ジャパンオープン3日目です。5R は長瀧くんに少し工夫したItalian 対策を使って勝利。6R で互いに5連勝中だった弘平くんとの直接対決を迎えます。明日も大事な最終戦があるため、試合の解説は最終盤だけをお届けします。
Kojima, S (IM, JPN, 2330) - Yamada, K (FM, JPN, 2172)
Japan Open 2022 (6)
Position after 31... Rcb6
クイーンサイドに弱点を作られている白は、勝負を続けるにはリスクが高く、ドローで満足するべきです。時間ぎりぎりまで考え、ルークを見捨ててパペチュアルチェックの道を選びました。
ルークを捨てた時点では頭にありませんでしたが、黒キングを5段目に押し上げれば、意外と危険であることに気づきました。時間がほとんどなくメイト形は完全に見えていませんでしたが、ある程度進めてもパペチュアルチェックは残っているので、思い切って手を変えてみることにします。
時間切迫で焦ってしまったと言えばそれまでですが、悔しいのはこうしてキングを6段目に戻されるまで、この手の選択肢に気づいていませんでした。上記のメイト形を見つけてg3-g4 に踏み切ったつもりだっただけに、焦ってクイーンの位置を変える手を省いてしまったのは残念です。
Japan Open 2022 R7 Pairings
Japan Open 2022 R7 Youtube 実況解説
最終戦でTuさんを引く流れは、今年の全日本選手権と同じです。その際とは色も違って白を引けましたので、最終戦頑張ってきます!
Japan Open 2022 (6)
Position after 31... Rcb6
32. fxe6 fxe6 33. Qf6!
クイーンサイドに弱点を作られている白は、勝負を続けるにはリスクが高く、ドローで満足するべきです。時間ぎりぎりまで考え、ルークを見捨ててパペチュアルチェックの道を選びました。
33... Qxe3 34. Qxe6+ Kg7 35. Qe7+ Kh6??
しかし、ここで黒はキングの逃げ場を間違えます。35... Kg8 36. Qe8+= ならば何事もなくドローで終わりです。36. Qh4+? Kg7 37. Qe7+ Kh6?? 38. Qf8+!
ルークを捨てた時点では頭にありませんでしたが、黒キングを5段目に押し上げれば、意外と危険であることに気づきました。時間がほとんどなくメイト形は完全に見えていませんでしたが、ある程度進めてもパペチュアルチェックは残っているので、思い切って手を変えてみることにします。
38... Kh5 39. Rd5+ g5 40. g4+?
しかし、詰めを誤りました。g3-g4 が決め手になるのはあっていましたが、クイーンの位置を改善してからであればメイトでした。40. Qf7+! Kh6 41. Qf6+ Kh5 42. g4+ (こうしてクイーンをf6 に移動させておけば、黒キングは6段目に戻ることができず、差し出されたポーンを取るしかありません。) 42... Kxg4 43. Qf5+ Kh5 44. Qxh7+ Kg4 45. h3+ Qxh3+ 46. Qxh3+ Kf4 47. Rf5# ぴったりメイトです。40... Kg6=
時間切迫で焦ってしまったと言えばそれまでですが、悔しいのはこうしてキングを6段目に戻されるまで、この手の選択肢に気づいていませんでした。上記のメイト形を見つけてg3-g4 に踏み切ったつもりだっただけに、焦ってクイーンの位置を変える手を省いてしまったのは残念です。
41. Qg8+ Kh6 42. Qf8+ Kg6 43. Qe8+ Kg7 44. Qe7+ Kg6 45. Qe6+ Kg7 46. Qd7+ Kg6 47. Qe6+ 1/2-1/2
ワンチャンスを逃した後はドローにしかなりません。トーナメントの優勝を決める決定的なチャンスを逃し、決着は最終戦に持ち越しです。私と弘平くんが5.5/6 で半歩リード、5/6 でTuさん、東野さん、大塚さんが追ってきています。Japan Open 2022 R7 Pairings
Japan Open 2022 R7 Youtube 実況解説
最終戦でTuさんを引く流れは、今年の全日本選手権と同じです。その際とは色も違って白を引けましたので、最終戦頑張ってきます!
0 件のコメント:
コメントを投稿