 Kf1 0-1



こうした長いクイーンエンディングを戦ったのは、自身初のことです。こうして最終戦を無事に白星で飾りましたが、白で桑田くんを破った馬場さんには0.5P 追いつかず、今年も2位でフィニッシュです。馬場さんと並んでトップを走っていた三ツ矢さんはAlex に負けてしまい、3位に後退してしまったのは勿体なかったですね。それでも三ツ矢さんは、最終戦を勝って7.5P グループに入ってきた唐堂くんと同様、全日本初入賞を果たしています。

1st Place 馬場雅裕 8.5P
2nd Place 小島慎也 8P
3rd Place 三ツ矢直人 7.5P
4th Place 唐堂 7.5P



全日本とゴールデンオープンの優勝者たちのツーショット。ゴールデンオープンは、アメリカから一時帰国中の上杉晋作くんが7勝1ドローで優勝しました。昨年、ゴールデンで優勝した馬場さん同様、晋作くんも全日本で優勝を狙うレベルのプレーヤーですし、この結果は当然でしょう。彼も本格的に公式戦に復帰してくれませんかね...


私はIM タイトルを正式に獲得したことが表彰式で伝えられ、記念の花束とFIDE からの証明書を受け取りました。今大会では、2009年のSam Collins ほど、IM としての実力を十分に発揮することができませんでしたが、それは私もまだまだ、勉強不足だということです。今後も国内、海外大会の両方で腕を磨き、プレーヤー、トレーナーとしての両面で活躍を続けていければと思います。

最後になりましたが、全日本選手権とゴールデンオープンの参加者と観戦者の皆さん、そして運営陣の皆さん、本当にお疲れ様でした。今年も多くのプレーヤーと交流することができ、とても楽しかったです。また次の大会でお会いしましょう!

05/01 10:00 R1 Takada, Y (JPN, 1841) - Kojima, S (IM, JPN, 2403) 0-1
05/01 15:30 R2 Kojima, S (IM, JPN, 2403) - Mitsuya, N (JPN, 2040) 1-0
05/02 10:00 R3 Kobayashi, A (JPN, 2085) - Kojima, S (IM, JPN, 2403) 0-1
05/02 15:30 R4 Kojima, S (IM, JPN, 2403) - Lin, P (JPN, 1906) 1-0
05/03 10:00 R5 Tang, T (JPN, 2064) - Kojima, S (IM, JPN, 2403) 1/2-1/2
05/03 15:30 R6 Baba, M (CM, JPN, 2251) - Kojima, S (IM, JPN, 2403) 1-0
05/04 10:00 R7 Kojima, S (IM, JPN, 2403) - Kuwata, S (JPN, 2130) 1-0
05/04 15:30 R8 Kojima, S (IM, JPN, 2403) - Yamada, K (CM, JPN, 2087) 0-1
05/05 10:00 R9 Nakamura, N (JPN, 2054) - Kojima, S (IM, JPN, 2403) 1/2-1/2
05/05 15:30 R10 Kojima, S (IM, JPN, 2403) - Averbukh, A (JPN, 2198) 1-0
05/06 10:00 R11 Shiomi, R (JPN, 2138) - Kojima, S (IM, JPN, 2403) 0-1

2015/05/05

Japan Chess Championship 2015 Day5


例年と異なり、荒れに荒れている今年の全日本選手権は、最後の最後まで誰が優勝するか分かりません。私は9R で尚広くんとドローになり、10R ではオリンピアードチームメイトのAlex との対戦になりました。たまたまですが、去年の全日本選手権でも、10R でAlex に白でした。

Kojima, S (IM, JPN, 2403) - Averbukh, A (JPN, 2198)
Japan Chess Championship 2015 (10)

