2018/08/16

Japan League 2018 Day4 Tournament Report


ジャパンリーグ最終戦、私はTuさんから公式戦初勝利を挙げ、優勝を決めました。2B のAlex-Simon はドローとなり、6/7 での単独優勝でした。振り返ってみれば、2015年のジャパンリーグ以来、東京でのメジャートーナメントの優勝はこれが丸3年ぶりのことで、本当に嬉しいです! 応援してくださった皆さん、ありがとうございます。

1st Place Kojima Shinya (IM, JPN, 2408) 6/7
2nd Place Averbukh Aleander (CM, JPN, 2101) 5.5/7
3rd Place Simon Bibby (FM, JPN, 2171) 5.5/7

Japan League 2018 Final Standings



最終戦のTuさんとのゲームは、序盤での彼の構想がおかしく、早い段階で優勢になりましたが、彼の負けまいという粘りのプレーに、なかなか最後まで気の抜けない展開が続きました。

Kojima, S (IM, JPN, 2408) - Tran, T T (CM, VIE, 2352)
Japan League 2018 (7)

1. Nf3 d6 2. d4 Nc6 3. g3 g6 4. Bg2 Bg7 5. c4 Nf6 6. O-O O-O 7. Nc3 Nd7!? 8. h3!?



こうした手順からKing's Indian になることは、ある程度予想はしていました。ナイトを退かれる手は意外でしたが、これにはe7-e5 をじっと待ち、面白いアイディアを仕掛けようと画策します。

8... e5 9. Bg5! f6 10. Be3 h6?


前日のScott戦でもそうでしたが、g5 のマスを抑えたいのは理解できますが、fポーンとhポーンを両方動かしてしまえば、gポーンが極端に弱くなってしまいます。それを十分に補うアイディアなく、軽率にポーンを進めてはいけません。

11. dxe5!



展開の早い白は局面を開きます。白マスビショップも通っており、d5 のマスを綺麗に抑えている白は、すでに大きなポジショナルアドバンテージがあります。

11... fxe5?


ここは11... Ndxe5 12. Nxe5 Nxe5 13. c5 と進むだろうと予想していました。これでも白は展開の早さを活かして優勢です。

12. Nh4! Rf6 13. Nd5 g5!?



g6 を守り切るのが難しい黒は、思い切ってエクスチェンジを捨ててきました。13... Re6 14. Qc2 Nf8 15. Rfd1+/- であればg6 のポーンはすぐには落ちませんが、代わりにルークのがひどいポジションです。

14. Nxf6+ Qxf6 15. Nf3 Nd4 16. Bxd4!?


ここは悩むところですが、ビショップのペアを諦めてナイトを取り除きます。駒得し、展開の依然早い白はピース交換を進めながら、ルークが活きる展開を目指します。

16... exd4 17. Qd2 Nb6 18. b3 c5 19. Rad1 Bd7 20. Nh2!?



最初はe2-e3 とセンターを開きにいくつもりでしたが、g5-g4 があることに気付き、作戦変更です。ナイトを組み替えてNh2-Ng4 を狙いつつ、もう1つの大きな方針に踏み込むか検討します。

20... Bc6 21. Bxc6 bxc6 22. f4!


e2,e3 を弱めますが、ルークを持つ白はその力を最大限に発揮できるよう、オープンファイルを作りにいきます。キングの守りは気になりますが、g4 のマスでナイトが安定することも踏まえれば、十分に仕掛ける価値はあると判断しました。

22... Re8 23. Ng4 Qe7 24. fxg5 hxg5 25. Rf2



少し迷いましたが、一度e2 を守っておき、fファイルのダブルルークで攻撃チャンスを作りにいきます。

25... d5 26. Rdf1 dxc4 27. Rf7 Qxf7


Tuさんはすぐにクイーンを諦めましたが、もう1つの変化はどうなのかと試合中は悩んでいました。27... Qd6 28. Rxg7+!! Kxg7 29. Qxg5+ Qg6 30. Qxc5!+- この手が絶妙で、黒はd4 を取られてチェックからの攻撃に上手く対処する方法がありません。ルークを捨てる変化は頭にありながら、読み切るのにもう一歩というところで、試合中に指せたかは自信がありません。

28. Rxf7 Kxf7 29. bxc4 Nxc4 30. Qxg5 Rxe2



駒がずいぶん捌け、あまり経験のない駒割のエンドゲームになりました。キングサイドに2コネクテッドパスポーンはありますが、まずは黒のポーンを取りにいき、リスクを抑えるのが正しい作戦でしょう。

31. Qxc5 Ne5 32. Nxe5+ Rxe5 33. Qxc6 Re3 34. Kf2!


g3 を守るだけでなく、dポーンのブロックにキングを使います。メイトの危険さえなければ、白キングは積極的にセンターで使うべきです。

34... Bf6 35. a4 Ke7 36. a5



最初はhポーンを伸ばすつもりでしたが、ビショップが抑えているh8 でのプロモーションよりも、aポーンをつかうほうが賢いことに気が付きました。a7 はいつでも取れるため、先にポーンを伸ばして黒にプレッシャーをかけます。

