2023/11/02

Japan Open 2023 Day1 Tournament Report

今日から4日間、品川区立中小企業センターで開催される7試合のトーナメント、ジャパンオープンに参加します。この大会は来年のオリンピアード日本代表を決めるとともに、私にとっては3連覇がかかる大きなものです。今年はエントリー上限が114名でしたが、Tuさんを含めた数人の直前キャンセルがあって、111人でのスタートとなりました。私は3番ボードで初対戦となる加藤さんとの試合です。

Kato, A (JPN, 1668) - Kojima, S (IM, JPN, 2306)
Japan Open 2023 (1)

1. d4 d5 2. Bf4 c5 3. e3 Nc6 4. Nf3 Bg4

今回、London対策にはビショップをポーンストラクチャーの外に展開するラインを選びました。11手目までが研究手順です。

5. c3 e6 6. Nbd2 Nf6 7. Qb3 Qc8 8. Ne5 Nxe5 9. Bxe5 Nd7 10. Bg3 c4 11. Qc2 b5 12. e4 Be7


e3-e4は白の典型的なアイディアで、黒はd5にポーンを残しておきたいので取ることができません。このポーンのぶつかり合いをどう捌くかはこの後のポイントです。

13. Nf3?!

Bf1-Be2の準備だと思いますが、2回目のNf3-Ne5はあまりインパクトがないうえ、e4でのぶつかり合いをキープして開くタイミングを白がコントロールするのがポイントであるため、e4に利くナイトをd2からずらすのは奇妙だと感じました。代わりにキャスリングできなくなることを恐れず、13. Be2とぶつけてビショップ交換をし、Rh1-Re1,Ke2-Kf1を考えていました。

13... O-O 14. Be2 Nf6!


e4を崩すことで、Bg4-Bf5とNf6-Ne4のチャンスを作ります。黒はe4にプレッシャーを集め、ポーンをどう捌くか催促をしてゲームを進めやすくします。

15. Bh4 Qb7! 16. Bxf6?!

あまり黒マスビショップを手放すメリットはないと感じます。16. exd5 Bf5 17. Qc1 exd5=/+と進めば、黒はNf3-Nh4を恐れずに白マスビショップのダイアゴナルを切り替えて満足でしょう。

16... Bxf6 17. e5?


ポーンの押し込みは決定的なミスでした。黒は弱点になるポーンがないうえ、Bg4-Bf5の切り替えとダブルビショップの活用ができます。白は17. exd5 Bf5 18. Qd2 exd5 19. O-O Rfe8=/+で頑張るべきでした。

17... Be7 18. h4 b4 19. Ng5 Bf5-+

bファイルからの突破はb1のマスを抑えてこそ力を発揮します。キングへの直接攻撃を抑え込んだうえで典型的なブレイクを決めれば、黒のアドバンテージは勝ちに十分なものです。

20. Qd1


20. Qc1 bxc3 21. bxc3 h6 22. g4 Bg6! 23. Nf3 Rab8-+でもゆっくりb2から侵入して黒勝勢です。本譜でもb2への侵入からc3を狙えば、白には守る方法がありません。

20... bxc3 21. bxc3 Qb2 22. O-O h6 23. Nf3 Qxc3 24. Rc1 Qa5 25. a4 Rab8 26. Ra1 Rb2 27. Qc1 Rxe2 28. Rd1 Rb8 29. Nd2 c3 30. Nf1 Rbb2 31. Ne3 Rxf2 32. Nxf5 Rxg2+ 33. Kh1 Rh2+ 34. Kg1 Rbg2+ 35. Kf1 Qa6+ 0-1

途中でピースも取って最後はメイトになりました。今年も黒で無事に白星スタートを切れて一安心です。

11/02 13:00 R1 Kato, A (JPN, 1668) - Kojima, S (IM, JPN, 2306) 0-1
11/03 10:00 R2 Kojima, S (IM, JPN, 2306) - Okabe, Y (JPN, 1862)
11/03 15:00 R3
11/04 10:00 R4
11/04 15:00 R5
11/05 10:00 R6
11/05 15:00 R7

Japan Open 2023 R2 Pairings
Japan Open 2023 R2 Live Games

初日は45人が勝ちで、アップセットもちらほらあったようです。私は2試合目はユースチャンピオン、岡部くんとの対戦です。今年4回目で全て白...何を指すかはこれから考えます。それでは皆さん、2日目もよろしくお願いいたします。

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