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2012/05/17

FS 2012 May Final Results

ハンガリーに到着してから昨日までの13日間で、最初のFirst Saturday が終了しました。全日本からの連戦は厳しかったですが、なんとか+で終わることができ、良かったです。それでは今回のFS を振り返ってみようと思います。各プレーヤーの戦績については、こちらでチェックしてみてください。

photo by Miklos,S

優勝はやはり、レイティング最高のIM Galyas でした。5勝1敗4ドローの単独7P。最近になって多少レイティングを落としたようですが、普段はGM クラスにも参加する強豪で、最後も余裕を持っての逃げ切りでした。インドのGupta にピースタダ落ちで負けはしましたが、他はさすがにしっかり指していましたね。後ほど、全ゲームをチェックしてみようと思います。

photo by Miklos,S

2位は私がKing's Indian を潰し損ねたFM Tesik, 今年16歳になる少年です。彼が一番IM ノームに手が届きそうでしたが、10Rで年下のGledura に黒で負け、あえなくノームは消滅しました。この大一番でSicilian Kan を使ったのには驚きましたが、それを見事に退けたGledura も流石でした(私とクイックドローで、やる気がないのかと思わせた直後の試合です。)。今回はノームを逃がしましたが、Tesik ならばこれからいくらでもチャンスがあると思います。

photo by Matsuzaki

そしてもう一人注目は、インドの12歳、Gupta です。初戦でPetran 爺ちゃんを速攻で潰していたので、なんだこいつはと早い段階からチェックしていました。私はなんとか白で勝ったものの、ハンガリーのIMたち、Galyas, Petran, Farago, Lengyel 4人全員に勝ったのは彼だけです。次の更新では+100 近くが決まっており、もう一つ別のトーナメントに出れば、2100台を飛ばして2200に乗るでしょう。同姓のGM のようにビッグになり、世界に名前を知られる日も近いかもしれません。

photo by Miklos,S

そして私は5勝3敗2ドローの6P、5位でのフィニッシュです。連勝でスタートしたので、これはもしかすると、などと考えましたが、やはりIM ノームはなかなか厳しいです。今回のノームの基準は、10試合で7.5P、つまり5勝5ドローが目安です。優勝したGalyas でもこの数字に届いていないので、ノーム達成がどれだけ厳しいかがお分かりいただけると思います。私は負けた3つの試合を全ドローか、1勝1敗1ドローにすれば計算上はノームに届きますが、なかなかそう単純ではないですよね(笑)8月までハンガリーであと6つ(もしかするとあと7つ)のIM トーナメントに参加する予定なので、これからも応援よろしくお願いします。

それではここからは、先程歩いてきたブダペスト市内の様子を写真でご覧ください。

宣言通り、最終戦を勝ったのでオクトゴン駅前のソフトクリームです。でかい!

デアーク広場を抜け、グリーンブリッジまで来ました。目的地の中央市場までもう少しです。

2年ぶりの中央市場。外からでは見ただけでは、何の建物か分からないでしょう。

一階は八百屋と肉屋を中心とした、食料品のゾーンです。

ハンガリー土産として代表的な、乾燥させて粉にしたパプリカです。

このパン屋のお姉さんが、中央市場で一番可愛いです。

野菜は近所のスーパーより安いですが、少ししか買わないと10円ぐらいしか変わりません(涙)

肉や野菜はキロいくら、という値段設定が多いです。アヒルの頭、キロ10円・・・

2階はハンガリーに衣装や刺繍、人形などが並ぶ土産物コーナーです。チェスセットもたくさんあります。

帰り道の本屋で見つけたチェスの本です。中身はパズルが中心でした。

White to Move

最後は立ち読みした本から出題。一番確実なな白勝ちの手順が分かりますか?