36... Be5 37. Qc5+ Ke6 38. Qxa7 Ra3 39. a6


黒のルークは後ろに回りましたが、ビショップがa7 を抑える方法がないため、白のパスポーンは止められません。パペチュアルチェックもメイトの危険もないことはきちんと読み、ようやくしっかりと勝ちを意識しました。

39... Ra2+ 40. Kf3 Ra3+ 41. Ke2 Ra2+ 42. Kd1 d3 43. Qb6+ Kf5 44. a7 1-0



今大会、中村くんに初負けを喫してレイティング大幅マイナスかと思われましたが、Tuさんからの初勝利でレイティングを取り戻し、6勝1敗で変動は+-0です。オリンピアード前に少し上げておきたいところでしたが、下がらなかっただけでもOKとしましょう。2408 のままオリンピアードではプレーすることになりそうです。

そしてオリンピアードから帰国せずにハンガリーに向かう私にとって、おそらく今回が年内最後の国内公式戦になると思います。そんな大会を久々の優勝で飾れたので、喜びもひとしおです。公式戦ではなくとも、残り1か月のなんらかのチェスイベント、もしくは年明け以降の大会で皆さんまたお会いしましょう!


3年ぶりにメジャー大会の優勝盾が増えました。

2018/08/14

Japan League 2018 Day3 Tournament Report


3日目のジャパンリーグ Photo by Yamada, A

2日目に痛すぎる白での負けを喫した私ですが、しっかり休んで取り組んだ3日目は完全復活です。自分でも満足の指しまわしができたと思います。午前のラウンドはScottさんに白と、全日本選手権最終戦と同じペアリングと色になりました。

Kojima, S (IM, JPN, 2408) - Scott, T (JPN, 2065)
Japan League 2018 (5)

1. d4 f5 2. Nf3 Nf6 3. g3 g6 4. Bg2 Bg7 5. O-O O-O 6. b3 d6 7. Bb2 Na6 8. c4 c5 9. d5 Bd7 10. Nbd2!?



全日本選手権ではサイドラインにしましたが、この日はメインに近いラインで勝負です。9手目までのポジションを先程調べ直したところ、データベースで1試合見つかり、それは私が5年前にハンガリーで指したゲームでした(笑) そのときは10. Nc3 と指して勝ちましたが、今回はナイトを低く組むことにします。狙いは将来的にe2-e4 を突き、e7 をアタックすることです。

10... Rb8 11. Re1 b5 12. Bc3!?


黒からのbファイルオープンのアイディアにはビショップをかわして対抗します。

12... bxc4?!


ゲームの流れを見ると、ここで早めにbファイルを開いたことは、黒よりも白にとってプラスになっているように思えます。d5 のポーンを弱めたくない白はb5 を自分から取ることはしないので、ポーンのぶつかりは保ったままなんらかのアクションを考えたほうが良かったでしょう。

13. bxc4 Qe8 14. Rb1! Nb4 15. Rb2!



開いたbファイルで早速ルークをぶつけ、オープンファイルを取りかえしにいきます。黒は自分からルーク交換をして完全にbファイルを明け渡すのも、相手にとられたクイーンなりナイトなりがb8 に戻るのも少し嫌でしょう。

15... h6 16. a3 Na6 17. Rxb8 Qxb8 18. Qc2!


Leningrad Dutch は試合経験が乏しく、苦手意識もありましたが、この日はKarpov のプレーをイメージして丁寧に指せたと思います。g5 へのナイトの侵入を嫌ったh7-h6 でしたが、それによって弱くなったg6 を狙うとともに、ルークをbファイルに回すアイディアも見せておきます。

18... Qc7? 19. Nh4!+-



このタイミングでg6 を狙う絶好の手が入り、白が勝勢になったことを確信しました。e2-e4 の切り札もある以上、黒がe7, e6, g6 のすべての弱点を支え切ることは不可能です。

19... Be8 20. e4 f4 21. e5 Ng4 22. Nxg6 fxg3 23. fxg3 Nxe5 24. Nxf8 Bxf8


これではっきりと駒得になり、後は無理なく決め手を探すだけです。

25. Bh3 Bg7 26. Be6+ Kh8 27. Rf1 Nb8 28. Nf3 Nbd7 29. Nxe5 Nxe5 30. Bxe5 dxe5 31. Qf5 Qa5 32. Qg4!



g8 でのメイトがあるため、次にRf1-Rf8 と跳び込むことができます。このメイティングアタックを避けるにはほぼ一本道ですが、ピースの交換が進めば白の勝ちのエンドゲームとなります。

32... Kh7 33. Bf7! Bxf7 34. Rxf7 Qe1+ 35. Kg2 Qd2+ 36. Kh3 Qg5 37. Qxg5 hxg5 38. Rxe7 1-0


続くSamuelくんとのゲームも上手く指して勝ち。この日は2連勝と調子を取り戻しました。トップを走っていたAlexはTuさんに負け。TuさんとSimon が連勝で、5/6 が4人並ぶデッドヒートになっています。明日の最終戦は私を含めたこの4人が当たり、優勝の行方が決まります。スペインのDavidさんと青嶋くんも4.5/6 で追ってきており、最大で5人同時優勝があり得ますね。