1. Nf3 d5 2. d4 Nf6 3. c4 c6 4. Nc3 dxc4 5. a4 Bf5 6. Ne5 Nbd7 7. Nxc4 Qc7 8. g3 e5 9. dxe5 Nxe5 10. Bf4 Nfd7 11. Bg2 g5 12. Nxe5 gxf4 13. Nxd7 O-O-O 14. Qd4
Qxd7 15. Qxf4 Bd6 16. Qc1 a5 17. O-O Kb8 18. Rd1 h5 19. Ne4 Bxe4 20. Bxe4 h4 21. Bg2 Qe7 22. Qc3 hxg3 23. hxg3 Rdg8 24. Rd3 f5 25. Rad1 Rh6 26. Qd2 Rgg6 27. e3 Qc7 28. Qe2 Rh8 29. Qf3 Rf8 30. Rd4 Rgf6 31. R1d3 Be5 32. Rd7 Qb6 33. Qd1 R6f7 34. Rxf7 Rxf7 35. b3 Ka7



この試合はここからです。序盤で1ポーンアップした白は、2つ目のポーンに狙いを定めます。

36. Bh3! Qc7 37. Qh5 Qe7


g3 のサクリファイスはやりすぎなので、黒は2つ目のポーンを見捨てるしかありません。これで2ポーンアップになり、3コネクテッドパスポーンもできる白ですが、なかなか勝ちを確実にするのに手間取りました。

38. Bxf5 Qf6 39. e4 Bc7 40. Kg2 Rg7



ここで余裕を持って30分を追加し、エンドゲームで勝つプランを模索します。黒キングにはあまり有効な攻撃ができそうにないので、ルークを交換したうえで、パスポーンを押し進めることにします。

41. Rd7 Rxd7 42. Bxd7 Qd4 43. Qf5 Qd3 44. Be6 Qd4 45. Bc4 Kb6 46. Qf3 Ka7 47. Qe2 Bd6 48. Qd3 Qc5 49. f4


焦らずにピースの位置を改善してから、いよいよfポーンを進めていきます。

49... Bc7 50. e5 Bb6 51. Kf3 Qe7 52. e6 Bc5 53. Qd7 Qf6 54. Qc7 Qc3+ 55. Kg4 Bb6 56. Qe5



白としては、クイーンを交換しても勝てる異色ビショップエンディングになるため、遠慮なくクイーンをぶつけてしまいます。これで勝ちかと思いましたが、Alex もまだまだ粘ります。

56... Bd4 57. Qe2 Bc5 58. Qd3


ここで再びクイーンをぶつける手を長い時間考えましたが、今度は黒のビショップはc5 に改善されているため、勝てるのかわかりませんでした。しかし、これは勝てるようです! 58. Qe5 Qxe5 (58... Bd4 59. Qd6) 59. fxe5 Kb6 60. Kf5 Kc7 61. g4 Kd8 62. g5 Ke7 63. g6 Kf8 64. e7+! Bxe7 65. Ke6+- ここまで進めてみれば、eポーンを1つ突き捨て、キングが侵入するアイディアも見えますね。

58... Qg7+ 59. Kf3 Qh6 60. Kg2 Qf6 61. Qd2 Kb6 62. g4 Bb4 63. g5



時間がない中、今度はg ポーンを進めてみることにします。g4 のマスが使えるようになったのは大きいですが、f4 がターゲットになりやすいという問題もあります。

63... Qf5 64. Qe3+ Bc5 65. Qf3 Bd6 66. Qe3+ Bc5 67. Qg3 Qe4+ 68. Kh3 Qf5+ 69. Qg4 Qe4 70. Qd1?!


とにかく時間がなく、f4 をうまくサポートしながら、パペチュアルも回避する方法が分かりませんでした。そこでf4 を捨ててもQd1-Qd8 と跳びこむプランを考えますが...

70... Ka7?



