2023/03/04

Tokyo Chess Championship 2023 Day1 Tournament Report

今日から2日間、東京チェス選手権に参加しています。この大会は昨年、5勝1ドローで優勝しており、今年は連覇がかかっています。初日は中継されるトップボードで3連勝でしたが、無事にとは言いがたい内容でした。

Saito. H - Kojima, S
Tokyo Chess Championship 2023 (3)

1. e4 c6 2. d4 d5 3. Nc3 dxe4 4. Nxe4 Bf5

1R の岡山くんとの試合では初めて4... Nf6!? を試してみましたが、この試合では指しなれた4... Bf5 のClassical Variation を選びます。今年は数年ぶりのCaro-Kann イヤーなのですが、その中でも多少マイナーチェンジを試します。

5. Ng3 Bg6 6. h4 h6 7. Nf3 Nd7 8. h5 Bh7 9. Bd3 Bxd3 10. Qxd3 e6 11. Bd2 Ngf6 12. O-O-O Qb6!?


このタイミングでのQd8-Qb6 は、ウズベキスタンのGM Saltaev が10年以上前に成功してたくさんの白星を稼いでいるのですが、自身で試すのは初めてです。ここからの白の数手で、12... Be7 の変化に手順前後する可能性もあります。

13. Ne4 Be7 14. Ne5 Rd8 15. f4??

シンプルなブランダーで白はポーンが落ちます。15. Nc4 Qc7 16. g3!? を読んでいましたが、Bd2-Bf4 にはNf6-Nd5 が受けになるので、d6 への侵入はストップして黒は満足な展開でしょう。キャスリングを遅らせてもルークをd8 に早く回したことで、c6-c5 の楽しみもあります。

15... Nxe5 16. Nxf6+ Bxf6 17. fxe5 Bxe5!


17... Rxd4 18. Qg3 Rxd2 19. fxg7! の切り返しがあるため、取るポーンはe5 からです。

18. Be3 c5! 19. Rh4 cxd4 20. Bxd4 Bxd4 21. Rxd4 Rxd4 22. Qxd4 Qxd4 23. Rxd4 Ke7

1ポーンを取った黒はピースをほとんど交換し、ルークエンディングに持ち込みます。センターにすでにパスポーンができており、白のクイーンサイドでの反撃も遅いのでこれを勝てないのはまずいと思いました。

24. Rb4 b6 25. a4 Rd8 26. a5 bxa5 27. Rb5 Rd5 28. Rb7+ Kf6 29. Rxa7


29. g4 Rd4 30. Rxa7 Rxg4 31. Rxa5 g5! (31... Rg5? 32. b4!=) 32. fxg6 fxg6-+ このルークエンディングはhポーンを進めて勝ちですが、試合中は31... Rg5? を少し考えていたので、間違えうる怖い形です。

29... Rxh5 30. c4 Rg5 31. g3 Rg4 32. Rxa5 Rxc4+ 33. Kd2 Rg4 34. Ra3 h5 35. Rf3+ Kg6?!

今見返しても、なぜgファイルに逃げたのが分かりません。白のbポーンを警戒すればクイーンサイドに戻るべきですし、f7-f5, e6-e5 をサポートするためにも、35... Ke7 と指すべきです。

36. Kc3 f5 37. b4 Kf6 38 b5 h4?


オリンピアードのネパール戦でも、相手のパスポーンが単に進む手を見落として負けたことを思い出しました。h4 でポーン交換をして3コネクテッドパスポーンを決め、hファイルからルークが下がるというのは黒の都合の良い想像です。 38... Ra4 39. Kb3 Rd4-+ からルークを8段目に下げる準備をし、パスポーンを押し進めていけば簡単に勝ちでした。

39. b6! Rxg3 40. b7 Rxf3+ 41. Kc4 Rf4+ 42. Kc5 Kg5

うっかり白のプロモーションを止められなくなってしまったので、ルークを取りf-hファイルの3つのパスポーンに期待します。キングが前進することで後ろからのパペチュアルチェックをかわし、パスポーンのサポートすることも重要です。

43. b8=Q Kg4 44. Qg8 g5 45. Qxe6 h3 46. Qe1 Rf3 47. Kd4?


白キングはポーンに寄れないため、この1手は無駄になってしまいます。白がドローにするためにはチェックをすぐに入れてh3-h2 を止めるしかありませんでした。47. Qe2 f4 48. Kd5 Kg3 49. Qe1+ Rf2 50. Qg1+ Rg2 51. Qe1+ Kg4 52. Qe6+= これでチェックが止まらずドローです。しかし、黒としてはルークを変な場所に置かなければポーン、キング、ルークがそれぞれ協力して守り合っており、フォートレスでドローは確定しています。正しくチェックを入れてドローに持ち込まなければいけないのは白なので、実戦的には黒にチャンスのあるエンドゲームだとずっと思っていました。

47... h2-+

試合中確信はありませんでしたが、このポーンが7段目まで到達したことで黒の勝勢となりました。g1 のマスを抑え、ここでクイーンのチェックができなくなったことがポイントです。

48. Qh1 Kg3 49. Ke5 g4 50. Kd4 Kh3 51. Ke5 Rf2 52. Qa8 Rf1


チェックが続かないことを確認し、プロモーションの準備をします。

53. Qa3+ g3 54. Qa8 h1=Q 55. Qh8+ Kg2 0-1

余計な反撃を与えずに勝つべきゲームでしたが、貴重なエンドゲームの体験ができたので良しとします。明日は終始安全に指したいです。

数名のキャンセルで67名の参加となった今年の東京チェス選手権ですが、初日3連勝は6人います。明日の後半戦で全勝者も絞られますので、きっちり残って優勝争いをしてきたいと思います。

Tokyo Chess Championship 2023 R4 Pairings
Tokyo Chess Championship 2023 R4 Live Games (chess.com)
Tokyo Chess Championship 2023 R4 実況中継(Youtube)

初日の夜はずっと行ってみたかった大井町の老舗洋食屋、ブルドックに足を運びました。こちらは350gある巨大メンチカツが名物です。

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