Kojima, S (5) - Tran, T T (5)
Averbukh, A (5) - Simon, B (5)
Aoshima, M (4.5) - Rivas Vila, D (4.5)

Japan League 2018 R7 Pairings


5勝1敗で4人が並ぶ珍しい展開がどういった結末を迎えるか。明日の最終戦も、皆さんよろしくお願い致します。


乗り換えで使う五反田駅に隣接したカフェの、日替わりカレーはいつも美味しいです。

2018/08/13

Japan League 2018 Day2 Tournament Report

ジャパンリーグ2日目のこの日は、思ったような試合運びができずに苦戦しました。午前のラウンドは中村くんとのゲームです。

Kojima, S (IM, JPN, 2408) - Nakamura, N (JPN, 2078)
Japan League 2018 (3)

1. Nf3 Nf6 2. c4 b6 3. g3 Bb7 4. Bg2 g6 5. O-O Bg7 6. d4 O-O 7. Qc2!?



この変化はこれまで2回指され、どちらも負けています。ある程度は調べていましたが、はっきりどう指すとは決めていませんでした。

7... Ne4 8. Rd1 Qc8 9. Bf4 d6 10. d5 Nc5 11. e4 e5 12. Be3 a5


よくありそうなKing's Indian のポーンストラクチャーになりました。私は黒のf7-f5 は遅く、その間にクイーンサイドからブレイクできれば十分だろうと考えていました。

13. Nc3 Nba6 14. a3 f5!?



クイーンの位置がc8 であるため、この手は少し早いと感じていました。しかし、この手を正当化しようとする黒の試みを、正しく捌くのは私の予想より難しかったです。

15. Bh3! Qe8! 16. exf5 Bc8 17. Nh4 e4 18. Ne2?!


私は黒にポーンを返したうえで、f4 のアウトポストを抑えることで白優勢だと判断しました。ただその方法が間違いで、最初に18. Bf1! としておけば、早々にピンを外すことでgxf5 を強制し、同時にd3 のマスもカバーできます。

18... Nd3 19. Nd4 g5!



完全に意表を突かれる手でした。ポーンでf5 を取りかえすよりも、ゆっくりと白のピースを追い返すか捌くことで、安全に黒はポーンを回収できます。

20. Nhf3?


20. f6 から異色ビショップを残すのは白がつまらないと思いましたが、本譜の流れは厳しく、これしかありませんでした。f3 に刺さったポーンを過小評価し、そのうえで自分の黒マスビショップを過大評価してしまいました。

20... exf3 21. Qxd3 Qh5 22. Bf1 Nc5 23. Qc2 Bxd4 24. Rxd4 Bxf5 25. Qd1 a4!



これでb3 にナイトが刺さり、白は駒損を免れません。黒マスはコントロールしていても、黒キングに脅威となるアタックを仕掛ける方法がありません。

26. Rc1 Nb3 27. Rc3 Nxd4 28. Bxd4 Bh3?!


ここは中村くんも時間切迫でミスが出ます。f3 のポーンを差し出す理由はありません。これで息を吹き返したと思ったのもつかの間、この後の大切な判断を誤りました。

29. Bxh3 Qxh3 30. Rxf3 Qd7?! 31. Bc3?



ここは白にとってのラストチャンスで、抵抗をつづけるためにはルークを残さなければいけませんでした。黒マスビショップとクイーンだけのアタックには限界があるため、当然と言えば当然です。31. Re3! Qf5 (31... Rae8 32. Qh5! があるのがポイント) 32. Qe2! ならば、f2 を守りつつeファイルをコントロールし、黒に攻撃を与えずに堪えられそうです。

31... Rxf3 32. Qxf3 Rf8 33. Qe3 Qf5 34. h4 gxh4 35. Qd4 Kf7!


キングが中央に逃げだすのが良い判断で、白の反撃はこれまでとなります。

36. Qxh4 Ke8 37. Bd4 h5 38. Be3 Qg4 39. Qh2 Rf5 40. Qg2 Qxc4 0-1



途中黒にも甘い手はありましたが、全体を通して見れば完敗でした。このラウンド手痛い黒星で一歩後退ですが、隣のボードではTuさんも負けて、3R は大荒れの結果となりました。

4R はなんとか勝ちましたが、最後劣勢の局面で(試合中、少し優勢だと思っていました...) 相手の時間が落ちての勝利です。色々と今日は上手くいかない1日でした。明日は全日本の最終戦と同じ、Scott さんに白と発表されていますが、あまり深く考えずにゆっくり休むことにします。皆さん、3日目もよろしくお願い致します。



2018/08/12

Japan League 2018 Day1 Tournament Report

すでにお伝えしていた通り、今日から4日間、池上でジャパンリーグが開催されます。ブログで事前に書こうか迷っていたのですが、前回の記事から数日後、中国から来る予定だったマスター2人が、ビザの発行が間に合わないという理由で参加キャンセルとなってしまいました。2015年から3年連続で中国のGM が参加していただけに、今年初めてこうしたトラブルがあったのは残念です。しかし中国からのマスター参加がなくとも、他の海外からの参加者は例年よりも多く、58名の参加者でトーナメントはスタートしています。