ここはf4 を取るしかありません! 70... Qxf4 71. Qd8+ Qc7 72. Qf6! これでまだ白に勝つチャンスがあるというのが、コンピュータの私的です。(72. Qxc7+? Kxc7 73. Kg4 Kd6 74. Kf5 Ke7= この異色ビショップエンディングはドローになります。)

71. Kg4!+-


これで白キングは安全を確保し、後はeポーンを進めるのみとなります。

71... Qg2+ 72. Kf5 Qh3+ 73. Kg6 Qh8 74. Qd7 Qh2 75. e7 Qxf4 76. e8=Q Be3 77. Qee7 1-0



こうして今年の全日本最長ゲームを制し、逆転優勝への望みをわずかに繋げています。10R 終了時の順位は以下のようになっています。

7.5P 馬場、三ツ矢
7P 小島、山田
6.5P 塩見、唐堂、桑田


そして最終ラウンドでも、このメンバーによる好カードが残っています。

1B 馬場 - 桑田
2B Alex - 三ツ矢
3B 塩見 - 小島
4B 唐堂 - 山田


このペアリングと現在のポイントを考慮すると、最終戦の結果次第では7.5P で最大5人同時優勝がありえることになります! もちろん、半歩リードしている馬場さん、三ツ矢さんはそれを許さないでしょう。上位4ボードの結果は、最後まで目が離せません。

05/01 10:00 R1 Takada, Y (JPN, 1841) - Kojima, S (IM, JPN, 2403) 0-1
05/01 15:30 R2 Kojima, S (IM, JPN, 2403) - Mitsuya, N (JPN, 2040) 1-0
05/02 10:00 R3 Kobayashi, A (JPN, 2085) - Kojima, S (IM, JPN, 2403) 0-1
05/02 15:30 R4 Kojima, S (IM, JPN, 2403) - Lin, P (JPN, 1906) 1-0
05/03 10:00 R5 Tang, T (JPN, 2064) - Kojima, S (IM, JPN, 2403) 1/2-1/2
05/03 15:30 R6 Baba, M (CM, JPN, 2251) - Kojima, S (IM, JPN, 2403) 1-0
05/04 10:00 R7 Kojima, S (IM, JPN, 2403) - Kuwata, S (JPN, 2130) 1-0
05/04 15:30 R8 Kojima, S (IM, JPN, 2403) - Yamada, K (CM, JPN, 2087) 0-1
05/05 10:00 R9 Nakamura, N (JPN, 2054) - Kojima, S (IM, JPN, 2403) 1/2-1/2
05/05 15:30 R10 Kojima, S (IM, JPN, 2403) - Averbukh, A (JPN, 2198) 1-0
05/06 10:00 R11 Shiomi, R (JPN, 2138) - Kojima, S (IM, JPN, 2403)

2015/05/04

Japan Chess Championship 2015 Day4


7R のトップボード, Photo by Uesugi

全日本4日目は、桑田くん、弘平くんと同期対決が続きます。午前のラウンド、桑田くんには完璧な指しまわしで勝利を収め、三ツ矢さんとドローだった馬場さんに5.5/7 で追いつきました。そして前日に連続黒だったため、次のラウンドでも白を引いての勝負です。

Kojima, S (IM, JPN, 2403) - Yamada, K (CM, JPN, 2087)
Japan Chess Championships 2015 (8)

1. Nf3 Nf6 2. c4 b6 3. g3 Bb7 4. Bg2 g6 5. O-O Bg7 6. d4 O-O 7. Nc3 Ne4 8. Bd2 Nxd2 9. Qxd2 d6 10. e4 Nd7 11. Rac1 c5 12. Rfd1 a6 13. Qe2 Qb8 14. Bh3 Rd8 15. Nd5 e6 16. Nc3 Qc7 17. Rc2 Rac8 18. d5 e5 19. Nh4 Rf8 20. Qd3 Rce8 21. Na4 Bf6 22. Ng2 Bc8 23. Qb3 Bd8 24. Ne3 Qb7 25. a3 Kh8 26. Rb1 Qb8 27. Nc3 Nf6 28. Bxc8 Qxc8



このゲームは序盤を飛ばし、ここから見ていきましょう。白マスビショップを交換した白は、クイーンサイドからの侵入を図ります。

29. Qa4! Nh5 30. Qc6!


白はクイーン交換を持ちかけます。もしc6 のマスでクイーンを交換するようであれば、白はパスポーンと、ナイトが跳ぶd5 のマスを得て勝勢です。黒はクイーンを残して、白キングへのダイレクトアタックに期待するしかありません。

