Japan Chess Championship 2020 Day1

今日から4日間、大井町のきゅりあんでチェスの全日本選手権が開催されます。7試合のうち、最初の2試合が行われた今日は、予想を裏切らずに上位勢が星を伸ばしています。私は野口さん、中村くんというIVL メンバーとの連戦でした。

Noguchi, K (JPN, 1996) - Kojima, S (IM, JPN, 2386)
Japan Chess Championship 2020 (1)
Position after 28. Bc2

28... Bb4?!

ここはかなり悩んだ挙句、28... Rb2 とルークが跳びこむ手を諦め、安全に黒マスビショップを捌いてcポーンを進めやすくしました。しかし、実際には思い切ってルークを7段目に突入させる手が良かったようです。本譜では白にディフェンスのアイディアがあります。

29. Bxb4 Rxb4 30. Rxb4 Rxb4 31. Qg4?

バックランクを狙う手では不十分です。代わりに31. Rb1! Qe7 32. Rxb4 Qxb4 33. Qf3! というのが正しい反撃で、Qf3-Qf5 からバックランクとh7 を狙います。c2 のビショップを取らせても、c6 のビショップを取りかえせれば、cポーンを進められる前にパペチュアルチェックを入れられるというのがコンピュータの評価ですが、これに跳びこむのはかなり勇気が要るでしょう。

31... Qd8! 32. Rb1 Rxb1+ 33. Bxb1 Ba4!-+

上記のラインと違い、このb1 でルークを交換した際にビショップが退いてしまうと、Bc6-Ba4 からc2 を抑えられる手が厳しくなります。これで黒はcポーンを伸ばす手とbファイルからクイーンを侵入させる手の両方があり、勝つに十分と判断できます。

34. Qh3 g6 35. Qf1 Qb6 36. e4 Qxd4 37. exd5 Qxd5 38. f3 Qd1 39. Be4 c3 40. Kf2 Qxf1+ 41. Kxf1 c2 0-1

上手く指せたと試合中は思っていましたが、黒マスビショップを交換すれば確実に勝てるというのは思い込みだったようです。また時間の取れた際に肝心の局面を考え直してみることにします。

午後は中村くんに白でなんとか勝ちましたが、序盤があまりにひどいゲームでした... 内容はともかく、なんとか連勝ですので、明日の2日目以降につなげていきたいと思います。私、青嶋くん、Tuさん、Samuel くんの上位4名は連勝で、私は早速Samuel くんとの対戦が次のラウンドで待っています。ジャパンチェスクラシックでは彼と当たれずに優勝を止めにいけませんでしたが、この大会では仕事をしたいと思います。

R1 Noguchi, K (JPN, 1996) - Kojima, S (IM, JPN, 2386) 0-1
R2 Kojima, S (IM, JPN, 2386) - Nakamura, N (JPN, 2105) 1-0
R3 Asaka, S (AUS, 2253) - Kojima, S (IM, JPN, 2386)

Japan Chess Championship R3 Pairings