予定通り、8月以来2か月ぶりとなる名古屋へとやってきました。今朝は早くから、北京で開催される、Asian University Chess Championship に出発する大学生たちを羽田空港で見送り、大急ぎで新幹線を使っての名古屋入りです。今回の中部快速で採用されている25/10 の持ち時間は、普段から羽生さんとのトレーニングや、IVL で指しているため、特に苦手意識はありません。藤沢さんや高田くんら、名古屋チェスクラブのプレーヤーたちに4連勝後、同じ東京からの遠征組である東芝さんと、優勝の行方を決める大一番を迎えます。
序盤は互いにグダグダでしたが、相手にダブルポーンができたことで少しやる気が出てきました。ここは捻ったアイディアを出します。
19... Bd4!?
19... Bb4 と指す手も考えましたが、すぐにRe1-Re2 と避けられた際、c3 のナイトを取って果たして黒のチャンスがあるのか、確信が持てませんでした。そこで、本譜の手をチョイスし、b2 とb7 のポーン交換を誘います。
20. Ne2 Bxb2 21. Rb1 Ba3 22. Rxb7 Na5
一般的に、白はこのようにポーンを取り返して7段目にルークを入れるのは良い流れなのですが、ここでは7段目のルークはキープできません。さらに言えば、互いのbポーンが消えたことは、最初からdファイルに孤立ポーンを持っていた黒にとってありがたいと考えられそうです。黒はc2 のポーンへの反撃を一つの狙いとします。
23. Rb6 Nc4 24. Rb3 Bc5 25. Nc3 Ne3! 26. Re2 Nxg4+ 27. Kh3 f5!
するするっと侵入したナイトでポーンを掠め取り、後は丁寧に指すことを心がけます。g4 のナイトは好位置ですので、Ng4-Nf6 と退くことなく、5段目に残せるようにポーンでサポートをしておきます。
28. Bh4 Rd7 29. Na4 Ba7 30. Re6 Bf2 31. Nb6 Bxb6 32. Rbxb6 Rc8!
ここでようやく、c2 のポーンをターゲットにした攻撃ができます。これこそ、私がBc5-Bd4 の段階から思い描いていたアイディアです。
33. Re2 Rdc7 34. Rb2 Rc3+ 35. g3 h6 36. Be7 Ne3 37. Rf2? 0-1
最後はナイトフォークになることに気づいた東芝さんが、私が手を指す前に負けを認めました。最後の手は単純なブランダーですが、違う手でも白は厳しいポジションでしょう
1st Place Kojima Shinya (IM, JPN, 2465) 5.5/6
2nd Place Hirao Satoshi (JPN, 1981) 5/6
3rd Place Higashishiba Teruomi (JPN, 2026) 4/5
2nd Place Hirao Satoshi (JPN, 1981) 5/6
3rd Place Higashishiba Teruomi (JPN, 2026) 4/5
最終順位はこのようになっています。私は北神さんとの最終戦を手堅く指してドローにし、私に負け意外5勝の平尾くんを半歩リードしてトーナメントを終えました。彼が初の個人入賞とは驚きですが、実力はすでに2000台でしょう。今後も活躍が楽しみなプレーヤーです。
夕飯は東京からの遠征組3人で、名古屋オープン2日目に行ったエビフライのお店へ。2か月前と同じ注文をしてしまったかと写真を見比べたところ... 刺身がグレードダウンしています!(笑)
これで今年の2回の名古屋でのトーナメントは終了ですが、来月頭には三重県の菰野町でイベントがあるため、再び名古屋を訪れることになりそうです。名古屋の皆さん、今日はお疲れ様でした、そして3週間後も、よろしくお願い致します! 私は明日、初めて名古屋市内をゆっくり見て回ろうと思います。
3 件のコメント:
お疲れさまです ▼o・~・o▼
チェスと関係ないですけど pawn strom 作戦 のコワイお話 from 読売新聞 ▽o・~・o▽
http://www.yomiuri.co.jp/science/goshinjyutsu/20151016-OYT8T50148.html
三重県の菰野町のイベントというのはコレのことでしょうか・・・? ▼o・~・o▼
http://www2.town.komono.mie.jp/menu3918.html
返信しそびれていました。昨日の記事で書いた通り、そちらで間違いありません。
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