30... Qh3 31. Qxd6 f5



この黒の反撃を捌き切れば、白は駒得とパスポーンにより勝つことができるでしょう。ここからもドローのアイディアは頭にありましたが、隣では馬場さんが早々に勝ちを決めていたため、私も勝ちを目指すことにします。

32. exf5 gxf5 33. Qd7


私のディフェンスのアイディアの1つ目は、クイーンをc8-h3 のダイアゴナルに置くことで、一時的にf5-f4 を止めることです。ポーンを進められなければ、これ以上のアタックを作るのが難しい黒にとって、以下のように指すのは自然な流れでしょう。

33... Re7 34. Qc8 Rc7 35. Qe6 Re7 36. Qc6!



私はさらに、d5-d6 を突いた際に、クイーンがa8-g1 のダイアゴナルを抑えていれば、黒の攻撃を防ぎきれると考え、実行します。ここでは、36. Qc8 Rc7 37. Qe6 Re7 38. Qc6 と手を稼いでおけば、40手目での悲劇はなかったのですが、それは言っても仕方のないことですね。

36... f4 37. d6 Rg7 38. Nf1


検討戦では、38. Qg2 Qe6 39. Ned5 と指すアイディアも出ましたが、せっかくの駒得を返してしまうのは勿体ないように私のは思えました。

38... f3 39. Ne3 Bh4 40. Kh1??



弘平くんの指した39... Bh4 が予想外で、私は混乱してしまいました。相手のほうが時間が少なかったにもかかわらず、私も40手目は残り1秒まで考えて指すことに... その結果、全くダメな手を選んでしまいました。冷静になれば、40. Ne4! と指してg3 をディフェンスしておけば良かったとすぐ分かりそうなものですが、大きなプレッシャーのかかった場面では、そうした冷静な判断ができません。

40... Bxg3!-+


これで白のディフェンスは崩壊し、メイト受けなしです。30分の持ち時間が増えた弘平くんが、ここから間違うはずはありません。

41. fxg3 Nxg3+ 42. Kg1 Ne2+ 43. Kh1 Rg2 44. Rxe2 Qxh2# 0-1



1B ではAlex に馬場さんが勝ち、今度は1P 差がつきました。さらに3B では、桑田くんが三ツ矢さんに負けました。これにより、上位勢の順位は以下のようになっています。

6.5P 馬場
6P 三ツ矢
5.5P 小島、山田、唐堂


遅れて上がってきた弘平くんと、bye で抜けていた唐堂くんが、上位の2名に9R で挑みます。明日のペアリングは、山田 - 馬場、三ツ矢 - 唐堂、中村 - 小島 と発表されています。大荒れの今大会、残りの3試合の結果と最終順位の行方は、まだまだ分かりません。私も最後までしっかりと指し続けたいと思います。

05/01 10:00 R1 Takada, Y (JPN, 1841) - Kojima, S (IM, JPN, 2403) 0-1
05/01 15:30 R2 Kojima, S (IM, JPN, 2403) - Mitsuya, N (JPN, 2040) 1-0
05/02 10:00 R3 Kobayashi, A (JPN, 2085) - Kojima, S (IM, JPN, 2403) 0-1
05/02 15:30 R4 Kojima, S (IM, JPN, 2403) - Lin, P (JPN, 1906) 1-0
05/03 10:00 R5 Tang, T (JPN, 2064) - Kojima, S (IM, JPN, 2403) 1/2-1/2
05/03 15:30 R6 Baba, M (CM, JPN, 2251) - Kojima, S (IM, JPN, 2403) 1-0
05/04 10:00 R7 Kojima, S (IM, JPN, 2403) - Kuwata, S (JPN, 2130) 1-0
05/04 15:30 R8 Kojima, S (IM, JPN, 2403) - Yamada, K (CM, JPN, 2087) 0-1
05/05 10:00 R9 Nakamura, N (JPN, 2054) - Kojima, S (IM, JPN, 2403)
05/05 15:30 R10
05/06 10:00 R11

