2024/01/31

Yokohama Chess Club Blitz Tournament

先週末は横浜まで足を延ばし、横浜チェスクラブ主催のブリッツトーナメントに参加してきました。参加者は計17人で大人が中心でしたが、午前中のこどもチェス教室から続いて参加した小学生たちも複数おり、中には半分以上ポイントを取る子もいました。今夜は4試合目で当たった米満くんとの試合を振り返ろうと思います。
Yonemitsu, K - Kojima, S
Position after 13. h3

13... Nxc3?!


ここはナイトを捌いてから入れ替えるアイディアが良いと思ったのですが、Bc1-Ba3のチャンスを与えるのはいまいちだったようです。h2ポーンにかわされた直後でもあるため、キングサイドへのアタックにこだわらずに13... Bb4=くらいで良かったでしょう。

14. bxc3 Ne4 15. Qc2 Qf6 16. Ne5?


ここはfファイルからのプレッシャーにどう対応するか悩むところですが、このナイトの跳びこみは少し早かったです。16. Ba3! c5! 17. Ne5+/= と進んだ場合、黒マスビショップの交換を避けるために入れたc5ポーンが多少負担となり、本譜との違いが生まれます。

16... Bxe5 17. dxe5 Qg6!

試合中、e1のルークが浮いているためにe5を取っても良いと思っていましたが、これは勘違いでした。17... Qxe5?! 18. Ba3! (18. f3 Qxc3!) 18... Qxc3 19. Bxf8 Rxf8 20. Rac1 こうしてBc1-Ba3を挟んでおけば、白のルークは連結してe1が浮かなくなるため、f2-f3がスレットになります。本譜はダイレクトに白キングを攻める手で、h3をどう受けるか悩むところです。

18. f3?


18. Ba3! Rf7 19. f3 Ng5 20. Bxf5 Nxf3+ 21. Kh1 Nxe1 22. Bxg6 Rf1+ 23. Kh2 Nxc2 24. Rxf1 hxg6 25. Bc5 ならば白は勝負できます。1つ前の分岐の変化もそうですが、Bc1-Ba3がf8のルークへの反撃を作りつつ、ルークを連結させディフェンスしやすくなる妙手でした。

18... Ng5! 19. Bxf5


19. Bxg5 Bxd3 20. Qd1 Bxc4-+ 異色ビショップにする判断もありますが、黒の白マス支配は強力で、白は厳しい戦いを強いられるでしょう。

19... Nxf3+ 20. Kh1 Rxf5!?

ルークを取る変化はどうなのか、時間が足りずに読めませんでした。20... Nxe1! 21. Bxg6 Nxc2 22. Bxc2 Rf1+ 23. Kh2 dxc4-+ この形は白のダブルビショップはさほど働けず、黒のルーク+ポーンのほうが強いようです。本譜は一時的にピースを捨てますが、白キングは不安定でディフェンスが難しい状況です。

21. gxf3 Qg3 22. Ba3?


この試合、勿体ないことに上記の分岐で白は何度かBc1-Ba3のタイミングを逃し、本譜ではあまり働かないタイミングで実行してしまいました。f8のマスを抑えて2つ目のルークの参戦を防ぎたいのは理解できますが、g5のマスから利きを外してしまうほうが危険です。代わりに22. Rf1! Qxh3+ 23. Kg1 Rxf3と指すべきですが、これでも黒はポーンを多く回収し、優位に試合を進められます。

22... Qxh3+ 23. Qh2 Qxf3+ 24. Qg2 Qh5+ 25. Qh2 Qg4!

e4-h1ダイアゴナルでのチェックのチャンスを残しつつ、Rf5-Rh5を準備すればクイーンを取ることができます。

26. Rg1 Qf3+ 27. Rg2 Rh5! 28. Rag1 Rxh2+ 29. Kxh2 g6 30. Rg3 Qe2+ 31. R1g2 Qxc4 32. Bd6 Qxa4 33. Rg4 Qb3-+


クイーンを取り、以下aポーンを進めて勝ちました。この4試合目で単独の全勝者となり、途中危ないゲームもありながらなんとか6.5/7で優勝できました。非公式の大会でも勝てるとやはり嬉しいですね。また次の大会の機会も楽しみにしています。

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