2016/07/12

Chess Lesson from GM Misha


今日は都内で、GM Mihajlo Stojanovic さんからレッスンを受けてきました。Misha は、今月末にスロバキアで開催される、U16 オリンピアードの日本代表にチームコーチとして同行するため、大会直前に来日しています。9月に開催されるオリンピアードの日本代表メンバーも、この機会にMisha からレッスンを受けています。今日は私と福谷さんの2人が参加しました。


White to move

Misha からは今日、Kasparov - Kramnik のマッチの1ゲームと、タクティクス、エンドゲームのポジションをいくつか見せてもらいました。中でも面白かったのは、上のポジションです。1手目、2手目も面白いですが、黒が負けないようにする最善手と、それに対して白が勝てる唯一の手の連続が、どちらもうまくできていて、良い問題になっていると思いました。ポジションが正しいことを確認するため、Rybka で解析もしましたが、このレベルのエンジンでも正解はすぐに出てきません。白黒の手をセットでの完答は難しいと思いますが、興味のある方はチャレンジしてみてください。

Misha のレッスンは、16日にも開催が予定されています。プレーヤーとしても、コーチとしても、再び勉強させてもらってこようと思います。Misha は17日、18日に開催されるサマーオープンにも、フルではないかもしれませんが、今のところ参加が予定されていますので、こちらも楽しみですね。


4 件のコメント:

ryuujii さんのコメント...

1. Qc8 Kg8 2. Bc7 Qxc8 3. fg Kh8 4. Be5 Qc5 5. Bb2 Nc7 6. Ba1 a4 7. Bb2 a3 8. Ba1 a2 9. Bb2 a1=Q 10. Bxa1 Nd5 11. Ke6 Nc3 12. Bxc3 Qxc3 13.f8=Q

こんな感じでしょうか?

シーム さんのコメント...

これはryuujiiさん流石の一言ですね。
問題も良く出来ていますし、それを完答してしまうryuujiiさんも凄いです。
自分なりに手順を追ってみました。

1.Qc8(gxh7からのプロモートと、Be7+の両狙い)
1.…Kg8(両方を受ける手)
2.Bc7(Qxe8+狙い)
2.…Qxc8
3.gxf7+
3.…Kh8(3.…Kf8は、4.Bd6#)
4.Bd5(次にKg5やKe7などのディスカバードチェックでメイト狙い)
4.…Qc5(e5のBに当たりを残し、ディスカバードチェックを防ぐ。また、代えて4.…Qd8+や4.…Qc6+は、白Kが逃げた際にe5の白Bが逆チェックになり、黒はチェックメイトされる。)

5.Bb2(これが5.Bb1でないのも凄いところ。また5.Ke6+とディスカバードチェックをかけるのは、5.…Qxe5+ 6.Kxe5 Kg7とプロモートを防がれて白負け)

5.…Nc7(黒Qが5.…Qb4などと白のBを追いかけて、ディスカバードチェックを消しに行くのは、6.Kg5+ Qxb2 7.f8Q#となってしまうので、黒はNでe6のマスを抑えて、白Kの自由を奪う。)

しかしここで黒のaポーン以外、いわゆるツークツワンクで、

○黒hポーンが動くと、白Kg6でチェックメイト
○黒Nが動くと、白Ke6でチェックメイト
○黒Qが動くと、白Kが移動して白Bのディスカバードチェック、或いは逆チェックが掛かるので、黒QのポジションからQxb2と白Bを取れても、f8Qとプロモートしてチェックメイト

という条件が整います。
それを利用して、

6.Bb1 a4
7.Bb2 a3
8.Bb1 a2
9.Bb2 a1Q
10.Bxb1
(ここまでの変化にするため、5手目はBb1としてしまうと黒a4 白Bb1 黒a3という手順になってしまい、次に白Bを移動させるマスが無く、白Bを取られて白負けの変化になります。凄い!!)

これで完全なるツークツワンクが整い、
黒はhポーンか、NかQを動かさなくてはいけません。

手順の一番長い、
10.…Nd5+
11.Ke6+(b1のBのディスカバードチェック)
11.…Nc3
12.Bxc3 Qxc3
13.f8Q#

というのが大筋の指し手の意味だと思います。
縦長のコメントになってしまい申し訳ないです(;^ω^)

シーム さんのコメント...

あ、4手目 ×Bd5 ○Be5
です、すいません。

Shinya_Kojima さんのコメント...

お二人とも、コメントありがとうございます。シームさんは細かく解説もつけてくれましたね。私が付け加えるところ、全く無くて困ります(笑) 5.Bb2! ではなく、5.Ba1?? だと、黒の勝ちになってしまうのも面白いですね。

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