2015/05/03

Japan Chess Championship 2015 Day3


6R の馬場さんとのゲーム, Photo by Uesugi

全日本3日目は対戦相手のカラーバランスの関係で、黒を連続で持つ1日となりました。唐堂くんとドローにした後で迎えた馬場さんとのゲームは、今大会の行方をうらなう大きな勝負です。

Baba, M (CM, JPN, 2251) - Kojima, S (IM, JPN, 2403)
Japan Chess Championship 2015 (6)

1. e4 c6 2. d4 d5 3. e5 Bf5 4. Nf3 e6 5. Be2 Nd7 6. O-O h6 7. Nbd2 Ne7 8. Nb3 Bh7 9. Bd3!?



意外なことに、この時点でのビショップ交換は新手でした。ポーンストラクチャーを考えれば、白マスビショップの交換は黒にとって悪くないはずです。

9... Bxd3 10. Qxd3 Nc8!?


最近、このナイトのマヌーバリングを調べていました。白マスビショップを交換した本譜では、Ne7-Nc8- Nb6-Nc4 が指しやすいかと思いましたが、キングサイドが薄くなるため、シンプルな10... Nf5 もありえたでしょう。少し、g2-g4 を気にしすぎました。

11. c3 Be7 12. Ne1 O-O 13. Qg3 Kh8 14. Nd3 Re8!?



こうしてf8 のマスをナイト、もしくはビショップのために空けておき、e6 を守ってf7-f5 を突く準備をするアイディアは、渋いと思いました。白からのf2-f4-f5 は必ず止めるべきです。

15. f4 f5 16. Qh3


アンパッサンをするようであれば、黒はNc8-Nd6-Ne4 or Nf5 といったナイトの切り替えができるようになります。こうしてfポーンを突き合ったポーンストラクチャーは、Caro-Kann Advanced ではときどき見かけますが、私にとっては初体験でした。

16... Rf8 17. Kh1 Qe8 18. Rg1 Qf7 19. Be3 Ncb6 20. Raf1 Nc4 21. Bc1 Qg6



この辺りはお互い、慎重にポジションを改善していきます。黒のアイディアはb1-h7 のダイアゴナルにクイーンを利かせることで、g2-g4 をけん制することです。

22. Nf2 Rf7 23. Na1 Qh7


ここで私は、白のg2-g4 に対抗して、自分からもgポーンを突けるようにします。そうされては面白くない白は、とうとうg2-g4 を決行しますが、これがどちらにとって良いかは、評価の難しいところです。

24. g4 fxg4 25. Qxg4 Nf8!



f5 のマスを活用する前に、e6 のポーンを守っておきます。黒の理想形はf5 をナイトで抑えることですが...

26. Qe2 Ng6??


残り時間は15分ほどで、多くもないですが少なすぎもない場面でした。私のアイディアは言うまでもなく、Ng6-Nh4-Nf5 で、これが成功すれば黒が優勢になるとまで思いました。白の次の1手は多少は考えていたはずなのですが、問題ないと大きな勘違い。本譜の代わりに、26... c5 27. Nc2 Rc8 28. Nd3 Nd7 ぐらいであれば、黒は大きな問題なくゲームを続けられたでしょう。

27. Qh5!+-



大事なゲームでやってはいけないミスをし、負けがほぼ確定したことを悟りました。f7 のルークが浮いている黒は、g6 のナイトを逃がすことができません。退いたクイーンが直後に戻る手は確かに見つけづらいですが、それでも気づかなければいけませんでした。

27... Ngxe5 28. dxe5 Raf8 29. Qe2 Qb1 30. Nc2 Bc5 31. Nd4 Bxd4 32. cxd4 Qxa2 33. Rg6 Re7 34. Rfg1 Qb1 35. Nd3 Rf5 36. Nc5 Na5 37. Be3 1-0