私は初戦、後藤さん相手に白星スタートでしたが、他のボードではいくつも上位勢がポイントを削られました。58名中、勝ったのは23人で、下位者も3人アップセットしています。続く2R では、私は5年ぶりに韓国籍のプレーヤーとの対戦になりました。

Jo, U (KOR, 1885) - Kojima, S (IM, JPN, 2408)
Japan League 2018 (2)

1. c4 c6 2. g3 d5 3. Nf3 Bg4 4. Bg2 e6 5. O-O Nd7 6. b3 Ngf6 7. Bb2 Bd6 8. Qc2 O-O 9. d3 e5 10. Nbd2 Re8 11. e3 a5 12. a3 h6!



English Opening で始まったゲームは、得意のBc8-Bg4型になりました。ここは白からのh2-h3 が遅かったことを利用し、白マスビショップをc8 方向へ下げる準備をします。

13. Rfb1 Qe7 14. h3 Bf5!


ここでNf3-Nh4 をされてもh7 に逃げられるのが、12手目の狙いです。白の弱いd3 を攻撃することで、e3-e4 のポーン突き直しを誘い、e4 のポーン自体とd4 のマスを将来的に狙えるようにします。

15. e4 dxe4 16. dxe4 Bh7 17. Ne1 Nc5



コンピュータは17... Red8 を勧めますが、私はNd7-Nc5-Ne6-Nd4 からe4 のポーンを攻撃するプランを考えていたので、eファイルからのプレッシャーは残しておくべきだと思っていました。本譜はb3-b4 をどこかで許しても、ナイトを早めに切り替えることにします。

18. Rc1 Rad8 19. Bc3 Bc7 20. b4 axb4 21. axb4


21. Bxb4 Bd6 は黒問題ありません。次にナイトを退いた際に黒マスビショップを交換できれば、白はますますd4 のマスが弱くなります。

21... Ne6 22. Nef3 Nd4!



白は今更d4 をカバーしても遅いでしょう。黒はこれで強力なパスポーンとe4 へのアタックチャンスを得ます。

23. Bxd4 exd4 24. Nh4 Nxe4 25. Bxe4 Bxe4 26. Qxe4 Qxe4 27. Nxe4 Rxe4 28. Ra7 d3


少し考え、dポーンを捨てて安全に勝てるエンドゲームを見つけます。

29. Nf3 d2 30. Rd1 Rxc4 31. Rxd2 Rxd2 32. Nxd2 Rxb4



黒は2コネクテッドパスポーンを持ち、あとはこれを丁寧に進めるだけなのですが、その前にf2 への攻撃が決まったゲームは終わりました。

33. Ra8+ Kh7 34. Rf8 Kg6 35. Nf3 Rb2 36. Kg2 Bb6 37. Ne5+ Kf6 38. Ng4+ Ke7 39. Rb8 Bd4 40. Rh8 f5 0-1


初日連勝したのはリスト上位の私、Tuさん、南條くん、青嶋くんら9名でしたが、南條くんは初日のみの参加ということで、2日目からは姿を消します。2日目の連勝対決は以下の通りです。

Kojima, S - Nakamura, N
Higashino, T - Tran, T T
Aoshima, M - Noguchi, K
Averbukh, A - Koyama, N

Japan League 2018 R3 Pairings


注目は3Bの青嶋くんです。もしこのラウンドで勝てば、ライブレイティングが2300を超え、FM タイトル獲得となります。ドロー以下なら、FM タイトル獲得は4R 以降に持ち越しとなります。もちろん他のボードも、誰が3連勝4連勝と星を伸ばすか、目が離せない戦いが続きます。


1-2R の合間には、妻のリクエストでところてん探しにでかけ、意外と会場近くで見つけました。池上には10年以上通っていますが、池上会館近くの池田屋には初めて入ります。名物は葛餅だけでなくあんみつやところてんも、この暑い時期には嬉しいメニューですね。

2018/08/07

Japan League 2018 Tournament Preview


昨年のJapan League 入賞者たち

今年も夏の最大のイベント、ジャパンリーグの開催が迫ってきました。今回は池上会館にて、8/12-15までの4日間、7Rの日程で試合が行われます。私はつい最近まで、11日の土曜日からスタートだと勘違いしていました。ぎりぎりで気付いて良かったです。

今年も中国からはマスターが参加すると伝えられ、そのメンバーはGM Zhou Jianchao、WGM Huan Qiang だと発表されています。Zhou Jianchao は2年ぶり、Huan Qiang は初めての来日となります。偶然かもしれませんが、2015年以降中国から来るGM は、2500台と2600台が交互になっています。2015年はGM Zao Xue に私が、2017年は馬場さんがGM Xu Yinglun に競り勝って優勝を阻止していますが、2600台のGM はまた一段上の実力を持っています。昨年の優勝者である馬場さんを欠く今年の日本勢が、Zhou Jianchao とどう戦い、誰がポイントを削れるかに注目したいと思います。