FS 2012 May 11th round - Crowning Glory -


ハンガリーの来て最初のFirst Saturday は、なんとか最終試合を勝って締めくくることができました。内容はさほど良かったわけではないですが、何とかレイティングも+14 で終わることができ、まずはほっとしています。次のケチケメートでのトーナメントに向け、また準備を始めたいと思います。

Kojima, S (FM, JPN, 2264) - Wang, X (CHN, 2041)
First Saturday 2012 May IM (11)

1. Nf3 d5 2. d4 Nf6 3. c4 c6 4. Nc3 e6 5. e3 Nbd7 6. Qc2 Bd6 7. Bd3 dxc4 8. Bxc4 b5 9. Bd3 Bb7 10. O-O O-O 11. Ng5!?



センターポーンを伸ばすよりも、e4 のマスにピースを置き、c5 のマスを抑えることをメインに考えます。

11...h6


相手はノータイムでこの手を選んできました。11...Bxh2+!? 12.Kxh2 Ng4+ 13.Kg1 Qxg5 14.f3 Nf6 15.e4 Qh4 16.Be3 と進む形は典型的なポーンサクリファイスで、白は厚いセンターとダブルビショップで、十分な代償があると考えられます。

12. Nge4 Nxe4 13. Nxe4 Be7 14. Rd1


14. Bd2 c5 $1 15. Nxc5 Nxc5 16. dxc5 Qd5 17. f3 Qxc5 18. Qxc5 Bxc5 19. Rac1 Rfd8 20. Rxc5 1/2-1/2 Eljanov,P (2761)-Aronian,L (2783)/ Plovdiv 2010 という試合があるのは知っていたので、ここで手を変えます。

14... Qb6 15. a3N



これまでの実戦をチェックすると、15.Qe2 という手も指されています。アイディアはb5 を狙い...c5 を止めることです。本譜の手は...c5 を許す代わりに、ピースの展開で勝負しようという手です。黒がすぐに...c5 を突いてこなければ、b2-b4 としてc5 のマスを抑えてしまいます。

15...c5 16. Nxc5 Nxc5 17. dxc5 Qc6!?


黒はポーンを取り返す前に、g2 のメイトスレットを作ってきました。17... Bxc5 18. b4 Be7 19. Bb2 Qc6 20. Qxc6 Bxc6 21. Rac1 Rac8+/= こう進んだ場合、センターにルークを回している白が良いのは明らかですが、ポーンストラクチャーが同じクイーンレスミドルゲームを勝ちきれるかは疑問です。

18. f3!


ビショップをf1 に退いては面白くないので、e3 を弱めても勝負にいきます。

18...Bxc5 19. b4!?



ここはどちらの方針でいくか、判断の難しいところです。ビショップをe4 でぶつければ白のピースアップじゃないのかと思った方は、もう少し注意深く読んでみてください。思わぬ落とし穴があります。

19. Bh7+ Kh8 20. Be4 Qc8 (20... Qc7 21. b4 Bxe4 22. Qxc5 Qxc5 23. bxc5 Bc6 24. Bb2+/= この異色ビショップも白が良いのは明らかですが、勝てると断言はできません。) 21. b4 (21. Bxb7?? $2 Bxe3+ 22. Bxe3 Qxc2 23. Bxa8 Rxa8-+ このクイーン落ちは黒勝ちです。) 21... f5 22. bxc5 fxe4 23. fxe4+/= このポーンアップもコンピュータは白良しの評価ですが、実戦的にはなかなか難しそうです。

19... Bb6 20. Qe2!?


勝つためにはクイーンを残します。格上が相手でドローでも良いゲームであれば、20. Qxc6 Bxc6 21. Kf2= と進めたでしょう。

20... Rfd8 21. Bb2 a6 22. Rac1 Qe8=



18手目辺りで思い描いた局面になりましたが、これはイコールでしょう。しかし、上記のクイーンを交換したポジションと違い、どちらにも形勢が転がりうるイコール局面で、ドロー局面とは全く異なります。

23. Bb1 Qe7 24. Kf1


ビショップのダイアゴナルからキングを外し、e3 を取られた際にチェックがかからないようにします。

24...e5!?



黒マスビショップのダイアゴナルをカットするのは面白いアイディアですが、代わりにe5 自体がターゲットとなり、a2-g8 のダイアゴナルが開くことには、注意が必要です。24... Rxd1+ 25. Rxd1 Bd5 が黒としては、より安全な進め方です。

25. e4!?


敵ビショップのダイアゴナルを開いてキングを危うくするのは大変勇気が要りますが、e3 自体がずっとターゲットになるより良く、クイーンをうまく使えば守りきれると判断しました。

25...Qg5 26. Ba2!


地味な手ですが、このf7 への利きが黒としては面倒です。黒はe5 を守るためのf7-f6 を封じられています。

26...Be3??