これで私は4勝1敗1ドローとなり、2位グループに後退です。前半の6R を消化し、各グループは以下のようなメンバーになっています。

5P 馬場
4.5P 小島、桑田、中村、唐堂、三ツ矢


私とドローの後、6-8R でbye を取得している唐堂くんは、5.5/8 が確定で少し後退するため、5勝1敗の馬場さんを、88年世代の私たちが追うことになります。明日は1B で三ツ矢 - 馬場、2B で小島 - 桑田というペアリングです。これ以上ポイントを落とせない私は、待望の白ですので、しっかりと勝ちにいきたいと思います。

05/01 10:00 R1 Takada, Y (JPN, 1841) - Kojima, S (IM, JPN, 2403) 0-1
05/01 15:30 R2 Kojima, S (IM, JPN, 2403) - Mitsuya, N (JPN, 2040) 1-0
05/02 10:00 R3 Kobayashi, A (JPN, 2085) - Kojima, S (IM, JPN, 2403) 0-1
05/02 15:30 R4 Kojima, S (IM, JPN, 2403) - Lin, P (JPN, 1906) 1-0
05/03 10:00 R5 Tang, T (JPN, 2064) - Kojima, S (IM, JPN, 2403) 1/2-1/2
05/03 15:30 R6 Baba, M (CM, JPN, 2251) - Kojima, S (IM, JPN, 2403) 1-0
05/04 10:00 R7 Kojima, S (IM, JPN, 2403) - Kuwata, S (JPN, 2130)
05/04 15:30 R8
05/05 10:00 R9
05/05 15:30 R10
05/06 10:00 R11

全日本4日目の明日からは、ゴールデンオープン3日コースもスタートします。エントリーは40名を超えると聞いていますので、とても賑やかになりますね。全日本同様に、私の生徒たちも参加しますので、そちらもサポートしつつ、全日本の後半戦も頑張ります!

2015/05/02

Japan Chess Championship 2015 Day2


4R でのLin くんとのゲーム, Photo by Uesugi

全日本選手権2日目です。同年代に当たった初日と対照的に、今日は小林くん、Lin くんと、若いプレーヤーに連続で当たりました。一昨年、オーストラリアから日本にやってきて、チェス国籍を日本に移したLin くんとは、今回が初対戦です。弘平くんに勝ちを含め、私同様に3連勝で1B まで上がってきました。

Kojima, S (IM, JPN, 2403) - Lin, P (JPN, 1906)
Japan Chess Championship 2015 (4)

1. Nf3 Nf6 2. c4 g6 3. d4 Bg7 4. g3 O-O 5. Bg2 d6 6. O-O Nc6 7. Nc3 a6 8. h3 Rb8 9. e4 b5 10. cxb5



先週、このラインを調べていて、Aronian が成功した10. d5 を試してみようかとも思っていましたが、試合の見直しが不十分であったため、かつてハンガリーでも指した本譜をチョイスします。

10... axb5 11. Re1 b4 12. Nd5 e6!?


この手は覚えていませんでしたが、cファイルをしっかりコントロールし、c6 とc7 にプレッシャーをかければ白がやや優勢で試合を進められるでしょう。

13. Nxf6+ Bxf6 14. Bh6 Re8 15. Rc1 Bb7 16. Qd2 Qd7 17. Qf4!?



私にしては珍しく、このゲームでは早めに仕掛けます。将来的なRb8-Ra8 からのa2 攻撃は無視し、f6 のマスのコントロールを中心とした、キングサイドでのアタックを決行します。91年のShort - Timman でのアタックをイメージしていました。

17... Bh8 18. e5 Ne7!


