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2014/01/12

New Year Open 2014


新年チェス大会の入賞者たち, Photo by Amamiya

今日は2014年初めてのトーナメント、新年チェス大会に参加してきました。クリスマスオープンをサボった私にとっては、昨年8月に参加したJapan League 以来の蒲田での公式戦です。寂しかった昨年に比べて人数は倍増し、会場は十分な盛り上がりを見せていましたね。そんな中、私は無事に4戦すべてを勝つことができ、ひとまずほっとしています。

1R Kojima, S (FM, JPN, 2415) - Horie, T (JPN, 1769) 1-0
2R Sugimoto, K (JPN, 1883) - Kojima, S (FM, JPN, 2415) 0-1
3R Kojima, S (FM, JPN, 2415) - Philipp, O (AUS, 2010) 1-0
4R Kenmotsu, T (JPN, 1803) - Kojima, S (FM, JPN, 2415) 0-1


3R1B は、オーストリアのPhilipp さんと, Photo by Uesugi

Kojima, S (FM, JPN, 2415) - Philipp, O (AUS, 2010)
New Year Open (3)

1. e4 c5 2. Nf3 d6 3. d4 cxd4 4. Nxd4 Nf6 5. Nc3 e5?! 6. Bb5+ Nbd7 7. Nf5 a6 8. Bxd7+ Qxd7 9. O-O Nxe4?! 10. Nxe4 Qxf5 11. Nxd6+ Bxd6 12. Qxd6 Qe6 13. Qa3 Bd7 14. Be3 O-O-O 15. Qc5+ Bc6 16. Rad1 Rd5 17. Qa7 Rxd1 18. Rxd1 Qg6?



オーストリアからきたPhilipp さんは、g2 とc2 を同時に攻撃するようにクイーンの位置を決めましたが、この手が負けを決める大きな判断ミスです。18... Qg4! 19. f3 Bxf3 20. Rd2 Bxg2 21. Rxg2 Qd1+ 22. Kf2 Qxc2+ 23. Kg3 Qg6+ 24. Kf2 Qc2+= g2 を捨てる変化も読んでいましたが、c2-g6 のダイアゴナルを使ってパペチュアルだとは気づいていませんでした。

19. f3 Qxc2 20. Rd2!


こうしてdファイルをキープしたままクイーンを追い払えば、次にQa7-Qa8+ からのルーク取りと、Be3-Bb6 のメイトスレットを同時に防ぐことができません。

20... Qb1+ 21. Kf2 Bb5 22. Qa8+ Kc7 23. Qxh8 Qf1+ 24. Kg3 Qe1+ 25. Kh3 Qxe3 26. Qd8+ 1-0



次の手でメイトです。ここまで読んだうえで20. Rd2 を指せたので、今日は調子が良かったと言えるでしょう。今日の大会、A クラスの順位は以下の通りです。

1st Place 小島慎也 4P
2nd-4th Place 三ツ矢直人、小林厚彦、剱持徹 3P


試合後のスピーチでは新年の挨拶だけでなく、アゼルバイジャン代表のGM Gashimov が、昨日27歳という若さで亡くなったという話をさせていただきました。2700台の国の代表GM が亡くなるというのは、ここ最近では他に聞いたことのない悲しいニュースです。私は大学時代、彼の力強い1.e4 メインラインのゲームにに惹かれ、多くのゲームを並べました。(特にRuy Lopez!)

この大会の白番、2試合とも1.e4 を指したのは、そんなGashimov に追悼の意を表すためです。世界中の多くのチェスプレーヤーに影響を与えた、彼のような偉大なGM がいたことを、日本にチェスファンの皆さんには知っていただきたいですし、また覚えておいていただきたいと思います。Chess News には、そんなGashimov の追悼記事が出ていますので、よろしければそちらもご覧ください。


少し暗い話をしてしまいましたが、今日は参加者の皆さん、お疲れ様でした! 今年も各々、目標をもって頑張っていきましょう。私は前日の北千住の例会で、すでに国内公式戦無敗という目標が消え去ってしまったので、新たな目標を探す旅に出ようと思います(笑)

2014/01/10

Relationship Between Grandmasters and Shogi Masters


インタビューに応じる羽生さん, Chess News より

Twitter のフォロワーさんたちにはすでにお伝えしましたが、Chess News に羽生さんの記事がアップされています。ライターはデンマークのNo.1 GM で、昨年の4月に来日したPeter Heine Nielsen です。まずは、そちらの記事をご確認ください。


記事の中では、クラクフで羽生さんがIM ノームを獲得した最新の出来事だけでなく、昨年の名人戦や電王戦、さらには今月12日から始まる王将戦のことなどにも触れられており、Nielsen が日本の将棋について詳しく調べていることが伺えます。Nielsen は昨年来日した際に、名人戦の見学を富士市で行っただけでなく、将棋や囲碁の手ほどきを受け、その後、ヨーロッパのチェスと将棋を両方指す大会で優勝したと聞いています。Nielsen の将棋の腕前についてはわかりませんが、彼のような有名なGM がチェスと将棋の文化交流の架橋になってくれることは、日本のチェスファン、将棋ファンにとって、大きな影響をもたらすでしょう。

また、一昨年、去年の二年間は、Nielsen 以外にも何名かのGM が来日してチェスのイベントに参加しており、彼らの多くはメインのイベント以外でも、将棋棋士たちと交流を持っています。GM たちを来日順にまとめると

2012.03 GM Chernin (ハンガリー元代表)
2012.04 GM Short (イングランドNo.2)
2012.09 GM Vachier-Lagrave (フランスNo.1)
2013.04 GM Nielsen (デンマークNo.1), GM Cmilyte (リトアニア女子No.1)
2013.12 GM Giri (オランダNo.1)

彼らの多くは国のトップクラスのGM であり、まだ無名の若いGM というのは全く含まれていません。FIDE の公式トーナメントに招いているならばともかく、日本のようなまだチェスのレベルが低い国に来るのが、不思議に思えるほどのメンバーです。今年はどこかのGM が来日予定だという話はまだ聞いていませんが、私も日本のトッププレーヤーの一人として、協力できることを探していきたいと思います。

ちなみに今回の記事をChessbase に送るにあたり、私もNielsen からメッセージを貰って少しだけ手伝いをしていたのですが、その部分はあまり記事に出ておらず、その点はちょっと残念でした。この記事はPart1,Part2 の二部構成で、後半はNielsen の日本への旅行についてと聞いていますので、そちらの公開も楽しみにしておきましょう。

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