対戦相手の少女は残り時間が5分を切るまで考え、このブランダーをチョイスしてしまいました。私は早くからこの手はダメだと読んでいましたが、他に黒が良くなりそうな候補手も、なかなか思いつきませんでした。

26... Rac8? 27.Rxc8 Bxc8 (27...Rxc8?! 28.Rd7!) 28.Rxd8+ Bxd8 29.Qc2! Bd7 30.Qd3+/= ならば、白がかなり盛り返しています。

おそらくベストは26... Qh5 27. g3 Qh3+ 28. Qg2 Qh5 29. Qe2 Qh3+ 30. Qg2 Qh5=


とドローにすることだったと思います。おそらく彼女は私の不安定なキングを見て、何か自分にチャンスがあると過信したのでしょう。(私もかなり危ないと思っていました。)イコールに近い局面を、自分が良い方向に過大評価して失敗するのは、若いプレーヤーにありがちなミスです。

27. h4! Qf4 28. g3+-



飛び込んできたビショップが死んでしまいました。あとは注意深く指すだけです。

28...Qxg3 29. Qxe3 Rxd1+ 30. Rxd1 Bc8 31. Ke2 a5 32. Rg1 Qxh4 33. Bxe5 g5 34. Qb6 1-0


こうして、5勝3敗2ドローでのフィニッシュです。10戦を通して振り返った記事は、また日本時間の夜にでもアップしようと思います。まずは最初のFS お疲れ様です、私!

勝利のとんかつです。

2012/05/16

FS 2012 May 10th round - Winning against a Legend -

こちらがブダペスト西駅。他に東駅と南駅があります。

昨日は試合前にブダペストの西駅までぶらぶらと歩き、写真をいくつか撮ってきました。まずはそちらから。

最終戦勝ったら、これが実物でも出てくるか確認してきます。

ブダペストのおもちゃ屋さんには、チェスセットの種類もたくさん!

西駅の切符売り場。天井高過ぎです。

こちらはプラットフォーム。改札がないので、おそらく車内で切符をチェックするんですね。

西駅脇には、感じのの良い広場がありました。奥には噴水もあるようです。


それでは、試合の解説に移ります。最終直前の10R はハンガリーのレジェンド、Lengyel Bela氏との対戦です。私の生まれる10年以上前から公式戦をこなしており、ハンガリーの現トップGM、Leko, Almasi らとの対戦記録もあります。最近は年のせいか、レイティングをかなり落としていますが、だからと言って手を抜けるはずはありません!


Lengyel, B (IM, HUN, 2260) - Kojima, S (FM, JPN, 2264)
First Saturday 2012 May IM (10)

1. d4!?


いきなりやってくれます。Lengyel のメインレパートリーは1.e4 で、1.d4 の記録はほとんどありません。ここまでの不調を受けて、思い切った決断をしたのでしょう。

1...Nf6 2. c4 e6 3. Nc3 Bb4



勝ちにいくためには、Slav よりもNimzo-Indian をチョイスします。FIDE 公式戦で指すのは、かなり久しぶりです。

4. Qc2 d5 5. cxd5 exd5 6. Bg5 c5 7. e3?!


個人的にはあまり良くない手だと思います。d4 に残ったポーンは黒に取って単純にターゲットになり、4.Qc2 とクイーンの位置をd ファイルからずらした手が逆効果になります。ここは7.dxc5 と取る一手でしょう。

7...cxd4 8. exd4 Nc6 9. Bb5


Nf3 で守る形は...Bg4 が厄介なので、Bb5-Nge2 と形を取るしかありません。

9...h6 10. Bh4 O-O 11. Nge2 Be6 12. O-O Rc8



ここまでは2008年の名古屋オープン、南條君との試合と同じ流れです。白はc2 のクイーンやe2 のナイトがベストの位置ではないので、すでに黒としては満足でしょう。

13. Qd3 Bd6!


狙いはb4をナイトのために空けるとともに、13...Bxh2+ 14.Kxh2 Ng4+ をスレットにすることです。

14. Bg3 Nb4


面倒なピンが外れたので、クイーンサイドでアクションを起こします。

15. Qd1 Bg4!? 16. f3?!



試合中、それはないと思いました。不用意なこの一手は、e3 のマスとg1-a7 のダイアゴナルを弱めてしまいます。

16...Bf5 17. Bxd6 Qxd6 18. Ng3 Bh7 19. Rf2 Qb6!