ディフェンスのために、当然の1手です。d5 のアウトポストは、黒のナイトにとって絶好のマスとなっています。

19. Bg5 Nd5 20. Qh4 f5!?



この手は完全に私の予想外でしたが、面白いと思います。私が白良しになると読んでいたのは、すぐにa2 を取りにいくような変化で、例えば、20... Ra8?! 21. Nh2! Rxa2 22. Ng4 ならば、白のアタックは強力でしょう。こうしたキングサイドでのアタックを防ぐため、f6 のマスを早めに抑えてしまおうとする試みは、良いアイディアでしょう。しかし、問題はe6 のポーンが弱くなることです。

21. exf6 Rf8


私は検討戦で、e6 を弱めないようにするための、21... Qf7!? を指摘しました。これでも、22. Rc2!? (22. Ne5!? dxe5 23. dxe5 このようなピースサクリファイスも、試す価値ありです。) 22... Nxf6 23. Rec1+/= こうして白はc7 にプレッシャーをかけ、やや優勢でしょう。

22. Qe4 Rbe8 23. h4!



これは我ながら、良いアイディアだと思いました。狙いは当然、次のBg2-Bh3 からe6 のポーンをアタックすることです。

22... Bc8


23... Bxf6 24. Bh6! Rf7 25. Bh3+/= でも、白はe6 に対して大きなプレッシャーをかけることができ、次のNf3-Ng5 にも期待できます。

24. Bh3 Nxf6 25. Bxf6 Rxf6?! 26. d5!+-



黒マスビショップは手放しても、孤立ポーンをこのように武器とし、e6 を攻めたてれば白の勝勢です。

26... Qe7 27. Ng5! c5


27... e5 28. Bxc8 Rxc8 29. Qxb4+- これは1ポーンダウンのうえ、分かりやすい白マスを抑えるグッドナイト vs 黒マスで動けないバッドビショップの構図になります。

28. dxc6 Qa7 29. Qe3!


c6 に強力なパスポーンを得た白は、黒の反撃を捌けば勝ちが明らかになります。29. Qe2?? Rxf2!-+ のようなミスは気を付けなければいけないため、ディフェンスは正確に行います。

29... Qxa2 30. Ne4!



わざわざクイーンを退いたので、当然の1手にも見えますが、正確に読み切るために多くの時間を割きました。d6 のポーンを取り、c8 のビショップをアタックすれば勝負ありです。

30... Rff8


30... Qxb2 31. Nxd6 Rxf2 32. Rb1!+- これで勝ちだと読むのに、時間がかかりました。それでも、時間をかけてNg5-Ne4 で問題なく勝てると読め切れたことに満足しています。

31. Nxd6 Qxb2 32. Re2 Qd4 33. Nxc8!



白が取っておくのは、直に当たっているルークではなく、e6 を守り、cポーンをブロックするビショップです! これで勝ちになったことを確信し、胸をなでおろします。

33... Qxe3 34. Rxe3 Rxc8


34... Bd4 35. Nd6 Bxe3 36. fxe3+- これでも、白はcポーンの力で勝勢です。

35. Bxe6+ Kg7 36. Bxc8 Rxc8 37. Rb3 Kf6 38. Rxb4 1-0



3R の小林くんとの試合では、最後にうっかり危ない手が出てしまったので、それを教訓に4R では最後の最後まで気を抜かないようにしました。その成果か、ここはすっきりと勝てて、単独4連勝の首位に立っています。明日はIVL のメンバーである、唐堂くんを1B で迎え撃ちます。さらに連勝を伸ばせるよう、3日目も頑張ってきます!

05/01 10:00 R1 Takada, Y (JPN, 1841) - Kojima, S (IM, JPN, 2403) 0-1
05/01 15:30 R2 Kojima, S (IM, JPN, 2403) - Mitsuya, N (JPN, 2040) 1-0
05/02 10:00 R3 Kobayashi, A (JPN, 2085) - Kojima, S (IM, JPN, 2403) 0-1
05/02 15:30 R4 Kojima, S (IM, JPN, 2403) - Lin, P (JPN, 1906) 1-0
05/03 10:00 R5 Tang, T (JPN, 2064) - Kojima, S (IM, JPN, 2403)
05/03 15:30 R6
05/04 10:00 R7
05/04 15:30 R8
05/05 10:00 R9
05/05 15:30 R10
05/06 10:00 R11

2015/05/01

Japan Chess Championship 2015 Day1


今年も全日本選手権がスタートしました。私は初日、高田くんと三ツ矢さんに勝ちで、連勝です。2R の三ツ矢さんとの試合は、完全に負けのゲームをごまかしました。そちらは内容がひどすぎるので、1R のゲームを公開しておきます。

Takada, Y (JPN, 1841) - Kojima, S (IM, JPN, 2403)
Japan Chess Championship 2015 (1)

1. d4 Nf6 2. c4 c5 3. d5 g6 4. Nc3 Bg7 5. Nf3 O-O 6. g3 d6 7. Bg2 e6 8. O-O exd5 9. cxd5 Re8 10. h3 Ne4!?



