2016/06/11

Japan Rapid Chess Championship 2016 Day1


この週末は蒲田で開催されている、快速選手権に参加しています。初日の今日は3連勝の後、昨年この大会で優勝している青嶋くんとの試合になりました。青嶋くんとはこの1年間、IVL でも同じタイムコントロールで試合をしています。

Kojima, S - Aoshima, M
Japan Rapid Chess Championship (4)

1. Nf3 c5 2. c4 Nc6 3. d4 cxd4 4. Nxd4 Nf6 5. Nc3 e6 6. Ndb5!? a6?!



このポジションで、青嶋くんはセオリーを知らなかったようです。6... d5 7. Bf4 e5 8. cxd5 exf4 9. dxc6 bxc6 10. Qxd8+ Kxd8 ならばイコールだと思いますが、多くのGM の実戦例もあり、一度試してみたいポジションです。 

7. Nd6+ Bxd6 8. Qxd6 Qe7 9. Bf4 O-O 10. Qxe7 Nxe7 11. Bd6 Re8 12. e4


黒マスビショップを貰い、d6 を抑え込んで、オープニングは完全に白が大きくリードを取りました。さらにこの後、固定したd7 のポーンを攻めたり、b6、d6 のマスを利用することで駒得できることも容易だと考えました。

12... b6 13. e5



青嶋くんからは試合後、13. Na4! Nxe4 14. Nxb6 Nxd6 15. Nxa8+- ならば、すでに白の駒得は十分なものでないかと指摘されました。本譜も悪くないですが、確かにこちらがシンプルで良さそうです。

13... Nf5 14. Bc7 Ra7 15. Bxb6 Rb7 16. c5 Nd5 17. Nxd5 exd5 18. O-O-O


b6 のポーンを取った白は、遅れ気味だったギャンスリングも済ませ、全てのピースを使える状態にします。e5 のポーンを返す間に、白マスビショップとルークを素早く使い、黒のピースが連携を取れていない間に速攻を決めようと考えました。

18... Rxe5 19. f4



f4 のポーンを取らせている間にeファイルを抑えるのが私のアイディアでした。しかしここでは、さらに確実に白勝ちを決める手がありました。19. Bxa6! Rxb6 20. cxb6 Bxa6 21. Rhe1 Re6 22. Rxe6 dxe6 23. Rd3+- b6 にできた強力なパスポーンは、白に十分なアドバンテージをもたらします。

19... Re4 20. Bd3 Rxf4 21. Rhe1 Kf8 22. Re2


ここでも、22. g3 Rf3 23. Bxa6! Rxb6 24. cxb6 Bxa6 25. Rxd5+- のアイディアが使えました。

22... Nd6 23. Rde1?



試合中に迷っていた、もう一つの手が正解でした。23. Bd8! Ne4 24. Bxa6 Rb8 25. Bc7 Bxa6 26. Bxb8 Bxe2 27. Bxf4 Bxd1 28. Kxd1+- このように進めば、白が確実に価値のエンドゲームでしょう。

23... Ne4 24. g3 Rf6 25. Bxe4 dxe4 26. Rxe4 Re6


ポーンを返してしまっても、ルークを交換してしまえば、異色ビショップで安全にドローの取れそうなポジションになります。この先は白にチャンスは無かったでしょう。

27. b4 d6 28. Kd2 dxc5 29. Bxc5+ Ke8 30. Rxe6+ Bxe6 31. Kc3 Kd7 32. Rd1+ Kc6 33. Rd6+ Kb5 34. a4+ Kxa4 35. Rxa6+ Kb5 36. Rd6 h5 37. h4 g6 38. Kd4 Rd7 1/2-1/2



悔しいドローですが、まだ前半が終わっただけです。明日は唯一4連勝のヒーバートくんとの試合になるので、ここで勝って逆転トップに立ちたいですね。4R後のブリッツ大会も4.5/5 で優勝できたので、手はきちんと見えているはずです。明日の残り4試合も頑張ってきます!

0 件のコメント:

コメントを投稿

Copyright © 2011 Shinya Kojima All rights reserved.