早速弱くなったダイアゴナルにクイーンを移動させます。d4 のポーンにどうプレッシャーをかけるかは、ここからの鍵になります。

20. Bf1


20.a3? Nc2! 21.Rxc2 Bxc2 22.Qxc2 Qxb5-+

20...Nc6 21. Rd2 Na5



ナチュラルな21... Rfe8 とどちらが良いか迷いましたが、あえてクイーンサイドにこだわります。

22. Nh1!? Nc4 23. Bxc4 dxc4!=/+


21...Na5 と跳んだ段階ではルークで取り返すつもりでしたが、ここにきてd8 にルークを置いてd4 にプレッシャーをかけるほうが、白にとって嫌そうだと気が付きました。d5 のマスにピースを置けるようになることもポイントです。

24. Nf2 Rfd8 25. Ne2 Nd5 26. a3 Re8 27. Kh1 Re3!



白がパッシヴに指す間に、黒は理想的な展開に持ち込めました。飛び込んだルークは、bファイルに振ってb2 を取りにいっても、後ろにさらにルークを重ねても強力です。

28. Rc1 Rb3 29. Nc3 Nf4?


ここまで満点に近い指し回しの黒でしたが、それを台無しにしてしまう悪手が出ます。d3 にナイトが飛び込み、dファイルをブロックする手は良いアイディアだと思ったのですが、もう少し正確に読まなければいけませんでした。29... Nxc3 30. bxc3 Qa5!-/+ (a3 を取る手ばかりを考えて、ナイトの交換を避けてしまいました。) ならば黒は安全にポーンアップし、cファイル強力なパスポーンができます。

30. Qe1?



白はこの試合で初めての、大きな挽回のチャンスを逃しました。

30. g3! Nd3 31. Nxd3 Bxd3 32. Nd5 Qe6 (32... Qd6?! 33. Qxb3! cxb3 34. Rxc8+ Kh7 35. Rxd3 Qxd5 36. Rc1+/=) 33. Nf4 Qf5 34. Nxd3 Rxd3 35. Rxd3 cxd3 36. Rxc8+ Qxc8 37. Qxd3 Qc1+ 38. Kg2 Qxb2+ 39. Kh3+/= こう進めば、dファイルにパスポーンのある白にわずかなチャンスがあり、少なくとも負けはありえません。

30... Kf8?!


30... Rxb2 31. Na4 Qg6 32. g3 Rxd2-+ b2取れました・・・

31. Qe5 Qc7 32. g3 Nd3 33. Nxd3 Bxd3 34. Nd5?


時間切迫による最後のミス。34. Qxc7 Rxc7=/+ ならば、まだ勝負は分かりません。

34... Qxe5 35. dxe5 Rc5 36. Ne3 Rxe5 0-1



ここでc4 が取れないことは、31...Qc7 の時点で読んでいました。37.Nxc4 Rc5-+

この勝利で4勝3敗2ドローとなり、負け越しの危険は消えました。レイティングも+11 とまずまずの上がりです。今日の最終戦、中国の少女、Wang,X に白で勝って、すっきり大会を締めたいと思います。

ちなみに晩御飯はつけ麺でした。


2012/05/15

FS 2012 May 9th round - Quick Draw -


昨日のゲームは多くを語りません。オファーが来たので受けたと、ただそれだけです。

Kojima, S (FM, JPN, 2264) - Gledura, B (FM, HUN, 2312)
First Saturday 2012 May IM (9)

1. Nf3 Nf6 2. c4 g6 3. Nc3 d5 4. cxd5 Nxd5 5. Qc2 Nc6 6. d4 Ndb4 7. Qa4 Bd7 8. Qd1 e5 9. dxe5 Bf5 10. Bg5 Be7 11. e4 Bg4 12. Bxe7 Qxe7 13. a3 Bxf3 14. gxf3 Rd8 15. Qa4 Nd3+ 16. Bxd3 Rxd3 17. Qb5 Rd8 1/2-1/2



相手は全て研究手順だったそうです。この後の手筋も、10手弱見せてもらいました。

反省のテリヤキチキン

そして、今日の相手はハンガリーの超ベテラン、IM Lengyel Bela です。ここまで3/8 と沈んでおり、一昨年も黒で勝っている相手なので、勝ち越しをかけて、ここは勝負にいこうと思います。

