ブログ自体とこのシリーズ、どちらも更新は久々です。書きたい内容は色々とあるのですが、なかなか時間が取れません。今回はポーンエンディングからご紹介します。
lichess blitz
Position after 36. Kxg2
序盤、中盤かなりまずいところのあるゲームでしたが、なんとかこのポーンエンディングに持ち込みました。この時点では黒もキングサイドに2コネクテッドパスポーンができるため、それをキングで止め合ってドローだと思っていました。しかし、よほどひどい間違いをしなければ白が負けることはないので続けることにします。
36... Kf6 37. Kf3 Ke5 38. b5
38. c5と突く手もありますが、この場合は黒キングが抑えるべきマスがc6,d5の2つであるため、白キングの前進を本譜よりも妨害しやすくなります。チャンスを作るのであれば、より遠いパスポーンを前進させておきます。
38... Kd6 39. Ke4 Kc5 40. Ke5 f5??
試合中、このfポーン突きがブランダーであることはすぐには分かりませんでした。優先して突くべきは、より外側のg,hポーンです。40... h6! (40... g5 もOK) 41. Kf6 g5 42. Kf5 Kb6! 43. Ke5 Kc5! 44. Kf6 Kb6!=これが黒の正しいディフェンスで、f7にポーンを残しておき、これを取られた際にh6-h5,g5-g4でパスポーンを作れるようにしておきます。すると白はキングサイドでアクションを起こせないので、クイーンサイドにキングを寄せる手を混ぜたいのですが、黒キングは上手いタイミングでc5に戻ることでそれを許しません。。白はこの黒のキングの妨害をかいくぐってクイーンサイドに近づくことができないため、ドローとなります。それではfポーンを先に進めてしまった本譜はどうなるでしょうか。
41. h4 Kb6
黒キングがc5から離れてくれれば、白キングはcポーン前進のサポートのためにd5に寄ることができます。これを避けるのであればhポーンを突く手しかありませんが、いずれにせよ白の勝ちになります。41... h6 42. h5! g5 43. Kxf5 Kb6 44. Ke4 Kc5 45. Ke5 Kb6 46. Kd5 Kc7 47. c5 Kb7 48. Kd6+- 少し時間がかかりますが、fポーンを落としてしまう変化は分かりやすいでしょう。41... h5 42. Kf4 Kb6 43. Ke3 Kc5 44. Kd3! Kb6 45. Kd4+- 黒キングはc5,b6のマスしか待つ場所がなく、これを往復するしかありませんが、白キングはその間にe5-f4-e3-d3と移動でき、黒に手番を渡してd4のマスに到達できます。42. Kd5 h6 43. c5+ Kxb5
43... Kc7 44. b6+ Kb7 45. c6+ Kxb6 46. Kd6+- 黒キングが下がって粘ろうとする手にも、bポーンを捨ててcポーンを進めるアイディアで勝勢です。
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