3年ぶりのチーム選手権が今日と明日、王子の北とぴあで開催されています。Tabiya Chess Club のトップボードで参加している私は、個人でもチームでも3連勝と良いスタートが切れました。今夜は時間が無いので、3R の松山くんとのエンドゲームを簡単に振り返ります。
Kojima, S - Matsuyama, K
Japan Team Chess Championship 2022 (3)
Position after 28... Rxd5
Japan Team Chess Championship 2022 (3)
Position after 28... Rxd5
序盤でポーンアップし、駒得を残したままエンドゲームに入りましたが、白はポーンストラクチャーが良いとは言えず、理想的な終盤ではありませんでした。それでもここに到達するまでにチームの勝ちはほぼ決まっていたので、ドローでも構わないと気楽にプレーを続けます。
29. Rc7
7段目に先に入っておくのは自然だと思いましたが、29. Rc3 b5 30. b3+/= とじっと耐えてゆっくり進めるアイディアもあったようです。
29... Rb6
bファイルからの反撃は効果的に見えますが、試合後に松山くんにはもう1つの可能性であるbポーンをぶつける手を指摘しました。29... b5 30. axb5 Rxb5 31. Rd2 Rfb6 これで黒は反撃を作ることができ、十分なドローチャンスがありそうです。
30. Rd2 Rb3 31. Rdc2!?
d3 を見捨て、7段目での反撃で再び駒得を目指します。31... Rdxd3 32. Re7 Rd8?
こうしたエンドゲームでは、基本的に8段目にルークを退くようなパッシブなディフェンスは上手くいきません。32... e4! 33. f4 (33. Rxe4 Rd7! 34. Re5 b6=) 33... Kf8 34. Rxe4 Rd7= こうしてeポーンを見捨てる代わりに7段目を守るのがコンピュータの指摘です。
33. Rxe5?!
e5 でポーンを取ればa5 に当たるテンポがあるため、上記のe5-e4 と突き捨てる形と少し違うかなと思い、ポーンを取りました。しかし、ここはもうすぐに7段目のダブルルークに踏み込んで勝勢でした。33. Rcc7 Rxb2 34. Rxg7+ Kf8 35. Rcf7+ Ke8 36. Rxb7 Rxb7 37. Rxb7 Rd4 38. Rb5 Rxa4 39. Rxe5+ Kf7 40. Kf2+- 黒のバラバラな端ポーン2つはとても弱いため、白はダブルポーンを含む3つのポーンで十分に勝つことができます。33... b6 34. Re7 Rb4?
すっかり見落としていましたが、黒はちょっとした工夫でg7 を守ることができます。34... Kh7! 35. Kh2+/= (35. Rcc7 Rg8)
35. Rcc7+-
こうして7段目にダブルルークを揃え、メイトスレットを残しながらg7 を取れば堅実に勝つことができます。35... Rxb2 36. Rxg7+ Kf8 37. Rcf7+ Ke8 38. Rb7 Kf8 39. Rgc7 Kg8 40. Rc6 Rb4 41. Rg6+ Kf8 42. Rxh6 Kg8 43. Rc6 Rxa4 44. Rcxb6 Ra2 45. Rb8
黒は1ポーン1つでは何もできないため、ルークを交換してしまえばあとは簡単です。
45... Rxb8 46. Rxb8+ Kg7 47. Rb6 a4 48. Ra6 a3 49. Kh2 Kf7 50. Kg3 Ra1 51. g5 Kg7 52. f4 a2 53. Ra7+ Kg8 54. Kg4 Kh8 55. Kf5 Kg8 56. Kf6 Rc1 57. Ra8+ 1-0
最後はプロモーションが止まらなくなるかと思いましたが、その前にメイトになりました。チームは8x8 Checkmates、Keio OB、Todai B にそれぞれ、4-0、3-1、4-0 で勝って星を伸ばしています。3連勝はトップ4チームに絞られましたので、明日の直接対決も頑張ります! 4R はTuさんのいる、Osaka Club Senior とのペアリングが発表されています。ボードペアリングを見ると、すでに明日試合をするメンバーは発表されているように見えますが、実際には試合スタート直前のオーダー提出により変更がありえます。トップボードのオーダーと結果をお楽しみに!
Japan Team Chess Championship 2022 R4 Team Pairings
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