2012/07/23

CAISSA 2012 July 3rd round - Development Advantage -


今日も再び、朝9時からの試合スケジュールです。昨晩は買いものに出るのが遅くなってしまっせいで、スーパーが閉まり、今朝は何も食べずに試合に臨みました。おそらく12年間のチェス人生で初めてのことです。試合内容は完勝でしたが、やはり食事は大切ですね。

Kojima, S (FM, JPN, 2290) - Farkas, T (IM, SRB, 2256) -
CAISSA 2012 July IM (2)

1. Nf3 Nf6 2. c4 g6 3. g3 Bg7 4. Bg2 O-O 5. O-O c5 6. d4 d6!?


よりポピュラーな手順は、5...d6 6.d4 c5 でしょう。こちらのYugoslav Variation は、6...Nbd7 Classical Variation、6...Nc6 Panno Variation の陰に隠れていますが、白としては対策の必要なラインです。

7. dxc5 dxc5 8. Ne5!?



先月、エジプトのGM、Adly,A のゲームを見ている際に見つけた変化です。、私は普段、他の駒の展開が完了しないうちに、一つのナイトを二度動かすような手はあまり指しません。しかし、ここではあまり対照的に駒を組んでもアドバンテージが得られないため、早めに仕掛けます。

8... Nfd7 9. Nd3 Ne5!?


私がメインラインとして調べていたのは、9... Nc6 10.Nc3 Nde5 11.Nxe5 Nxe5 12. Qb3 です。本譜はビショップでe5 を取り返す形になるので、その違いを中心にここではプランを考えます。

10. Nxe5 Bxe5 11. Nc3 e6?



試合後、彼もこの手がひどかったとコメントしました。d5 のマスにナイトが侵入してくることを防いではいますが、白マスビショップのダイアゴナルを閉じてしまい、ピースの展開を遅らせてしまいます。

12. Bh6!


ビショップがg7 から動いたことにより、この手が可能になります。黒がクイーンサイドのピースを一つも動かさないうちに、白はピースの展開を完了させました。

12... Bg7 13. Bxg7 Kxg7 14. Qxd8!


ここはシンプルにクイーンを交換することで、c5、b7 といった黒の弱点を守りづらくします。

14... Rxd8 15. Rfd1+/-


White is almost winning from strategic point of view!


私の生徒がこのポジションを持てば、私はこのように評価するでしょう。先にルークをセンターに回したのは黒ですが、すぐに白はdファイルの支配権を奪います。そのうえ、白にのみ残ったフィアンケットビショップは、b7 をアタックし続けることで黒の指し手を制限します。

15... Rf8 16. Rd2


16. Rd6 Nd7 17. Bxb7 Bxb7 18. Rxd7+/- も考えましたが、d6 はナイトが侵入するマスとして残しておこうと考えました。

16... Na6 17. Rad1 Rb8 18. Nb5!



これで1ポーンアップになりますが、駒得以上に駒の配置で勝負を決めます。

18... b6 19. Nxa7 Bb7 20. Rd7 Bxg2 21. Kxg2


黒は、7段目とdファイルの支配から逃れることができません。次の一手はさらなる弱点であるf7 を弱め、自らの首を絞めてしまう一手です。

21... Rfe8? 22. Nc6! Ra8 23. Ne5 Rf8



後はf7とb6 にプレッシャーをかければ、ゲームオーバーです。

24. Rb7 Nb8 25. a3 Ra4 26. Rd6 Kf6 27. f4 1-0


5月は完敗でしたが、ようやくその借りを返すことができました。もちろん、この後の黒の対戦で勝ってこそ、本当に借りを返せたと言えるのですが、前回負けた相手に勝つというのは、やはりすっきりするものです。とりあえずは、今月のCAISSA 初白星です。残り7戦、なるべくポイントを稼げるよう頑張ります!


久々に、ショッピングモールのフードコートでの昼食にしました。試合に勝ってからいただく食事は、また格別です。

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