一昨年のジャパンリーグでプレー中のZhou Jianchao

Japan League 2018 Entry List

一般の参加費は20000円と高額ながら、国内外からすでに34名のプレーヤーがエントリーしています。11日のエントリー締め切りまでに、50名程まで増えると予想しています。私もオリンピアード前の大切な大会として、優勝、そしてレイティングアップを目指してプレーしてくるつもりです。参加者、運営の皆さん、日曜日から4日間よろしくお願い致します。

2018/08/06

第8回七盤初心者のためのチェスレッスン


8月のいっぷくでのチェスレッスンまで2週間を切りました。年内は残り2回の開催です。参加者の皆さん、よろしくお願い致します。

【日時】 2018年8月19日(日) 18:30~20:30
【会場】 どうぶつしょうぎcafe いっぷく(最寄駅:清澄白河駅)
【形式】 レクチャー+質疑応答+対局
【テーマ】 エンドゲーム
【参加費】 2000円
【申し込み】 どうぶつしょうぎcafe いっぷく ご予約フォーム

チェスのエンドゲームは独特で、オープニング、ミドルゲームとは違う勉強が必要になります。エンドゲームを知ることで、よりチェスの世界を広げましょう。

2018/08/03

Chessify


昨日、Twitter で目にしたアプリを落としてみました。Chessify というこちらのアプリ、以前もどこかで目にした記憶がありましたが、ios 版がこのたびリリースされたとのことです。基本的に無料で利用できます。


どのような機能があるかと言えば、本に載っているチェスの局面をこのような画面で撮影し、データとして取り込むことができるというアプリです。慣れるまで少しコツがいるかもしれませんが、画面に表示されたa1 とh8 のマスを目安に枠内に合わせるのがポイントです。これがずれると、間違った局面としてデータ化されてしまうのでご注意を。読み込んだポジションは、そのままStockfish9 で解析することが可能です。


正しく撮影、データ化できれば手番を入力して保存します。駒のずれや間違いがあれば、ここで修正するか、撮影しなおします。


取り込んだデータ一覧はこのように表示されます。撮影の正確性が上がり、局面にゲームの情報を入力でき、フォルダに分けてまとめられると理想ですが、本の局面を取り込んですぐ解析できるというだけでも、十分に面白い機能です。最近は名刺を撮影してデータ化するアプリもあるようですが、それのチェス版といったところですかね。これで本(特に問題集)の局面を取り込んでおけば、遠征先などに本を持っていく手間が省けます。もちろん、先に取り込んでおく手間とどちらが大きいかという問題はありますが(笑) 興味のある人はぜひインストールして、使い勝手や利用方法をチェックしてみてください。私ももう少しいじってみることにします。

2018/07/30

Chubu Rapid Open 2018 Tournament Report


昨日は中部快速オープンに参加するため、5月以来となる名古屋遠征でした。9月からヨーロッパに渡り、秋の名古屋オープンに参加できない私にとって、年内最後の名古屋でのイベントです。2000オーバーが半分以上という驚きのハイレベルなメンツとなり、優勝を目指してアツい戦いが始まりました。

トーナメント序盤、私は藤沢さん、入江さん、野口さんに3連勝で前半を折り返します。同じく3連勝は馬場さん、Alexのみで、リスト1のTuさんはAlex に負け、リスト5の松尾さんは一昨年のジュニアチャンピオン、田中泰良くんにドローを落としています。泰良くんはカナダでプレーしている中学生で、2.5/3 でぴったり3連勝組の後をつけ、後半戦も上位陣を破って今大会の台風の目となりました。


Baba, M (FM, JPN, 2399) - Kojima, S (IM, JPN, 2497)
Chubu Rapid Open 2018 (4)
Position After 33... a5

4R との馬場さんとの対戦では、このようなポジションになりました。黒はポーンを捨ててみたものの、代償はイマイチで少し苦しい展開が続きました。しかし、白マスでのプレッシャーを保ってここまで来て、ようやく白のミスが出ます。

34. f3? Qxd3 35. Qb8 Kg8 36. Qxb7 b4


白はピースを取りかえしましたが、その代わりに黒クイーンに潜り込まれ、反撃のチャンスを許しています。34. Bc5! から黒マスビショップを交換していれば、ゆっくり指して白が優勢だったでしょう。

37. Qc8 bxc3!?



ここは時間がほぼない中、パスポーンを作って勝負に行くことにします。しかし、Bd4-Bc5 の手が見えていながら、それに対する正しいディフェンスを探す余裕はなかったのであれば、37... Qd2 からパペチュアルチェックを狙うのが安全策でした。

38. Bc5 Kh7?


これが決定的な間違いで、白はピースアップを保ちながらパスポーンをブロックできます。代わりに38... c2! 39. Qxf8+ (39. Bxf8 ではクイーンに1段目に潜り込まれてからプロモーションされ、白はどうしようもありません。) 39... Kh7 (こうしてチェックされてから初めてキングが避ければ、本譜と違って白クイーンをcファイルから外していますし、なによりポーンが7段目まで前進しています。) 40. Ba3 Qd4+ 41. Kf1 Qa1+ 42. Ke2 Qd1+ 43. Ke3 c1=Q+ 44. Bxc1 Qxc1+ 45. Kf2 Qb2+ これであれば、問題なくドローです。

