今日は22回目となるIV League が開催されました。私は仕事のため、午前2試合のみの参加で、午後の3試合は蒔田くんとバトンタッチです。初参加のTu さんを含め、7名の参加者でラウンドロビンが行われ、結果は以下のようになりました。
1st Place Baba Masahiro 4.5/5
2nd Place Kojima Shinya & Makita Hiroshi 4/5
3rd Place Tran Thanh Tu 3.5/5
2nd Place Kojima Shinya & Makita Hiroshi 4/5
3rd Place Tran Thanh Tu 3.5/5
馬場さんは4連勝後、Tu さんとドローで後続を振り切り、3回目の優勝を決めました。馬場さん、おめでとうございます! 私はTu さんと桑田くんに勝ちで抜け。交代した蒔田くんは、馬場さんにこそ負けたものの、残り2戦を勝って、私と蒔田くんペアが2位となりました。日本チャンピオンになったばかりのTu さんは、初戦で私に負けたのが響き、追い上げも届かず3位止まりです。参加した皆さん、お疲れ様でした。
Kojima, S (IM, JPN, 2400) - Tran Thanh Tu (CM, VIE, 2290)
22nd IVL (1)
1. d4 Nf6 2. Nf3 e6 3. c4 b6 4. g3 Ba6 5. Qa4 Bb7 6. Bg2 Be7 7. Nc3 O-O 8. Qc2 c5 9. d5!?
22nd IVL (1)
Queen's Indian で始まったゲームは、私の好きなd4-d5 ギャンビットとなりました。とは言え、このタイミングでのポーン捨ては私も経験が無く、手探り状態です。21st Century Gambit (1. d4 Nf6 2. c4 e6 3. Nf3 b6 4. g3 Ba6 5. Qc2 c5 6. d5 exd5 7. cxd5 Bb7 8. Bg2 Nxd5) との違いを考えながら、黒のd7 のポーンを弱点として残す方法を模索します。
9... exd5 10. cxd5 Na6 11. a3 Nxd5 12. Nxd5 Bxd5 13. Bf4 Bc6 14. Rd1 Rc8 15. O-O Nc7 16. e4?!
d7 を残すのであれば、このようにd5 のマスを抑えるべきだと考えましたが、ポーンの代償は十分ではないでしょう。代わりにここでは、シンプルにポーンを取り返す方法があります。16. Ne5! Bxg2 17. Kxg2 d5 18. Nc6 Qd7 19. Nxe7+ Qxe7 20. Bxc7 Rxc7 21. Rxd5+/= 白は少し良いと思いますが、黒がきちんと指せばドローになりそうです。
16... Ne6 17. Be3 Qc7 18. Rd2 Bf6 19. Rfd1 Qb7 20. Nh4!?
e4 を守るのであれば、この手しかないと判断しました。ポーンストラクチャーを乱しても、e4 を残し、d7 をアタックできるチャンスを窺います。
20... Bxh4 21. gxh4 Qc7 22. Rd6 Qd8 23. h5 h6 24. e5 Bxg2 25. Kxg2 Qh4?!
ここは思わず飛び出したくなる形ですが、白に簡単にd7 を返してしまうのは危険です。25... Rc7=/+ と落ち着いてポーンを守り、白のキングサイドの弱さを突くのは後にするのが良かったでしょう。白はアタックとディフェンスを兼ねた次の手で、互角以上の形勢にできそうです。
26. Qf5! c4 27. Rxd7 c3 28. bxc3 Rxc3 29. Rxa7 b5?
29... Rc4 30. h3! Nf4+ 31. Kh2+/- これでも白は有利ですが、時間の無い中、このように正確に指せた自信はありません。本譜では、f7 へのアタックを早く作った白が、決定的なチャンスを得ます。
30. Rdd7!+- Nd8 31. Ra8 Rc4 32. Raxd8!
このディフレクションで勝負ありです。白はクイーンでf7、g7 を取れればメイトです。
32... Rg4+ 33. Kf1 Rxd8 34. Rxd8+ 1-0
最後はg4 のルークを取り、ピースアップで白勝ちです。序盤、少し無理をしすぎましたが、中盤でうまく守りながら、盛り返せたのは良かったですね。オリンピアードまで様々なトレーニングをして、地力をつけていきたいと思います。