告知はしていませんでしたが、昨日は私にとって久々となる、IV League でした。参加者は以下の6名で、5R のラピッド、ラウンドロビンです。ラウンドロビンはリスト上位が白の多い有利なペアリングになるため、リストはレイティング順ではなく、くじによって決めています。
1. 山田弘平 (2087)
2. 野口恒治 (2082)
3. 桑田晋 (2130)
4. 塩見亮 (2138)
5. 小島慎也 (2403)
6. 汐口達也 (1974)
2. 野口恒治 (2082)
3. 桑田晋 (2130)
4. 塩見亮 (2138)
5. 小島慎也 (2403)
6. 汐口達也 (1974)
私は野口さん、桑田くん、塩見さん、汐口くん、山田くんの順に対戦して5連勝し、全勝優勝となりました。今回はどの試合を乗せるか迷いましたが、IVL で初対戦となる、汐口くんとのゲームにしようと思います。
Shioguchi, T (JPN, 1974) - Kojima, S (IM, JPN, 2403)
13th IVL (4)
1. c4 e5 2. Nc3 Nf6 3. Nf3 Nc6 4. g3 Nd4!?
13th IVL (4)
この変化は10年ほど前に見つけていましたが、指すのはこの試合が初めてです! 黒はナイトを1組捌き、あらためてc7-c6 を突けるようにしておきます。4. Nxe5 Qe7 と進んだ変化では、白はf3 にもd3 にもナイトを退くことができません。
5. Bg2 Nxf3+ 6. Bxf3 Bb4 7. O-O O-O 8. Qc2!? c6 9. a3 Bxc3
ここは黒としては難しい決断ですが、ビショップナイトの交換をしても、ピースの展開のスピードが早いこと、そしてセンターにポーンを伸ばしていることで勝負をします。
10. Qxc3 e4 11. Bg2 d5 12. cxd5 cxd5 13. Qd4 Bf5 14. b4 Qd7 15. Bb2 a5!?
白は全くセンターポーンを使わず、黒マスビショップとクイーンの利きで黒キングにプレッシャーをかけて勝負をします。a7 のポーンがアタックされていることも黒にとっては少し厄介なので、クイーンサイドの崩しを見せておきながら、反撃のチャンスを待ちます。
16. bxa5?! Rxa5 17. Bc3?!
ここでの白の連続の2手は、私にとって意外なものでした。私と汐口くんの2人の頭には、f2-f3 からfファイルを開き、f6 のナイトをルークで取ってしまうサクリファイスが頭にありました。しかし、それを実行するためとは言え、aファイルのルークをアクティブにするチャンスを黒に与えてしまうのは不自然です。
17... Ra6!
このルークは、6段目でのキングサイドへの振りを見せておくことで、f6 のナイトを守って前述のサクリファイスを防ぎ、将来的なキングサイドへのアタックのチャンスも見越しています。
18. f3 Rc8!
この手は長い時間を使い、自信を持って指すことができました。最初は18... Re8 のつもりでしたが、それではgポーンが伸びてきた際に、e8 にナイトを退けずに困ります。ならば、ルークは白クイーンをアタックするように使うほうが、うまくe4 をサポートできるでしょう。
19. fxe4 Rc4 20. Qe5 Bxe4 21. d3 Bxg2!?
この手でも優勢ですが、ツールーククイーンにしても、ここで確実にポーンを掠め取っておく手もありました。21... Re6 22. dxc4 Rxe5 23. Bxe5 Bxg2 24. Kxg2 Ng4 25. Bf4 dxc4-/+
22. dxc4 Bxf1 23. Rxf1 dxc4 24. Qb8+ Ne8 25. Rf4 Re6!
黒はすぐさまピンになっているナイトを守りつつ、e2 のポーンをアタックします。攻撃と防御を兼ねるアイディアが、基本的には柔軟で強力です!
26. Rd4 Qc6 27. Rd8
27. Kf2 Qh1-+ これでも勝負は決していますが、本譜はいきなりメイトです。
27... Rxe2 0-1
まあ不安もある1. c4 e5 ですが、この試合はしっかりルークの力を引き出して勝てたと思います。どんなオープニングを選ぼうと、こうしてピースを働かせられるゲームをしていきたいですね。
1st Place 小島慎也 (2403) 5/5
2nd Place 野口恒治 (2082) 3.5/5
3rd and 4th Place 桑田晋 (2130)、汐口達也 (1974) 2.5/5
5th Place 山田弘平 (2087) 1/5
6th Place 塩見亮 (2138) 0.5/5
2nd Place 野口恒治 (2082) 3.5/5
3rd and 4th Place 桑田晋 (2130)、汐口達也 (1974) 2.5/5
5th Place 山田弘平 (2087) 1/5
6th Place 塩見亮 (2138) 0.5/5
最終順位はこのようになっています。私も全日本直前のIVL でこうした良い結果を残すことができ、満足しています。参加者の皆さん、お疲れ様でした! また全日本後の第14回 IVL でも、よろしくお願い致します。
2 件のコメント:
IVLが何かわかりません( ̄▽ ̄)
IV League は2013年の夏から始まった、日本のトッププレーヤーによるクローズドトレーニングです。基本的にはグループのメンバーのみで試合をしますが、その時々で、海外のマスターや強豪をゲストとして招くこともあります。
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