39. Bxf8 Qd4+ 40. Kh2 Qxh4+ 41. Qh3 Qd8 42. Ba3 g6 43. Bc1 1-0



以下、c1 を抑えられて負けです。ビショップを捨ててパスポーンを作ったのに、それをすぐに生かさなかったのは悔やまれるプレーでした。

これで馬場さんは4連勝。続くAlex との4連勝対決も制して、5R終了時点で優勝を決めました。最終戦もTuさんとドローになり、1P のリードをつけての優勝はさすがです! 私は5R で東芝さんにドローになった後、最後は鈴木さんとの対戦になりました。

Suzuki, M (JPN, 2062) - Kojima, S (IM, JPN, 2497)
Chubu Rapid Open 2018 (6)

1. e4 c6 2. d4 d5 3. e5 Bf5 4. Nf3 e6 5. Nbd2 Nd7 6. Nb3 Ne7 7. Be3 Bg6 8. Bd3 Nf5 9. Qd2 Be7 10. O-O a5 11. a4 Nxe3 12. Qxe3 O-O 13. Ne1 b6 14. f4 Bxd3 15. Qxd3 c5 16. Qh3 f5



最終戦はここからにしましょう。かつて馬場さんとの全日本選手権のゲームでも、同じようなポーンストラクチャーにしたことがありました。f4-f5 の押し込みを防いでおき、互いにどちらがgポーンを伸ばしてキングサイドを開くかという展開になります。ただし、白は2マイナーピースをすでに交換しているため、アタックの力は不十分で、黒はすでに満足なポジションだと判断できると思います。

17. Nf3 Rc8 18. Rfd1 Kh8 19. Kf2?!


キングの避ける方向として、この手には疑問が残ります。白からg2-g4 とする気配がはっきりとないのであれば、黒はゆっくりとg7-g5 のブレイクを準備できるでしょう。Kg1-Kh1 からルークをh1に戻し、どこかでg2-g4 を仕掛けるべきなのではないかと思います。

19... c4 20. Nc1 Qe8 21. Ne2 Rg8 22. Ng5 Qg6??



しかし、ここで事件が起きました。私たちは互いに何事もなくゲームを進めましたが、後になってこれはディフェンスが成立しておらず、23. Qxh7+! Qxh7 24. Nf7# があることに気付きました。教科書的なクイーン捨てからのナイトの窒息メイトです。黒が正しくh7 とe6 を守るためには、22... Nf8 と指すべきでした。

23. Nf3? h6 24. Ng3 Rcf8 25. Ng1 Qh7


最初思いついた際はルークを最終的にg5 に置けば良いと思っていましたが、それよりもg5 にポーンが残るほうが良いと思いなおし、ゆっくりとg7-g5 の準備を進めます。クイーンもh7 に下げてしまえば、h6 を守りながらgポーンの邪魔からどくことができます。

26. Re1 Rf7 27. Re3 g5!



念願のブレイクをベストのタイミングで実行し、完全に黒がキングサイドでイチシアチブを握りました。後はgファイルを開いた際に理想的なアタックができるようにさらに準備するのみです。

28. N3e2 Nf8 29. g3 Ng6 30. Re1 Rfg7 31. Qf1 gxf4 32. gxf4 Bh4+ 33. Ng3 Nxf4 34. Rf3 Nh5 35. N1e2 f4 36. Nxf4 Nxf4 37. Rxf4 Rxg3 38. Rxh4 Qf5+ 39. Rf4 Qxf4+ 40. Ke2 Rg2+ 0-1


勉強はしていても、実践したことのないアイディアをラピッドで使うのは難しいと実感したゲームでした。これでなんとか4.5/6 となり、去年最終戦負けで逃した入賞に滑り込んだのでした。

1st Place Baba Masahiro 5.5/6
2nd Place Tran Thanh Tu 4.5/6
3rd Place Averbukh Alex 4.5/6
4th Place Kojima Shinya 4.5/6
5th Place Tanaka Tyler 4.5/6

Chubu Rapid Open 2018 Final Standings


終わってみればサマーオープン同様、順番こそ入れ替わったものの、リストトップ4人が4位まで入賞... なのですが、そこに泰良くんが入ったのがすごいです。泰良くんは国内のレイティング1500台でありながら、2000台に3勝1敗1ドローで今大会を乗り切りました。FIDEレイティングが2000台であることを考慮しても、素晴らしい戦績だったと思います。その他、A,B の入賞者、そして参加者、運営に皆さん、この日1日お疲れ様でした。来年以降、また名古屋の大会には顔を出したいと思いますので、その際はよろしくお願い致します。


