2012/07/22

CAISSA 2012 July 1st and 2nd round - Practical Play -


7月のCAISSA IM クラスは、6人での10R ダブルラウンドロビンとなりました。セルビアのFarkas の到着が遅れているせいで、やや変則的なスケジュールで試合がおこなれています。ここまで2試合が終わって、1敗1ドローと微妙な戦績。これから盛り返します。

Kojima, S (FM, JPN, 2290) - Xu, Y (CM, CHN, 2156)
CAISSA 2012 July IM (1)

1. Nf3 Nf6 2. c4 g6 3. g3 Bg7 4. Bg2 O-O 5. O-O d6 6. d4 Nbd7 7. Qc2 c6 8. Nc3 e5 9. Rd1 Re8 10. e4 Qe7 11. Be3!?



h3 を突かずにビショップを配置するこの手が、私とMisha の用意です。

11... exd4 12. Nxd4 Ng4 13. Bf4 Nge5 14. b3 Nc5 15. h3 Ne6 16. Nxe6 fxe6 17. Qd2 Nf7 18. Rac1 e5 19. Be3 Be6


ここまで記憶はおぼろげでしたが、実戦でもある流れです。次に何を指すかは迷いましたが、黒がどこから手を作るか見ることにしました。

20. Kh2 b6?!



a7 を守ってa8 のルークを活用する狙いですが、c6 のポーンが浮けば、d5 をアウトポストにするチャンスが生まれます。

21. Bf1!? Rad8 22. b4! Qb7 23. b5 c5


狙い通り、d5 をアウトポストにできました。センターの争いは、明らかに白に分があります。さらにチャンスを広げようと、クイーンサイドで手を作ります。

24. a4 a5 25. bxa6 Qxa6 26. Rb1 Bxc4 27. Bxc4 Qxc4 28. Rxb6



ルークが敵陣に入ったことで、流れが来たと思いました。しかし、相手もうまく手を作ってきます。次の手はコンピュータは高く評価しませんが、実戦的には勝負の一手だと思います。

28... d5!? 29. Nxd5


黒にe5-e4 を許さないためには、もちろんナイトで取る一手です。

29... Qxe4 30. a5!


ここはポーンを取り合わず、パスポーンの突き合いにします。これで白に大きなチャンスが来たはずでしたが、ここから多少不正確になります。

30... c4 31. Rc6?!



ここは後ろからルークで止める一手だろうと思いましたが、実はこの手が不必要でした。
31. a6! c3 32. Qxc3! Rxd5 33. Qc6 Red8 34. a7+- コンピュータの指摘ですが難しいです。読めません!

31... Qf5!


これもうまい手だと感じました。黒は早々にcポーンを諦め、e5 にマスを作ってのカウンタープレーを狙います。

32. Rxc4?!


ここは時間を使って手を考えましたが、うまいアイディアが思い浮かびませんでした。
32. Qe2!(この時点でピンを外すのがうまい手でした。) 32... e4 33. g4 Qf3 (33... Qe5+ 34. Bf4 Qb2 35. Qxb2 Bxb2 36. Rxc4+-) 34. Qxf3 exf3 35. Rxc4+- クイーンを捌いてからcポーンを回収すれば、黒のカウンタープレーは怖いものではありません。

32... e4 33. Rc7 Kh8 34. Rxf7?!



正直なところ、自分はディフェンスが下手だと自覚しています。エクスチェンジを捨てて相手のアタックを抑えるアイディアは、様々な局面で有効ですが、ここではマテリアルを返さずに勝負するべきでした。こちらのキングに向かってくるナイトを過大評価し、十分守りきれることに気づいていませんでした。34. Qa2 Ne5 35. Rcc1+/-

34... Qxf7 35. a6 Rd7 36. Qa5 Ra8 37. a7 h6 38. Qb5 Rdxa7 39. Bxa7 Qxa7 40. Rd2 Rd8 41. Qe2 Qa5 42. Nb4 1/2-1/2



最後は黒もエクスチェンジを切り返してドロー。相手が前回負けている相手なので、少し弱気になっていたところもあったかと思います。貴重なチャンスをつかめなければ、勝利はありえません。

2R は今日の午前中でした。対戦相手はウクライナのIM Kernazhitsky Leonid です。昨日会場で姿を見かけて、どこか記憶に引っ掛かっていましたが、私が初めて参加した6年の前のカペルで対戦した相手でした。(名前を聞いて、もちろん思い出しました。)そして彼と話してみたところ、彼も私のことを覚えていました!6年前と言えば、私はFIDE 2000台で、日本代表でもなんでもないペーペーでした。そんな頃に対戦した相手が、自分のことを覚えていてくれたことは、大変嬉しいことです。

Kojima, S (FM, JPN, 2290) - Kernazhitsky, L (IM, UKR, 2300)
CAISSA 2012 July IM (2)