今年の全日本は、10年ぶりに指すBenoni でスタートです。私はf6 のナイトとc3 の交換は黒にとって好ましいと考え、クイーンサイドでのアクションを遅らせてでも、これを実行します。

11. Nxe4 Rxe4 12. Nd2 Re8 13. e4 Nd7 14. Qc2 b5 15. a4 b4


c4 にアウトポストを作りますが、通常は使いづらい白マスビショップがa6 で使えるならば、気にしないでも大丈夫だろうと考えました。c5-c4 からクイーンサイドのポーンマジョリティをいかすプランもあり、白は警戒が必要です。

16. Re1 Ba6 17. Nf3 c4 18. Bf4?! Nc5! 19. e5 Nd3!



これでかなり黒が良くなったと考えました。6段目のアウトポストにナイトが侵入し、b2 が落ちれば、黒には強力なコネクテッドパスポーンができます。

20. e6 b3! 21. Qd2 Bxb2 22. Ng5 fxe6 23. dxe6 Bxa1 24. Rxa1


桑田くんも交えた検討では、24. e7!? とポーンを突き捨て、d5 のマスを空けなければ白は勝負ができないという話が出ましたが、それでも 24... Rxe7 25. Bd5+ Kg7 26. Rxa1 Rb8-+ と進んで黒勝勢です。

24... Qf6 25. Rb1 c3 26. Ne4 Qxf4



高田くんはこの時点ですでに時間がほとんど残っていませんでしたが、この手を見落としていましたかね。黒は駒得を拡大し、白の最後のカウンターに備えます。

27. Qxc3 Qe5 28. Nf6+ Kg7 29. Qc7+ Kxf6


試合後に「小島さん、大丈夫だったんですか?」と何人かに聞かれましたが、黒のキングは前進して全く問題ありません。

30. Qf7+ Kg5 31. h4+ Kh6 32. g4 Qxe6 33. g5+ Kh5 34. Qxh7+ Kg4 35. Kh2 Rh8!?



駒を返しても勝ちは明らかであるため、クイーン交換を持ちかけます。白が拒否すれば、危険になるのは白キングです。

36. Bh3+ Kf3 37. Qc7?


期待した展開です。もちろんクイーンを交換しても、黒は十分な駒得で勝勢ですので、問題ありません。

37... Qxh3+! 38. Kxh3 Rxh4+ 0-1



最後はクイーンとルークをサクリファイスしてメイトです。38... Nxf2+ 39. Kh2 Rxh4+ 40. Kg1 Rh1# でも良かったですね。

初日の連勝はリスト順に、私、馬場さん、桑田くん、塩見さん、小林くん、唐堂くん、中村くん、Lin くんの8人です。明日から、少しずつ上位勢の削り合いになりますね。皆さん、2日目もよろしくお願い致します。

05/01 10:00 R1 Takada, Y (JPN, 1841) - Kojima, S (IM, JPN, 2403) 0-1
05/01 15:30 R2 Kojima, S (IM, JPN, 2403) - Mitsuya, N (JPN, 2040) 1-0
05/02 10:00 R3 Kobayashi, A (JPN, 2085) - Kojima, S (IM, JPN, 2403)
05/02 15:30 R4
05/03 10:00 R5
05/03 15:30 R6
05/04 10:00 R7
05/04 15:30 R8
05/05 10:00 R9
05/05 15:30 R10
05/06 10:00 R11


全日本初日は、ゆみさんからIM の獲得祝いにワインをいただきました。ありがとうございます!

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