私の試合での幻のメイトも教科書的できれいでしたが、こちらもなかなか。6Rでのとある最終局面です。


大会終了後は松尾さんと2人で反省会と称し、オリンピアードに向けての話や過去の海外大会の話などをしていました。大阪に帰る松尾さんを見送った後は、1人で指定の新幹線の時間までお茶をします。名古屋駅構内のこちらのカフェは、ぴよりんというひよこ型プリンが名物なのですが、週末は夕方には売り切れるそうで、なかなか実物にはお目にかかることができません。代わりのグレープフルーツのゼリーでほっと一息ついて、東京への帰路についたのでした。

2018/07/17

Summer Open 2018 Day2 Tournament Report


今年のサマーオープン入賞者たち

サマーオープン2日目も無事に昨日終わりました。オープンクラスの入賞者は蓋を開けてみればリスト上位4名で、私が少しリスト順位から落ちたのみでした。入賞だけでなく、参加者の皆さん、2日間に試合お疲れ様でした。

1st Place Tran Thanh Tu 6/6
2nd Place Baba Masahiro 5/6
3rd Place Aoshima Mirai 5/6
4th Place Kojima Shinya 5/6


Tuさんは2日目も全勝で乗り切り、2位以下に1P差をつけての優勝となりました。馬場さん、青嶋くんはTuさんに負けのみで残り5試合を勝ち、私は2ドローで上位3名とは当たらずに5Pです。私の2日目の試合は全てエンドゲームに入り、タフなゲームが続きました。


Kojima, S (IM, JPN, 2497) - Nakamura, N (JPN, 2215)
Summer Open 2018 (4)
Position after 32... Re7

33. Bh6! Bg7 34. Bxg7+ Kxg7 35. Rf7+ Rxf7 36. Rxf7+ Kg8 37. Rc7?!


ここで何を指すか悩みましたが、時間のない中で不正確な手を選んでしまいました。37. e7 Ne5 38. Rf6 Ng6 39. Rxg6+ (この手はなぜか検討戦で見落としていました。) 39... hxg6 40. Bxg6 b5 41. e8=Q+ Rxe8 42. Bxe8 bxa4 43. Bxc6 a3 44. Bd5+ Kg7 45. Kg2 Kf6 46. Kf3 Ke5 47. Bb3 Kd4 48. Ke2 c4 49. Ba2 c3 50. Kd1 Ke4= この変化は白にチャンスがありそうに見えましたが、黒はキングを上手く使ってドローに持ち込むことができます。 他には37. Rb7!? Ne5 38. e7 Ng6 39. Bxg6 hxg6 40. Rxb6 Kf7 41. Rxc6 Rh8+! 42. Kg2 Rh5! 43. Rxg6 Kxe7= この変化もドローです。ただしどちらも黒が気を付けて指さねばならず、実際には決着がつく可能性もあるでしょう。

37... Ne5 38. e7 Ng6 39. Bxg6 hxg6 40. Rxc6 Kf7 41. Rxb6 Rc8!



当然の1手です。aポーンを取る時間が無いのは誤算で、これは負けを覚悟しました。

42. e8=Q+ Kxe8 43. Rxg6 c4 44. Re6+ Kf7?


黒キングはcポーンのサポートとaポーンへのアタックのため、クイーンサイドに向かうのが正確です。このミスによって黒は勝ちのチャンスを失ってしまいました。

45. Re1 c3 46. Kg2 c2 47. Rc1 Rc3 48. Kf2 Ke6 49. Ke2 Ra3 50. Rxc2 Rxa4 1/2-1/2



eファイルのパスポーンの力がどれくらいなのか、判断の難しいゲームでした。続く松本くんとのゲームも序中盤で上手く指せず、ドロー模様のエンドゲームになったはずでしたが...


Matsumoto, Y (JPN, 2036) - Kojima, S (IM, JPN, 2497)
Summer Open 2018 (5)
Position after 20.Ng3

20... Re8!? 21. Nxf5 gxf5


ここはポーンストラクチャーを崩しても勝負することにします。fファイルのダブルポーンは悪い形に見えますが、e4 にナイトが跳んでこないように抑えることで、最大の弱点であるd6 をカバーする役割を果たします。

22. f3 Ne3 23. Rd2 Re5 24. Rde2 Rae8 25. Nf4 b6?



私はe3 に潜り込んだナイトを強い、松本くんは帰る場所がないために弱いと判断してこの局面になりました。白のナイトは当然f4 に跳んでg2 とd5 を守るものだと思っていましたが、私は次のNf3-Nd3-Nxc5 を気にしすぎました。白の狙いはもっとシンプルに、b2-b3 の後でキングを上げてe3 のナイト狙うことです。25... Kf8! 26. b3? (26. Nd3 R5e7 27. Nxc5 dxc5 28. d6 Re6 29. d7 Rd8 30. Rxe3 Ke7!= この1手は少し見つけづらいです。) 26... Nxg2! 27. Rxe5 Nxe1!-/+ この変化のようにRxg2 がチェックにならないようにキングをf8 に避ける手は考えてはいたものの、e1 のルークを取るアイディアを見落としていて、g2 取りが成立するのはf4 のナイトがどいた後のみだと勘違いしていました。これならばe3 のナイトはトラップになることはありません。

26. b3 c4 27. Kd2?!