1. Nf3 d5 2. d4 Nf6 3. c4 c6 4. Nc3 dxc4 5. a4 Bf5 6. e3 e6 7. Bxc4 Bb4 8. O-O O-O 9. Qe2 Nbd7 10. e4 Bg6 11. Bd3 Bh5 12. e5 Nd5 13. Nxd5 cxd5 14. Qe3 Bg6 15. Bxg6 fxg6 16. Ng5 Re8 17. a5


ここまでは全日本での桑田くんとの試合と同じ流れです。

17... Nf8 18. a6 b6N


私がチェックしていたゲームは全てポーンを交換するもので、突き越す試合は1ゲームもありませんでした。黒はc6 のマスが弱くなり、白はa6 のポーン自体が弱点として残ります。相手の弱いところに付け込めた側が、この後の流れを掴みます。

19. Nh3!?



19. Bd2 Bxd2 20. Qxd2 h6 21. Nf3 Rc8 22. Rfc1 g5= ポーンストラクチャーだけを見れば、黒マスビショップの交換は白にとって良いはずですが、このような流れがどうしても嫌で、ナイトを素早く組み替える本譜のプランを試してみました。

19... Rc8 20. Nf4 Nd7 21. Nd3?!


ここは時間をかけてプランを考えたつもりでした、おかしな方向に向かってしまいました。e6 を狙う強力なナイトを下げるメリットは全くありません。

21. Qe2 Nb8 (21... Qc7 22. Be3 Qc2?? 23. Qb5!+- 恥ずかしながら、これが見えておらず、クイーンを下げる手を候補手から外してしまいました。) 22. Be3 Qd7 23. Rfc1 このようにビショップはe3 に配置し、cファイルを奪い返しに行けば、黒が一方的にa6 のポーンを攻撃するということもなかったはずです。本譜では、見事に白の弱いところを突かれてしまいます。

21... Bf8 22. Bd2 Nb8 23. g3 Qd7!



このアイディアを完全に見落としていました。黒はクイーンをアクティブに使い、白の駒を縛りつけます。

24. Bc3 Qb5 25. Ra2 Rc7 26. Rfa1 Rec8 27. Nf4 Qd7


白のビショップとルークの配置は、お世辞にも良いものとは呼べません。cファイルからの侵入のチャンスを作った黒は、e6 を守りつつ、キングサイドろいじりにいきます。

28. Qe2 Qf7 29. Qg4 Rc6 30. h4?!



普段ならばこの手も有効でしたが、ピースの連携が取れていない今は逆に負担になってしまいます。30. Rd1 Qf5 31. Qe2 Be7 32. Ng2 がベターでした。

30... Be7 31. Rd1 Qf5 32. Qe2


クイーン交換した後のポジションは、a6 が弱いうえでに、cファイルをコントロールされていて苦しいと思い、クイーンを下げました。そして指した直後に相手の手次の手に気づきます・・・

32... Bxh4! 33. Nxd5 exd5 34. gxh4 g5-+



これで勝負ありました。駒数はイコールでも、キングの安全性とピースの連携が違います。

35. hxg5 Rg6 36. Bd2 Rc2 37. Qb5 Qg4+ 38. Kh2 h6 39. Qxd5+ Kh7 40. f3 Qxg5 0-1


中盤のちょっとした駒組を間違えたせいで、ひどいことになりました。久々に良い局面が一つもなく、ずるずると敗れた感じのゲームでした。こちらが黒を引いた試合では、もう少しまともなプレーをしなければいけません。

今日は午後の試合がなくなったので、気分転換に買い物に行ってきました。目的はアンダンテで散々購入を勧められながら、見送ってきたサンダルの入手です。いい加減、靴下を履くのも面倒になってきました。ケチケメートの街中は日曜なので閉まっている店が多く、値段が高いことを覚悟で、ショッピングモールに向かいました。


はい、本当に高かったです。2000フォリントぐらいで買えるかと思っていましたが、多くの店で5000フォリント~10000フォリントぐらいでした。それでも5件目のショップで値段も安く、デザインも気に入るものを見つけました。


しかし、これだと思った物はサイズが合いません。店員に尋ねたところ、「大きいのはないわ、女物だからね」という回答が・・・男性用のサンダルも紹介されましたが、女性用に比べてデザインが手抜きであることは明らかでした。サイズは合うがダサい男性用にするか、デザインは良いが少し小さい女性用にするか悩み、結局後者をチョイスしました。


本当は2つ上の写真のものが良かったのですが、あまりに小さいサイズしかなかったので、比較的サイズの大きかった黒地のもので妥協。こちらも、デザインは気にいっています。値段は3750 フォリントでした。ハンガリーでは一番暑い時期をすでに過ぎてしまいましたが、8月一杯までこれで過ごそうと思います。

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