2012/05/14

FS 2012 May 8th round - Silent Draw -

8Rは会場がチェンジとなり、動物の剥製がたくさんあるレストランで試合でした。

後半戦、8Rはハンガリーに来て初めてのドロー。検討では、お互い変な手があったねーなどと言いあいましたが、コンピュータの評価はほぼ全体を通してイコールでした。どこで勝負に行くべきだったか、また時間のある時に考えてみます。

Dolgener, T (GER, 2215) - Kojima, S (FM, JPN, 2264)
First Saturday 2012 May IM (8)

1. e4 c5 2. Nf3 Nc6 3. d4 cxd4 4. Nxd4 Nf6 5. Nc3 e5 6. Ndb5 d6 7. Bg5 a6 8. Na3 b5 9. Nd5 Be7 10. Bxf6 Bxf6 11. c3 Bg5 12. Nc2 Ne7 13. h4 Bh6 14. Nxe7 Qxe7 15. Nb4 O-O 16. Nd5 Qb7 17. g4!



Sveshnikov の得意ラインになりました。a4 を突いておらず、白マスビショップの展開するマスを確保していない白としては、キングサイドから押していくのがベストのプランだと思います。17.Be2 Be6 18.0-0 Bxd5! 19.Qxd5 Qxd5 20.exd5 f5 のようなポーンストラクチャーが黒良しであることは、別の記事で紹介済みです。こちらをご参照ください。

17...f6


c6 にナイトを残していれば、17... Bf4 と指すところですが、(白がNxf4 と取った際に、e5 に絶好のマスができるため)ここはg5 を止めてじっくり勝負です。

18. Rg1 g6 19. Qd3 Be6 20. Rd1 Qf7


この辺りは悩んだ末の手です。一旦クイーンをf7 に振ることで、白のg4-g5 を防ぎ、あわよくば黒からf6-f5 と突こうと考えました。白は当然白マスビショップを展開し、それを妨害します。

21. Bh3! Kh8 22. Rg3!



試合中、見落としていたアイディアです。Rg1-Rg3-Rf3 と来られてf6 をアタックされると、黒としては厄介なので対策を考えます。

22...Qb7!?


22... Rac8 23. Rf3 Bg7 もありましたが、なんとなくf7 にクイーンがとどまるのは気持ちが悪いですね。

23. Rf3 Bg7 24. g5!?



彼としてはこの手を悔やんでいました。一切白にはチャンスのないエンドゲームに突入するためです。白はg4-g5 を急ぐ理由がないので、24. Kf1 Rad8 25. h5 とじっくりいっても良かったでしょう。

24... Bxd5!


d5 のグッドナイトvs g7 のバッドビショップでは戦えません!ここはピースを捌いて異色ビショップのエンドゲームにします。

25. Qxd5 Qxd5 26. Rxd5 fxg5 27. Rxf8+ Bxf8 28. hxg5 Be7



センターのポーンストラクチャーだけを見れば、d6 に弱点のある黒が悪そうに見えますが、g5 まで伸ばしたポーンもすぐにも落ちそうな弱点であり、少なくとも黒が負けることはありません。

29. Rd3 Rf8 30. Rg3 Rf4 31. Rg4 Rxg4 32. Bxg4 a5 33. Bd7 b4 34. cxb4 axb4 35. a4 bxa3 36. bxa3 Bxg5



どうにかしてg5 の突きすぎたポーンを利用して、有利なエンドゲームに持ち込めないかと頭をひねりましたが、その方法は見つけられませんでした。ルークを交換したエンドゲームは、白が大きく間違えなければドローです。

37. a4 Bd8 38. f3 Kg7 39. Kf2


唯一の希望は白キングが間違えて、aポーンを支えにクイーンサイドに向かうことですが、ありえないですね。

39...Kf6 40. Kg3 Ba5 41. Kg4 Be1 42. Bc8 h5+ 43. Kh3 Kg5 44. Bd7 Kf4 45. Be8 Kxf3 46. Bxg6 Kf4 47. a5 Bxa5 48. Kh4 Bd8+ 49. Kxh5 Bg5 50. Bh7 1/2-1/2


こいつに見られながらイノシシ料理は食べづらいですね(笑)

昨夜は鶏肉がとろけたトマトのカレーでした。

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