ここは焦りすぎです。27. c3! b5! 28. Kd2 b4! 29. cxb4 c3+ 30. Kd3 Nxd5 31. Nxd5 Rxd5+ 32. Kxc3+/- ならば本譜と似ていますが、白がポーンアップしていて明確に白優勢です。

27... c3+! 28. Kd3 Nxd5 29. Nxd5 Rxd5+ 30. Kxc3 Rc8+ 31. Kb2 Kg7 32. c4?!



なんとかナイトを落とさずに捌きましたが、まだポーンストラクチャーの悪い黒が気を付けて指さなければいけません。c2-c4 はd4,d3 のマスを弱め、黒の孤立したdポーンを捌くチャンスを与えてしまいます。

32... Rd4 33. g3 Rd3 34. Rf2 d5 35. cxd5 Rxd5 36. Re3 Kf6 37. f4 Rd1 38. Rg2 Rcd8 39. Kc3 R8d4 40. Rg1 R1d2


黒は主な問題を解消しましたが、それでも勝つのは難しい状況です。しかし決定的なミスが白に出ます。

41. a4 b5 42. axb5 axb5 43. b4 Rd5 44. Ra1 R2d4 45. Ra6+ Kg7 46. Rb6 Rc4+ 47. Kb3 Re4 48. Rc3 h5 49. Rb7 Re2 50. Rdd2 51. Rc2??



ルークを交換する際は、ポーンエンディングの結果がどうなるかまで計算しなければいけません。

51... Rxc2 52. Rxc2 Rxc2 53. Kxc2 Kf6 54. Kc3 Ke6 55. Kd4


55. Kd2 Kd5 56. Kd3 f6!-+ があってツークツワンクです。

55... Kd6 56. Kd3 Kd5 57. Kc3 Ke4 58. Kb3 Kd4 0-1



最後はAsaka Samuel くんとのゲームです。昨年、海外から強い中学生が移籍してきたと聞いて彼のプレーは見続けていましたが、対戦は今回が初めてです。彼にとっても国内のレイティングを2100に乗せて初めての大会でした。


Asaka, S (JPN, 2153) - Kojima, S (IM, JPN, 2497)
Summer Open 2018 (6)
Position after 30.Ra2

30... Nb8! 31. Rc2 Rxc2 32. Qxc2 Nc6!


cファイルでルークとクイーンを交換してドロー一直線とはせず、勝負にいくならクイーンは残してナイトを組み変えます。白はa3-a4 を突いてしまったせいでb4 のマスが弱く、黒はそれを利用してチャンスを作りにいきます。

33. Nc1 Qd8 34. Na2 h5 35. Be1? f4!



b4 を守りにビショップが退く手は予想しており、ここがチャンスだと思いました。根元のe3 を崩すことでd4 を弱め、一気にポーンをバラバラにします。

36. Bd2 Qb6 37. Nc1 Bf6 38. Bg6 fxe3 39. Bxe3 Bxd4 40. Bxe8 Bxe3 41. Qg6?


互いに時間切迫の中で白に痛いミスが出ます。黒がすでに有利なのは仕方がありませんが、ここはじっと耐えるしかありません。黒にはぴったりのディフェンスがあるため、クイーンの飛び込みは役に立たないのです。

41... Ne5 42. Qc2 Qd4+



試合後の検討で42... Bh6! 43. Ne2 Qf2!-+ を見つけて、わかりやすく黒が勝ちであると気付きました。本譜でもそうですが、g1 をナイトで守られても攻撃できる手筋を黒は見つけなければいけません。

43. Ke2 Bf4 44. Kf1 Bxh2


44... Qe3! 45. Ne2 Nd3!-+ は見つけるべきでした。h2 を取るよりも、c1-h6 のダイアゴナルに利かせておくほうがビショップは仕事をします。

45. Ne2 Qe3 46. Bg6 Nc6 0-1



最後はSamuel くんがh5 のポーンを取ったものの、時計を推し損ねて時間が切れて負け。黒はビショップを組み直して大きく優勢ですが、まだ決定的な勝ちではないためもったいない負けでした。

なんとかこの最終戦を勝って5Pグループに滑り込みました。昨年は初戦でフランスのプレーヤーに負けたものの、最後に南條くんと当たる1B まで上がりましたが、今回はそれもなく、やや消化不良です。なかなか思うような指しまわしができない中で結果を拾えたのは収穫だと思いつつ、次の大会ではもう少し内容もついてくるように修正したいと思います。


試合後はフランスからの一時帰国組と、京急蒲田近くの海鮮料理のお店へ。私が頼んだこぼれ寿司はこのボリュームで何が何やら(笑)


そして意外なイベントとして、マジシャンが席まで足を運んでくれて目の前でマジックを披露してくれました。自分のサインを入れたトランプが、束の中から一番上へ、かと思えばポケットの中へ。そして極めつけは、未開封のペットボトルの中から現れました! 心くんも円造くんも、フランス帰国直前に良いお土産ができたようです。

Copyright © 2011 Shinya Kojima All rights reserved.